星ナズメイン作者です
内容は星ナズです
百合です
駄文です
あと短文です
苦手な人はご注意を
最近、ご主人はよく笑うようになったね。きっと聖たちが復活したお陰だろう。私自身ご主人の喜ぶ姿を見るのが嬉しいよ。特に、吸い込まれそうな満面の笑みを見る瞬間が一番嬉しい。
ふむ、あの可愛い笑顔。あの可愛い仕草 。おっちょこちょいなところも含めて全てを私だけのものにしたくなる。 これは汚い感情かもしれない。、女同士は変だと思われても仕方がない。だが、気味悪がられてもいい。それでも、それでも私は自分に素直に生きようと思う。そう、聖たちが復活した今、私は遠慮しない。
小さな賢将の力お見せしよう。
だから、だからご主人――――。
「私に抱かれてくれ!!!!」
「貴女は本物の馬鹿ですか!?むしろ馬鹿ですか?!」
さっきから黙って聞いていればなんですか貴女は!?何で私の入浴中に乱入しておきながら謝罪もなしで変な力説をしているのです?!知りませんよそんなこと!!
「ご主人!」
「なんですかもう!」
「私の体は合法ロリだよ!!」
出てけえぇぇぇぇええええ!!!!!!!
*
「で、何故あんなことをしましたナズーリン。素直に答えてください。」
今、私の部屋で正座をしているナズーリン。普段まともな彼女からは想像もできない状況ですね。
「最近、ご主人はよく笑うようになったね。きっと聖たちが復活したお「それはもういいです。」……チッ」
舌打ち!?って何もう一度同じことを繰り返そうとしているんですか?!馬鹿にしていますよね!?絶対に馬鹿にしていますよね!?仕舞いには怒りますよ!?
「…ご主人。」
「……何ですか?」
「私の体、どうだい?ご主人の趣味に合っていると思うのだが。」
「私を勝手にロリコンにしないでください!!って脈絡もなく服を脱ぐな!!」
「え?!着ているほうがいいのかいご主人!?」
「だから何の話ですか!?」
もうさっきから何ですかこの子は!さっきから何発情しているのですか!いきなりは嫌ですよ私は!!
「いや、だからご主人が私をどう食べるかの話を。」
「食べませんよ!二つの意味で食べませんよ!もうヤダ!聖ー、聖ー!!」
…いくら呼んでも声が反響するだけで聖が来ません。ま、まさか…。
「無駄だよご主人。私を甘く見ないで貰いたい。」
な!貴女が、聖達を……!?
「彼女達は今、博麗神社の宴会に参加しているよ。」
どうりで風呂から上がってもさっきから誰にも会わないわけだ!チクショー!
「何故、何故私には何も教えてくださらないのです聖……。」
私だけ何も知らされてませんよ…。酷い…。
「…ご主人、そう気を落とさないでくれ。」
「……ナズーリン。」
私の肩に手を置いて声をかけてくれるナズーリン。あぁ、やはりナズーリンはナズーリンですね。今日は少し様子がおかしいだけじゃありませんか。それ以外は私を気に掛けてくださる優しい部下のままじゃないですか。
「私がご主人に伝えていないだけだから。」
「貴様が原因か!」
「初めては誰も居ないほうがいいと思って。」
「余計な気遣いです!!」
本当にもう嫌です!誰か早く戻ってきてください!主に私のために!!貞操のピンチです!!
「そうか、ご主人はそういう…、いや、私は別に構わないよ。」
「絶対何か勘違いしていますよね!?何を考えました!?何ですか!?」
「わ、私の口から言わせるつもりかい?」
顔を赤くしながらもじもじしないでください!!本当にお願いしますから!!
「それはそうとご主人。」
「なんですかもう!?」
「少し、無理をしすぎた。…ゴフッ」
立ったままゴフッと言って血を吐き出すナズーリン。…ってナズーリン!?
「何血を吐くまで無茶しているんですか!?」
「は、ははは、羞恥は捨てるべきじゃないね。」
馬鹿です!今日の彼女は本当に馬鹿です!
「と、取り合えず布団敷きますからすぐに横になってください!」
「ふふ、積極的だねご主人。」
もういいですからそれは!!
(少女寝かせ中)
「血を吐くまで何馬鹿なことをしているのですか。」
「いや、すまないねご主人。」
えぇ、本当に。お陰で私の部屋が血まみれですよ。もう畳みも張り替えないとダメですね。
「もういいですよ。そんなことより、ちゃんとわけを話してください。何故こんなことをしました?」
「…自分に素直になっただけさ。悔いはない。」
…台詞だけはかっこいいのに状況が状況ですから呆れます。
「まぁ、全身を嘗め回すように見れなかったのが唯一の心残りさ。もちろん君の裸の事だよ。」
私に笑顔を向ける彼女。あぁ、ダメだ。止めを刺したい。
「もちろん、機会があればもう一度入浴所に突撃さ。」
よし、決めました。完全に息の根を止めます。一瞬で仕留めます。
「覚悟はいいですか?」
「はは、ちょっとしたジョークだよ。」
ジョークに聞こえませんけどね。まぁいいでしょう。
「……貴女の場合少し度が過ぎてますよ…。」
「…本当にすまないご主人。わからなかっただけなんだ。」
ナズーリンの雰囲気がいきなり変わります。…わからなかったとは何でしょう?
「何がわからないのですか?」
「…ご主人のことが本当に好きでね、どうすればいいかわからなかったのだよ。」
「……それで?」
「聖に相談をしたらアドバイスを貰って今に至る。」
聖――――――!!!!黒幕でしたか!!そうですか、貴女が黒幕ですか!!私の部下に何吹き込んでいるのです!?
「ナズーリン!それ聖に騙されてますから、絶対騙されてますから!」
「…今更どっちでもいいよ。貴女に素の私を見て貰えたしね。」
「あれが素ですか?!」
うわ、何ですかこれ!?部下が変態だった真実でもう泣きたいですよ!
「ふふ、ご主人。好きだよ。」
「場と空気を読んでください!」
血まみれの部屋で告白されてもホラーなだけですよ!!
「わかった。次から気をつけるよ。だから返事を聞かせてくれないか?」
「え?答えないといけませんか?」
え?え?何ですかこれ?何を思って告白をして大丈夫だと思ったのですかナズーリン?普通なら絶対に振られるシチュエーションですよ!?
「…入浴所で言ったが、私は本当にご主人の満面の笑みが好きでね。惚れたよ。まるで太陽のようだ。」
太陽、ですか?…星みたいだとはよく言われますが、太陽とは初めて言われました。
「無邪気で私とは違い、汚れもない綺麗な太陽。差し詰め私は太陽を見つめる向日葵。届かないとわかっていながらも、それでも手を伸ばす愚か者。それでも、愚か者だったとしても私は貴女の傍に居たいんだ。」
心なしか儚く見える表情で寝たまま私に手を伸ばしてくるナズーリン。
――――私は何て愚かなのでしょう。彼女はずっと私の傍に居てくれました。そんな彼女を私はずっと見ていました。それこそ私が向日葵で彼女が太陽でしょう。その太陽が私を見ていてくれていた。私を太陽と言ってくれました。
ならお互い太陽同士照らしあいましょう。一緒に歩みましょう。
もう答えは決まっています。彼女の伸ばした手を両手で包みながら言ってあげましょう。簡単な台詞を、幸福を伝える魔法の言葉を。
「…ナズーリン、今日の貴女は珍しすぎて始めは戸惑いましたが私にとっても貴女は太陽ですよ。」
「………。」
黙って聞いてくださるのですね。ありがとうございます。
「今の貴女が素の貴女ならそれを受け入れましょう。そして愛しましょう。ずっと太陽として傍に居てあげましょう。…不束者ですが、よろしくお願いお願いいたします。」
…恥ずかしいですね。自分に正直になるということは、本当に恥ずかしいです。でも、彼女も正直になったのに私だけ正直にならないのは卑怯ですし、私自身嫌ですから。
「…ご主人…。」
「なんでしょうか?」
「このまま私を食べるかい?」
「だから食べませんよ!二つの意味で!!」
どこのゲーム世界ですか!せっかくいいムードになったのに何故壊しますか貴女は!?
「そうか…。残念。」
「残念がらないでください!」
「でも、ありがとう。正直に言ってくれて。これで君と私は恋人同士か。」
「少し後悔してますけどね。」
断ればよかったと少し思います。えぇ、本当に。
「クク、そんなこと言わないでくれご主人。愛しているよ。」
「安い言葉ですね。」
本当に安い言葉ですね。
「あぁ、なら体で…ゴフッ。」
「だから血を吐くほど恥ずかしいなら無理しないでください!!」
「はは、すまないご主人。」
何故血を吐くほど恥ずかしいくせに無理するのか理解できませんよ…。
「…貴女は私の体が目当てですか?」
「イエス、マム。」
「本気でしばき倒しますよ!!?」
「はは、これまたジョークだよ。」
もう本当に疲れました。何故こんな妖怪に惚れたのかわからなくなってきました。…もう今日は疲れました。
「…疲れましたから寝ます。多分聖達も今日は帰って来ないでしょう。」
きっと今頃楽しそうに美味しいものでも食べているのでしょうね。
「…ならご主人?一緒にどうだい?」
ナズーリンと一緒に、ですか。
「……それも悪くないですね。」
「え?ご、ご主人!?」
ナズーリンが何かを言ってますが無視です。さっさと彼女の布団に乱入です。
それにしても、血のにおいが強い、鼻が曲がりそうです。…掃除は面倒ですね。それに今日はもう疲れましたから寝ます。さっきからまだナズーリンが何か言ってますが返事なんかしてあげません。一緒にと誘ってきたのは彼女です。私は悪くないです。取り合えずお休みなさい。
……それにしても、きっと明日から今以上に大変でしょうね。主にナズーリンのせいで。でも、それもまたいいでしょう。恋人ですから。
――――背中に抱きつく太陽の温もりを感じながら私は眠りにつきました。――――おやすみなさい、ナズーリン。
おまけも含めて最高でした!
あと、セリフの最後は句点いらんと思いますよ。
このクール変態ナズーリンは大好きだ。もっとやれ。いえ、もっとやってください。
あ、やっぱり着たままっていいですよね。