「マスタースパァァァァァァク!!!!!」
「ぎゃぁああああああああああ!!!!!」
魔理沙が門といっしょに紅魔館の門番である紅美鈴を吹き飛ばしていく光景も、ここ最近は見慣れたものとなっていた
「……まったく、魔理沙のやつ…いちいち吹っ飛ばさなくてもいいのに……」
と、美鈴は吹き飛びながらため息をついた
「また借りてくぜ~!」
「持ってかないで~!」
魔理沙とパチュリーの一字一句変わらないやりとりも、もう数え切れないほど繰り返されたものだった
……とはいっても当のパチュリーは相当な数の魔導書を持っていかれているのでたまったものではないのだが
「…平和だな~」
そんな事情を知ってか知らずか、美鈴はそう暢気につぶやいた
(…これだけ平和なら、もう大丈夫かな…)
美鈴はすこし真剣な、だがどこかうれしそうな表情でひとりうなずいた
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
その日の夜、美鈴はレミリアの部屋を訪れていた
‘‘ コンコン ’’
と、ノックの音が響く
「…誰だ、こんな夜更けに…」
「美鈴です、お嬢様」
「…美鈴か、…入っていいぞ」
「失礼します…」
ドアが開き、美鈴が静かに部屋の中に入ってくる
「…で、何か用があるのか?」
「…ええ、すこしお話が…」
美鈴からは、普段とは違う真剣な雰囲気が漂っていた
それにあわせレミリアもまじめな空気を出し始めた
「いいぞ、言ってみろ」
それから少したってから美鈴は意を決したように話し始めた
「はい…、 ……実は紅魔館を辞めようと思いまして……」
「!! …それはまた急な話だな……いったい何故だ?」
「ええ、…ここ一年余り紅魔館に襲撃してくるのは魔理沙だけですし、幻想郷もいたって平和なので、まあぶっちゃけ私がいなくてもだいじょうぶかなって…
…っていうか私がいなければ魔理沙も門を壊さないで入ってくるでしょうし…」
「…ふ~ん」
そういった美鈴をレミリアは探るような目で見てから…
「…で、本当の理由は?」
「うっ!!!」
と言い放った
美鈴はというと、冷や汗をだらだらとかき始め、目をものすごい勢いで泳がせている
「…や、やだなあお嬢様ってば本当もなにもいま言ったのがすべてですよ~」
「…全く、どれだけ長い付き合いだと思ってるんだ…バレバレよ、バ・レ・バ・レ!!」
「ううぅ~…はぁ、わかりましたよ…話しますよ」
美鈴はあっさりと白旗を振り、降参した
「……じつは、気になる娘がいるんですよ……」
「おおっ!!あの美鈴についに色恋沙汰か!!こりゃめでたい!さくや~、お赤飯!お赤飯炊いて~!」
「ああぁ~!もう、だから言いたくなかったんですよ///!!ぜったいからかうからぁ!!」
そう言った美鈴の顔はお赤飯よりも赤くなっていた
「…はあぁ~、そっか美鈴に好きな人ねぇ~」ニヤニヤ
「別にすきってわけじゃなくて気になってるだけですから!!」
「照れんでいい、照れんでいい…、…まあ、そういうことなら笑って送り出してあげるわ」
「…ありがとうございます、お嬢様…」
「困ったことがあったらいつでも私を頼りなさい、ここを出てもあなたは紅魔館の一員であり、家族なんだから…」
「…はい!!」
美鈴は目尻に少し涙を浮かべながら、満面の笑みでそう答えた
レミリアはそれを見つめながら静かに微笑んでいた…
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「……で、なんであんたはここにいるのよ…」
私は目の前の赤毛の妖怪を思いっきりジト目で見ながら言い放った
「だから、ここで雇ってもらおうと思って…」
「それはもう聞いた!だからなんでここなのかを聞いてるの!!何故!どうして!!why!!?」
同じ答えを繰り返すこの妖怪にまくし立てるように問い詰める
「いやぁ~、あんたのとこって人手不足っぽいじゃない?だから現在フリーの私がいろいろと手伝ってあげようと思って…」
「いや、たしかに私一人だけど…仮にもここは神社なのよ!?じ・ん・じゃ!神社が妖怪雇うってどんだけよ!!」
「あら、あんたでもそんな細かいこと気にするのね…」
「ぜんっぜん細かくないわよ!!ただでさえ妖怪神社ってレッテルを貼られてるのに、あんたを雇ったらもう完璧に妖怪神社じゃない!!」
「あはは、それはそれでいいんじゃない?楽しそうだし♪」
「良くなーーい!!!」
…ダメだ、何を言ってものれんに腕押し…全く効果がない
こうなったら…
「…でもいいのかな~霊夢」
「な、なにがよ…」
…ってなによその思わせぶりな態度は、なんていったって絶対に追い返…
「掃除、洗濯、料理に裁縫、おまけにマッサージまでできる超優良物件を逃しちゃっても…」
「うっ…」
た、たしかに前に宴会で見た美鈴の家事スキルはすごかったわ…料理は咲夜やアリスにも引けをとらなかったし、片付けも普段より30分以上早く終わったし、なによりあの気功マッサージは捨てがたい…!!
(…ふふ、効いてるみたいね…よし、あともう一押し…)
美鈴は霊夢のようすを見ながらとどめをさすべくさらなる誘惑をささやいた
「…いまなら初回サービスってことでタダでいいわよ」
「っっっっっつ!!!?ほ、ほんとに?タダ?無料?price less?」
「…っえ、ええ」
「よし!じゃあ交渉成立ね!」
「あ、でも朝、昼、晩の三食と寝床はお願いね」
「それぐらい無問題よ!じゃあ、これからよろしくね、美鈴!」
「ええ、よろしく、霊夢」
…自分で持ちかけておきながら、巫女の守銭奴ぶりに若干引いてる美鈴だった
ともあれ、こうしてふたりの同棲生活がはじまったのであった
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「じゃあまずは境内の掃除でもしてもらいましょうか」
「はい、かしこまりましたお嬢様」
「なっっ!なによいきなりおじょうさまだなんて…//」
「いえ、一応雇い主なので敬語のほうがよろしいかと思いまして…」
「べっ、べつにいつもどうりでいいわよ//!!」
「そう?じゃあわかったわ、霊夢」
ふんふ~ん♪と鼻歌を歌いながら掃除をはじめる美鈴をみて、小さくため息をつく
(はあ、…まったく、心臓に悪いわよ…//)
まだ少し赤い頬を両手で隠しながら縁側に座り、ほっ、と一息つく
(…それにしても、こうして誰かが境内を掃除するのをただ眺めてるのも久しぶりね…)
ほっ、ともういちど息を吐く
それはむかしを懐かしむようでどこか寂しげだった…
すると、不意に美鈴と目が合い手を振ってきたのでこちらも振り返すとやたら嬉しそうに笑いかけてきた
(ふふっ…なにがそんなに楽しいのかしらね)
思わず笑いがこみ上げてくる
それと同時にふぁ~、っとあくびをもらす
(…なんだかねむくなってきたわ…布団を…って、まあいいか…このまま寝ちゃおっと…)
ネコのように丸くなったとおもえばすぐに、す~、す~、と寝息が聴こえてくる
(…おやすみ…めーりん…)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(よし!掃除終了っと…それじゃあ次はっと…)
…あ~、思ったよりもしんどかったわ、想像以上に広いのね境内って…
「霊夢~、掃除終わったわよ次は~…って寝てるし…」
私がちょっと愚痴りながら戻るとそこにはネコみたいに丸くなって寝てる霊夢がいた
「…まったく、幸せそうな顔しちゃって…
そんなに無防備だと襲うぞ~…なんてね」
そんな霊夢の隣に座り、さらさら、と髪を梳く
霊夢の髪はとてもなめらかでまさに絹のようだった
「…博麗の巫女っていってもこうしていればただのかわいい女の子ね…
ふふっ…しょうがないから襲われないように私が守ってあげるわね…」
そうつぶやいてまた私は霊夢の髪を梳き始めた
「おやすみ、霊夢…いい夢を…」
美鈴霊夢流行れ!
幻想郷
この組み合わせも良いものですね!
せっかくなら、神社に来てからの生活も描いてほしかった。
それと、話は面白そうなのに文章の体裁のせいで損してます。
それを差し引いてこの点数で。
そのせいで大損してるから!
アイデアとか素晴らしいのになぁ……
続き待ってます!
TVドラマを見ていてさあこれからだってところで電源を切られたような印象を受けました。
オチがないのと唐突に終わるのとでは少し違いますよ。
紅魔館組とか美鈴が霊夢の事が好き(で、あってますよね?それすらも描写不足でイマイチ伝わってこない・・・)な理由など、もっと文章に説得力がほしいです。悪い意味でスルスルと話が進んで行ってあげくの果てに途中下車って感じですね。
それから赤面描写に//を使うのは好ましくないです。せっかく小説を読んでいるのに、チャットか掲示板を見てるような気分にさせられます・・・。
地の文でがんばって表現してみてください。
たとえば
「なっ・・・何よ、いきなりお嬢様だなんて・・・」
慣れない呼ばれ方に動揺した霊夢は、顔を真っ赤にして捲くし立てた。
というように、//を使うぐらいなら多少ぎこちなくても地の文で表現したほうが良いと思いますよ。
と、先のコメントが好評のようでしたのでひとつ辛口の評価をつけさせて頂きました^^;
初投稿の方にキツい言い方をしてしまったかもしれませんが、いじめたいわけでも文句を言いたいわけでもありませんのでw
この組み合わせは好きですし、キャラ同士の絡みも可愛くて良いです。
がんばってください!
読む気が失せます