Coolier - 新生・東方創想話

メディスンのゆめにっき

2011/01/11 18:02:15
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 意思を持った人形は夢を見る。
 それは自身の過去と心が映し出された彼女の彼女による舞台。
 未だに鍵がかからずにいた扉が開けば、少女は舞台のヒロインとなる。
「彼女の」心が創り出した観客のいない、アンコールもブーイングもない、ただ実際に
起こった「記憶」という劇を演じることになる。




 「……ここは……」
 メディスンが目を覚ますと、そこはいつも寝ている無名の丘の小屋のベッドではなく、ソファーの
上だった。居間自体こじんまりとしており、アリスの家でもない。だが、メディスンは知っている。
今自分がいる場所のことを。
 火がごうごうと燃えたぎる暖炉。
 びっしりと本が並べられている本棚。
 木製で、ところどころにナイフか何かで付けたであろう傷跡の残るテーブル。
 床も壁もボロボロで、穴の開いた天井からは真っ暗な闇が広がる。夜だろうか。それにしては風の音、虫のさえずりも聞こえない。となればここは夢の世界だ、とメディスンは思う。
 しかし――気味の悪い夢だ。いや、夢ではあるのだが……とにかく、早くこの夢が終わってほしいと切に願った。目が覚めればまたいつもみたいな朝を向かえ、鈴蘭の花と挨拶を交わし、親しい人達と過ごす
楽しい日常に帰れるのだから。
 「……」
 少し力を入れて踏めば脆く崩れそうな床であるにも関わらず、歩いても壊れるどころか軋む音さえも
聞こえない。埃っぽさもなく、匂いもせず、まさにここは夢の世界である。それもメディスンにとっては
とびっきりの悪夢。
 「――っ!」
 振り返り、足が凍らされたように動かなくなり、目にしたものから目が離させなくなる。

 「あっ……ああっ……!」
 小さな肩が震える。まるで獰猛な肉食獣に睨まれて動けず、死が近づいてくることに怯える小動物のように。
 ――廃墟同然の室内に不釣合いな、巨大な赤い箱。その大きさは大人の人間が二人は入れるだろうほどの大きさで、
なおかつ箱には一切の傷がついていなかったので余計に不気味さを助長させる。
 『懐かしいでしょ?』
 怯えるメディスンの頭上に声が響く。幼い少女のような口調で、からかうように。
 ――否、違う。この声は……。
 ゆっくりと上を向けば、そこには一体の人形が宙を浮いて自分を見下ろしていた。大きさはアリスの家の上海人形と
ほとんど変わらないが、服、頭についたリボン、髪の色、短さ――全てが自分、メディスン・メランコリーそのものであった。
 「あなたは……!?」
 ゆっくりと人形が降りていき、メディスンと目線が合う位置まで下がるとぴたりと止まる。顔は無邪気に笑っている……いや、『彼女』にはその顔しかないのだ。
 「何を言ってるの? 私は、あなたよ」
 だって――『彼女』は純粋な人形だった頃の自分なのだから。そして、『彼女』がいるということは、ここも―ー。

 「お帰りなさい、私。ご主人様とみんなと過ごした『家』に」
 『彼女』が淡々とした口調で言う。歓迎しているのかが全く読めない。だがメディスンの過去を
蘇らせるには充分であった。『彼女』はクスっと笑うと……元々笑顔の造りの人形だから顔は変わらないが、
それと同時にメディスンの視界は真っ白になり、瞬きする間もなく再び光景が変わった。
 「これは――」
 再び恐怖に顔を歪ませる。さっきまで廃屋同然だった室内は完全に修復され、普通に人が暮らせるような形へと変貌を遂げている。
 「さあ、過去という名の舞台の幕は開いたわ」
 『彼女』の姿はなく、声だけが脳内に不愉快に響き渡る。耳を無くせば聞こえなくなると言われれば
半分本気で自分の耳を切り落としたくなっただろう。
 「あなたは観客、主演は私達――ゆっくりご鑑賞あれ」

 体が動かない。いや、むしろ手足がある感覚さえもしない。まるで自分が幽霊にでもなったような
錯覚に陥る。いや、『彼女』の言葉を考慮すれば自分は完全なる第三者として、無重力の世界を漂いこの映像を見せ付けられているのだろうか。

 ガチャリ、と開く音が聞こえ、人間の形をした真っ黒な塊が入ってきた。
 ――性別も顔もわからない。いや、自分が記憶を消し去ったかもしれない。昔の主人の顔は、
メディスンは覚えていない。

 『主人』は針や糸、糸きり鋏などの裁縫道具を乱暴にテーブルに置くと赤い箱を引っ張り出し、蓋を開けるとその中から一体の人形を取り出した。あどけない顔立ちをした人形。青い目をして貴族のような豪華な衣装に身を包んだ男の子の人形。続いてもう一体――『彼女』を取り出し、二体をテーブルの上に寄り添うように座らせ、お手製の小道具であろう、小さな花篭を『彼女』に持たせた。さらに次々と箱から人形を取り出し、テーブルの上に並べ立てて『主人』はそれらの人形達をじっと眺めている。顔の形もない黒いヒトガタの塊ではあるが、それだけは何となくわかった。

 「私達のご主人様はいいご主人様」
 『彼女』が歌うように言うと、隣の男の子の人形も口を開く。
 「中でも僕達がお気に入り。いつもこうして僕と君は肩を並べていた」
 「私はお姫様、彼が王子様。このままずっとこの『お城』で暮らしていけると思ってた」
 そこで二体の人形の首がぐるりと回って一周し再びメディスンを見つめると、メディスンの体は
氷の世界に閉じ込められたのではないかというほどの寒気が走った。
 「でも」
 「そんな日々は長く続かなかった」
 ……『彼女』は真っ赤な口を広げて笑い、男の子の人形は――両目をくりぬかれていた。目の部分は真っ黒になっていて、美しい青の色は完全に消えて。

 そこで視界が真っ赤に染まる。まるで劇の幕が一度下りて舞台を変える準備をするように。

 ゆっくり、ゆっくりと下から赤い幕は上がっていき、再び部屋の光景へと姿を変える。だが――。
 「――ひぃっ!」
 そこは先ほどまでの温かな雰囲気とは打って変わった世界。そう、平和だった『お城』は
何者かに襲撃されたように荒れ果て、惨劇の舞台へと形を変えていたのだ。

 四肢を切断された温和な顔をした老人の人形。
 手の部分に足が、足の部分に手をつけられたピエロの人形。
 顔が焼かれて性別のわからない人形。
 お互いの胴体を無理矢理糸で縫いつけられた双子の人形。
 下半身が馬となった女性の人形、下半身が人間の馬。
 
 目でわかるのはそれだけ。後はグチャグチャに切られたりちぎられたりしてわからなかった。
 そして――目を抜かれた男の子の人形の傍らに座る、ただ一人無傷な『彼女』。
 椅子に座る『主人』は無残な人形達を見て真っ赤な口を開いてニヤリと笑っている。

 「主人の声が聞こえる。『お前達は何と粗末な人形か!』と」
 老人が温和な顔で淡々と話す。
 「ごめんなさい、ごめんなさい」
 下半身が馬になった女性がすすりなくように謝罪の言葉を口にする。
 「でもご主人様が笑ってくれている」
 「嬉しい、ウレシイ」
 双子が交互に喜べば、
 「それだけでオイラ達は幸せさ」
 ピエロがケタケタと笑う。焼かれた人形は口も焼かれて喋れない。

 『主人』が男の子の人形を仰向けにし、右手に持ったナイフをゆっくりと振り下ろす。目を背けたくても、目を閉じて逃れたくても動けない。
 ――音はしなかった。ただ、ナイフが一定のリズムで人形の腹に刺さっては抜かれ、また刺しての繰り返し。
 それをじっと見るのは自分と『彼女』。怯えるメディスンに追い討ちをかけるように、『彼女』は話す。

 「……月……日。ご主人様が帰ってきたが様子がおかしい。いつもは私達にただいまと言ってくれるのにはあ、はあと息を荒げて髪を掻き毟っている。そして箱から『おじいちゃん』を持っていった」

 「……日。『おじいちゃん』は帰ってこない。今度は陽気なピエロさんを持っていった」

 「……日。最近はずっと箱に入れられたままでちょっぴり退屈。今日はおしゃべりなあの子が連れてかれた。
……この日はお部屋の中が暖かかった。暖炉に火を灯していたのかな?」

 「……日。目が覚めると兄弟がいなかった。意地悪な兄さんと優しい弟、もういない」

 「……日。お馬さんと大人しいお姉さんがいない。きっとご主人様はお姉さんを馬に乗せて遊んでいるのだろう。私もあのお馬さんに乗ってみたかったけど仕方がないわ」

 「……日。とうとうみんながいなくなった。広い箱の中、私は一人。寂しい、寂しい」

 『彼女』が話し終えると、ゴロンとテーブルに首が転がっていた。首の持ち主は……考えるまでもない。


 『主人』は肩を震わせしばらく彼らを見つめていたが、突然その場にうずくまると頭を抱えて、しきりに首を横に振る。必死で何かを否定しているようだった。口がパクパク動き、誰に話しかけているのかわからない。しばらくそうしていたが、やがて『彼女』を手に持つと、ブツブツ呟きながら家を出て行った。

 やがて『主人』は戻ってくると床に投げ出されたナイフを拾い上げる。
 そしてぼそぼそと何か囁いたのを最後に――胸を貫き、倒れこんだ。

 「嫌……嫌ぁ――っ!」
 メディスンの絶叫と共にぴし、と世界にひびが割れて、ガラガラと崩れていく。そして、最初の廃屋同然の荒れ果てた光景へと戻った。
 「う……あぁ……」
 力なく座り込み、嗚咽を上げるメディスン。そう、思い出してしまったのだ。
自分の過去を。
 ある日突然主人がおかしくなり、仲間の人形達をちぎったり切り刻んだりして目茶目茶にし、この世の者と思えぬ恐ろしい叫びを発しながら。そして、なぜか自分だけは傷つけずにあの鈴蘭畑に置いていった。……さっきのが真実なら、もう主人は――。

 「いないよ」
 「――っ!?」
 
 『彼女』の背後からの声に振り向く。そこには入り口のドアの変わりに黒く塗りつぶされた闇の世界、
そして『彼女』が、異形の姿へと変えられたかつての仲間達が恨めしそうにメディスンを見ている。
 どうして? わかりきった答えだ。自分、私だけがのうのうと無傷で生きているからだ。

 「……痛っ!」
 両手、両脚に痛みが走る。よく見ればいつのまにか黒い糸が伸びてきて、自分の体に巻きついていた。
手首、足首に絡みつき、まるで十字架に磔にされたように動けない。
 彼らは闇と共に迫っていく。
 「がはっ」
 とうとう糸は首にも巻きつき、無慈悲に締め上げる。このままだと意識を失うか、あるいは首がぶちんとちぎれるかのどちらかだろう。『彼女』の顔を覗くとその瞳からは赤い色の涙が流れていた。
 (私……このまま……)
 どうなるのだろうか? この夢は夢でありながら自分を飲み込もうとしているのは明白だ。それに完全に飲まれたら自分は……メディスン・メランコリーはどうなってしまうのだろう?
 脳裏に浮かぶのは鈴蘭の花達と……自分を大切に思ってくれるかけがえのないみんなの顔。
 (もう会えないのかな……それとも狂ってみんなを襲うの……? そんなのやだっ!)

 たとえ、かつての仲間から裏切り者と呼ばれても。
 『彼女』がどれだけ囁いても。
 
 (私は……メディスン。メディスン・メランコリーだ)
 声も上げることができないほど朦朧した意識の中、心の中で思いきり叫んでやる。
 すると――天井から急に光が差し込み、暗い室内をまばゆく照らした。そして光の中からは――。

 「メディっ!」
 自分を呼ぶ声。……5人、いずれも聞き覚えのある、そして今会いたくて仕方がない5人の声。
 「永琳、幽香……パル、雛……アリス」
 脳裏に彼女達と過ごした日々が記録映画のように蘇る。



 「花の意識?」
 永遠亭で永琳の淹れたお茶を飲みながら幽香に花について勉強してた時、花の意識について
教わった。
 「そう。毎日毎日、花に優しい言葉をかけると綺麗な花が咲くという話をご存知?
これと逆に全く声をかけられなかった花は見てて可哀相なぐらい元気がないの」
 自分の鈴蘭の花達のことがそこで気になった。みんな、自分のことをどう思っているのだろう?
 「鈴蘭のことが気になっちゃった? ふふ、幽香ったらメディに心配事させて」
 茶菓子を持ってきた永琳がからかうように幽香に言うと、軽くメディスンの肩を抱いて
頭を撫でた。まるで娘を安心させようとする母親のようだ。
 「でもまあ、花の意識に関しては私もおおむね同意ね。『樹木医』という木の医者がいて、
彼らは木を見ただけで悪いところがわかり、『頑張れ』などと声をかけていって木を治療して
いくそうよ」
 「本当?」
 「ええ。きっと木が彼らに悪いところを教えてくれているのでしょうね。だから植物の意識というのも
侮れない。私でも木は治療できないから。幽香はできて?」
 「んー……木より花の方が好きだから……意識したことがなかったわ」
 バツが悪そうに頭を掻く幽香に二人でくすっと笑う。
 「むー……わかったわよぅ。今度は木の気持ちも聞いてみるわ。……そうそう、メディのところの
鈴蘭の花達だけど……大丈夫、みんなあなたのことが大好きだって言ってたわ」
 「よかった……」
 もっと自信を持ちなさい、と幽香に声をかけられ、ますます安堵が広まる。
 「メディは優しいのね。その気持ち、ずっと忘れないでね」
 永琳の言葉にしっかりと頷いた。

 ――もっと、お花や自然と触れ合いたい。


 ある晴れた昼下がり。鈴蘭の中でごろりと横になっていると雛とパルスィが遊びに来て、
そこで鈴蘭の花を見ながら談笑していた。そこでふと湧いた疑問を聞いてみた。
 「鈴蘭の花言葉って『幸福』なんだって」
 幽香から教えられた言葉だ。確かにこの美しさならばずっと見ていたいとも
思えるだろう。しかし――。
 「でも、鈴蘭は猛毒よ。どうしてそんな言葉をつけたのかしら?」
 もしその花言葉通りだったら、捨てられた自分はどうなんだ、というわずかな不満。しかし
二人はメディスンの小さな不満を読んだ。
 「その花言葉をつけた人じゃないからこれは自論だけど……そもそも、幸福というのは
コインの表と裏みたいなものだと思うわ」
 パルスィはそう言うと近くにある鈴蘭を指先で撫でる。雛も彼女の意見に同意らしく、
彼女の言葉を引き継ぐ形で言葉を綴り、
 「幸せな思いをする人がいれば不幸な思いをする人もいる。時には他者の不幸があってこそ
自分が幸せになることがあるの。例えば食事ね。美味しい食事だったら満足感とかで結構充実する
でしょう? でも食事というのはそもそも他の命を食べるものなの」
 「あ……」
 「全てが幸せな世界はない。それでも心のどこかではみんなが幸せでいてくれればいいと願う。――鈴蘭の花の美しさにその願いを込めたかった、かもしれないわね」
 雛の言葉にパルスィも黙って頷く。
 「そっか……」
 が、そこでわしゃわしゃと髪を乱暴に撫でられたので慌てて起き上がる。パルスィの笑顔が
太陽の下で輝いていた。
 「そんな顔しない。メディもまだまだ先は長いんだし、これからたくさん幸せな、楽しい思い出を作ってけばいいじゃない。私達もいるんだし――ね?」
 「そうそう。今度、地底の宴会に一緒に行きましょ? 大丈夫、みんないい妖怪ばかりだから。ここにその代表がいるし」
 「ちょっ、雛っ、何を――!?」
 顔を赤くし抗議するパルスィを笑顔であしらう雛。その光景が思わずおかしくて笑みが漏れてしまう。
 ……今、あの時のパルスィの笑顔の意味がわかった気がする。
 自分のようになるな、と。そう伝えてくれたような。

 ――まだまだ、たくさん。楽しい思い出を作りたい。



 「なっ……そんな……!?」
 『彼女』の狼狽する声が響く。すでに光の広がりは部屋を飲み込み、後は『彼女』達の
闇を残すのみとなっていた。
 しゅる、しゅると絡み付いていた糸が解かれていく。いや、離れていく。この糸は
『彼女』――もう一人の自分の悔悟の念なのだ。
 自分だけが生き残った後悔。
 そして、変わってしまった『主人』への絶望。それらは妖怪となった今でもどこかで引きずっていて、恐怖として刻まれていた。
 でも――だからこそ。それも受け入れないといけなかった。
 過去へと引きずり込む操り糸は完全に取り除かれ、メディスンはまっすぐと『彼女』を見る。
 ……アリスの話を思い出しながら。



 「人形師の中には、時々その才能と人形に対する愛情が故に狂ってしまう
者がまれに存在するの」
 人形に恋をし、叶わぬ恋と知りながら命を吹き込もうとして命を燃やし尽くした者。
 亡き恋人に生き写しの人形を作ったがもの言わぬ存在の人形に慟哭し、
人形と共に川に身を投げ自殺した者。
 そして、人形達に囲まれて暮らすうちに自分もその中の登場人物だと錯覚し、
日常の世界を失ってしまう者。


 ……もしかして、『主人』は仲間の輪に入りたかったのだろうか。人形の主が人形の世界に憧れる。だがそれは叶わぬ夢。それでも『主人』は夢を見続けた。
 ――そして夢が醒め、狂って世界を壊し始めたのか。今となってはわからない。


 「人形遣いとして修行してた頃、母に教えられたのよ。今にして思えば
それでも続けるのかっていう意思確認だったと思う」
 アリスの人形は誰もが彼女を慕っている。アリスも彼女達へは無償の愛情を注いでいる
のはわかっている。自分の世界に溺れることはない、あくまでも対等な関係。
 近すぎず遠すぎずの距離を保つというのは一見すれば冷たく感じるかもしれないが、
だからこそ彼女は素晴らしい人形遣いであるとメディスンはわかった。だからアリスの
人形達は、アリスと良好な関係を築いている。


 「ガ……アが……」
 光は『彼女』を、闇を、全てを包んでいく。
 「……ありがとう」
 全てが光に染まった世界で、呟く。せめて、覚えていよう。みんなのような人形が出てこないように。自分のような思いをするのがもう出てこないように。自分の味わった辛い過去は……きっと、未来へと
繋がる糧になると信じて。



 「……っ!」
 視界が開く。いつも見慣れた天井だと知りガバっと身を起こす。周囲をじっくり見渡し、帰るべき日常へと戻れたことをようやく再確認すると大きく息を吐いた。
 しばらくぼーっと壁を見ていたが外から足音と話し声が聞こえたのでベッドから飛び降りて扉を開くと、夢の中で自分を助けてくれた大切な人達の姿が。
 「みんなっ!」
 手を乱暴に振り回し、5人の下へと駆ける。幼い瞳には希望に満ちた世界が広がっていた。

 ――過去の重い糸は切れ、未来へと走り出す。
 メディスン・メランコリーの舞台は始まったばかりだ。




































     おまけ メディスン着せ替えシリーズ『窓付き』

 ポイント:ピンクの服装にスカートを履いてます。三つ編みは髪の長さから
断念しましたが、オプションとして包丁がついてます。普通の包丁と血の付いた包丁が
あるのでお好みの包丁を持たせてください。さらに瞼は閉じれるようになっていて原作通りの
目にしちゃうことも可能です!
 可愛らしく飾るもよし、ちょっとヤンデレ風にするもよし。いつもと違うメディスンをお楽しみ
ください!

 定価1350円  限定20体販売
たまに趣向を変えようとした結果がこれだよ! 色んなメディスンの話を書いてみたいと思い季節はずれのちょびっとホラー風に挑戦。タイトルはおまけのために付けたって感じですね。
うん、たとえハッピーエンドにするつもりで書いててもメディスンを悲しませたり怖がらせたりするのは心に来たね、これ以上ダークな話はもう書きませんよ。以下本編と関係ない話↓

テニスでのコメントで様々な意見ありがとうございました。軟式と公式のルールが違ってかなり
戸惑いましたが今月末には続きを上げれそうです。それではまた。

余談:おまけの窓付きコスのメディスンが欲しいと思った人は挙手。
テツ
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>後書き

タイトル見てあのゲームみたいな感じなのかなと思ってたけど違ってたw