Coolier - 新生・東方創想話

刻め

2005/05/11 09:49:46
最終更新
サイズ
4.16KB
ページ数
1
閲覧数
858
評価数
0/45
POINT
1830
Rate
8.07








強くあれ。
強くあれ。
もっともっと、強くあれ。

キリキリ・・・・・

重くあれ。
思くあれ。
もっともっと、想くあれ。

キリキリキリキリ・・・・・

硬くあれ。
堅くあれ。
もっともっと、難くあれ。

キリキリキリキリキリキリキリキリキリ・・・・・

鋭くあれ。
鈍くあれ。
もっともっと、痛くあれ。

キリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリ・・・・!!!

時を重ねて強くなれ。
時を紡いで強くなれ。

キリキリキリキリ、聞こえるでしょう?

時を刻めルナ・ダイアル。
傷を刻めジャック・ザ・リッパー。
敵を刻め殺人ドール。



そして、もっと強くなれ、十六夜咲夜













――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



私はお嬢様が好きだ。
お嬢様の為であるならばなんだってしよう。
勿論、死ぬ事だって厭わない。
でも、お嬢様が、死ぬ事を許してくれない事は重々にして承知している。
だから。
それ故に。
もっともっと、お嬢様を好きになる。




強く強く、限り無く強い少女。
レミリア・スカーレット。
絶大なる支配者であり、絶対なる略奪者。
故に、彼女に敵は多い。

しかし、それを蹴散らす力を私はもっている。
『時間を操る程度の能力』

これはまさに私の為にあり、お嬢様の為にあるチカラ。
恐らく、最強にして最凶のチカラ。
このチカラで、私は守る。
このチカラで、私は救う。
愛しき姫君を。
寂しき姫君を。

か弱きお嬢様。
でも、最強のお嬢様。
それでも、か弱きお嬢様。
貴方の障害は何ですか?

照りつける日の光?
ならばこの手で日傘をお持ちしましょう。
目の前の敵?
ならばこの手でソレを葬り去りましょう。
忌々しき雨?
ならばこの手で空をも切り裂きましょう。
耐え難き孤独?
ならばこの手で貴方を抱きしめましょう。

私には何でも出来る。
不可能なんて何一つ無い。
それが私、十六夜咲夜。
完全で瀟洒な従者、十六夜咲夜。

ほら、お嬢様、おやつの時間ですよ。
  『さぁ、刻め。 ルナ・ダイアル。』
竹の花は希少品。
ふふふ・・・お嬢様は我侭ですね。

でも。
そんな我侭なお嬢様が好き。
一人ぼっちのお嬢様。
大丈夫、貴方の傍にはいつも咲夜がおりますよ。









お嬢様はか弱い。
最強であるが故に、バランスを取らざるを得ないからだ。
運命を司る彼女といえど、ソレにだけはあながえない。

銀、流水、日光・・・お嬢様には弱点が多い。
故に。
略奪者であり、狩る者の最たる者のお嬢様は、その実、とても狩られ易い。
弾幕ごっこにおいて、彼女は最強。
しかし。
殺し合いにおいて、彼女は最弱。
準備さえあれば、いとも容易く殺害する事が可能。

だから。

私が居る。
  『さぁ、刻め。 ジャック・ザ・リッパー』
ほら、大丈夫ですかお嬢様?
ご安心下さい。 終わりましたよ。
また、そのような事は仰らないで下さいませ。
お嬢様に万一の事があったら、この咲夜、生きてはいけませんわ。









今、「十六夜咲夜と言う名の殺人鬼」と「レミリア=スカーレットと言う名の吸血鬼」が殺し合いをしたならば。
殺人鬼に負ける道理は無い。
殺人鬼は、吸血鬼を狩る為の「銀のナイフ」を持っている。
時を止める事が出来る。
故に、負ける道理は無い。

今、「十六夜咲夜」と「レミリア=スカーレット」が殺し合いをしたならば。
十六夜咲夜が負けぬ道理は無い。
十六夜咲夜は、レミリア=スカーレットを愛している。
彼女の為に存在している。
故に、勝てる道理は無い。

だから十六夜咲夜は殺人鬼をも殺す。
跡形もなく、カケラも残さず切り刻む。


お嬢様を脅かし、私を脅かす者は何人たりとも生かしてはおけぬ。
  『さぁ、刻め。 殺人ドール。』


そして、私は望む。
私は力が欲しい。
更なるチカラが欲しい。
そう、博麗霊夢さえをも殺せるチカラが欲しい。

私には何でも出来る。
不可能なんて何一つ無い。
それが私、十六夜咲夜。
完全で瀟洒な従者、十六夜咲夜。

キリキリ・・・・・

略奪を侵すモノ、吸血鬼。
求むるは、モノ、ヒト、イノチ・・・。
いずれ、彼女には裁きが下される。
それは避けようも無い事だろう。

キリキリキリキリ・・・・・

だからもっとチカラが欲しい。
ごっこなんて、どうでもいい。
私はただ、殺すチカラが欲しい。

キリキリキリキリキリキリキリキリキリ・・・・・

お嬢様を守る為だったらなんだってしよう。
私に無限のチカラを。
私に無限のチカラを。
私は無限に強くならなくてはならない。

キリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリ・・・・!!!

時を重ねて強くなれ。
時を紡いで強くなれ。

キリキリキリキリ、聞こえるでしょう?

時を刻めルナ・ダイアル。
傷を刻めジャック・ザ・リッパー。
敵を刻め殺人ドール。

そして、もっともっと強くなれ。


その果てに・・・・愛を刻め十六夜 咲夜。






こんにちは、転石です。
別に永夜抄で咲夜さんが弱かった理由付けじゃありません、ホントです。
ただただ純粋(とは違うか)な想いを書いてみました。 音速遅いですが。
長々と書くのは前回で懲りたので、そろそろ失礼します。
読んで頂き有り難う御座いました。
転石
[email protected]
http://www.misut3gicho.sakura.ne.jp/
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.1830簡易評価
0. コメントなし