紅魔館の主、レミリア・スカーレットによって、4人の少女が大広間に集められていた。
十六夜咲夜。パチュリー・ノーレッジ。紅美鈴。そして、フランドール・スカーレット。
それぞれ席に着いた彼女ららを真剣な顔ざしで一瞥したレミリアはおもむろに椅子から立ち上がり、言った。
「これより、紅魔館緊急家族会議を行うわ!」
「「「家族じゃないんで帰ります。」」」
「待てい!!」
席を立って帰ろうとした咲夜とパチュリーと美鈴をレミリアはあわてて引っ張り戻した。
「血の繋がった家族じゃなくても!心の繋がった兄弟じゃないの私たち!」
「くさっ」
「誰だ今言ったの!」
犯人は分からなかった。
おほん、とレミリアはわざとらしく咳をし、場を仕切りなおす。
「とにかく、家族会議よ家族会議。」
「なにがあったんですか?」
おそらく4人全員が今疑問に思ってることであろう事を咲夜が代表して訪ねた。
「ええもう一大事件よ。この私がプリキュアそっちのけで緊急会議を開く必要がある程のね。」
「……はあ、そうですか。」
まぁ確かにあのレミリアが大人気ヒーローアニメ"美少女戦士プリティキュウリ浅漬け(略してプリキュア)"を無視するというのはただ事ではないことは、咲夜だけではなく美鈴やパチュリー、フランも分かっていたことである。
しかし、どこかネジの外れた吸血鬼であるレミリアが、突如変なことを言い出す可能性も低くないことも知っていた。
だから、さっさと用件を言ってさっさと解決したいのである。
「それで、なんなのよお姉様。早くしないとトラえもんはじまっちゃうわ。」
ちなみにトラえもんとは未来から過去に助けを求めに来たトラえもんを天才小学生なず太が助ける国民的人気アニメである。「なず太くーん!!」「やれやれ、また宝塔をなくしたのかい?」はトラえもんの伝統ともいえる掛けあいである。どうでもいい。
「フラン。あなたに関係あることなのよ。」
「私に?なんのこと?」
「とぼけたって駄目よ。ブツはあがってるんだから。」
「ブツ?」
これよ、と、レミリアが懐から取り出したのは……
「昨日、フランの部屋で見つけたわ。」
ブラジャーだった。
「そっか、姉が妹の部屋の下着漁ってたのなら緊急会議が必要なのもうなずけるわね。死ね。」
フランの持てる憎悪をすべて込めたレーヴァテインの一撃は机とレミリアの椅子を粉々にたたき割った。あと0.2コンマ避けるのが遅かったらレミリアも同じ道をたどっていたことだろう。
「まままままま待ちなさいフラン!!本題はこれからよ!」
「うん、本番はこれからよねお姉様。」
「仕舞ってぇぇぇぇぇ!!お願いだからそのフォーオブアカインドのカード仕舞って落ち着いて姉の話を聞いてぇぇぇぇぇ!!」
どたばたと(一方的な)弾幕ごっこがあって、
しばらくして気が済んだのかようやくフランは席に戻った。
おほん、と、わざとらしい咳をしたついでに血も吐いたレミリアが続ける。手に持ったままのブラは傷一つついていないのはさておき。
「で、本題なんだけど。」
「何?くだらない事だったらスターボウブレイクとレインボーフラップ同時発動だよ?」
「なにその積みゲー!?じゃなくて、このブラジャーに"Flan"と書かれてあるのが大問題なのよ!」
「自分のものに自分の名前書いてなにが悪いのさ。」
「そう、貴女はあくまでこれを自分のものと称するつもりなのね?」
「そうだけど?」
「そのブラジャーがどうかされたのですかお嬢様。」
咲夜が尋ねる。パチュリーは本を読んでいる。美鈴は寝ている。
「知らないならよく聞きなさい。このブラジャーはね…………」
「Bカップなのよ!!」
「だからどうしたクソ姉!!」
どたばたと(ry
ちなみに咲夜は知っていた。フランがBカップを付けていた事を。
そりゃそうだ。紅魔館から買い出しに出かけるのは常に咲夜である。誰よりも紅魔館にある物に詳しい。
「フラン!悪いことは言わないわ!ちゃんと自分のサイズにあったものを付けないと将来垂れ
「垂れるほども無い平面に言われたくない!!」
「な、な、な、なんですってぇっ!?」
「胸と背中の区別がつかないAAAに言われたくないって言ってるのよ!あらぁ?お姉様、その服前と後ろ逆に着てないかしらぁ?」
「っ!!堪忍袋の緒が切れた!許さんぞ、フラン!」
「どう許さないのかしら?地平線よりも平らなお姉様が。」
「どれほどの性能差(スリーサイズ的な意味で)があろうとも!今日の私は!阿修羅(Gカップくらい)をも凌駕する存在だ!あと私はAAだ!」
ほとんど一緒だろ。
そう心の中でツッコミつつ、咲夜は帰ったのかいつのまにか居なくなっていたパチュリーを確認し、仕事に戻ることにした。
美鈴は寝ていた場所はケシ炭が残るのみだった。
「咲夜。いつから知ってたの。」
「結構前からですが。」
苛立たしげに頬杖をつくレミリアを目端からも追いやり、咲夜は携帯ゲーム機でも1000回遊べるRPGに目を落としていた。場所はシリーズ恒例素潜りダンジョンのもうじき80階。一瞬の油断が命取りである。
「納得いかないわ。妹の分際で姉より胸が大きいなんて。」
「よくある事だと思います。」
咲夜は思った。一瞬油断したと思ったら虎に怪物部屋に放り込まれる事などよくある事に過ぎないと。
「これはきっと胸が大きくなるような何かをしていたに違いないわ。」
「エクササイズでもやりますか?」
「牛乳飲んでいたに違いないわね。」
「またシンプルに出ましたね。」
「豊乳に王道なし!楽して大きくなったら苦労しないわ。」
「邪道も特にないと思いますが……。」
「牛乳に相談よ咲夜。慧音読んできなさい。慧音。」
呼んでどうするんだ。
「誰が牛乳だ!」
「いったぁぁぁぁぁ!?」
慧音の石頭っぷりは有名である。二宮金次郎の銅像より硬いらしい。
「いきなり頭突き攻撃なんてね……。やはり牛は紅いものを見ると止まらないのかしら。」
「牛じゃないハクタクだ。」
「さっそくだけど慧音、保健体育の授業をお願いするわ。お題はどうやったら胸が大きくなるのか。」
「保健体育でもそんなもんは習わん!牛乳でも飲んでろ!」
慧音は怒って帰ってしまった。
「やっぱり牛乳なのね。咲夜、ありったけの牛乳を買って来なさい。100リットルくらい。」
「そんなにどうするんですか。」
「飲むにきまってるじゃない!浴びるように!浸かるように!溺れるように!たまに胸元に零したりしながら!」
「胸元ってどこですか。」
「しばくぞ。」
「買い物行ってきます。」
しかしレミリアの胸は一向に大きくならなかった!
「何故なの……もう冗談抜きで100リットルは飲んだのに……。」
「すっかり吸乳鬼ですね。」
「なにそれえろい。」
どちらかというと機械のような響きである。
と、そんなレミリアの一人残念会に咲夜が付き合っていた時のこと。
「咲夜さーん!お嬢様―!」
美鈴が部屋に転がりこんできた。
「どうしたの美鈴。「テレサのホラーハウスが怖いから代わりにやって欲しい」はもう無しよ。あとスター一個だけでしょ。」
「違いますよ。いえ、なんでも里の牛乳屋に伝説の牛乳が入荷したとか……!!」
「それは本当!?咲夜!今すぐに!」
「で、伝説……?」
"伝説"ほど胡散臭い言葉もない。某携帯怪物シリーズは現在ではすっかり伝説のバーゲンセール状態である。
「咲夜!!早く!!」
「あの、お嬢様……さすがにもう牛乳代が馬鹿になってない……。」
「あとで色違いのイーブイあげるから!」
「行ってきます。」
「ちょ、私も欲しいんですが。」
「報告してくれた美鈴にはあとでエンテイあげるわ。」
「いらないです……。」
「買って来ましたよお嬢様!」
「でかした咲夜!後でうちの妹と(鼻)フックしていいわよ!」
「意味がわからないですが光栄です!」
レミリアの視線は咲夜の買い物袋にくぎ付けだった。
咲夜は正直早く色違いイーブイが欲しかったのだが、そんなレミリアを見ているとなまじお預けにするのはかわいそうに思えた。
「何をしているの、早く出しなさい。」
「こちらでございますお嬢様。」
咲夜はその牛乳を取り出した。
「301年に一度絞られるという伝説の銘乳、"魅魔様の搾乳"です!」
初めて付けたよこんな点数
ちゃんと寝ましょうw
何か勉強になった気がします。
そしてこれ以上の点数をこのSSに与えるのは、良く分からん神を敵に回す気がするのでこんな感じで。
てか普通におもしれぇ
どんだけどすこい体系なのよとマジレスしてみる
いいツッコミだ。
なんかおもしろかったですww
勢いの中にも上手い言い回しがあって感嘆する反面、パロネタはあんまおいしくなかったかなぁ。
搾乳AAには吹きましたがw
吸乳鬼えろいよ吸乳鬼
レミリアフリーダムすぎるよ。
ドゴォォ
AAってみたことないぜ