*注意書き*
魔理沙、霊夢、幽香→アリスというお話です。
ギャクなので外の言葉や奇怪な行動がございます。
初投稿故分かりにくい文章になりますがよろしければお進みください。
よく晴れた日。
魔理沙はいつものようにお茶を集りに神社へ行くとここの主もいつものように縁側でお茶を啜っていた。
「出涸らしでいいわよね」
「おいおい、大親友に向かって第一声がそれかよ」
「そうね…賽銭も入れないお茶目的の大親友には優し過ぎる言葉かもしれないわ」
ぶすっとした態度で隣に座ると本当に出涸らしが出た。
まぁ、入れてくれただけ良い方か。
普段はセルフだからな。
にしても渋いぜ。
ぷはーっと一気飲みして大方溜息の一息。
「アリスはどうしたの?」
「ん?あぁ、自分の家にいるぜ」
「へぇー、また引き籠って魔法の研究でもしてるの?」
アリスは1度実験やら研究やらをやりだすと食事も睡眠も取らず熱中するところがある。
前にもただでさえ出席率の悪いアリスが立て続けで宴会に来ないことがあった。
さすがに心配になって家に行ってみると本に埋もれて何やら作業をしていた。
本人曰く時の流れに気付かなかったそうで。
最近来ないのもそのせいなのかもしれない。
「いんや、縛られてるだけだぜ?」
はぁ?
今なんつった、この白黒。
霊夢の脳内で一生懸命魔導書と睨めっこしていたアリスが消え、苦しそうにもがく絵ずらに変わる。
「何あんたのんびりお茶なんて啜りに来てんのよ!早く助けにいくわよ!」
「落ちつけよ、縛ったの私だから」
「はぁ?!」
「いや、最近さアリスが外に出る度不安で。ついな」
「私は魔理沙の頭の方が不安だけど」
「だって嫌じゃないかアリスが誰かに取られるの」
「さっきからちょくちょく自分のものみたいに言わないでくれる?!」
魔理沙がアリスのことを好きなのは知ってる。
態度にも行動にも出過ぎだから傍から見てて手に余るほど分かる。
でも魔理沙がアリスを好きってだけであって付き合ってるとかではない。
それに私だってアリスが好きだ。
まるで我が物面のこいつにいつもカチンとくる。
魔理沙とアリスは同じ魔法の森に住んでいてよく逢ってるは知ってるし、
きっとアリスも私より魔理沙の方が好き…とか自分で言ってなに傷ついてるのよ。
取りあえず霊夢は魔理沙を引きずりアリス救出のためマーガトロイド邸へ。
「アリス?入るわよ―って!!」
中に入ると何故か風見幽香の姿が。
「あら紅白巫女と白黒鼠が揃って何の用かしら?」
「まるで自分の家のように言うなよお前」
内心お前もな、と魔理沙に愚痴る霊夢。
不穏な雰囲気の中、奥からアリスがティーセットを持って上海と共に現れる。
新たな来客者に気付くと露骨に嫌な顔を浮かべた。
主に魔理沙に向かって。
「ちょっと魔理沙!あんた何考えてるのよ!行き成り来たと思ったら人のこと縛って居なくなるし!」
「アリスを縛んないと安心できなくて」
「意味が分からない。あんたのせいで人がどんな目に遭ったと…」
思い出すのも恐ろしい。
魔理沙に鎖やら手錠やらで完全拘束されたアリスは人形を動かすことも出来ず訪れた幽香に散々苛められた。
本気で殺されるかと思ったわ。
じっと魔理沙を睨みつけていると後ろから腕が伸びてきて抱きすくめられる。
ふわっと花の匂いが漂いどうしてこんなにも良い匂いがするのか不思議に思った。
意地悪な妖怪が纏うべきものじゃないと思う。
「紅茶を淹れてくれるのでしょう?」
「あ、うん」
といっても助けてくれたことに間違いはない。
散々意地悪なことをされたけど最後ちゃんと拘束具を解いてくれた幽香。
だからお礼をするのは当然だと思いアリスは紅茶の準備を再開する。
が、霊夢と魔理沙が同席したため再び手が止まる。
「わざわざ心配して来てやったのに何の持て成しも無しか?」
「元々はあんたのせいでしょう!!霊夢はいいけど魔理沙は帰って」
「はは、私にだけツンデレなアリスも好きだぜ」
「上海この白黒を殺ったら後でうんと可愛がってあげる」
「ちょ、待て!冗談だから!」
やる気満々の上海に冷や汗が止まらない。
いざとなれば壊してやればいいのだがそんなことをしたら本気でアリスに殺されるし何より嫌われる。
「アリスその辺にしてあげてもらえない?魔理沙もアリスが好きでやったことみたいだから」
「…霊夢がそう言うなら」
「霊夢の言うことはきくのかよ、腋だけが取り柄の貧乏巫女だぜ?」
「アリス私もよろこんで協力するわ、一緒にこいつを消しましょう?」
外で霊夢と魔理沙の弾幕ごっこが開催され、アリスと幽香は優雅に家の中で紅茶を飲んだ。
窓から差し込む煌々とした弾幕の光を綺麗に思いながら膝の上でアリスにすり寄る上海を撫でる。
何だか最近この子半自立してる気がするわ。
自分の髪を撫でるアリスの指に頬ずりをする上海を真剣に見つめて見るも表情が変わるとか声を発するとかは無かった。
それがほっとしたような、残念なような。
「恩人を放って人形遊び?」
「あ、ごめんなさい」
すっかり放置されていた幽香が不機嫌気に話しかける。
明らかに気分が下がってしまい少し苛々までしてきた。
そんなに人形が愛おしいの?
目の前に私がいるのに。
一層壊してやろうかしら。
普段クールぶってるアリスの怒り狂う顔を見て見たい。
そして本気でぶつかって私に踏みつけられたときにどんな顔をするのか。
考えただけでぞくっと背筋が震えた。
「幽香、本当にごめんなさい」
今なにを考えているのか悟ったのかアリスは素直にもう1度謝る。
…ま、お楽しみはまた今度ね。
にこっと笑みを浮かべてみせるとアリスも安堵したのか胸を撫で下ろした。
丁度魔理沙と霊夢もケリがついたのか2人とも傷ついてはいるが自分で歩ける程で戻って来た。
奇妙な4人でテーブルを囲いアリスが焼いた手作りクッキーで紅茶を飲んだ。
どうしてこんなことになっているのかしらとアリスは冷静に思い耽ってみる。
魔理沙はいつものように家に来て、幽香は珍しく家に遊びに来て、霊夢は私は助けに家に来て。
それで4人でお茶会。
奇怪だわ。
奇怪過ぎるわよこのメンツ。
魔理沙と霊夢とはよく3人で居るけれど幽香が入るだけでここまで違和感が生まれるとは。
ちらっと幽香を見るとずっとアリスを見ていたのか思いっきり目が合う。
慌てて逸らすと今度は魔理沙と目が合い更に違う方に逸らすと霊夢と目が合う。
―何でみんなこっち見てるのよ。
アリスが1人で考え込んでる間に会話は無くなっており3人揃ってアリスを見ていた。
「な、何よ?」
「間抜け面で黙りこんでるからどうしたのかと思っただけよ」
「1人で百面相してるから面白くて、どうやってやるんだその変な顔?」
「アリスが可愛い顔で考え込んでるから見惚れちゃっただけよ」
「―霊夢っ!」
幽香と魔理沙の心を抉る言葉に霊夢の言葉は何より効く治癒魔法だった。
2人から逃げるように霊夢の方に来るアリスを満足気に抱きしめる霊夢。
こういう時は素直に言った方がいいのよ!と口パクで言い見せつけるようにアリスのさらさらの髪を撫でた。
「な、何て黒い笑顔なんだ」
「巫女失格ね」
「ふふ、何とでも言いなさい」
普段から意地悪でドSの幽香とアリスの前では照れ隠しでひどいことを言ってしまう魔理沙。
少し考えてここは素直に思ったこと言ったほうが良いと判断できる。
結果は正解だったみたい。
普通ならこんなこと言っても「何言ってるのよ、気持ち悪いわね」とつんつんしてるアリスだが2人のおかげでデレた。
自分でも分かるくらい頬が緩む。
これこそアリス→デレ!
あの歌は本当は私に向けての歌だったのよ!
レイアリは原点よ!
「おっと危ない思考の方にはアリスのデレは譲れないぜ」
魔理沙の手によって引き離される。
一方的に霊夢が抱き寄せていたため霊夢の腕を解けば簡単に奪還できた。
マリアリに決まってるだろ、まったく。
「あ、ちょっと魔理沙!」
「お前は紫とイチャイチャしてるのがお似合いだぜ」
こいつらアリスの家から出る気ないな。
腕の中で文句を言いながら暴れているアリスを無理矢理箒に乗せると超スピードで飛ばした。
やっぱり私には奪う方が性に合う。
今じゃ幻想郷一は名乗れないが幽香や霊夢に簡単に追いつかれる魔理沙様じゃないぜ。
早過ぎて風の痛いくらいの抵抗を受けるアリスは魔理沙の背中に額を押し付け振り落とされないようにしがみ付く。
もう文句を言う余裕もない。
どれだけの時間飛んでいたか分からないが息が楽な程度には減速してアリスが目を開く。
辺りを見渡して不覚にも感動してしまった。
まったく知らない場所。
決して長くはなかったこの時間で見知らぬ場所まで来てしまう程のスピードだった。
いや、単にアリスが幻想郷を出歩かな過ぎで実は近場なのかもしれないけど。
落ち着いた場所にようやく足がつき安心する。
やっぱり空中にいるより地面に足がついてるほうがいい。
「はぁ」
箒から降りた途端溜息をつかれアリスは頭にきた。
一時は忘れていた理不尽な魔理沙の行動にふつふつと怒りが込み上げてくる。
「溜息を吐きたいのはこっちよ」
傍に上海がいないことも加わりアリスの機嫌は悪くなる一方。
人形たちに何もないといいけど霊夢はいいとして幽香は不安要素が多過ぎる。
本当は今すぐに戻りたいがここが何処か分からない。
帰り路も分からないし自分で飛んで帰るには体力と時間が大幅に削られる気がする。
結果魔理沙に家まで送ってもらうしかない。
「アリスは縛っても駄目なんだな」
「?」
「縛って家から出れないようにしても向こうから来ちまう」
「魔理沙?」
「うーわー、あとはどうすりゃいいんだ」
「ちょっと魔理沙ってば!」
「ん、ごめんアリス今忙しいんだ。あとで構ってやるから」
「~っ!」
わなわな震えるアリスに気付かない魔理沙。
「どうしていつもあんたはそうなのよ!!」
人気のない場所で寝むっていた鳥が揃って羽ばたいた。
辺りが静かなせいかよく通る声、いや怒鳴り声にさすがに振り返る。
息を荒げて魔理沙を睨むアリスの目には涙が流れていた。
「アリス?」
どうしてこうなったとか考える前に勝手に体はアリスの元へ駆け寄る。
綺麗な蒼色の瞳から零れる涙を指で拭ってやるが直ぐに新しい涙が流れ出る。
声をあげて泣きはしないが静かに震えながらアリスが泣いているのは異常だ。
というより泣くことが異常。
普段あれだけクールに振る舞っている彼女はちょっとやそっとのことで泣いたりしない。
魔界にいたときとは違うんだ。
そんなアリスを泣かせたのが自分だと思うと堪らなく罪悪感に駆られる。
同時に泣く程嫌だったのかと思うと少しこっちまで泣きたくなった。
「もう魔理沙なんか大嫌い」
最初から良く思われていないとは分かっていたけど実際に言われると辛い。
ぼろぼろと涙を流して魔理沙を睨むアリス。
今度は何を言われるんだろう。
もう顔を見たくないとか?
はは、キツいぜ。
覚悟を決めてアリスを見つめ返すと涙とは別で瞳が揺らいだように見えた。
「…なんで私を見てくれないの?」
「え?」
「今だってそう。傍にいるのに違うことばっかり考えて、霊夢と居たときはちゃんと霊夢のこと見てたのに私といるときは上の空…魔理沙は私のこと嫌いなの?」
何を言ってるんだこいつは。
まさかアリスは私の気持ちに気付いていないのか?
みんなにバレるくらい分かりやすいのに。
魔理沙が黙り込んだせいでアリスの涙はピッチを上げて零れだす。
「嫌いなわけないだろ!…頼むから泣くなよ」
「…本当に?」
「あぁ、本当だ…その…す、好きだ、ぜ?…アリスのこと」
「うぅ、まりさぁ」
魔理沙の肩に頭を埋めるアリス。
ちょっと屈まれるのが悔しいけどアリスの方が身長が高いから仕方がない。
くそ、早く大きくなりたいぜ。
泣き止むまでよしよしと背中を撫でてやると落ち付いたのかパッと離れ。
「帰るわよ」
いつものアリスに戻っていた。
でも若干顔が朱いのは気のせいじゃないはず。
ツンとした態度に急に戻られその変貌ぶりに腹を抱えて笑ってやるとまたわーわーと喧嘩になった。
でも、まぁアリスの本音を聞けたからいいか。
帰り路はゆっくり飛んで行こう。
星空が見える夜空を貴女と2人で星間飛行。
――アリス・マーガトロイド邸の御一行――
「っち、結構良い雰囲気だったのに魔理沙のやつ!」
「逃げ足だけは早いのね。ところで霊夢?」
「何よ」
「アリスは家に来た時私より魔理沙に怯えていたわ、勿論その後私の恐ろしさを体に教えてあげたけど」
「…あんた本当外道ね」
「ありがとう。それで思うのだけどアリス自身は魔理沙の想いに気付いてないのね」
「あー、仕方ないんじゃない?アリスが鈍感の鈍ちんなのに魔理沙の行動真っ直ぐだから」
「ふふ、白黒はバカよね。普通に考えて行き成り縛られて放置されたり誘拐飛行されたら怯えるわ」
「のくせに言葉で伝えないからアリスにとってはただの怖い人よ」
「「まぁ、それを教えてあげるつもりはないけどね!」」
総受けと言ったら霊夢だけど(俺だけ?)、敢えてのアリスなんやね。
ううん、いいのよ、目の付けどころは悪くないわ。
寧ろ新しい何かを開拓したんじゃないか?
まあその位面白かったんだが……個人的にはもう2カップルほど増やしても……いや、この組み合わせだからスマートに収まったのかな?
まあ何にせよ、将来有望ですよね。
>レイアリは原点よ!
激しく同意
やはり世界平和はいいものだ…
このアリスはマゾですか?
それと、三人称と一人称の区別くらいはちゃんとつけてください。基本以前の問題です。
だがなんというか、とても愛が伝わってくる、とてもいいssだと思いました。
これからもがんばってください。
二次創作で文章を書く上で最も重要で必要な物である愛は十分すぎるくらい貴方にはあります、それはSSの中から十分に伝わってきました。
いくら文章がうまくてもキャラや原作への愛無しでは他人から見れば駄作にしか見えません。
まずは高評価を得ている作者や、過去の有名作品などを見てみて文法などを勉強してみればきっと貴方なら大物になれます。期待してます、これからも頑張ってください。
とりあえずマリアリでもレイアリでも幽アリでも
なんにも属していないなら総受けのタグだけでいいと思う
タグ除けできますので。
魔理沙も霊夢も幽香も本気に見えないのが残念でした。
総受けSSとしては明るく楽しい雰囲気の良作だと思います。
視点が飛び飛びなのは戸惑いました。
こんな描かれ方された霊夢や幽香、魔理沙が正直可哀想。
>一層壊してやろうかしら
→いっそ壊して
>行き成り縛られて放置されたり
→いきなり縛られて