Coolier - 新生・東方創想話

均衡に保たれつつ在るもの

2011/02/17 03:26:05
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境界。


誰もが持ち合わせており侵さず侵されずの関係で均衡を保つもの。


ここで疑問が二つほど浮かんだ。


何故侵してはいけないのだろう。


何故侵されてはいけないのだろう。


私は試しに一人の境界を侵してみることにした。


するとその者は境界を侵した瞬間わめき出し近くにいた者に暴力を振るいだした。


この瞬間暴力を振るわれている者の境界は侵された訳だ。


なるほど。


一人の境界が侵されるとあとは連鎖的に侵す侵されるの関係が発生するのか。


面白い。


私は次々に者共の境界を侵し続けた。


そこで最終的な結論になるであろう疑問を抱いた。


全ての者共の境界を侵したらどうなるのだろうか。


私は自分の抱いた疑問に興奮を隠せないまま実行に移った。


その光景は言葉では言い表せないものだった。


自らの境界を守ろうとする者。


他人の境界を侵そうとする者。


ただただ己の境界に泣きわめく者。


境界から死ぬ者。


なんて滑稽な結論なんだ。


もっと。


もっともっと。


もっともっともっと。


もっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっと。


私は欲望の赴くがままに侵そうとした。


が。


『人の境界を侵すということは自分も侵される…その覚悟は持ってたのかしら?』


誰だ。


『ふふ、悪いけど均衡を保たないと不機嫌になっちゃう巫女がいてね』


黙れ。


『そーね、言葉より体感してもらった方が早いわね』


どういうことダ。


『今にわかるわ、境界に触れるという意味がね』


オィ、ナンダカ、ナニカガ、オカシイゾ。


マて、こレハ?イッたイ*ナンωだ


『ふふ、良かったじゃない。結論を身を持って体感出来て。』


ヾな〆仝?ゎ@□Θだ⑥㎏う㍽


『そう、境界は決して侵しても侵されてもいけない。先にあるのは破滅だけなんだから』


その瞬間。


私は私の境界がわからなくなった。


『まったく…するなら干渉だけにしなさいな』


そう言ってその者が境界に消えたことを私は知らない。


いや、二度と知ることは出来なくなっていた。
初めましての方は初めまして。

そうでない方、またお会いできて嬉しいです。

紅夜と申します。

この度は閲覧して頂きありがとうございます。

最近小説よりSSよりになっているので次回は小説にしてみたいと思います。

ではまたお会いできる事を祈りつつ・・・

それでは。
紅夜
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