私がまだ話すこともままならないほど子供のときには、もう両親と呼べるものがいなかった。
でも私にはお姉ちゃんがいた。お姉ちゃんはいつも私のことを守ってくれた。
だけど、そんなお姉ちゃんでも私を守れないときがいっぱいあったの。
そういう時、いつも一人でなにもできない自分に苛立ちを覚えてたんだ。
お姉ちゃんは私が傷ついてることをわかってた。
私だってお姉ちゃんが傷ついてることを知ってた。
だって生まれた時からずっと一緒なんだもん、わからないほうがおかしいよ。
でも、私はなんの力も無いちっぽけな存在でしかなくて
それでも唯一の肉親であるお姉ちゃんの力になりたくて
だから、私もお姉ちゃんを支えてあげられるように一生懸命がんばったんだ。
お互いを支えて、傷ついてもその傷を癒してあげれるぐらいに強くなりたかった。
そして、私たちは地霊殿っていう新しい住処を手に入れたの。
旧都からは結構離れてるから少し寂しい感じがしたけれど
そんな私の心を読んだのかお姉ちゃんがペットをいっぱい拾ってきてくれたんだ。
それからは地霊殿が騒がしくなったけどとっても嬉しかったよ。
お姉ちゃんとペット達は私にとっても優しくしてくれたし、家族が増えたのは新鮮で楽しかった。
でも、人間たちや他の妖怪たちと一緒に遊びたいって気持ちは変わらなかったの・・・。
私たちはさとり妖怪。
だから色んな人妖に忌み嫌われてきた。でも私はみんなと仲良くなりたかった。
友達が欲しかったし恋人だって欲しかった。でもこの能力があるせいでみんなに避けられ傷つけられ続ける。
そして、私は気づいたの。この能力がある限り私は幸せになれないって。
だから私は第三の目を閉じ、心を閉ざした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ある日、お姉ちゃんが私に用があると部屋に呼び出した。
私のことを心配してかペットの一匹に私を監視させるとのことらしい。
まあ、そんなことしたって無意識にどこでも行ってるんだから監視できるはずないのにね。
でもそれが誰なのかぐらい見るのもいいかもね。
どうせお燐とかそこらへんだろうなーと思いながら姉の仕事部屋に入る。
「お姉ちゃん、来たよ」
「こいし、ノックぐらいちゃんとしなさい。」
「そんなこと、どうでもいいことじゃない。それよりも、私のことを監視するって聞いたんだけど」
「・・・ええ」
「どの子に監視させるの?もしかしてお燐?」
その時、コンコンっというノックの音が聞こえた。誰か来たのかな?
入りなさい、と姉がそいつを部屋に入れた。もしかして私の監視役の子かな?
「さとり様ー、仕事終わらせてきました~!!用ってなんですかー?」
「お、お空・・・?」
「うにゅ?あ、こいし様だ!どうしたんですかこんなところで?」
「お姉ちゃんに呼ばれて・・・」
「こいし様もさとり様に呼ばれたんですか?私と同じですね!」
お空はえへへ~と少し嬉しそうな顔をしている。
でもそんなことよりもなんでお空がここに来たのかってこと。
私の用が終わったあとにでも用があるのかな。
そんなことを思っていたらお姉ちゃんが話を再開した。
「ではこいしの監視役のペットの話ですが・・・」
そうだ、監視役についての話だったね。
「空にやってもらうことにしました。」
「え!?」
「う?」
いきなりのことに心底びっくりしてしまった。
心を閉ざしていてもこれにはさすがの私も驚く。
だってお空だよ?あのお空に私の監視なんてできるはずがない。
それなのにお姉ちゃんはいったいなにを考えているの?
「お姉ちゃん、そんなことお空にまかせていいの?」
「空だからこそまかせられるのです。」
「さとり様、なんのお話しですか??」
「空、あなたにこいしの監視役になってほしいの。」
「かん、し・・・??なんですかそれ?」
「ふふ・・・こいしといつも一緒にいてほしいってことですよ。」
「おおー、それならまかせてください!・・・ってお仕事はどうしたらいいんだろう?」
「それはできる時にやってくれればいいですから。こいしと一緒にいることを最優先にしてください。」
「わかりました!!」
なんだか知らないうちに私の監視役が決まってしまったようだ。
私は呆気にとられてしまってなにも言うことができなかった。
「でも、おねえちゃん。お空に監視なんてできるの?」
「まあ、監視役というよりお供みたいなものですね。」
「それに監視役ってこと忘れていつも通りに過ごしちゃうんじゃない?」
「それなら大丈夫です。」
その自信はいったいどこからくるんだろう?
それだけお空のこと信用してるってことなの?
「それよりも、こいし。これから出掛ける時はなるべくでいいですから空をつれて行って下さい。」
「えぇ~!?それじゃほんとにお供じゃん!」
「ええ、そうです。だからほったらかしにしないであげてくださいね。」
「うぅ~ん。」
お姉ちゃんはなんでこんなめんどくさいことするんだろう。
わからない、お姉ちゃんが何を考えているのかわからない。
わからないからわからないまま忘れることにした。
お空は私とお姉ちゃんを見ながらなんだか嬉しそうに笑ってた。
でも私にはお姉ちゃんがいた。お姉ちゃんはいつも私のことを守ってくれた。
だけど、そんなお姉ちゃんでも私を守れないときがいっぱいあったの。
そういう時、いつも一人でなにもできない自分に苛立ちを覚えてたんだ。
お姉ちゃんは私が傷ついてることをわかってた。
私だってお姉ちゃんが傷ついてることを知ってた。
だって生まれた時からずっと一緒なんだもん、わからないほうがおかしいよ。
でも、私はなんの力も無いちっぽけな存在でしかなくて
それでも唯一の肉親であるお姉ちゃんの力になりたくて
だから、私もお姉ちゃんを支えてあげられるように一生懸命がんばったんだ。
お互いを支えて、傷ついてもその傷を癒してあげれるぐらいに強くなりたかった。
そして、私たちは地霊殿っていう新しい住処を手に入れたの。
旧都からは結構離れてるから少し寂しい感じがしたけれど
そんな私の心を読んだのかお姉ちゃんがペットをいっぱい拾ってきてくれたんだ。
それからは地霊殿が騒がしくなったけどとっても嬉しかったよ。
お姉ちゃんとペット達は私にとっても優しくしてくれたし、家族が増えたのは新鮮で楽しかった。
でも、人間たちや他の妖怪たちと一緒に遊びたいって気持ちは変わらなかったの・・・。
私たちはさとり妖怪。
だから色んな人妖に忌み嫌われてきた。でも私はみんなと仲良くなりたかった。
友達が欲しかったし恋人だって欲しかった。でもこの能力があるせいでみんなに避けられ傷つけられ続ける。
そして、私は気づいたの。この能力がある限り私は幸せになれないって。
だから私は第三の目を閉じ、心を閉ざした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ある日、お姉ちゃんが私に用があると部屋に呼び出した。
私のことを心配してかペットの一匹に私を監視させるとのことらしい。
まあ、そんなことしたって無意識にどこでも行ってるんだから監視できるはずないのにね。
でもそれが誰なのかぐらい見るのもいいかもね。
どうせお燐とかそこらへんだろうなーと思いながら姉の仕事部屋に入る。
「お姉ちゃん、来たよ」
「こいし、ノックぐらいちゃんとしなさい。」
「そんなこと、どうでもいいことじゃない。それよりも、私のことを監視するって聞いたんだけど」
「・・・ええ」
「どの子に監視させるの?もしかしてお燐?」
その時、コンコンっというノックの音が聞こえた。誰か来たのかな?
入りなさい、と姉がそいつを部屋に入れた。もしかして私の監視役の子かな?
「さとり様ー、仕事終わらせてきました~!!用ってなんですかー?」
「お、お空・・・?」
「うにゅ?あ、こいし様だ!どうしたんですかこんなところで?」
「お姉ちゃんに呼ばれて・・・」
「こいし様もさとり様に呼ばれたんですか?私と同じですね!」
お空はえへへ~と少し嬉しそうな顔をしている。
でもそんなことよりもなんでお空がここに来たのかってこと。
私の用が終わったあとにでも用があるのかな。
そんなことを思っていたらお姉ちゃんが話を再開した。
「ではこいしの監視役のペットの話ですが・・・」
そうだ、監視役についての話だったね。
「空にやってもらうことにしました。」
「え!?」
「う?」
いきなりのことに心底びっくりしてしまった。
心を閉ざしていてもこれにはさすがの私も驚く。
だってお空だよ?あのお空に私の監視なんてできるはずがない。
それなのにお姉ちゃんはいったいなにを考えているの?
「お姉ちゃん、そんなことお空にまかせていいの?」
「空だからこそまかせられるのです。」
「さとり様、なんのお話しですか??」
「空、あなたにこいしの監視役になってほしいの。」
「かん、し・・・??なんですかそれ?」
「ふふ・・・こいしといつも一緒にいてほしいってことですよ。」
「おおー、それならまかせてください!・・・ってお仕事はどうしたらいいんだろう?」
「それはできる時にやってくれればいいですから。こいしと一緒にいることを最優先にしてください。」
「わかりました!!」
なんだか知らないうちに私の監視役が決まってしまったようだ。
私は呆気にとられてしまってなにも言うことができなかった。
「でも、おねえちゃん。お空に監視なんてできるの?」
「まあ、監視役というよりお供みたいなものですね。」
「それに監視役ってこと忘れていつも通りに過ごしちゃうんじゃない?」
「それなら大丈夫です。」
その自信はいったいどこからくるんだろう?
それだけお空のこと信用してるってことなの?
「それよりも、こいし。これから出掛ける時はなるべくでいいですから空をつれて行って下さい。」
「えぇ~!?それじゃほんとにお供じゃん!」
「ええ、そうです。だからほったらかしにしないであげてくださいね。」
「うぅ~ん。」
お姉ちゃんはなんでこんなめんどくさいことするんだろう。
わからない、お姉ちゃんが何を考えているのかわからない。
わからないからわからないまま忘れることにした。
お空は私とお姉ちゃんを見ながらなんだか嬉しそうに笑ってた。
題材自体は面白そうなので続きに期待させて頂きます
さあはやく机に戻って続きを書くんだ。