星ナズ目指しました
内容
キャラが壊れてます
初投稿です
駄文です
百合表現含みます
苦手な方はご注意を
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最近、ご主人が私を避けている気がする。
私が話しかけても適当に言葉を濁して逃げ、またある時は、無くしものをしたとき、私を頼らずに聖など他の者を頼ったり、とにかく私を避けている。
ふむ、何故ご主人は私を避けているのか。
見た感じ隠し事をしてるようだが。
もしかして私の所有物を壊したりしたのか?いや、それならご主人のことだ。素直に謝ってくれるはず。それに私はそんなことでは怒らない。
なら、何故私を避けるのか?
いくら考えても私にはこの難問の答えが見えない。第一、あのご主人が私に隠し事とは本当に意外なんだよ。
だから悪いんだけど、この難しい難問、解いて貰えないかな?
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「それはきっと何か隠し事をしてるのよ」
…ふむ、この巫女、さっき私が言ったことをちゃんと聞いていたのか?
「それは私もわかっているよ。問題はご主人が何故隠し事をしていて、どうして私を避けるか、だよ。」
「簡単な話ね、アンタに知られたくないからでしょ。」
「いや、だからそれはわかる。」
「わかっているならそれで問題は解決ね。さ、素敵なお賽銭箱はあちらよ。」
この巫女、私をからかっているのか。
「そういう意味ではなく、私は原因を知りたいのだよ。私を避ける理由を。」
「だからアンタに知られたくないからでしょ。」
「………もういい。」
さっきからこの縁側でお茶を飲んでいる紅白の巫女が私の話をまともに聞いてくれない。
最近ご主人がこの紅白の巫女と仲が良いことを私が知らないとでも思っているのだろうか。もしそうなら鼠を甘くみないことだね。ご主人の近辺調査から風呂などのその他諸々の監視は完璧さ。………最近は聖に何故か邪魔されて不十分だけど…。おかげで今も何故私を避けているのかわからない有様。聖、許さない。
「別にどうでもいいけど声に出てるわよ。」
「はぃッ!!?」
私としたことが声に出してた!?
「アンタ、星のことになると周りが見えてないわよね。それに覗きとか……もしかして好きなの?」
「なっ?!そんなことない決してない!!」
確かにご主人は頼りになるし、優しいし、たまにその優しさが他の妖怪や人間に向けられたとき、嫉妬したりするが……す、すすすすす、好きだなんてそんなことない!!それに監視をしているだけだ!!ただ、たまに頼りないから私が傍にいないといけないとかそういう、むしろずっと私の傍に居て欲しいとか…ぬぁ、私は何を考えてるんだ!!?
「だから考え事が言葉として出てるわよ。」
「ッ!!?」
また、声に、出てた、だと…?
く、私としたことが何たる失態。早くこの巫女を口封じしなくては…。
「まぁ、話を戻すけど、残念ながら星からは何も聞いてないわ。本当に何も知らないから。」
……ん?
「………は?今何て……言った?」
「何も知らないわよ。」
いや、そうじゃなくて。
「すまない、よく聞き取れないからもう一度始めから言ってくれないか?」
「いや、だから星からは何にも聞いてないわよ。」
…………………………………………。
「ご」
「ご?」
「ご主人を軽々しく名前で呼ぶナーーーーーーーーーー!!!!」
(少女弾幕ごっこ中)
「すまない。取り乱してしまった。」
私は弾幕ごっこのあと正座をさせられている。
何故正座か?この巫女の湯のみを壊したからさ。
ほら、簡単な答えだろ。
「別にいいわよ。もう全然気にしてないわ。本当に気にしてないわ。えぇ、気にしてないわよ本当に。」
ふふ、言葉は許してるけど顔が怒ってるよ。
「お賽銭入れて帰るから本当に許してください。」
これで許されるわけ
「仕方がないわね。許してあげるわ。」
許された!!?うわ、この巫女現金だ。いくら謝って許してくれなかったのに即答で許してくれた。
「何か言った?」
「いえ、何も。」
あれ?声に出てた?
「あぁ~、もういいわ。取りあえず本当に私は何も知らないのよ。だからさっさとお賽銭入れて帰りなさいよね。」
……どうやら本当に何も知らないみたいだね。仕方がない。ここに長いする理由は無いし、逃げ…命蓮寺に帰ろうかな。
「ん?どうしたの?お賽銭箱はそっちじゃなくあっちよ?……いや、さっきから何無視してるのよ?!ちょっと待ちなさい!!お賽銭入れてきなさいよ――――――――!!!!!!!!!少なくてもいいか――――――――」
ふむ、後ろから何か聞こえたけど気のせいだろう。それにしても耳栓は便利だ。
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………逃げたわねあの鼠。まぁいいわ。
「もう出て来て良いわよ星。」
もう大丈夫と私が伝えると炬燵の中に隠れてた星が顔だけを出してきた。……可愛いわね。
「はい、……ありがとうございます霊夢。」
「別に良いわよ。魔理沙で慣れてるし。」
毎回魔理沙ときたらアリスやら何やらでやっかいごと持ち込むから本当に慣れたわ。
「いえ、それでも礼は言わせてください。……本当にありがとうございます。」
はぁ、別にお礼を言われたくて匿った訳じゃないのに。
「それにしても彼女、……ナズーリンが来たときは驚いたわね。」
「はい、まさか私が居るときにこちらに来るとは想像してませんでしたよ。」
「驚きのあまり迷わず炬燵の中に隠れたわね。」
その時、頭もどこかにぶつけてたわね。
「し、仕方がないじゃないですか、隠れる場所がなかったから…。」
押し入れとか別の部屋に行くとか隠れ場所ぐらいあるわよ。むしろ炬燵のほうが見つかるじゃない。
「まぁいいわ、別にどうでもいいしね。……それで、どうするの?あの子、コタツの中にいるアンタに気づかないほど落ち込んでるわよ。」
「……そうですね。確かにナズーリンには本当に失礼なことをしましたが、ですが、それも今日この日のためです。」
「ふ~ん、そっか。まぁ頑張りなさい。応援してるわよ。」
「………霊夢、本当にありがとうございます。」
「別に。報酬はちゃんと貰ってるしね。」
「はは、霊夢は本当に優しいですね。」
頭だけ出した状態でそんな笑顔向けないでよ。調子狂うじゃない。………あぁ、今日も気持ち良い天気だわ。平和ね。
「それはそうと、何で夏なのに炬燵が出てるのです?」
「片付けるのが面倒だからよ星」
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結局ご主人が何故私を避けてるのか分からないまま夜になってしまった。あれから命蓮寺に帰ったあと、私は部屋に戻って休んでいる。
………はぁ、何故ご主人でこんなにも頭を使わないといけないんだ。
とにかく早くこのモヤモヤを解消して楽になりたいものだよ全く。………バカ主人。バカ寅。あぁ~もう~なぜご主人のことでこんなに悩まないといけないんだ!!
むしろ何故私はこんなことでずっと悩んでいるんだ!!?
そもそもご主人が私を避けるのが悪い。…長い間一緒に居た仲なのに。今頃になって私に隠さないといけないようなことがあるのか。
……もしかして誰かと付き合い始めたとか。もしそうなら相手は誰だ!?まさか、あの巫女と……!?……いや、流石にそれはないか。あの巫女以外になると、……一人しか居ない。しかも可能性は高い。もしそうなら私は…。
「聖、許さない!!!」
「ひゃい!?」
…………ひゃい?
「い、いきなり驚かさないでください。ナズーリン。」
あれ?何故居るご主人?!私は入っていいとは言ってない上にノックも聞いてないぞ!!?いや、むしろ何しにきた!?貴女は私を避けていたじゃないか!?いや、まて、冷静になれ私。ここは落ち着いて直接聞くべきだ。よし。
「すまない。何故私の部屋に居るのか教えてくれないかなご主人。」
「え?ノックしたら、ナズーリンがどうぞと言いましたから…。」
ナズ!?…無意識に返事をしてしまっていたのか………。何なんだ今日の私は!!いや、今はそんなことより。
「あぁ~、うん。それじゃあ、何故、ご主人が、この時間に、ここへ、来たのか教えてくれないかいご主人?」
「えっと、その、それは、…ナズーリン。貴女に渡したいものがありまして。」
あぁ、照れてるご主人も可愛いな…。抱きつきたい…。…渡したいもの?
「渡したいもの?ご主人が私に?」
「はい、私が貴女に。プレゼントです。」
「いや、待ってくれご主人。意味がよくわからないからもっとわかりやすく説明してくれないかい?」
「……ふふ、わかりませんかナズーリン?」
はい、全然意味がわかりませんご主人。
「ナズーリンは私の傍を離れず、ずっと近くに居てくれました。それこそ本当に感謝しても仕切れないほどに。今回の聖復活のときも私のミスをフォローしてくださいました。だから私は貴女に日頃の感謝の意を込めて、プレゼントを渡そうと考えたのです。」
「まさか、…だから私を避けていたのかい!?」
「……すみませんナズーリン。私はドジですから、どうしても貴女に気づかれないようにするにはこうするしかなかったのです。聖にも協力してもらいました。…ごめんなさい。」
あぁ、だから聖は私のストー…監視行為の邪魔をしていたのか。
「それじゃ、彼女ができたりしていないのかご主人!?」
「……私は女性ですよ?」
あ、私としたことが失言だ。彼女の笑顔が恐い。過去に一度あの笑顔のご主人に葬られてるから危険度は最高だ。
「……それに、もし付き合うのならナズーリンがいいですし…。」
「?…ご主人、何か言ったかい?」
「い、いえ、何でもありません!!!」
…変なご主人だ。
「そ、そんなことより受け取ってください。」
「え?あ、うん。……ありがとうご主人。嬉しいよ。」
ちょっと入れ物が木の箱で、その箱が傷だらけというのが気になるけど。そんなことよりも…。
「……貴女からのこのプレゼントは本当に嬉しいよ。本当の本当に…。ずっと大切にする…。」
はは、ダメだな私。貴女から貰って、嬉しいのに、嬉しいはずなのにいきなり泣くなんて。ほらご主人も困っているから泣き止まないと…。ダメだな、もう涙で視界が…。
「ナズーリン…?大丈夫ですか?」
声とともに強い力で抱きしめられた。……ご主人の音が聞こえる。いい香りもさらに強くなった。…いつもそうだ。貴女は欲しい物をくれる。今みたいに優しい声で私を抱きしめてくれる。情けない私を。昔から私は貰ってばかりじゃないか。恩返ししたくてもこれじゃ返しきれないよご主人。
「……眠くなってきましたね。このまま寝ましょうか?プレゼントは逃げませんし、また明日にでも見ましょう?」
ほら、また私なんかに気を使ってくれる。毘沙門天の命令で監視をしている私なんかに。
「………ありがとうございます。ご主人。私なんかのために…。」
「…貴女は私の大切な部下ですから、気にしないでくださいナズーリン。」
はは、部下ですか。…ごめん、ご主人。私は欲張りだ。今貴女に抱きしめてもらってる上に、部下以上を求めてる。そうだね、もし許されるなら私は貴女の――になりたいかな――。
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「ご主人。このプレゼントはぬいぐるみだね。」
「はい、そうですよ。」
ふむ、私の見間違いじゃないのか。これはどこからどうみても……。
「これはご主人、貴女がモデルに見えるのだが?」
「はい、聖がこれならナズーリンが喜ぶ、と言ってましたから霊夢の紹介で人形遣いのアリスさんに頼んで作ってもらいました。」
やはり貴女がモデルですか。いや、一目見ただけでわかっていましたが…。
「……これはわかっててプレゼントしてるのかい?」
「??…何がですか?」
あぁ、やっぱりわかっていない。多分あれにも気づいてすらいないんだろうね。
「いや、わからないのなら別に構わないよ。」
「………え?私変なこと言いましたか??」
「さぁね、自分で考えてごらんよご主人?」
「え、意地悪しないで教えてくださいよナズーリン。」
ふふ、ご主人らしいね、全く。
それにしても、幻想郷に来てから色々あったけど、貴女からのプレゼントはこれが初めてだよ。本当に驚いた。その初めて貰ったプレゼントがこのぬいぐるみとは。…これは私も同じお返しをしないとね。ククッ、そのときはどんな反応してくれるか楽しみだよ。
そうだね、そのときはまだ伝えてない私の思いも一緒に伝えようかな。うん、そう考えると楽しみだよ、ご主人。
>>「ナズッ!!?」
ここちょっと引いた。
魔理沙が神社にいることと違い、普段関係が無いに等しい二人ですので余計に星が神社にいることの経緯が必要だったと思います。
それはそうと「ナズッ!!?」にときめいた件