梅雨が始まりしとしとと雨の雫が落ちてくる。
守矢神社の蛙神は嬉々として外に出かけるが、流水を不得手とする紅魔の主としては嬉しくない季節。
唯一の慰みは日光が遮られているので昼間から景色を窓から覗けるということだけ。
もっとも、雨雲で覆われて薄暗い景色を見てどうしろと言われればそこで終わってしまう話であるのだが、
今日は珍しくレミリア・スカーレットが窓辺に立って庭を見ている。
いや、正確に言えば庭で傘を持ちつつ庭作業をしている美鈴を見ているのだ。
「そういえばもう薔薇の季節なのね」
食卓に置いてある花瓶に挿された赤い花へと振り返る。
近寄って香りを嗅ぐといつも通りの香りがし、その事にレミリアは満足気に頷く。
薔薇は自身のイメージカラーと同じ紅色であるのでお気に入りの花であった。
外で作業している美鈴も薔薇の世話をしているのだ。
既に収穫された早咲きのモノから考えれば今年も素晴らしい出来になるのだろう、考えるだけでレミリアの頬が軽く緩みだす。
「お嬢様?」
ふと視線を感じた美鈴が振り返ると、窓から主がこちらを覗いている姿が見えた。
きっと薔薇を見たいんだな、と察しをつけた美鈴は作業の邪魔に成ると肩に乗せていただけの傘を右手でしっかりと掴みその場をどいた。
そして害虫駆除に使っていたビニル袋を持ったままの左手で自慢げに指す。
主の満足そうな表情を見ると美鈴の顔も自然とニヤけ、一礼をして慌てて作業へと戻る。
「今度リグルさんにでも頼んでみましょうか」
延々と湧いてくる油虫等の害虫との終りなき闘争がもはや苦痛となっている美鈴は最近知り合った虫妖怪に頼んでみようかと思案する。
薔薇という花の育成は虫と病気との戦いと言っても過言ではない。
地底に住む病魔を操る蜘蛛妖怪と出逢あって協力を得ることが出来れば美鈴は狂喜するだろう。
永遠亭の薬師は薔薇をくれるならと快く薬を分けてくれるのだが、高いであろう薬を毎度毎度無料でもらうのは気がひけるのだ。
「てんとう虫ももう少し頑張ってくれればいいんですけど」
区画にあった薔薇全てから害虫を取り除き、美鈴は今まで屈んでいた腰をあげる。
あまり動かさずに凝り固まった体をほぐすように伸びをし、首を左右に振った。
「よし、帰ろう」
門番のシフトも既に終わっているからこれからは非番。
中途半端な傘のさしかただったので服が少し濡れてしまった。
早く自分の部屋で乾かそうと美鈴は帰路を急ぐ。
水たまりを避け、ぬかるみを飛び越え、ようやくたどり着いた使用人用の出入口。
「ただいま帰りましたぁ」
傘に付いた水滴を回して飛ばし、傘立てへと突っ込む。
横へと視線を向けるとそこにあったのは純白のタオル。
「咲夜さんが用意しててくれたんですかね? 後でお礼言っとかないと」
まず顔を埋めるととてもフカフカする感触が肌を包み、続いて鼻孔へと良い香りが侵入してくる。
それは太陽の下で干したばかりの洗濯物の匂い。
どうやったらこうなるのか聞いてみようと誓いつつ、美鈴は全身を拭いた。
そのまま自室へと帰り、すぐに食卓へと向かう。
「美鈴、青いバラを探してきなさい」
「はい!?」
ドアを開けてすぐの出来事である。
何を主に言われたのか一瞬理解できなかった。
冷や汗を垂らしつつ、やっとのことで腹話術の人形のように口を大げさに動かしながら言葉を紡いだ。
「あのうお嬢様、えっとですね、青いバラってヤツはその~、外の人間が何百年も研究してですね、あの、それでも品種改良できなくて。まぁ要するに」
「分かってるわ、パチェから青いバラの話をされたときに全部聞いた話だもの。
でもねここは幻想郷。もしかしたら青いバラが外で忘れられてるだけかもしれないじゃない?」
レミリアのトドメに完全に目の前が真っ暗になった美鈴は、恨めしげな視線を余計な入れ知恵をしたパチュリーへと送る。
しかし、それに気が付きながらもパチュリーは自分のペースで本を読み続けるだけ。
縋るような瞳で咲夜を見る、目を逸らされる。
唯一味方になりそうな小悪魔は涙目で首を振った、美鈴は意識がフェードアウトしていくのを再び感じることとなった。
「あっ、青っていっても紫や空色じゃなくて真っ青なヤツをお願いね。
門番は妖精たちにやらせるからしばらく帰れなくても大丈夫よ」
致命傷を負わした後からの追い打ち。
徐々に消えていったはずの美鈴の意識はいきなりプツンと切れた。
そして気がついたとき、彼女は門の前に立っていた。
「さて、どこから行くとしましょうか」
あの宣告を聞いてから一日がたったらしいが美鈴に前日からの記憶が一切ない。
ただし主から受けた命令だけはきっちりと覚えているのが悲しいところだが。
梅雨の合間に久々に見る太陽だけが彼女の心を前向きにさせる。
気を取りなおした、むしろ感情を麻痺させた美鈴が意気揚々と館を出て歩く、当てがないのでどこへ行こうか顎に手を当てて考えながら。
まず自生してそうなところを探すなどという考えは真っ先に頭から投げ捨てた。
この広い幻想郷を当てずっぽうで探して見つかるなどとは到底思えない。
そもそも存在自体が危ういものなのだ、徹底的に聞き込みをして所在が確認できないのなら存在しないとしてもいいだろう。
ただし、その後に主から受ける罰を考えれば必死にならざるを得ないのは確かなことであるが。
「めーりん門から離れてどうしたの? 首にでもなった?」
「ちょっとお嬢様からお使いを頼まれてるだけですよ、まだ首は繋がってるんで安心してください」
上から聞こえた声に首を上げると、そこにはチルノが飛んでいた。
幼子らしい率直な物言いに苦笑しつつも美鈴は顔の前で小さく手を振る。
これに失敗したら現実になるのではという不安がちらりと脳裏を掠めるがなかったことにした。
気を取りなおして美鈴は本題の方へと入った。
……一抹の不安を感じながらも。
「ところでチルノさん、青いバラというのもを見たことがありませんか?」
「青いバラ? 見たことないな~。
あっ! いいこと考えた! あたいが普通のバラを凍らせればきっと青くなるよ!」
「いや、多分青くなるんじゃなくてバラバラになるだけかと、バラだけに」
自分のギャグにクスリと笑う美鈴であるが急激に空気が凍っていくのを察知した。
チルノはぴくりとも笑っていない。
やっちまったかと脳味噌をフル回転させて打開策を搾り出そうとする。
自分は気を使う能力だと的はずれなことを思った次の瞬間。
「めーりんが言ったことよくわかんない」
「分からなかったらそれでいいんですよ、チルノさんが知ってたら大変なことになりますからね」
幼すぎてダジャレに気がつかなかったことに胸を撫で下ろし、適当に誤魔化すことにした。
食い下がるチルノを適当にあしらいつつ、美鈴は次の質問に移る。
「じゃあ、チルノさんの知り合いでお花に詳しい方はいませんか?」
「えっと、リグルは多分よく知ってると思うけど……あっ! ゆうかに聞けばいいと思うよ」
「幽香さんですか、確かにあの方なら詳しそうですね」
風見幽香。
美鈴も名前だけは聞いたことがある花の妖怪で、四季のフラワーマスターの二つ名に恥じぬ知識の持ち主であるらしい。
問題は非常に好戦的かつ嗜虐的な正確な人物という評判が立っているということ。
だが、虎穴に入らば虎子を得ず。
とりあえず行くだけ行ってみようと美鈴は決心した。
「ありがとうございますチルノさん、帰ってきたらまた遊びましょうね」
「約束だよめーりん!」
最後に『生きて帰れればですが』と美鈴が付け加えたことは幸いにもチルノには聴こえなかったらしい。
手を振りながら湖の方へと飛んでいくチルノを手を振って見送り、美鈴は太陽の畑へと向かった。
途中で足が勝手に帰ろうとするのを無理にでも動かしてひたすら歩く。
一回こけて顔から地面に突っ込んだのは秘密の話だ。
「畑って言うけど何も生えてないですね。今はシーズンオフなんでしょうか?」
一面に土が広がるだけの耕作地。
肥沃そうな黒い土であるのに雑草が少し生えてるだけの景色に美鈴が首を傾げる。
「向日葵がそろそろ芽を出す頃よ、私も毎日来て楽しみにしてるの」
「うわあああああああああああああああああああああああああ」
気配もなく後ろに立たれたことに思わず声を出してしまった。
ここに居るということは十中八九、目的の人物である幽香だ。
しかし、人物が誰か分かっていようと心の準備無く声をかけられると流石に驚く。
ギギギと油の切れたブリキのおもちゃのごとく後ろを振り返ると日傘をさした女性の姿。
「えっと、あなたが風見幽香さんでよろしいんでしょうか?」
「そうよ。名前を聞くってことはここじゃなくて私自身に用事ってことね」
両手で持っていた日傘を左手に持ち替えて満面の笑みを浮かべた幽香。
似たような笑みを美鈴は見たことがある、咲夜が同じような表情をしていたのを見たことが何度もある。
そしてその直後にはろくな目に合わないというのも既に体に染み付いた経験となっている。
笑顔が引き攣り、額からたらりと汗が垂れて頬を流れた。
「では失礼ですが早速本題に入ります。花についてお聞きしたいことがあるのですがよろしいでしょうか?」
「花ねぇ、私にそんな質問するヤツなんて久しぶりに見たわ」
少しぶっきらぼうな言い方とは反面に少しだけ表情が柔らかくなった気がした。
でもその事は指摘しない。
これもまた咲夜との経験でろくな結果にならないということを知っているからだ。
「あっ、そういえば自己紹介がまだでしたね。
私は紅魔館の門番とガーデニング担当をやっています紅美鈴と申します」
「ああ、あの湖の近くにあるお屋敷の使用人だったのね。
庭師ってことは、その関係で私に相談があるってことかしら?」
合点いったかのように両手をポンと叩いた幽香。
彼女にいだいていた恐怖心が薄れていくのを美鈴は感じる。
だからこそぎこちなさの欠片もない笑顔で返した。
それを見た幽香の表情も和らぎ、完全に角の取れたものとなる。
「そうですね、では早速本題の方に入らせていただきます。
幽香さん、青いバラってどっかに生えてたりしないですかね? もしくは幽香さんが育ててたりしませんか?」
「ん~、残念ながら私は知らないわね。そもそもバラって青い色素を持ってなかったはずだから魔法でも使わないと無理だと思うけど」
植物を魔法なんかで弄るなんて嫌だけどね、と付け足すと幽香はくるりと後ろへ回った。
上半身はほとんど日傘で隠れてしまい、幽香の表情を窺ったりすることはできない。
「やっぱり私は人の手を借りずとも立派に咲き誇る花が好きね。
生まれ持ったそのままが美しい、たとえ誰もが醜いと言おうとも私は認めるわ」
「確かにそうかもしれないですね」
草花を思うままに変えていくのが仕事であるはずの庭師の言葉に幽香は再び振り返った。
心なしか、その顔には僅かな驚愕が刻み込まれているようにも見える。
そして無言のまま瞳で続きを促した。
「野に咲く花が美しいという気持ちは私にも良くわかります。
栄養なんてないだろう岩山の上でもしっかりと根を張って咲かす小さな花。
砂漠の真ん中にぽつんとある水場に群がって生えている草木。
そして何でもないありふれた草原に何本も生えている花。
今までに見てきたそれはとても綺麗でした、自分の努力で生み出した結晶はとても綺麗でした」
今までに見てきた美しいものを一つ一つ思い描きながら美鈴は胸に手を当てる。
瞳を閉じれば目の前に浮かんでくる美しい光景に頬を緩ませた。
一通り思い出した後、最後に浮かんだのは紅魔館の花壇で紅色に命を燃やす薔薇。
剪定をした、肥料をやった、病害虫と戦った。
その成果が彼女の脳裏で今までの回想と同等以上に克明に輝く。
「ですが人の手を借りて、自分以外の力を肥料にして咲いた薔薇も綺麗だと思います。
これは鑑賞する側のエゴかもしれませんが、両者が分け合ってると思うんですよ。
私が世話をする代わりに美しい花を咲かせてくれるって私は思ってるんです」
「本当にそう思うのかしら? 私は自論を曲げる気はないわよ。
まぁ、あなたが花を愛してることだけは認めるんだけどね」
唐突すぎる発現に美鈴は首を傾げた。
確かに花については語ったが、これだけで花を愛してくれてると認めてくれるのだろうか?
前評判とは違って風見幽香という妖怪は話が通じる相手だ。
されども理由もなく口先のみでやすやすと他者を信用する安い人物でもない。
目を泳がせながら思惑が何か考えるも幽香の声で中断させられることとなった。
「最近紫陽花が綺麗に咲いてる場所があったから今日もそこへ行っていたの。
それでその帰りに同じ方向へ行こうとしてる妖怪がいるから監視したんだけど、要するにあなたのこと」
あんまり怪しかったら即座に腕をへし折ろうと思ったんだけどねと薄く笑う。
助かりましたよと返して続きを聞き逃さぬように集中する美鈴。
「で、あなた小石に躓いたわよね。それで手をつこうとしたけど結局は引っ込めて頭から落ちたでしょ?
後で見たらビックリしたわ、あなたが手を置くはずだった場所にはシロツメグサがあったんですもの」
おかしな物を見てしまったかのように幽香は肩を竦める。
見られていたことを知って美鈴は恥ずかしげに頬を軽く掻いた。
そこからすぐに表情を引き締めて続きを語りだす。
「馬鹿げてるわ、本当に馬鹿げてるとしか言いようがないわ。
そんなことするのは変わり者揃いの幻想郷でもきっと二人しかいないわよ。
まぁ、だからこそ私は馬鹿げたあなたを信用することにしたんだけどね」
言い終えるやいなや、再びそっぽを向いた。
ニヤリと笑った美鈴が明後日の方向へと逸らされた顔の正面に立つ。
「二人ですよね、馬鹿げた一人からもう一人にお願いがあります。
今度紅魔館の庭に遊びに来てください、いつ来ても季節の花と私が歓迎しますよ」
どんと胸を叩き、誇らしげな顔をする美鈴の腹部を幽香の日傘が突いた。
腹を抑えて呻く美鈴に僅かに頬を赤らめながらも返事する。
「是非とも行かせてもらうわ、それと本題の方に少しだけ触れましょうか?
青いバラについて実は少しだけ情報を知ってるの」
聞くやいなや腹の痛みはどこに行ったのかと言いたくなるような勢いで顔を上げ、瞳を輝かせる。
しかし、期待に満ちた己と対照的に苦虫を噛み潰したような顔をしているのを見た途端に嫌な予感が込み上げた。
聞いてもろくな結果にならないかもしれない、それでも聞くだけならば。
返事を待っていたであろう相手に真剣な表情で頷いた。
「外の世界だと青いバラってのがあるのよ。もっとも完全な青ってわけじゃないんだけどね。
でもさっき言ったとおり、薔薇にはそもそも青い色素自体が存在しない。ならばどうしたと思う?」
検討もつかないといった表情で美鈴は首を振る。
伝えてもいいのかという一瞬の迷いを幽香はたち切った。
「無理矢理進化させたのよ、例えるなら薔薇の設計図を弄ることでね。
交配みたいな方法で少しづつ"改良”していくのまだ納得いくわ。
でもね、流石にこれは人に許された領域を、私達妖怪ですら立ち入ってはいけない一線を犯したと私は思ってるの」
話を聞き終えた後に美鈴は渋い顔をする。
「分かりました……青いバラは諦めましょう。
貴重な情報をありがとうございました幽香さん」
きっと、この話を聞いても実行には移さないだろうという確信を持って伝えたのだろうとは察することができた。
されど美鈴が断ったのは信頼を裏切りたくないだけではない、純粋に美鈴がやりたくないと思ったからだ。
これで終わり。
決定的な根拠を突きつけられてはどうしようもない。
レミリアにどう謝ろうかというベクトルへと美鈴の思考はシフトしていく。
「おりゃ」
ホンの軽い気持ちで放ったデコピン。
目の前の仏頂面を何とかしようとして飛ばした一撃。
手加減したつもりではあるが、慣れていないことをしたために上手く調整の効かなかった指先はあまりに重く。
脳内ではイタタとおでこを押さえてるはずの美鈴がしゃがみ込んで両手で頭を抱えている。
やっちまったと思うものの、謝るのが気恥ずかしくてついつい誤魔化しの一言を言ってしまった。
「あら、本気で手加減したつもりだったんだけど痛かったみたいね、ごめんなさい」
「い、いや。こう見えても頑丈さが売りなんで安心してください」
少しして立ち上がった美鈴の顔に怒気は一切感じられない。
ホッとした幽香は心中で息をはいた。
それを見た美鈴は邪気のない顔でカラカラと笑う。
「幽香さんって案外顔に出やすいタイプですね……ふぐぅ」
再び日傘で鳩尾を突かれてダウン。
流石に今度は傷つけたことに対して罪悪感を感じたりはしない。
自業自得だと言わんばかりに呆れをふんだんに混ぜ込んだため息を一つだけ吐き出しただけだ。
「じゃあ、今日はこのへんで失礼させてもらいます」
その後、取り留めない話をしていた美鈴だったが、沈みつつある太陽に気が付き、頭を下げつつ太陽の畑を後にする。
「今度は紅魔館で会いましょう。ここへ次に来るときは満開の向日葵を見せてあげるわ」
飛んできた別れの挨拶に、後ろを振り返って再び礼をして返す。
「吸血鬼と戦うってのも悪く無いわよね」
「ちょっとそれは勘弁してください」
最後の最後で出てきたとんでもない爆弾に苦笑いで返す。
悪い人ではないというのは分かったが、やりかねないという危うさもなんとなく感じられた。
そして再び歩を進める美鈴の背中が見えなくなるまで幽香はその影をじっと見つめる。
「幽香さんも思ったよりずっといい人でしたね、いつ来てもいいようにガーデニングは一層気を引き締めてやりましょう」
主の命は果たせなかったものの、新たな友人を見つけることができた。
共通の趣味をもった初めての友人。
自分の遥か上の知識と経験を持つ先達。
今は知り合いに毛が生えた程度だけど、少しづつ親交を深めていける気がする。
根拠のない確信ではあったが、不思議と間違っている気はしなかった。
「すぐに手が出るのが玉に瑕なんですけどね」
それが悪意でなく、この距離での人付き合いに慣れていないのだろうというのは分かった。
不器用さや意地を張る性格も彼女の魅力なのだろう。
意気揚々と美鈴は紅魔館へと戻っていく。
門へとたどり着いたのは日がすっかり暮れた丑三つ時だった。
「まだご飯って残ってるんでしょうか、いざと言う時は一食抜きですかね」
それどころじゃないかもしれませんが、と湧き上がる苦笑を抑えながらも食堂へと足を運ぶ。
夜の王である吸血鬼の館だけあって深夜でもある程度の人気はあるが、この時は誰にも出会わずに目的地付近へと着いた。
昼食を食べてなかったことを思い出し、二食抜きは辛いとごちりながらも明かりの漏れているドアに手をかけようとする。
「ねぇ咲夜。美鈴は上手くやってくれると思う?」
「パチュリー様のお話を聞く限りは相当難しいと聞いてますが、部下を信じるのも主の役目ですよ」
自分の話がされていることにドキリと心臓を跳ね上げた美鈴はついつい廊下で様子をみることにしてしまった。
捜索一日目で無理でしたと報告するために主と顔を合わせる、覚悟はしていたがいかんせんその量が足りてない。
しかしながらずっとこのままでいる訳にはいかない。
妖精メイドの誰かが通ればよいのにと心の底から思う。
名前を呼ばれてしまえば言い逃れはできないから、嫌でも主に存在を気取られてしまうから。
だが現実はそこまで都合が良くなく、待ち望んでいた相手は来ない。
「あの時咲夜はいなかったわよね。だから美鈴に青いバラを探させた理由も知らない。
折角だしここで喋らせてもらおうかしら、別にいいでしょ?」
「はい、実を言えば私も気になっていたのです。
赤系統の色を好むお嬢様が何故青いバラなどを所望されるのかと」
この会話を聞いてしまうと美鈴はますます部屋の中に入れなくなる。
自分も気になっていた無理難題を言い渡された理由。
主の会話を盗み聞くなどもってのほかであるが、湧き上がる好奇心がその時は勝ってしまった。
「花言葉ってあるじゃない? ここにある普通の薔薇の花言葉は「愛」や「情熱」
薔薇って言うのは色によって花言葉が変わるけど、大体はプラスなイメージなの。
だけど青い薔薇は特別、この世に存在するはずのない物に付けられた花言葉は――――不可能」
ここまで言ってレミリアは一旦会話を切った。
ドア越しの美鈴には主の感情を読み取るのは不可能だったが、明るいものではないだろうということだけは察することができた。
「最近ね、フランはもうどうにもならないんじゃないかって。
一生あの地下室と狭い屋敷の中で生きていかなくっちゃいけないんじゃないかって。
夜空で羽を広げる楽しみも、友人と宴会で騒ぐ楽しみもしらないまま終わるんじゃないかって。
そう思うようになってきたの。閉じ込めた張本人が何を言うのかって話なんだけどね」
自嘲気に響いたレミリアの笑い声はとても寂しく、重く、悲しく。
大体の事情を察した美鈴はそれでもこの場を動こうとしない、
最後まで聞かなくてはいけない気がしたのだ、この悲しい独白を。
「だから不可能をひっくり返す証が欲しかったの、フランを何とかできるって証がね。
そして数ある不可能の中から青い薔薇を選んだ理由は……外の世界の色だから。
空の青、湖の青、自由な世界の色って言うのは青なんじゃないかしらって思うの。
もちろん夜の眷属の私たちの世界は暗闇の中だけど、それじゃあフランを閉じ込めてる世界とは代わり映えしないからあえてね」
咲夜の返事は聞かなかった、虚勢を張って威厳を保ちきった説明を聞くやいなや美鈴はその場から駆け出す。
「諦められない、そう簡単に諦めちゃダメだったんだ!」
目尻から涙をこぼしつつ、廊下を走り、玄関を飛び出し、門を駆け抜ける。
気まぐれに託されたと思ったはずの任務は想像を遥か超えた重みを持っていた。
紅魔館の二人目の吸血鬼、フランドール・スカーレット。
姉に引けを取らぬ強大な力を持った上に情緒が極めて不安定であるがために屋敷内に軟禁された少女。
美鈴は彼女の遊び相手として何度も接している。
普段のフランドールは無邪気であり、優しさも持ち合わせている。
この娘を屋敷から出してやりたいというのはレミリアだけの願いではない。
美鈴の、紅魔館に住まう全ての住民達の悲願であった。
保証などは全く無い、されども青い薔薇さえ見つかればフランドールが外に出られるようになる気がする。
そのなんとなくだけでも美鈴の足を動かすには十分すぎた。
心当たりのある場所は全て駆け回る
博麗神社
白玉楼
永遠亭
守矢神社
地霊殿
命蓮寺
どこにも答えはなかった
誰も青色の薔薇のありかなど知りはしなかった
希望で足が動くのではないということは知っていた
しかし希望が前へと動く意志をくれるということは信じていた
されどその希望は見つからなかった
あの可愛らしい妹君は一体どうなる?
絶望していたのはお嬢様だけではない
妹様も何時まで経っても出られぬ今の境遇に諦観をいだいている
真に諦めてしまったときに歩みは止まってしまう
全てを諦めてしまえば、フランドール・スカーレットは終わりだ
「どうすれ……ば?」
諦めるという選択肢は既に消した。
しかし、青い薔薇の自生地など幻想郷には存在しないのだ。
急に膝から力が抜ける。
崩れ落ちる体を他人事のように別の自分が眺めている気がした。
そして美鈴は顔を地面へと思い切りぶつける。
その拍子にある事実を思い出してしまった。
いや本当は分かっていたのだろう、どうしても実行に移したくなかったというだけで。
「はっ、ははははははは、あははははははははははははははははははははははははははは」
美鈴は狂ったように笑い出す。
顔についた土埃を払おうともせずに、倒れ伏したままひたすら笑う。
辺り一面に響き渡りそうな大声で美鈴は笑い続けた。
「ははは、ふふっ……うぅっ、ひぐっ、ぐすっ」
一通りの渦が心から立ち去った後、心の整理が着いた後。
美鈴は急に涙をボロボロと流し始めた。
自分の無力感に、これから生まれるであろう悲しみに。
涙腺より溢れ出る雫が空となった時、美鈴は決意じみた表情で前を見据える。
行く先は決まった。
抜けた膝に力を入れて再び大地を踏みしめる。
少しの躊躇いもなく、美鈴は走りだした。
「幽香さん、夜分遅くにすみません。起きてらっしゃいますか」
出てこないで欲しいと本心から願う、しかし会えないと目的は果たせない。
答えが出ないでぐるぐる回る私の頭を無視して幽香さんはあっさりと出てきた。。
瞳孔が大きく開いた感じがする、できる事ならば帰ってしまいたい。
そんな自分の弱さが嫌になる。
「あら、まだ向日葵は咲かないわよ。ついさっき芽が出てきたけど花はもう少し先ね」
訪問者がわかり呑気にしていた幽香さんも私の様子が普通じゃないことに気がついてしまったようだ。
元々切れ長であった瞳が更に細くなって釣り上がって行くのが見える。
こんな表情は見たくない。
いっそ……本当に帰ってしまおうかとも思えてしまう。
けれども妹様のため、紅魔館のみんなの為には引くわけにはいかない。
ごめんなさい幽香さん。
「お願いがあるんです」
私の言葉を聞くと同時に幽香さんの指先が小さく動いた。
構わず私は用件を続ける。
「青い薔薇が……どうしても欲しいんです、お願いします」
私の言葉を聞いた幽香さんは僅かながらに目を見開いた。
そして俯いてから首を小さく振る。
ああ、その顔は上げないでください。そんな願いが通じるわけもなく、幽香さんはゆっくりと顔を上げた。
「冗談じゃないわ、昼間も言ったでしょ。私は絶対にやりたくないし方法を教えるつもりもない」
呟くような言葉には明らかな怒りが込められていて、私は思わず目を逸らしそうになった。
けれども決して合わせた目を離したりはしない。
自分がやったことからは逃げるということは一番やってはいけない。
「だったら、あなたを倒してでも無理矢理聞き出します。
スペルカードルールではない本気の勝負で」
何千回、何万回、何十万回と繰り返してきた型を構える。
大切な物を守るため。
研ぎ澄まして来た牙の使い道としては間違っているとは思わない。
しかしながら、大切な物を守りぬくために傷つけるのは別の大切な物。
「あら、いい度胸ね。私を誰だか知ってて言ってるのかしら?
いいわ、勝てたら教えてあげる。あなたが死ななければね!」
幽香さんは乗ってくれた。
無視して殺せばいいのにわざわざ乗ってくれると約束してくれた。
やはり……彼女はとてもいい人だ、私の望みを汲んでくれたのだろう。
そして私は今からその彼女のことを裏切る。
謝らない、謝るべきことじゃないから。
否はこちらにあるし反省をする気もあるが自分の目的を取りやめる気はない。
「それと、その前に一つだけ見せたいものがあるの」
付いて来いと言わんばかりに幽香さんは背を向けて歩き出した。
隙を衝く真似はしたくない。
正面から受けてたってくれるといった彼女の思いを無碍にするわけにはいかないし、
きっとこれは彼女が"友”として私に見せてくれる最後の誠意なのだろうから。
自己満足だということは分かっているが、この最後の一線を超えて得るものは宝でなくガラクタ。
無言のまま歩んでゆき、幽香さんが不意に立ち止まった。
「ご覧なさい、あなたが求めてたものよ」
促された先にあったのは晴天を圧縮したもの、そう錯覚するような美しい空色の薔薇たちであった。
「一応念押ししとくけどこれは純粋な交配のみから生まれたものよ。
薔薇に青い色素がないって言ったでしょ? 悪いわね、あれは嘘だったの。
ごく一部の種類の薔薇には青い色素が含まれているのよ」
朗々と解説をしてくれる幽香さん。
これの存在を自分に秘密にしていたということは……大体察しが付く。
「これは、とても貴重なものなのですね」
「ええ、幻想郷でもここにしか生えていない上に、花粉が付きにくいから子孫を残すのも一苦労。
いつかはあなたにも見せようと思ってたんだけど……こんなに早くなるとは思わなかったわ」
軽い調子で言われたはずのことが酷く心に響く。
もう流すまいと決めた涙が一粒だけ薔薇の上に落ちた。
空色の花びらに落ちた雫はとても綺麗で、それが故に自分の汚さが嫌になる。
「ありがとうございます」
「あら、まだ勝ってもないのに気が早いんじゃないかしら」
本当に素晴らしい人だ。
できることならこのまま交友関係を続けて行きたかった。
だけど門番という立場、紅美鈴という個人の意志、この二つが取ったのは紅魔館であり風見幽香ではなかった。
ただそれだけ。
友人を秤にかけるなどしたくはなかったがせざるを得なかった。
ただそれだけ。
妹様やお嬢様や紅魔館のみんなに希望を持って行ってやりたかった。
ただそれだけ。
「ここで戦うと色々と困るから場所を変えましょ」
その提案に従って、またしても彼女の後を追ってゆく。
またしても互いに言葉を出さぬ二人の歩み。
ここに来て、私はやっと覚悟を完全なものとすることができた。
己の未熟さを痛感するものの、ここからは幽香さんを傷つけるのに何の躊躇いもない。
一本の草木も見えぬ河原で幽香さんは立ち止まる。
「じゃあ始めるとしましょう?」
「分かりました。では、いざ」
「「勝負!」」
掛け声と同時に幽香さんが突っ込んでくる。
驚くべき速さに不意を付かれた。
背中のバネを使って振り上げた拳を鉄槌のように振り下ろす。
シンプルであり、隙が大きいはずの攻撃。
しかし全妖怪中でもトップクラスの身体能力を持った彼女の一撃は、モーションの不利を物ともしない速さがあった。
受け流すのは無理だと判断して、両腕を上に組むことで攻撃を受け止める。
「つぅっ……」
あまりの重さに足が地面に少しだけ沈んだ。
気を流して硬化させたはずの腕がひどく痺れる。
この状況で戦うことに無理を感じた私は一旦後ろへ飛び退く。
「はぁっ!」
頭を狙い飛んできた蹴りを上体を逸らすことでかわす。
まともに受け止められるパワーの相手でないことはよく分かった。
しかし、今の交錯で分かったことはただ一つ。
技能なら、体一つで強くなろうと練り上げた武器ならば私の方が優れている。
相手が大妖怪だからといって、勝機がないわけじゃない!
「これは……明日……動けないかも……しれないですね……」
肩で息をする美鈴はまさに満身創痍であった。
服は所々が破れ、帽子はどこかへと飛んでゆき、髪はあらぬ方向へと跳ねている。
右腕が関節を無視した場所で曲がっており、左足は引きずらなければ歩くことができない。
露出しているところには青あざが無数にでき、そうでないところは真っ赤に腫れ上がっている。
それでも美鈴はまだ立っていた、そして幽香は地面に倒れ伏している。
つまりはこの勝負で美鈴が勝ったというわけだ。
しかし、眠ったように気を失っている幽香には表立った外傷はいくらもない。
「うぅん……どうやら負けちゃったみたいね」
少しもしない間に意識を取り戻し、至極悔しそうな表情と顔で幽香は呟く。
「いいえ、私の負けです。顔を狙った一撃がたまたま外れて顎を掠ったから勝てた。この勝負は――」
「これ以上は言わなくていいのよ、何があっても勝ちは勝ち。
それに一撃で気絶させられたことなんて生まれて長いこと経つけど一度もないわ」
依然悔しそうな様子を見せるものの、その瞳に憎悪や憤怒はない。
差し出された手を取ることを断り、自分の足で立ち上がる。
「あなたねぇ、むしろ私が手を貸さなきゃいけないんじゃないの?」
「あはは、そうかもしれません」
呆れ返ったように言う幽香に対して美鈴は頭を掻くことで返した。
そして美鈴の足は勝者の景品が待つ方へと向かう。
すみません幽香さんと小さく漏らした声を幽香は聞き逃さなかった。
「ひとつだけ言っておくわ、あくまでもこれは賭けの結果。
悔恨を残すためにやったことじゃないってことだけは覚えておきなさい」
幽香は青い薔薇の園へと向かって歩き出す。
慌てて追いかけようとするも、左足が思ったように動いてくれない。
お構いなしに進んでいく相手をヒーヒー言いながら追いかけていった。
「では、約束通り頂いていきます」
いつの間にか幽香が用意してくれていた鉢へと青い薔薇の半分を移し終えた。
全ての工程が終わった後に美鈴は何度目か分からない礼をする。
「本当に半分でいいのね? 万が一があってももう半分はあげないわよ?」
「難しい花でも紅魔館でずっと庭作業やってた経験でなんとかしてみせます!」
力こぶを作った後に痛みで悶える美鈴に、幽香は本日何度目になるか分からない溜息をつく。
呆れてはいるが、その顔には確かに笑顔が浮かんでいた。
しかし、つけなくてはいけないケジメが一つだけあるのだ。
「あなたが館に帰った時点であなたと私は他人ね。
超えてはいけない領域に踏み込んだあなたを許すわけにはいかないわ」
そう長くはない言葉なはずなのに、出すために必要なエネルギーは途方も無いものであった。
己の禁忌に触れた時の美鈴は今にも泣きそうな顔をしていたことを思い出す。
されどもこれだけは許しておけなかった。
愛する花への最大の侮辱を見逃して何が花妖怪なのだろうかと幽香は考える。
「はい、その節は本当に申し訳ありませんでした」
意外にもあっさりと美鈴は幽香からの絶縁状を受け取った。
覚悟の上の行動ではあったし、もし簡単に許してもらったとしても二人の関係は上辺のものにしかならない。
薄っぺらい友情を演じるよりは他人となってくれた方がまだましだ、美鈴はそう思う。
それに、何よりも大きな理由。
表情は平静を保っているのに今にも泣きそうなようにも見える幽香の顔を見てしまったから。
簡潔な挨拶をして幽香の元から離れてゆく。
涙は流さない、悲しむ権利があるのは自分ではないと知っているから。
「天狗の新聞に真っ青な薔薇の記事がでたら見物に行かせてもらうわ」
最後に投げかけられた言葉にはっと振り返った。
幽香は既に日傘をさして自分の進路とは逆向きへと進んでいっている。
これ以上は流さないと決めたはずの誓いを破らぬよう必死にこらえつつ美鈴は帰路に着く。
太陽がすっかり昇った空は、彼女が胸に抱える花びらと同じ色をしていた。
「ねぇめーりん。この薔薇はなんて名前なの?」
「えっとですねぇ……そういえば知りませんでした」
「へぇ~、じゃあ美鈴が勝手に付けちゃえば?」
「それはやっちゃいけないんですよ~。この花を見つけるときに色々とありましたから。
ですがね、この花の色がもっと青に近づいたら自分で名前をつけるつもりです」
「なんて名前にするの?」
「ブルー・ウィッシュ、『青い願い』という名にしようかと」
やっと庭に出ることを許可された妹様が、今以上に広い世界を知ってくれるように
ゼロから始まる幽香さんとの関係が今度こそよいものでありますように
青い薔薇に願いを託して
何というか見ていて二人の描写が良く見えた。
何か見終わった後でこう、じわじわくる作品だね。
GJ!!
作中であなたも言ってたことだけど、展開が急に感じられましたね。もっとじっくりと書き込んだら、さらにいい作品になっただろうなぁ、という思いがあります。
まぁそれは別として、単純に面白かったです。
よく言えば王道だけど、悪くいえばそこを超安全ドライブしちゃってる。
で、なんで起承転結だとか反省メモまで載っけてしまうんだろう?
そこで話のテンポを殺しているし、話が終わったあとに「こういうところ気になるんだろうなぁ」ってそこが一番気になるわwwww
んで本文で気になることというので二個ぽっちだけ指摘します。
力こぶを作った後に痛みで悶える美鈴に本日何度目になるか分からない溜息をつく。
句読点を打ってくださいな。
一体誰がため息をついているのかがわかりにくいです。
力こぶを作った後に痛みで悶える美鈴に、本日何度目になるか分からない溜息をつく。
人物が切り替わるときに句読点がないと読みづらいの原因になるます。
次、
食卓に置いてある花瓶に挿された赤い花へと振り返る。
近寄って香りを嗅ぐといつも通りの香りがし、その事にレミリアは満足した。
薔薇は自身のイメージカラーと同じ紅色であるのでお気に入りの花である。
外で作業している美鈴も薔薇の世話をしているのだ。
~~る。した。
~~る。のだ。
こんな調子で文章が毎回毎回千切れているので、次は工夫を凝らして欲しい。
すし屋を見る。俺は寿司が好きだ。寿司は美味いから好みなのである。友人のAも寿司職人だ。
乱暴な言い方だけども、これとあまり変わらない。
もっと流れをスムーズにすると良いし、二行目香りを嗅いでいつも通りの香りと二重にする必要もない。注意しよう。
評価はとりあえず保留で。
起とか反省文がなくなったらつけるかも。
独り言ですがARMSは名作だと思います
これがなんなのかわからんかったです。
戦闘を有利にすすめるために、花を潰したりしてゆうかりんの怒りを買ったとか?
ARMS的なタイトルに釣られて来てみたらビンゴだった……のかな?w
とても好みな話の構成でした。
しかし、あとがきの最後がなにやらよくわからんことになってると思ったら、起承転結なんてのがあったのか……
確かに載せる意味は解らないけど、私はちょっと見てみたかったかなw
消されてしまっていて少々残念です。
他の箇所にもついても、修正されると書かれていらっしゃいましたが、そこに関して少々私的な意見をば。
句読点に関しては22さんに同意なのですが、単調な文章という点では正直修正の必要があるか疑問に思うところがあります。
というのも、単調であるからこそ醸し出す雰囲気があるのではないかと、私は考えているからです。
もちろん流れが悪くて良いと言うわけではありませんが、パートに合わせて敢えて流れを悪くするような事も、悪くはないのではないかと、こう思う訳ですよ。
音楽なんかでも、淡々とリズムを刻むパート、激しく楽器をかき鳴らすようなパート、静かにゆったりと進むパートなどなど、様々なテンポと音色の組み合わせでストーリーが表現され(るものだと私は思ってい)ます。
そして、全体を通してどのようなものにするのか(あるいはなるのか)というのが作者様の個性ではないかと思っています。
私は、22さんがご指摘されてるような単調な部分について、今のままの方が好みだったりします(もちろん、ほとんどの人が読みにくく、修正の必要を感じている可能性はありますが)。
ですので、どうにも、指摘によって修正を行われるというのが勿体無く感じてしまうのです。
私としましては、指摘があった部分について作者様がじっくり考え、今よりも良くなると判断されたならば、そこで修正を行われるべきかと考えます。
とまあ、長々と書かせていただきましたが、本心としては「今のままでも好きな人が少なくとも1人いるので、修正前にもう一度考えていただきたい。」という下心満載なものでありますw
長文にて失礼致しました。もし叶うならば、一読者の一意見として見ていただけたならば幸いです。
物語としても簡潔にまとまっててすっきりと読めましたし
幽香と美鈴の花に対する愛情が感じられてとてもよかったです
ただレミリアがフランのためにバラを望むのなら、美鈴ではなく自身で探さなければならないとおもう
>>ALL
まず、私の作品を読んでコメントしていただいたということに非常に感謝してます。ありがとうございました
※8、20、23氏
面白かったという評価ありがとうございます
キャラが魅力的だとか綺麗な話だったと思っていただき非常に嬉しいです
※16氏
話の練りが甘かったことは痛感しております
それでも面白いと言っていただいて光栄です
ちなみに自分もこの二人の組み合わせは結構気に入っております
※25氏
皆川亮二の作品は全部良作ですよね!
※22氏
あとがきでも書きましたが見苦しい物をお見せしてしまい申し訳ございません
王道という評価ですが、いきなり型を破る自信もないので慣れるまではとりあえずは安全運転で行こうかと思います
文章のおかしかったところの指摘ありがとうございます
※30氏
遺伝子組み換えという不自然な形で薔薇を青くする=生きている花への侮辱、と幽香は思っており
その禁忌を破ってでも青い薔薇が欲しいと頼んだ美鈴を許せないって感じですね
文章できっちり伝えられるように頑張ります
※31さん
自分で考えた結果修正しました、申し訳ないです
しかし自分ではこちらがいいと思ったので許してください
ARMSはビンゴです、タイトルだけで分かる人が結構いて驚きでしたw
※34
個人的にはそれはやってはいけないんじゃないかなぁと……
この話の幽香なら激怒して美鈴を追っ払った後に一人で泣くって展開になりますね、はい
※38
なるほど……少し急だと思ってたけど、簡潔にまとまっているって見方もできるんですね
自分とは違った視点からの感想をいただくと見識が広がって非常にありがたいです、ありがとうございました
※41
クリティカルヒット!
おっしゃるとおりですorz お嬢様も忙しかったということでここは一つ……
ベタな展開だけれどもしっかりと芯は通ってる感じだし読んでて不満は無かったけどなあ
欲を言うなら場面場面の切り替えに緩急がつけばもっといいかな・・・ちょっと平坦な印象を受けたので
美鈴と幽香のキャラは凄く良かったと思います
純粋な交配で生れた奇跡のバラに願った夢がいずれ叶う事を祈って……