Coolier - 新生・東方創想話

日常の中の非日常

2005/04/13 11:20:44
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その日、普段は閑古鳥さんが常連の香霖堂に一人の客があった。

「主人……例のブツが入ったと聞いたのだが……」
「ああ、アレかい。奥の棚に立てかけてあるよ。今持ってくる」
「すまないな。頼む」

客は一人の女性。
大陸の導師のような服に帽子の美人
人間ではありえない。
その背後に、本人よりも遥かに質感を持った金色の九尾。
隙間妖怪の式・八雲藍だった。

「これだね」
「おお! これよこれ…まさしくこれよ……」

藍は霖之助が持ってきたモノを手に取ると、恍惚の表情でつぶやく。

「……重くないのかい?」
「少し…な。それより、ありがとう霖之助殿」
「ああ、こちらこそ、等価交換を理解している客は歓迎だよ」

この店の客には勝手に品物を持ち出したり、強引にツケにする輩しか来ない。
そもそも幻想郷において、品物の代価を払うという行為は馴染まないのかも知れないが。

「礼はいずれ、紫様の隙間に潜った時にでも」
「ああ、出物を期待しているよ」

紫の隙間には、古今東西のあらゆるアイテムが(なぜか)落ちている。
藍からそう聞いたとき、霖之助は一度行ってみたいと思ったのだがそれは止められている。
藍曰く

―――そこには武器・防具・薬・スクロールはては食料まであり、揃わない品物はない
      しかし一度入れば容易に出られない上に望んだものが都合よく落ちている保証もない

―――同じ場所から入っても、入るたびに内部構造が変わっているため地図は役に立たず、見たこともない怪物が跋扈し
     ている
     始めは巨大なナメクジ程だが、潜っているうちに一つ目の鬼や、最後は竜まで襲ってくる

とのことらしい。
それを聞いた霖之助は、割とあっさり諦めた。
藍との取引が続く限り、無理をする必要のないことだった。

「それじゃあな、霖之助殿」
「もう帰るのかい?」
「ああ、早く帰って試してみたいんだ」
「そうかい。ではまたのお越しを」
「ああ。またな」

藍は今しがた受け取った物を後生大事そうに抱えると、店を飛び出した。
その顔は珍しいことに緩み切り、漏れてくる笑みを隠せそうもない。

「ふふ、うふふ、うふふふふふふ……」

まるで昔の誰かのような笑い声を上げながら家路を急ぐ。
途中、どこかで見かけた蛍妖怪が藍を見て「ひええ」と道を空けたりしたのだが、まったく気にならない。

「ようやく…ようやく私の物に…ふふ」

藍はその胸に抱えた一振りの剣に向けて満面の笑みを見せた。



*   *   *



もともと藍は武器を使って直接戦うタイプではない。
藍の本性は狐。
その本質は化かすことであり、戦い方も正面からよりも後ろから刺すことを得意としている。
藍自身も自分の力の使い方を知悉しているのだが、それだと
『紫様とかぶるから嫌だ』
と、あえて自分に合わぬ手段で強さを求めた。
もっとも藍にとっては、強くなること事態が暇つぶしのようなものだったが。
始めは素手の体術にはまってみた。
しかし人間の寿命程も続ける内に目ぼしい物は覚えてしまった。
またその頃になると、藍は武器を使う事の楽しみを覚えた。
武器は自分の強さと弱さを端的に浮き彫りにしてくれる、いい物差しになるのだ。
このような経緯から、八雲藍は重度の武器蒐集癖を持つ。
初めは服の内に仕込む暗器の収集がメインだったのだが、今では武具全般に手を伸ばしていた。
また紫の冬眠によりまるっきり暇な冬には、手に入れた武器を解析し、自分で作ることもやっている。
それでも、集める目的まで変わったわけではない。
藍は強さの手段として、武器使いを選択したのである。
だから、集めたならそれを使いこなせるよう鍛錬もする。
その日も、藍は先日購入した剣の鍛錬に余念がなかった。

「う~む……」
「精が出るわね」
「あ、紫様。起きられましたか」
「まぁ、偶にはね」

本当に稀なことである。

「いつから御覧になられてました?」
「まぁ、わりと最初から?」
「そ、そうですか」

いつの間にか見られていたというより、見られていたことに気付かなかった方が気恥ずかしい藍だった。

「何をそんなに悩んでいたの?」
「ええ、先日霖之助殿の店で買った剣なんですが……」
「あら?そういえば見たことないわねそれ」
「はい…これがなかなかのじゃじゃ馬でして……」
「使いこなせないの?」
「まさか。必ずモノにしますよ。手ごたえもありますし」
「器用ねぇ」

紫は関心するというよりも半ば呆れていた。
あらゆる武器を使いこなすのは確かに器用だろう。
しかしそれを趣味にするなど、紫に言わせれば物好きなだけだった。
もっとも、藍がそうなった原因の多くは、本来紫に起因する。
本人すら持て余す程の異能力を持つ反面、紫の身体能力は妖怪の中でも低い部類に入る。
藍は口でなんと言おうと、そんな紫のためにこの道を選んだという側面はあった。
紫とてそれは承知しているのだが、ついそんな思いに駆られるのだ。

「何がまずいの?」
「一つ一つなら問題ないんですけど、切り返しに体が持っていかれるんですよ……」

言って藍は流れるような動作で剣を振って見せる。
紫の目には鮮やかな剣舞に映るのだが……

「それで駄目なの? いい感じじゃない」
「一応、見れるようには仕上がったんですがね…」

藍は納得いかないらしい。

「なんにしても、ただ振ってるだけじゃ気が滅入るでしょう。少し休みなさいな」
「そうします。腕もつってきましたし」

そういって、藍は剣を背負う。

「じゃあ、そろそろ何か作って頂戴。お腹すいたわ」
「分かりました。お昼にはいい時間かもしれませんね」

二人は並んで歩き出す。

「さて。小一時間ほどかかりますから、橙を迎えに行ってやってください。近くで遊んでますから」
「あら、いつから貴女は主人に雑用を押し付けるような式になったのかしら?」
「人聞きの悪い。たまには運動しないと太りますよ? 普段から寝てばかりなんですから」
「失礼な……こんな美人を捕まえて、信じがたい暴言だわ」
「事実無根というわけでもないんですがね……」
「なによ……証拠でも見せましょうか? 私は脱いでも凄いわよ」
「それは今晩にでも」

どこまで本気なのか分からない会話だが、これも概ねいつものことではある。

「それはそれとして…」
「?」
「幽々子殿がおっしゃってましたよ。紫様は重くなったと」
「!?」
「なんでそんな発言が出るんでしょうね?」
「……」
「顔色が優れませんね? まるで妻に浮気がばれた亭主のような顔ですよ」
「……」

紫は何も答えない。
答えることなど出来るはずが無い。
今何か言ったら墓穴を掘るだけである。

「どうなさいました? 私は貴女がどんな言い訳を聞かせてくれるか、非常に興味があるのですが」
「…話し合いの余地は?」

藍の返答はノーモーションで放った苦無だった。
至近距離の一撃。
これありを予期していた紫は首を捻って余裕でかわす。
しかしその瞬間、視界から藍が掻き消えた。

「!?」

突如、紫の足が払われる。
藍がやったのは水面蹴り。
倒れこむ紫に向かって、藍の踵が落ちる。
しかし紫は身体が地面につくより早く、生み出した空間の境に滑り込む。

「甘いですよ」

藍は背後に数本の飛針を放つ。
そこには丁度、紫がスキマから出現したところだった。

「え!?」

藍から見れば、紫の空間転移は荒い。
消えるのは遅いし出現位置の空間が歪む。
この技術に関しては、藍は紫の上を行く。
今回は先読みしたに過ぎないが。

「く…」

まともに合わされた飛針を、紫は傘で全て捌く。
刹那、紫に影が差す。
それは音も無く、紫の真上へ跳躍した藍の影。
見上げる暇すら惜しみ、身を捻る紫。
藍の爪は、一瞬前まで紫の頭があった場所を引き裂いた。

「雌狐が…」
「何です? いまさら」
「少しは手加減しなさいな…」
「してますよ?」
「うわ、腹立つ」
「それに、浮気の制裁に情けの入る余地があるとでも思います?」
「それにしたって、少しは主人を立てようとか思わないのかしら?」
「私の主人なら、それに見合う力がある事を示し続けていただきませんと」
「へぇ」

剣呑な口調だが、二人は口の端に笑みを浮かべている。
紫はバックステップで距離を稼ぎつつ、無数の苦無で牽制する。
藍は避けない。
それどころか、袖から取り出した小太刀で軌道上の苦無を叩き落とし、そのまま突っ込んできた。
紫は舌打ちしつつさらに下がる。
紫は藍が自分を守るために、近接戦闘を修めたことを知っている。
懐に入られれば勝負にならない。

「覚悟!」
「ふふ…」

藍の間合いに捕らえる直前、またも紫の姿が掻き消える。
藍はあたりの気配を探り、唖然とした。

「何!?」

前方の空間に揺らぎが三つ。しかも同時。
三箇所全てに飛針を投げながら、藍はその選択の誤りに気付く。

「うふふ、こっちよ」

藍の背後から、未確認の何かが高速で一閃した。
振り向きざまに小太刀で切り飛ばす藍。
それはパン! と高い音と共に破裂して、藍を水浸しにした……

「……水風船?」
「貴女は私の長所も短所も、一番よく知ってるわ」

先ほどの揺らぎは、おそらく苦無か何かを送ったのだろう。
びしょ濡れのまま呆然とたたずむ藍は、どこか他人ごとの様に紫の声を聞いていた。

「そして、それは私にも言えることよ。貴女は洞察が早すぎるわ」
「はあ…」

まだ、藍は呆けている。
紫は内心、ほくそ笑む。
物事の腰を折って事態をうやむやにするのは、紫の十八番だった。

「ま、私も遊んでばかりじゃないのよ」
「寝てばかりですからね……」
「ええ、久しぶりにいい運動したわ」
「なにか、発言に矛盾がありませんか?」
「それじゃ、そろそろお昼よろしくね」
「まだなにも終わってませんが……」
「お昼は軽めの物をお願いね」
「聞けよ、人の話……」
「蒟蒻とか海草とか茸をメインにして頂戴」
「……了解しました」

なにか、大きなものを少しずつ諦めていく心地で藍は肯いた。

(問答無用はお互い様か……)

肺が空っぽになるほど、深いため息をつく。
橙が『藍様はため息がよく似合う』と言っていたのを思い出す。
橙は褒めたつもりだったのだろうが、しばらくへこんだ藍だった。
二人はそれぞれの目的を果たすために別れる。
藍は肩越しに振り向くと、紫は隙間にも乗らずに歩いていた。
先ほどのリクエストといい、わりと本人も気にしているのかもしれない。

「いい天気だなぁ」

何とはなしに呟く。
平和なことである。
しかし平和なのは、実はこのときまでだった……



*   *   *



その翌日のこと。

「うぅ……行き詰った」

藍は自室にて一振りの剣を前に呟いた。
購入から一週間目のことである。

「何でこううまく行かんのだ…?」

そもそも新しい武器を一週間でモノにしようとする方が無謀である。
しかし彼女は常にこのペースでやってきた。
藍の蒐集品には、目の前の剣よりさらに一癖も二癖もある武器がごろごろしている。
むしろ今回は素直な武器である。
にもかかわらず、これだけ手こずるという事実に、藍は陰鬱に呟いた。

「スランプかなぁ……少し気分を変え「藍様~」…ん」

橙の呼ぶ声がする。
それと共にドタドタと廊下を駆ける足音。
それは藍の自室の前で停止すると、勢いよく襖が開け放たれる。

「藍様! お客さんです」
「おおそうか、ありがとう橙」

藍の部屋には大小さまざまな武器が散乱しているのだが、いつものことである。
橙もまったく気にした様子が無い。
藍は立ち上がると廊下に出て、玄関口に向かって歩く。
橙は小走りに藍に並んだ。

「どちら様がいらしたんだ?」
「ん、妖夢のお姉ちゃんでした」
「そうか」

妖夢が八雲家に顔を出すのは、その逆に比べれば少ない。
来ても大抵幽々子と一緒のことが多いのだが、橙は妖夢の方によく懐いている。
橙の感覚だと、近所の優しいお姉さんに当たるらしい。

「一人か?」
「はい。一人でした」
「珍しいな…」

妖夢は普段、自称200由旬にも及ぶ西行寺の庭を管理している。
どうやら幽々子は誇張して言っているらしいが、それでも半端じゃない広さの庭である。
故に妖夢に暇などまったくといっていいほどないのだ。

「幽々子殿のメッセンジャーかな……」
「藍様に会いに来たって言ってましたよ」
「へぇ。なんだろ」

紫にではなく、藍にという事なら託の線は薄い。
生真面目な妖夢は直接伝えようとするからだ。
もっとも大抵紫は寝ているため、殆ど藍を介して伝わるのだが。
そうこうしている内に玄関にたどり着く。
そこには半人半霊の少女が、どこと無く所在無さ気に立っていた。

「待たせてすまないな。いらっしゃい、妖夢」
「とんでもない。こちらこそ、突然お邪魔しまして」
「いや、いいんだ。とりあえず上がってくれ」
「はい」

妖夢が上がると、早速橙がその横に張り付く。
その様が微笑ましく、二人は目を細めた。
そして居間に至る廊下を三人が並んで歩く。

「幽々子殿はどうしたんだ?」
「出かけてます。何でも龍料理を食べに行くとか……」
「ああ、永遠亭か……本気なのかね」
「さぁ…幽々子様のお考えは、私などにはとてもとても」

まさか幽霊だからという訳でもあるまいが、幽々子の思考はふわふわと移ろい捉えどころが無い。

「おかげで今日は暇をいただいたんですけどね」
「そうかそうか。ゆっくりしていってくれ」
「うぅ……」
「どうしたの?」
「せっかくお姉ちゃんが来たのに~…」
「?」
「橙は午後からチルノやルーミアと遊びに行くんだよ」

不満そうな橙に首を傾げる妖夢に、藍が解説する。
妖夢は橙の頭を撫でながら苦笑した。

「間が悪かったね」
「うぅ~」
「また今度遊びに来るから、そしたらいっぱい遊ぼうね?」
「ほんとに…?」
「約束するから、ね」
「うん!!」

仲睦まじい二人の様子を見つめる藍。
その表情は優しかった。
藍にとっては、娘と妹のような二人なのだ。

「…藍殿?」
「…あ、すまないな。ぼぉっとしてた」
「お疲れですか?」
「ふふ、疲れて無い時など無いだろう? お互いにな」
「そうですね」

そして居間にたどりついた。

「さて、私はお茶でも入れてくるから」
「あ、お構いなく……」
「お姉ちゃん、遊ぼ遊ぼ!」
「ああ、そうしてもらいなさい。それじゃたのむな、妖夢」
「はい。ありがとうございます」

藍はすでに勝手口に向かっている。

「あ、そうだ。幽々子様、後でこちらにも伺うとの事です」
「ん、分かった」

それだけ聞くと、藍の後ろで二人の楽しそうな笑い声が響いていた。

「鴨が葱を背負ってきたか……いい気分転換になりそうだ」

藍は傍目にも分かるほど楽しそうに独語し、このハプニングを迎え入れたのだった。



*   *   *



うららかな昼下がり。
縁側でのほほんとお茶をすする二人。
正確には一妖と半人半霊。
紫は例によって起きてこず、橙はお昼の後に遊びに行った。

「いいお天気ですねぇ」
「そうだねぇ」
「平和ですねぇ」
「まったくだねぇ」

まったりとした空気の中でくつろぐ二人の従者。
日ごろから苦労人属性全開なせいだろうか?
その姿は妙に老成した雰囲気をかもし出していた。

「偶には、こんな時間が必要なんだろうな」
「はい」

何もしなくても、二人は時間の潰し方に困ることは無い。
このような静寂なひと時を愛でることは、二人に共通した感性だった。
もっとも、今の藍はこんなほのぼのをいつまでも続ける気はない。
世間話などに交えつつ、ついに本題を切り出した。

「あ、そういえばね」
「はい?」
「最近新しい剣を仕入れたんだ」
「へぇ……って、え?」
「どうした?」
「今なんとおっしゃいましたか?」
「新しい剣を仕入れた、と」
「嗚呼~~~!!」

突如、頭を抱えてうずくまる妖夢。
藍はにっこり微笑むと、陽気に声を掛ける。

「分かりやすいリアクション、ありがとう」
「な、なんだってそんなモノを~」
「そこに武器があるからさ」
「私はまた的ですか……」

半泣きで呟く妖夢。
藍はコレクションを修めると、大抵は妖夢で成果を試す。
以前、『切り裂くもの』の名を冠する鞭剣を試されたときは酷かった。
5メートルを超える長さのそれを両手に操り、中間距離に相手を縫いつけながらの紅い大玉との連携は、まさに鬼畜弾幕。
なすすべもなく倒れ付したとき、「チャーミングな技だろ?」と笑った藍を、いつか殺そうと誓ったのは妖夢だけの秘密である。

「いいだろう? 偶の暇つぶしに付き合ってくれても」
「貴女は人生そのものが壮大な暇つぶしでしょうが!」
「そりゃ、お前の主みたいなやつのことを言うんだよ」
「どっちだって同じです!!」
「うるさいなぁ。とにかくお前がついてくれば皆幸せだと思わないか?」
「欠片も思うもんですか!」

なにやらいっぱいいっぱいの妹分に向かって、藍は極上の造り笑いで告げる。

「いいから黙ってついて来い!」
「嫌~!!」
「……てい」
「ぐふっ」

見れば藍の拳は正確に、妖夢の鳩尾にめり込んでいた。
そのままゆっくりと拳を引き抜く。
くたりと崩れ落ちる妖夢の身体を抱えると、藍は清々しく独語した。

「ふぅ。私も説得が上手くなったもんだ。暴力の時代は終わったな……」

妖夢が聞いたら後ろから刺されそうな台詞を吐きながら、何時も鍛錬しているマヨヒガの広場に向かう。
そこは藍に取っての遊技場、妖夢にとっての処刑場。
足を持って引き摺られる妖夢の頭が障害物にぶつかって音を立てる。
それは聞き入れられることは決して無い、彼女の無言の抗議だった。



*   *   *



暗い、冥い闇の中で、懐かしい声を聞く。
それは優しく、暖かい、大切な人の声。

―――……む

(ん?)

―――妖夢

(幽々子様?)

―――目が覚めた?

(ここは?)

―――いいのよ…気付いたなら、それで

(あの、幽々子様…?)

―――いらっしゃい

(え?)

―――こっちにいらっしゃい。大丈夫…怖くないから

(あ、はい)

その声に導かれるまま、妖夢は足を進め……

「いい加減に起きんか」
「うぶ!?」

頭から水を被されて、妖夢は目を覚ました。
事態は把握できていないのか、きょときょとと辺りを見回す。
その視線は、正面の藍を捕らえて静止した。

「おはよう。妖夢」
「あ、おはよう…って違う!!」
「まぁ、時間的には『こんにちは』か?」
「そうじゃありません!」
「なんかおかしいかな」

言い募る妖夢。
首を傾げる藍。

「なんてことするんです? 加減ってモノ知ってます? 何でこんなこと出来るんです? なに考えてるんですか?」
「必要な交渉に、最小の犠牲で、速やかに合意を得るためには、愛の鞭も必要かと思ってな」
「絶対交渉じゃありません!! 武力制圧もいい所じゃないですか!!」
「家の田舎では交渉って言うんだよ」
「何処の無法地帯ですか……」

げんなりと呟く妖夢。
その様子は正に、昨日の藍そのものだった。

「ともかく、笑い事じゃありませんよ? 幽々子様が招いてたんですから……」
「私がどうかした?」
「うわ!?」

妖夢は突然背後から被さってきた何かを振りほどく。
それは、妖夢に何の手応えも残さず離れた。

「ひどいわ~」
「な、何で幽々子様が……」
「ひどいな~」
「藍殿、ちょっと黙っててください」

言われた藍が律儀に黙る。

「どうしたんです幽々子様? こんなところに」
「あら~。来るって言っておいたじゃない」
「それはそうですが、こんな時間に来るなんて……」
「何でそんなに不思議がるの~?」
「だってまだ夕飯には早いですよ」
「……貴女、私を何だと思っているわけ?」
「天然くいs…「いい、言わないで頂戴」

即答しかけた妖夢を、沈痛な表情で止める幽々子。
妖夢は自分の発言が、幽々子のストライクゾーンど真ん中だと気付いていない。
急に表情を曇らせた幽々子を不思議そうに見返す妖夢。
天然という事なら、妖夢も似たり寄ったりだった。

「そうですか? じゃあ、どうしてこちらに?」
「偶然よ。紫んちに向かう途中で、貴女を引きずる藍ちゃんを見かけただけ」
「!? じゃあ、さっきの声は本当に幽々子様の声だったんですか?」
「何のこと~?」
「さっき私を呼んだ声! 臨死体験じゃなくてほんとに幽々子様が誘ってたんですか!?」
「うふふ、それはね……」
「それは?」
「本当に臨死体験よ」
「……マジですか……」
「うそだと思うなら聞いて御覧なさいな。私が何かしてたかどうか」
「そうなんですか」
「…………」

妖夢に問われる藍は答えない。
ただ口をパクパクと動かすだけ。
妖夢は怪訝そうな顔で藍を見返す。
そのとき、ふと妖夢はある可能性に思い当たる。

「あ~…藍殿」
「……」
「もうしゃべってもいいですから……」
「そうかい。よかった。いや、何気に苦しいもんだな」

今まで妖夢が黙れというから黙っていたのだろう。
何時も妖夢の言うことなど聞きもしないくせに、こういうときだけ律儀に守るのだ。
妖夢は馬鹿にされているのだろうか?
否、遊ばれているのである。

「まぁ、そんな些細なことはおいといてだ。せっかく起きてくれたんだ。忘れないうちに、本来の用件をすませてしまおうじゃないか」
「……忘れてくれればいいものを」
「なあに? なにが始まるの?」

憂鬱な妖夢に目もくれず、これからの期待にはしゃぐ幽々子。
幽々子の勘はこれから面白くなると告げていた。
そんな時、決まって妖夢も自分がひどい目にあうことを知っている。
これは二人の価値観の相違と言っていいものか。

「なに、ちょっと妖夢と訓練しようかと思いましてねぇ」
「もういいです。さっさと始めてください」
「お、やる気だな」
「そうそう妖夢。勝てばいいのよ勝てば」

半ば自棄になってる妖夢を、二人ではやし立てる。

「さあ! 何処からでも掛かって来い!!」
「ふむ、では始めるとするか」

藍は袖から今回の得物を取り出す。

「な!?」
「うそぉ……」

―――それは 剣と言うにはあまりにも大きすぎた
     大きく 分厚く 重く そして大雑把過ぎた
     それは まさに鉄塊だった
   
「凄いだろう? 携帯にはやや不便だが」
「ねえ、藍ちゃん……」
「なんです?」
「今、袖から出さなかった?」
「気のせいでしょう。なんといいましたっけ…そう遠近法?」
「いや…だけど」
「幻想郷は全てを受け入れるんですよ。それはどんな理不尽も、不条理も、ね」
「……そうね。その通りよね」

曖昧に笑って退く幽々子。
種を明かせば、藍は服の下(袖)に紫の隙間を仕込んで、そこから自室のコレクションを取り出せるというだけのことなのだが。

「なんなんですか…ソレ…」
「ん、こいつはかつて、正義を司る神に仕える巫女が所持していた、とされるグレートソードだ」
「巫女…?」

妖夢は自分が知る唯一の巫女を思い出し、しきりに首を傾げる。
彼女がこんな大剣を振り回すなど天地が逆転してもやりそうに無い。

「何でも、こいつで翼竜すらも一太刀で両断した、なんて伝説もある竜殺し(ドラゴンキラー)だよ」

子供が玩具を自慢する時の顔でそう宣言する藍。
先日、藍は紫の隙間に潜った際、綺麗なオルゴールを発見した。
当然持ち帰ろうとしたのだが、後一歩の所を数匹のドラゴンに阻まれ、見送らざるをえなかった。
その苦い経験から、藍は香霖堂に竜殺しを発注したのだ。
そして届いたのがこのグレートソード。
因みに出展はハッキリしているが香霖の入手経路は不明である。

「では、改めて、行くぞ!」
「!」

藍の宣言に、妖夢は楼観剣を抜いて構える。
切っ先を下ろした自然体。
妖夢は打ち合うことなど考えていない。
防御は全て回避のみ。
藍が振るう超重量武器など受けていたら剣が持たない。

「……」

対する藍は中段の脇構え。
横薙ぎからの連携につなぎ易い構えである。
双方が狙うのは短期決戦。
大型武器は使い手にとっても相手にとっても、長期戦に向いていない。

「ハッ!」

先に仕掛けたのは妖夢。
懐に入れば振りの速さは武器の分、妖夢に分があるはずだった。
高速の踏み込みからの打ち下ろしの一閃。
藍は右足を引いて半身になって回避する、と同時に回転してのなぎ払い。
妖夢は真上に飛んで回避しながら藍の顔の高さの横薙ぎの二閃目。
藍は振った大剣のベクトルを円運動で翻し、妖夢の剣を遮る。
妖夢は弾かれた剣を瞬時に納刀して、そのまま居合い抜きの三閃目。
藍の剣は間に合わない。
妖夢に向かって思い切り踏み込み、、二の腕を掠られながらも致命傷は避ける。
藍はそのままチャージで妖夢の体を突き放すと、真正面から大剣を打ち下ろす。
本領発揮。
何の小細工も無い。
その自重を最大限に活かした最速の一撃。
妖夢は後ろに跳んで大剣の間合いから逃れる。
こちらも最速のタイミング。
それでもなお間に合わず、その銀髪が数本、剣風に巻かれ吹き飛んだ。
しかし、所詮は空振り。
妖夢はその動きに即応し、間合いを詰める。
渾身の打ち下ろしは地面を叩き、藍にとっては致命的な隙を生む…はずだった。

「よっ」
「え!?」

藍の大剣が柄を支点に一回転する。
空振りは誘い。
妖夢が気付いたとき、既に藍は大上段に大剣を構えていた。
完璧な呼び込み。
その自重に、今度は遠心力まで加えたその一撃は不可避。
藍の大剣は何の手ごたえも無く、妖夢を両断した。

(手ごたえが無い!?)

驚愕しつつも、詰めのつもりで放った打ち下ろしは派手に地面を叩く。
間合いを詰めたのは、妖夢の姿を模した半霊だったのだ。
今度こそ、超重量武器を空振った藍は凄まじい重力の洗礼を受ける。

「二重の苦輪…」

その呟きと共に巻き上がる砂煙を引き裂いて、本物の妖夢が飛び出す。
楼観剣で最短距離を射抜く。
刹那、藍の身体が陽炎に揺らめいた。
同時に、ただの重りとなった筈の大剣を片手で振い、妖夢の突きを切り払う。
妖夢の手から楼観剣が弾き飛ばされた。

「何!?」                                        「ぁ…」

今度は妖夢が驚愕する番だった。
藍は身の丈を超えるほどの大剣を片手で振って見せた。
しかも突きに対して後から、横薙ぎで防御した。
つまり妖夢よりも早く振ったのだ。

「飯綱権現降臨」

それは一時的に自分の能力を跳ね上げる、藍の切り札。
便利な術で、使用中や術後の反動も無い。
その反面、痛みに対して鈍くなること、少々気分が高ぶってバッドトリップすること等から、あまり藍の好きな術ではないのだった。
すぐに解除した藍から陽炎が消える。

「私にアレを使わせるとはね……やるもんだ」
「……てっきり転移するものだと思ってたんですが」
「それをやったら負けだろう?」

藍はやや不本意そうに答える。

「虚にして実か……少しは頭も使って戦うようになったんだな」
「私の周りはそんな人たちばかりですから」
「詰めが甘いのは相変わらずのようだがね」
「藍殿は読みの速さに頼りすぎの様ですね」
「全くだ。悪い癖だな」

軽口を叩くものの、先ほどの攻防の僅かな劣勢は隠しようが無かった。
昨日も紫にその弱点を突かれている。
藍は常に初手で相手を屠るのを得意としている。
早すぎる読みはそのためのものである。
相手の最初の一手のみ正確に見切り、上回ればそれでおしまい。
しかしそれでは何の鍛錬にもならないからあえてそれはしない。
にもかかわらず、慣れ親しんだ本来の戦い方を続けてしまうために、そんな隙が出来るのだ。

「そろそろ手抜きは止めてもらえますか」
「言うね…」

確かに藍は余力がある。
自分に制約を掛けて戦っている時点で全力は出しても本気ではないのだ。
だが……

「それじゃなんの遊びにもならないんだよ」
「……舐めてるんですか」
「まさか? だが遊びと手抜きの区別もつかないうちは……」
「……」
「お前には負ける気がせんよ」

藍の強さは、既にある程度完成している。
ゆえに戦術の引き出しの中身を増やすために自身に制約を掛ける。
それは一つの修行。
妖夢は今だ成長期。
引き出しそのものを作っている段階で、そのことに気付けというのは酷だろうが。

「だけど、そうだね。お前の成長の餞に、一つだけ上の世界をみせてやるよ」
「クッ」

明らかに藍の雰囲気が変わったことを感じ取る妖夢。
咄嗟に楼観剣が弾かれた方へ目をやり……

―――時が止まった

「? どうした」

妖夢の様子がおかしいことに気付き、その視線を追う。
そこには西行寺の姫君がいつもと変わらず……

(あれ?)

トレードマークのカリスマ天冠がない?
替わりに彼女の額を飾るのは……

「ろーかんけん?」
「……」

妖夢は今だに顎を落として固まっている。
そういえば、楼観剣を弾いたときに幽々子の声を聞いた気がした。
幽々子の表情は前髪が影となり全く見えない。

「じゃあ、私は用事思い出したから」
「藍殿!?」
「済まないな。そろそろ橙を迎えに行ってやらんと…」
「ここまで来てそれは無いですよ! ひ、一人にしないで~!」
「ええい! しがみつくな!!」

藍は妖夢を突き放して逃げようとする。

『!?』

刹那、五条の閃光が辺りの木々をなぎ払う。
咄嗟に思い思いの方向に避ける二人。

「…うふふ」

何時もと同じ、それゆえに何処か歪んだ笑みを浮べた幽々子がユラリと立ち上がる。
その姿は正に幽鬼。
妖夢は蒼白になってその様をただ見つめる。
藍は帽子をかぶり直す。
だがその胸中は同じ。

《生き残ることが出来るか…?》

「妖夢、藍ちゃん……」
「ハ、ハイ!」
「…何か?」

幽々子の周囲には、あらゆるものを死に誘う蝶が舞い踊る。
彼女は頭の楼観剣を抜きながら厳かに告げる。

「私も混ぜて?」

それは死の宣告だった。



*   *   *



「またねぇー」
「うん、バイバーイ」

場所はチルノの住む湖の近く。
橙は遊んでいた友達に別れを告げる。
ここからマヨヒガまでは少し距離がある。
早めに帰らないと夕飯に遅れてしまう。

「急がないと急がないと」

子供にはありがちな事だが、ついつい遊びに夢中になってしまった。
それで怒る藍では無いが、遅くなれば藍にも紫にも心配を掛ける。
自分が愛されていることを知っている橙は、幸せな子だった。
橙は家路を急ぐ。

―――そんなにあわてなくても大丈夫よ
「紫様?」
―――驚かないの?
「もう。何回目ですかぁ」

言いながらも嬉しそうに頬を緩める橙。
その背後から出現した紫が、橙を抱き寄せる。

「捕まえた」
「ニャー」

心底楽しそうな二人である。
後ろの紫を見上げる。
とりあえず、橙は一番気になったことを聞くことにした。

「どしたんですか? その格好……」

紫の服はもんぺに防空頭巾。
さらに布製のリュックサック。

「これは非難するときの正装というものよ」
「……でもぜんぜん似合ってない」
「何を言うの橙。藍は絶賛してくれたのよ?」
「…なんてです?」
「『これほどの服を着こなせるのは、幻想郷広しといえども貴女くらいですね』って」
「なるほど……」

おそらく藍は褒めたつもりは無かっただろう。
橙にも分かる。
しかし紫が喜んでるならいいのだろう。
もはや触れまい。
少し大人になった気持ちでもう一つの質問を続ける。

「それじゃ藍様は? 後非難って?」 

「あら。迎えが私じゃ不満?」
「そっそんなこと無いです……けど」

少しからかうだけで真っ赤になる橙。
素直ないい子である。

「…藍は少し童心に返って遊んでるわ」

少し遠い目をしながらそう呟く紫。
橙は不思議そうに呟く。

「童心?」
「そう、童心。ストレスの溜まる生活してると偶にあるのよ」
「はぁ…」
「貴女も大人になったら分かるわ」

大人特有の言い回し。
そういわれれば、橙も納得するしかない。

「藍ってばかなり本気で暴れてるから、今は逃げた方がいいわ」
「今度は何したんですか…?」
「失礼な。何もしてないわ……たぶん」

なぜか目を逸らす紫。
日ごろから前科があり過ぎるせいだろう。
橙もジト目になっている。

「それじゃ、行きましょうか」
「あれ、何処にです?」
「霊夢の所よ。今から帰っても藍は夕飯作れないでしょうし」
「でも、いいんですか?」
「ええ。藍も事が終われば、最初に博麗神社に来るでしょう」

白玉楼には行くまい。
紫にはその確信があった。
紫は傘の先端で虚空に線を引く。
それは境界線。
その線の向こうは、既に博麗神社なのだ。

「行くわよ」
「はい」

二人は境を越えた。



―――その頃、マヨヒガでは……

「さあ、おとなしくそこになおりなさい。運がよければ半身が吹き飛ぶ位で済むかもしれないわ」
「私にはそれ、全殺しなんですよ!」
「あんたこそ観念して念仏でも唱えたらどうだ? その間に終わらせてやるよ」

始めは藍&妖夢VS幽々子だったのだが、事態は既に三つ巴。
藍に盾にされた妖夢が切れたのだ。
いつの間にか藍の竜殺しは妖夢が振り回している。
よほど相性がよかったのだろうか。
既に長年の相棒のように馴染んでいる。
因みに、楼観剣は幽々子がそのまま使っている。
こちらもなかなか様になっている。
妖夢は幽々子の剣術指南もやっていた。

「喰らえ!」

藍の『切り裂くもの』が幽々子の側面から襲い掛かる。
屈んで避ける幽々子。
そこに藍が妖弾を放つ。
しかし幽々子はサイドステップで舞うようにかわす。
再び鞭剣の一撃。
幽々子は周囲に展開した告死蝶を盾にやり過ごす。

「チッ!」

舌打ちする藍。
やはり『切り裂くもの』一本では相手を拘束しきれない。
周囲から隔離して四面楚歌に出来なければ完成しない技なのだ。
しかし両手をこれに使うわけにも行かない。

「隙あり!」
「不意打ちに叫ぶ馬鹿がいるか」

背後から切りかかってきた妖夢。
その大剣を、藍は巨大な柳刃刀で受け流す。
妖夢が必殺の武器を振り回すため、藍は常に片手を残しておかねばならない。

「あらあら」

二人が接触した所を狙い、幽々子の蝶弾がばら撒かれる。
ろくに狙いも定めぬ乱射だが、それ故にこそ避け難い。

「さぁ、いらっしゃい…怖くないから」

妖夢はその台詞に覚えがある。

「やっぱりさっき誘ってたんかぁ!!」
「?」

もはやお互いに構っている暇など無い。
全力で回避に当たる。

「そろそろ諦めた方がいいんじゃない?」
「喧しい! 事あるごとに紫様に色目使いやがってこの@幽霊が!!」
「!? ふふ、本音が出たわね」
「別に構わんよ。聞いたものはこれからいなくなるからな」

不敵に笑う妖弧と亡霊。
妖弧の全身は陽炎に揺らめき、亡霊は背後に巨大な扇を展開する。

「……」

もはや唯一正気の妖夢はこの隙に逃げ出せないかと画策していた。

(まあ、逃げても無駄なんだろうな)

妖夢は大剣を構えると、自然と口をついた言葉を全力で解き放つ。

「汝らは…邪悪なり!!」
「消えろ! 冥界組み!!」
「お休みなさい、従者共!!」

事態はさらに混迷を深めた……

―――

翌日、いつまでたっても迎えに来ない藍に痺れを切らし、様子を見に来た紫と橙を出迎えたのは、廃墟と化した自宅とボロボロになって倒れた犯人達だった。
とりあえず橙を霊夢に預け、紫自ら拘束・尋問したところ三人とも、
『ついカッとなってやった。今では反省している』
とのコメントを残したという……   
     




【了】


こんにちは。
わりと久しぶりかもしれない、おやつです。
今回は自分のなかの藍様像を確認しようと書いたんですが、出来は微妙か…
ここまで読んでくれて、ありがとうございます。
もし楽しんでいただけたなら幸いです。
よろしければ、ご意見ご感想をお待ちしています。


4/16
コメントくださった方、押してくれた方本当にありがとうございます。
時間が無いんで、個別には返せませんが、この場でお礼を申し上げます。
おやつ
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コメント



0.5200簡易評価
1.80ABYSS削除
妖夢…苦労してるんだね(ホロリ

しかし藍さまは凄いなぁ。
妖怪ってのはやっぱり人間とは感覚が違うというのを実感できました。
つーか紫様は幽々様となにしてんですか。
や、面白くてテンポもよくて一気に読めました。


最後に。
紫様の隙間って、不○議のダンジョンですか?
シレンジャーとして潜ってみたい気満々なんですが。
7.90名前が無い程度の能力削除
紫の不思議なダンジョン。
切り裂くものはあのワインダーの事ですか。
面白い解釈で感心しました。

……そして、竜殺しはあれですか。猛女様ですか。
店主、本当にどっから持ってきたんだ。
11.無評価七死削除
おやつ様の藍VS妖夢は正直燃えます。

この二人、実際ライバルっぽくて良いですよね。 実力的には、作中に有るとおり一方通行だと思いますが(ヒド 
てか藍様の説得方法にネゴシエーターとしての狐の新境地を見ました。 妖夢頑張れ。 獣@槍でももってくれば何とか勝てると思うぞ。

余談:
非難するときの正装は、赤か白か青のヘルメットにサングラスをかけ、タオルで口元を隠しながら大学の講堂に立て篭もってレンガを投げるものだ。 ってけーねが言ってたヨ。
17.無評価nem削除
やたら重くてでかい両手剣を即座にモノにしてしまう妖夢。
その妖夢の攻撃を幽々子の相手をしつつ片手で捌く藍さま。
二人とも凄いよ。(特に藍さま)

ところで妖夢さんは第一階位の腕の持ち主だったんですね!
19.70名前が無い程度の能力削除
∑(゚д゚)ェェーーーーーー
あれを振りまわせるとなると、藍様と妖夢の筋力は24オーバーですか!
凶悪な攻撃力ですな

23.60名前が無い程度の能力削除
どこぞの極貧金貸し魔術師を彷彿とさせる文章でテンポよくぽんぽんと進んでおり、楽しく読めました。
ゆゆさまが横暴姉に見えたのは初めてだYO。
ほのぼのマイウェイ一家を支えて立つ藍と、その藍のストレスを一身に受ける妖夢、どっちも頑張れ。超がんばれ。
29.無評価AG削除
おおおお!
カコイイ上に面白い・・・!!
長い文章のはずなのに気づいたら読み終えてました

しかもゆゆ様やっぱり誘ってたのか!?
31.80しん削除
藍がなんか凄くいい味出てるんですが!
いじられではない彼女の真価を垣間見たような
32.30名無し削除
ああ、確かにアレは竜殺しだ。持ち主はこないだ死亡したが。
33.100AG削除
おっと・・・評価点忘れてました・・・
38.100名前が無い程度の能力削除
テンポの良い展開と構成であっと言う間に読めました。
藍様もいい感じで言うことなし。
70.100東京狼削除
春になる桜かえたは何となく花なけれともむつましきかな
85.無評価ナノ削除
ええと、この作品を読むのも、もう何度目かわからないほどに何度も読ませていただいてますが、ひとつ気になった点が。
「非難」ではなく「避難」が正しいのではないでしょうか?
今更なきもしますが、とりあえず。
87.無評価おやつ削除
>>ナノ様
まさにその通りですはいorz
実は昔から気づいてはいたのですが削除修正ワードわかんなくなっちゃったorz
ごめんなさい。脳内変換でお願いしますorz
102.80下手なコメントを書く程度の能力削除
藍様壊れすぎだろうwでも意外とこんなキャラなのかもしれませんね。
124.100\(゚ヮ゜)/削除
武器使い藍とか素晴らしすぎる。