ぼくっこぬえの青春
序
八雲立つ 夏の夕暮れ
ひぐらしの ざわめき高く響き渡る
夕焼けの あかあか照らす 博麗の
神の社の 屋の背に
一人佇む 乙女ありけり
たれそかれ
たれか知れぬは 燦々と
照らすあかやけ 眩きが故
一
夕があかやけに燦々と激しく照らす博麗神社の屋根の上、ちょこんと座る女の子が一人。
彼女の顔がはっきりと分からないのは、眩く照らす陽の光が故である。
さりとて彼女が年若い、いや幼い、少女であることは、看取しうる。
それがなにやら、ひぐらしの音と共に歌うや踊るや、愉快に佇んでいることもまた、明らかに見て取れるのである。
社へ連なる石段を、少女が数名、かしかましくおしゃべりをして昇ってくる。
おしゃべり?
それはどちらかと言うと、喧騒のかしかましさ。
これもまた、ひぐらしに負けず劣らず。
「全く、灯台下暮らしってのは、これのことね」
「あいつ、とっちめてやらないとな」
「本当です。一度くらいでは、全く懲りてないみたいですからね」
憤慨する少女たちは、さて、お友達だろうか?
年の頃は、ややばらつきがあるものの、揃って十代のうら若き乙女に見える。
「あら、そういえば、うちの賢者はどこに行ったのかしら?」
「きっと、いつかと同じように、お屋敷でお待ちになっているのでは?」
「さっき、魔法使いとして、お互いに見解の相違があるって、アリスと弾幕勝負をはじめてたぜ?」
「あら、そう?あのパチェが……珍しいわね」
イライラは募って、動かぬものも動くようになり、都会派も、おてんばになる。
「あぁ、よかった。今度こそは、ちゃんと私の手で探し当てることが出来ました……」
「そう何度も、大切なものを無くしている時点で、既に取り返しがつかない気もするのですが……」
落胆に虎は猫となり、耳を垂れて心細さげに鳴く。
しょげくれる人を前にしては、いじめられっこも、少しお澄ましさんになってみせるのだから面白い。
「しかし、盛大にやってくれたわよねぇ……」
盛大に?何が起こったのだろうか?
幻想郷の、ありとあらゆる家から、何か大切なものが、何処かへと消えてしまったのである。それが、気がつけばあちらの家に、こちらの家に、或いはどこか全く関係の無いところで発見されるのだから、大変なこととなった。
取っ組み合いの喧嘩、激しい罵り合いが、当たり前に起こったのである。
が、それでも結局、大切なものは、なるほど、確かに無くなりはしたが、それでもしばらくすれば、必ずどこかで見つかったことと、あんまりにも同じ事件が重なって起こったもので、皆、怪しく思って、結局は異変と判断され、専門家に任せたものだから、あっという間に騒ぎはおさまったのである。
そうして、それからは、専門家と犯人との、大変なかくれんぼがはじまったのだった。
しかしこの賊、なかなかの愉快犯である。
捜索がはじまるまでは、つとめて盗みの対象を、世間一般、平凡人に限っておったのが、いざ異変扱いとなると、有力者の宝物庫を荒らしてまわったのだから。
全く、人を嘲笑うかの如き所行ではないか。
だがそれも、これでお縄となるであろう。
二
異変解決の専門家たちが、石段を登り終えて、お社を潜って、目の前に来ました。
ぼくは、神社の屋根の上から、ひょいっと降りて、みんなの前に、とことこ歩いて出て行きます。
「ふぅん?ようやく観念したってこと?」
「まぁ、今更大人しくしたって、もう遅いけどな」
「そうですよ!!これはもう一度、手痛い罰を与えないといけませんね」
そう言って、三人の少女が、それは色鮮やかな、陽の光の映える、三人の少女が、前に進んで出てきます。
その後ろには、日傘の下で、不気味に微笑む、可愛い少女がこちらを見ています。その日傘を持つ人の顔は、陰になって分かりませんが、きっとぼくを見ているに違いありません。見知った顔が、ちょっと安心した様子で、耳を垂れてこちらを見ています。一人、ぼくよりも、その安堵の顔を見ている少女がいます。横にたゆたう白い霊魂は、ふわふわと、陽気な感じです。
他にも何人か、ぼくの方を見て、怒った顔、不思議そうな顔、疲れきった顔、いろいろな顔をしています。
ぼくは、それを確認して、得意になりました。
「みんな、楽しかった?」
ぼくはとっても楽しかった。だから、
「ぼくね、凄く楽しかったよ!!」
そう言うと、皆きょとんとして、呆れたやら、気が抜けたやら、可笑しいやら、また、色々な顔をしてくれたから、ぼくはもっと嬉しくなって、にっこりとしました。
すると、三人の少女が、ぼくのほうにやって来て、頭をくしゃくしゃに撫でて、神社のほうへと進んでいきます。
日傘の二人は、くすくすと、ぼくを見て笑っています。
お澄ましさんは、ぱかぁんっとして、すっかり元に戻っています。
虎は、ぽりぽりと頭を掻いて、ちょっと困った様子です。
他にも色々な人が、色々な表情で、色々なことを言って、色々なところへ帰って行きます。
もちろん、ぼくを強く極めつけた人もいましたが、それもへっちゃらです。
そうして、皆、向こうへ行ってしまう中で、おっちょこちょいな虎さんが、ぼくのところへ来て、こう言いました。
「それじゃ、帰ろうか?」
ぼくは、「うん!!」と答えました。
「帰ったら、お説教だよ?」
それでもぼくは、「うん!!」と答えました。
跋
既に私は知っている。
青春とは、かく眩く微笑ましいものである。
悪戯のひとつにいたるまで、美しく尊いものである。
それは感情の旋風である。情熱の迸りである。
些細な一事に至るまで、我々は刮目して見ねばならない。
偉大な小さき人たちの、広大な世界が其処にあるのだ。
こういうのを待ってました
主人公にぬえをもってきたその自意識もやはり興味深い。
ラスト三行、まったくもって同感です。
そこが気になってぼくっこ以前の問題だった。
ぬえの話にする意味あんのかこれ
あと無駄に言い回しを古めかしくしてて不自然。「、」が多くてリズムが悪い
「眩く照らす陽の光が故である。」は「眩く照らす陽の光のせいである」の方が
情景が頭に入ってくると思う
作品にレス付くのが早いからとりあえず東方キャラ使ってここに投稿しとこうみたいなスタンスが見え見えですよ…
流行ってほしいな。
最初の詩はなんですか?
キャラの生い立ちやら能力やら一人称などの基本設定は守ってて
プラスアルファとして関係性設定を付け加えてるのがほとんどでは。
この話みたいに基本設定を理由もなく唐突に改変し、
内容もその改変に説得力を持たすほどのものでないのは受け入れられてないんですけどね。
一人称俺の魔理沙とかいい例でしょ。
自分独自のキャライメージに共感して欲しいなら、コメントで説教して押し付けようとするより、
読者に「その設定もアリ」と魅力を感じてもらえるような話作りから考えた方がいいんじゃないですか?
ちょっと句読点が多くて読みづらいかなぁと思いましたが、果たして意図があったのでしょうか。もしあったならば、気がつかなかった私があばばばば。
議論や意見や貢献については、ちょっと何を仰っているのか良く分からないので、他の方にお任せしますね。元より作品にわくわくしに来ただけですので。
点数などは要らぬぞと、謳う雄志は益荒男の。
花は櫻木作家は雲井。失礼、呼び置きにて相つかまつる。
嗚呼咲き誇れ、咲き誇れ。
貴方を除き何人の、姿もあらむ有頂天。
それでよい。
それでよいぞと凱歌は光る。
一周回って美しい、なにかがそこにはあるのですから。
…あ。ぼくっ子はアリだと思います。作品少ないし。
流行んないのは分かってるんだしどんどんやればよろしい。
>確かにぬえ以外でも誰かやり得るだろうけれども、
>果たしてもっと適切なのって、誰がいるんだろう?と言うこと。
原作に全く興味なく、知名度目当てで適当に東方キャラを当てはめるやり方しか興味ないから
そういう見方しかできんのだろうな
他の作家がお前みたいに自分の設定に適切だから東方のキャラを利用して二次書いてる
とでも思ってんのか
つまらないだけじゃなく、本当に失礼で不愉快な奴だな
>面白みを出す、深みを出す、作り手の抽出が入り込む余地を生じさせるから面白いんですよね。
深みやら面白みやらは作者が自称するのではなく、読者が評価するもんだよ
お前の東方二次創作なんて無くていいんじゃない?
この作品に対してはこんなところだけど、過去作品の後書きから今に至るまでの読者コメントとのやり取りは読んで呆れてしまう。
作品本体よりも後書きやコメントに対する返信の方が力が入ってるんじゃないだろうか。
また、以前からそうでしたが、完全に原作を無視している感が強いため、東方としてやる意味は無いと思います。自分のブログなりサイトなりでやって下さい。ハッキリ言って、今の貴方の作品は、多くの読者を不快にさせているだけですよ。
ぼくっこだからこその雰囲気で私は好きですけど、
作品がどうとか以前に失礼ながら作者さんが嫌われているのだと思います
原作(星蓮船EX)の台詞でぬえは「ぼく」と言っていたでしょうか?
だとすると、このSS内でなぜぬえが「ぼく」と言っているかの過程や説明などが一切ないと、
ここにSSを読みに来られる原作を知っている読み手の方からしたら読んでいる途中で違和感が生まれ、頭の上に「?」というマークが浮かんでしまいます。 実際私もそうでした。
そして、この理由をあとがきで書くという事は、書き手として本文内にその説明が出来ないという悪い印象を与えてしまうと思うのです。
そして、あとがきにある自己主張の様な文章はハッキリいって不必要な物だと思います。
それによって、「自分主張を押し付けている」部分が他の方のコメントにもある様に、
「不快に思える」という様なコメントに繋がっていると思います。
正直、このSSのあとがきを読んで、「自分の主張が一番正しく、他の人の考えている物は間違っているという思いが貴方にはあるんですね」という感想しか出てきませんでした。
前に投稿されたSSのあとがきに「新人賞」云々と書かれておりましたが、
それからこの作品までの流れを見ると、どうしてもこう感じてしまうのです。
「自分は他のみんなとは違って、上のステージにいる」
という様なある意味「上から目線で物事を見ている作者」という印象です。
投稿場所の空気やルール(この場合、原作を知っているかどうかなど)をキチンと理解していないまま、自分の技術さえあれば万点(高評価)なんて簡単に取れるさ…… という思惑が個人的にいままでのあとがきに書かれている内容から薄っすらと見えている様な気がするのです。
でも、これってもし仮にプロ作家としてデビューした時にマイナス要因になると考えた事はないでしょうか?(新人賞云々とあったのでプロを目指していると仮定させていただきますが)
紙媒体で作品を発表するとしたら、それなりの企業と関わる訳ですから、当然その企業(出版社かもしれませんが)の色というのがあると思います。
が、その企業の考えを読まずに「俺はプロになったんだ」という意識だけで独りよがりな作品を書き上げていたら、
当然その企業の色に合わないと「貴方はうちには必要ない」と言われてしまう可能性が出てきます。
「その場の空気に合わせた物語が書ける」というのも、文章を書く技術の一つではないでしょうか?
その投稿する場所の空気を読まずにただ自分の主張だけを押し付けている現状では、
すでにここまで読み手の方々の「不快だ」等のコメントがある様に、どこに投稿しても同じ結果が付きまとうと思います。
技法や綺麗な文章も必要だとは思いますが、ここに読みに来られる方や作品を投稿する作者の方々は「東方が好き」という共通した意識を持っていると思います。
でも、貴方にはそれが足りなさ過ぎる、と今までの作品を読んでの共通した感想を持ってしまいました。
長文、乱筆失礼いたしました。
こういうのは下手に原作との擦りあわせを考えるとドツボなので説明無しと言うのはよろしいかと。
でもその分魅力で原作との乖離による違和感をねじ伏せないといけないわけで
ハードルの高いお題の割りに文章量が足りないなと思いました。
つまり、これだけじゃあネタふりで終わってる。もっと肉付けが欲しいと言いたいです。