※この作品は<月夜に歴に怯え(慧音編)>・<月夜に事に羨み(輝編)>の続編となります。
読んで頂ければ幸いですが、
・輝夜は妹紅がずっと好き。
・妹紅と慧音は好き合って一緒に暮らしている。
・輝夜は妹紅が傍にいなくて辛い。
・慧音は妹紅が輝夜とより理解しあえているのではと不安。
ということを把握して頂ければ、読めると思います。
それではよろしければ、お読みください。
――――――――――
背を向けて歩き出した姿勢そのままに、右手を軽く左右に振って、輝夜に別れを告げた。
鬱蒼と生い茂る竹林は、すぐに私の姿を輝夜から隠してくれるはずだ。
煙草を取り出して、指先で火をつける。
輝夜は今頃、嘆いているだろうか。
輝夜が望んでいることを、私は知っている。
知っているけれども、答えることは出来ない。
そのすれ違いは、最近の殺し合いのあり方にも、少なからず影響を与えているように思う。
胸に残る割り切れない感覚は、増すばかりだ。
今の関係とは、異なる関係となりたい輝夜。
けれど私は、輝夜が願うような関係になりたいとは、どうしても思えない。
そればかりは、仕方がないことなのに。
私達の関係。
積年の殺し合いは、互いの生を実感させてくれる、掛け替えのないものだった。
そしていつしか始められた語り合いもまた、私にとって大切なものだ。
たぶん2人は、似通ってるんじゃないかと思う。
そしてそれに、あいつは似通っていることに関して、悔しくとも先達だ。
永遠を生きるという、怠惰と孤独。
もともと一介の人間である自分と、そも悠久の時を生きる月人とでは、構え方が違う。
振り返れば、慧音との交流を深めようと思えたのも、あいつのおかげかもしれない。
私は最初、慧音のことを、面倒な相手としか思えなかった。
押し付けがましい親切。
こちらの意図を組まない行動。
その優しさに流れてもいいかと思えば、今度は別れが怖くなった。
何百年も別ればかり繰り返して、また出会うのか、と。
直接に相談したわけではないけど、そんな迷いを口にしたとき、輝夜は答えてくれた。
―――なあ輝夜。わたしは人生を楽しむということが、分からないんだ。どうも何をやっても、一線を引いてしまってな――
―――それは………まあ、不死者には多少は仕方の無いことよ。けれど、そう思い込んでしまっている節もあるんじゃないの? なんだかんだ、心のうちでは、たいていのことを楽しんでるものよ――
―――そうかなぁ……――
―――ええ、そうよ――
―――そうなのかもなぁ……――
あの言葉は、なんだか妙に忘れがたくて、覚えてしまっている。
それはそれで楽しめばいいのかと、楽になれた気がしたから。
そして、感謝の言葉を述べたときの、普段の上品な笑みとは違う、少し照れたような表情を見て、この長年の“仇人”の、大切さを改めて認識した。
だから私は、そんな輝夜は、私が人里の人間と………慧音と気持ちを通じ合わせたことを、喜んでくれると思った。
けれどそれは、大きな間違いだった。
互いが互いを大切と思う気持ちは、間違いない。
心の深い領域まで分かり合える、得がたい関係であることも事実だ。
けれど、私と輝夜が互いに抱いていた想いは、深刻なところですれ違っていたらしい。
私はそれに、戸惑うばかりだった。
短くなった煙草が、次第に吸い難くなってくる。
私は苦々しい気分のまま舌打ちをすると、指先で摘まんだ煙草に力を送り、一気に焼き尽くした。
一瞬だけ燃え上がって、軽い音がして、煙草だった灰燼は風にさらわれていく。
まだ吸いたりなく、赤い箱からもう一本取り出すと、先ほどと同じように火をつけた。
喫煙の習慣は、何も長いものじゃない。
そもそも煙草が幻想郷で見られるようになって、100年もたっていないと思う。
時々生活用品を揃えに行く、人里から少し離れた道具屋で、偶然目にして以来、習慣になってしまった程度。
せいぜい30年も吸ってないだろう。
煙草を吸おうと思ったのは、煙を吸ってはくという行為が、まるで線香のように思えて面白かったからだ。
それも、皮肉な気分の面白さだが。
死別は数え切れないほど。
解けないままの誤解は思い出したくもないほど。
そして喪った大切なことは、全て……
永遠の生に縛られた自分は、いったいどれほどの数の線香をあげればいいのやら。
見当もつかない。
そして今あげている線香は、輝夜との間でなくしてしまった、昔あったはずの一体感だろうか。
本当にどうしてあいつは、拘るのだろう。
何も変えないのがいいと思う。
あいつは私の仇で、私はあいつの宿敵で。
だからこその絆だ。
だからこそずっと一緒にい続けた関係だ。
なんというか、私と輝夜との関係は、慧音との関係とは違って、そんな形にはまらないというか、殺し合うくらい自由というか……
あぁ、くそっ。
なんでわかってくれないんだよ。
私は竹林の奥へと帰っていっているだろう、月の仇人を想像し、苛立ちのままつぶてをけりとばした。
つぶては竹の幹をしたたかに打ち、こもったような打音を残して、地に落ちた。
やりきれない。
振り仰ぐと、月が見えた。
ああちくしょう、今夜も満月が、綺麗でいやがる。
でもそれは、地に着き見上げているからで、実際に月に立ってしまえば、そうは思えないんじゃないだろうか。
なんて、関係の無いことを考えて、気を紛らわす。
もう、いいや。
あいつのことは、とりあえず置いておこう。
私の気持ちは変わらないのだから、後はあいつの問題だ。
何とかして欲しい。
だから、慧音のことを考える。
あいつは輝夜と違って、本当に大人じゃないか。
自分の思い通りに行かないからって、露骨に態度に表したり、すねたりなんてしない。
道徳心溢れるあいつが、殺し合いという一点で、私と輝夜の関係を良く思っていないことは事実だ。
けれどそれも、なんだかんだ私の気持ちを汲んで、私の意志を尊重してくれるじゃないか。
慧音は分かってくれるのに、どうして輝夜は分かってくれない……
今日と言えば輝夜は何も言わなかったし、泊まりにくることを誘ったくらいだけど、普段はそうじゃない。
慧音の悪口を言うこともあるし、不満を露にすることももっぱらだ。
もちろん、隠し立てのしないあいつだからこそ、頼れたところもあるんだが、それとこれとは違うじゃないか。
全く、やっぱりあいつはむかつく奴で、都をたぶらかした性悪で、我侭な子供だ。
慧音のように、尊敬できるところを持てないのか。
慧音。
いつもいつも他人のことを想って、人里を守って、寺子屋では立派な先生で、私の、憧れの人。
傍にいて、支えたいと思う。
弱さを見せてくれるなら、受け入れたいと思う。
そうだ、早く慧音のところに帰らなきゃ。
そう思うと、ぼんやりとしている時間がもったいないように思えてきた。
今夜は満月。
慧音は完全な白澤となって歴史を編纂する。
急いで帰れば、まだ起きている彼女と会話できるかもしれない。
慧音……。
早く顔が見たいな。
そして、文字通り飛んで帰ったのに、結局空は白けてしまった。
きっと慧音は、さすがにもう、寝てしまっているかな。
まあそれでもいいか。
今日は私が、朝食を作ってやろう。
戸に手をかけ、なるべく音を立てないように横に引く。
靴を脱いだ私は、意識して滑るように進んでいく。
いちおうの確認のため、小さくただいまと唱えながら、慧音の文部屋を覗いてみる……
…と、もう朝だというのに、そこには腕を組んだ慧音が、何やら思案している横顔をこちらに見せていた。
「……って慧音、寝てないのか?」
驚きがそのまま言葉として口に上る。
そんな私を慧音は、まるでいないはずの人間を見るような呆とした顔で見上げてくる。
「妹紅……」
その言葉もまた、普段の彼女からは想像できない、覇気のないもの。
ああこいつ、歴史の編纂に夢中になって、寝るのを忘れたな。
「なあ慧音、いくら満月の夜は獣化するからって、一睡もしないのはよくない。今日だって寺子屋だろう」
まったく、義務に真面目なのはいいけれど、自分の体も大切にして欲しい。
……と、慧音の目線が私の顔から下の方へと流れ、腹部に集中する。
そこは、輝音との戦闘で傷つき、血まみれとなっている。
ああ、なるほど。
「どうしたんだよ。……もしかして、また心配で眠れなかったとか?」
「……ああ」
ぼんやりとしたまま頷く慧音。
ふふ、嬉しいことを言ってくれるなあ。
「全く慧音は。心配せずとも、私はどうしたって死なないし、ちゃんと帰ってくるさ」
「………ああ、……そうだな、そうなんだよな」
安心してもらえたのやらそうでないやら、無表情のまま何度もうなずく慧音。
その様子は、どこか悩んでいるようにも見える。
いったいどうしたんだろう?
なんにせよ、寺子屋の授業もあるというのに、先生がこんな調子じゃいけない。
「どうした、また難しいこと考えてるのか? まだ寺子屋の時間まで少しあるからさ、少し寝なよ。私がちゃんと起こすさ」
「……ああ、少し寝るとするよ、すまない」
「いいって」
慧音は大儀そうに立ち上がると、心なしか肩を落とした様子で、私の横をすり抜けて寝室へと向かっていった。
あれは重症だな。
疲れでもたまってたのか?
なんにせよゆっくりと寝てもらおう。
そして起きたら、朝食だ。
そう思って私は、その準備をするために、炊事場へと向かう。
ふと窓から外を見上げれば、有明の月が、嫌にはっきりと見えていた。
・・・
読んで頂ければ幸いですが、
・輝夜は妹紅がずっと好き。
・妹紅と慧音は好き合って一緒に暮らしている。
・輝夜は妹紅が傍にいなくて辛い。
・慧音は妹紅が輝夜とより理解しあえているのではと不安。
ということを把握して頂ければ、読めると思います。
それではよろしければ、お読みください。
――――――――――
背を向けて歩き出した姿勢そのままに、右手を軽く左右に振って、輝夜に別れを告げた。
鬱蒼と生い茂る竹林は、すぐに私の姿を輝夜から隠してくれるはずだ。
煙草を取り出して、指先で火をつける。
輝夜は今頃、嘆いているだろうか。
輝夜が望んでいることを、私は知っている。
知っているけれども、答えることは出来ない。
そのすれ違いは、最近の殺し合いのあり方にも、少なからず影響を与えているように思う。
胸に残る割り切れない感覚は、増すばかりだ。
今の関係とは、異なる関係となりたい輝夜。
けれど私は、輝夜が願うような関係になりたいとは、どうしても思えない。
そればかりは、仕方がないことなのに。
私達の関係。
積年の殺し合いは、互いの生を実感させてくれる、掛け替えのないものだった。
そしていつしか始められた語り合いもまた、私にとって大切なものだ。
たぶん2人は、似通ってるんじゃないかと思う。
そしてそれに、あいつは似通っていることに関して、悔しくとも先達だ。
永遠を生きるという、怠惰と孤独。
もともと一介の人間である自分と、そも悠久の時を生きる月人とでは、構え方が違う。
振り返れば、慧音との交流を深めようと思えたのも、あいつのおかげかもしれない。
私は最初、慧音のことを、面倒な相手としか思えなかった。
押し付けがましい親切。
こちらの意図を組まない行動。
その優しさに流れてもいいかと思えば、今度は別れが怖くなった。
何百年も別ればかり繰り返して、また出会うのか、と。
直接に相談したわけではないけど、そんな迷いを口にしたとき、輝夜は答えてくれた。
―――なあ輝夜。わたしは人生を楽しむということが、分からないんだ。どうも何をやっても、一線を引いてしまってな――
―――それは………まあ、不死者には多少は仕方の無いことよ。けれど、そう思い込んでしまっている節もあるんじゃないの? なんだかんだ、心のうちでは、たいていのことを楽しんでるものよ――
―――そうかなぁ……――
―――ええ、そうよ――
―――そうなのかもなぁ……――
あの言葉は、なんだか妙に忘れがたくて、覚えてしまっている。
それはそれで楽しめばいいのかと、楽になれた気がしたから。
そして、感謝の言葉を述べたときの、普段の上品な笑みとは違う、少し照れたような表情を見て、この長年の“仇人”の、大切さを改めて認識した。
だから私は、そんな輝夜は、私が人里の人間と………慧音と気持ちを通じ合わせたことを、喜んでくれると思った。
けれどそれは、大きな間違いだった。
互いが互いを大切と思う気持ちは、間違いない。
心の深い領域まで分かり合える、得がたい関係であることも事実だ。
けれど、私と輝夜が互いに抱いていた想いは、深刻なところですれ違っていたらしい。
私はそれに、戸惑うばかりだった。
短くなった煙草が、次第に吸い難くなってくる。
私は苦々しい気分のまま舌打ちをすると、指先で摘まんだ煙草に力を送り、一気に焼き尽くした。
一瞬だけ燃え上がって、軽い音がして、煙草だった灰燼は風にさらわれていく。
まだ吸いたりなく、赤い箱からもう一本取り出すと、先ほどと同じように火をつけた。
喫煙の習慣は、何も長いものじゃない。
そもそも煙草が幻想郷で見られるようになって、100年もたっていないと思う。
時々生活用品を揃えに行く、人里から少し離れた道具屋で、偶然目にして以来、習慣になってしまった程度。
せいぜい30年も吸ってないだろう。
煙草を吸おうと思ったのは、煙を吸ってはくという行為が、まるで線香のように思えて面白かったからだ。
それも、皮肉な気分の面白さだが。
死別は数え切れないほど。
解けないままの誤解は思い出したくもないほど。
そして喪った大切なことは、全て……
永遠の生に縛られた自分は、いったいどれほどの数の線香をあげればいいのやら。
見当もつかない。
そして今あげている線香は、輝夜との間でなくしてしまった、昔あったはずの一体感だろうか。
本当にどうしてあいつは、拘るのだろう。
何も変えないのがいいと思う。
あいつは私の仇で、私はあいつの宿敵で。
だからこその絆だ。
だからこそずっと一緒にい続けた関係だ。
なんというか、私と輝夜との関係は、慧音との関係とは違って、そんな形にはまらないというか、殺し合うくらい自由というか……
あぁ、くそっ。
なんでわかってくれないんだよ。
私は竹林の奥へと帰っていっているだろう、月の仇人を想像し、苛立ちのままつぶてをけりとばした。
つぶては竹の幹をしたたかに打ち、こもったような打音を残して、地に落ちた。
やりきれない。
振り仰ぐと、月が見えた。
ああちくしょう、今夜も満月が、綺麗でいやがる。
でもそれは、地に着き見上げているからで、実際に月に立ってしまえば、そうは思えないんじゃないだろうか。
なんて、関係の無いことを考えて、気を紛らわす。
もう、いいや。
あいつのことは、とりあえず置いておこう。
私の気持ちは変わらないのだから、後はあいつの問題だ。
何とかして欲しい。
だから、慧音のことを考える。
あいつは輝夜と違って、本当に大人じゃないか。
自分の思い通りに行かないからって、露骨に態度に表したり、すねたりなんてしない。
道徳心溢れるあいつが、殺し合いという一点で、私と輝夜の関係を良く思っていないことは事実だ。
けれどそれも、なんだかんだ私の気持ちを汲んで、私の意志を尊重してくれるじゃないか。
慧音は分かってくれるのに、どうして輝夜は分かってくれない……
今日と言えば輝夜は何も言わなかったし、泊まりにくることを誘ったくらいだけど、普段はそうじゃない。
慧音の悪口を言うこともあるし、不満を露にすることももっぱらだ。
もちろん、隠し立てのしないあいつだからこそ、頼れたところもあるんだが、それとこれとは違うじゃないか。
全く、やっぱりあいつはむかつく奴で、都をたぶらかした性悪で、我侭な子供だ。
慧音のように、尊敬できるところを持てないのか。
慧音。
いつもいつも他人のことを想って、人里を守って、寺子屋では立派な先生で、私の、憧れの人。
傍にいて、支えたいと思う。
弱さを見せてくれるなら、受け入れたいと思う。
そうだ、早く慧音のところに帰らなきゃ。
そう思うと、ぼんやりとしている時間がもったいないように思えてきた。
今夜は満月。
慧音は完全な白澤となって歴史を編纂する。
急いで帰れば、まだ起きている彼女と会話できるかもしれない。
慧音……。
早く顔が見たいな。
そして、文字通り飛んで帰ったのに、結局空は白けてしまった。
きっと慧音は、さすがにもう、寝てしまっているかな。
まあそれでもいいか。
今日は私が、朝食を作ってやろう。
戸に手をかけ、なるべく音を立てないように横に引く。
靴を脱いだ私は、意識して滑るように進んでいく。
いちおうの確認のため、小さくただいまと唱えながら、慧音の文部屋を覗いてみる……
…と、もう朝だというのに、そこには腕を組んだ慧音が、何やら思案している横顔をこちらに見せていた。
「……って慧音、寝てないのか?」
驚きがそのまま言葉として口に上る。
そんな私を慧音は、まるでいないはずの人間を見るような呆とした顔で見上げてくる。
「妹紅……」
その言葉もまた、普段の彼女からは想像できない、覇気のないもの。
ああこいつ、歴史の編纂に夢中になって、寝るのを忘れたな。
「なあ慧音、いくら満月の夜は獣化するからって、一睡もしないのはよくない。今日だって寺子屋だろう」
まったく、義務に真面目なのはいいけれど、自分の体も大切にして欲しい。
……と、慧音の目線が私の顔から下の方へと流れ、腹部に集中する。
そこは、輝音との戦闘で傷つき、血まみれとなっている。
ああ、なるほど。
「どうしたんだよ。……もしかして、また心配で眠れなかったとか?」
「……ああ」
ぼんやりとしたまま頷く慧音。
ふふ、嬉しいことを言ってくれるなあ。
「全く慧音は。心配せずとも、私はどうしたって死なないし、ちゃんと帰ってくるさ」
「………ああ、……そうだな、そうなんだよな」
安心してもらえたのやらそうでないやら、無表情のまま何度もうなずく慧音。
その様子は、どこか悩んでいるようにも見える。
いったいどうしたんだろう?
なんにせよ、寺子屋の授業もあるというのに、先生がこんな調子じゃいけない。
「どうした、また難しいこと考えてるのか? まだ寺子屋の時間まで少しあるからさ、少し寝なよ。私がちゃんと起こすさ」
「……ああ、少し寝るとするよ、すまない」
「いいって」
慧音は大儀そうに立ち上がると、心なしか肩を落とした様子で、私の横をすり抜けて寝室へと向かっていった。
あれは重症だな。
疲れでもたまってたのか?
なんにせよゆっくりと寝てもらおう。
そして起きたら、朝食だ。
そう思って私は、その準備をするために、炊事場へと向かう。
ふと窓から外を見上げれば、有明の月が、嫌にはっきりと見えていた。
・・・
続きを期待しています!
うーん。先の二作が二人の心の深いところに触れていたので、そのカギを握る妹紅編でも様々な苦しみが描かれるかと思いきや。
慧音は物分かりがよくていいなあ、それに比べて輝夜は、というだけで終わってしまい、一気に軽いものになってしまったような気がします。
慧音編で「妹紅の強さはどこにあるのか」ということについて触れていましたが、その伏線を回収してほしかったとも思います。
是非とも続きを書いてほしいところです。