いつからだろうか。
あなたが神社に来るのがうれしいと思うようになったのは。
いつからだろうか。
あなたと目を合わすのが恥ずかしいと思うようになったのは。
いつからだろうか。
あなたといると幸せと思うようになったのは。
いつだろうか。
あなたに恋してる自分に気が付いたのは。
もし、私に告白する勇気があるならば
「私と一生一緒にいてください。あなたとともに人生を歩みたいです。」
こんな使い古された言葉を送ろう。
こんなことを思い、霊夢が魔理沙に気持ちを寄せている日常が神社にはあった。
これが日常になった博麗神社
博麗の巫女の朝は早い。毎朝5時には起きて庭の掃き掃除を行う。
これにはあまり慣れない。いつも眠い目をこすりながらやるのだ。
しかしそんなときでも頭の中では彼女のことでいっぱいである。今すぐにも会いに行きたい衝動に駆られるが仕事もあるし、そして何より相手が寝ているだろうから悪いだろう。
相手のことを第一に思っての行動を肝に銘じている。
そんな葛藤をしていると朝食の時間になるのだ。
朝食中は「これを彼女と食べれたらどれほど幸せだろう」と考えながら一人で食べるのである。
朝食が終わったらお茶の時間である。さっき仕事があると言ったが動きがあるとしたら、朝起きてからの庭掃除と夕方にやる庭掃除ぐらいである。しかし本人は巫女の格好でこの博霊大社にいることが仕事だと思っているので、これも仕事だと思っている。・・・仕事という意味がわかってないような気もするが、意見すると面倒くさいのでやめておこう。
その間も、今度はどんな料理を作ってあげようか、どんな話をしてあげようか、どうしたら笑ってくれるだろうか・・などと考えながら午前が過ぎていくのである。
昼食には彼女の好きだという「きのこのスープ」を食べたのであった。実は食べている本人はそんなにきのこが好きではないのだが、一緒に住んだときに彼女の好きなものを飲めないのは申し訳ないので、今こうやって克服しようとしているのだ。
そのせいでここ最近の昼食はずうっと「きのこのスープ」である。
昼食が終わると、お茶を飲んだりお手玉をしたりしながら彼女のことを思うのだが、今日は久しぶりに部屋の掃除をすることにした。最近は3日に1度ぐらいのペースでやっている。住むときになって、埃で体調を悪くしてしまうと大変なので念入りにやるのだ。
この時間になると朝以上に会いたくなるので、気持ちを落ち着かせるため小さい声で延々と愛しい彼女の名前をつぶやくのだ。そして頭では、どうしたら相手に嫌な気持を与えず長く触れて入れられるか、彼女も私のことだけを考えてくれる方法はないか・・とずうっと考えている。そんな幸せなことを考えていると掃除はすぐに終わってしまった。夕方までまだ時間もあるので今日は昼寝をすることにした。
夢にも彼女が出てくる。縁側で手をつなぎながら二人で楽しくおしゃべりして、気が向いたら気が済むまでキスをするのだ。そしてせめて夢の中ではずうっといるため、普通の人なら目を覆いたくなるような惨忍なことをするのだ。しかし、これも幸せのためしょうがないと本人は思っている。そうして幸せな時間は過ぎていくのだ。
目が覚めたら、今日の夢を忘れないようにノートにメモするのだ。そして、夢の中でやったことを現実でもできないか考えるのである。
今日もメモして考えていると、不意に今日も客が来なかったことに気が付き喜ぶ。
最近、神社で存在を共有するのは彼女だけでいいのではないかと思い、結界を張ったのだ。もちろん幻想郷には大妖怪がいるので、それでも破られないような結界を研究している。
そうこうしているともう夕方に近いことに気が付き、庭掃除を始めた。
この時間になると彼女に会いたい気持ちが爆発しそうになるが、何とか仕事をしないといけない使命感で抑えようとするのだ。それに、名前をつぶやいて落ち着かせようとするが逆効果になってしまう。
そうして今日も我慢できずに庭掃除を放り出して彼女に会いに行くのだ。
目の前には見慣れた家がある。ノックもせずに扉を開けた。そして慣れた手つきで明かりをつけるのである。
暗闇だった家の中がよく見えるようになる。中はとてもきれいだった。
そして真ん中にいる人物に近付いた。
その人物は生きている。しかし目だけ見るとその考えが覆ってしまう、それほどまでにその人物の目からは輝きを失っていた。頬もやせている。
彼女は人間としての自由を奪われていた。服は着ていない。下着の上とおむつを身に着けていた。そして動く自由もなかった。見るからに重そうな縄で手足を縛られており、それが柱に結ばれていた。
きっとこの光景を見た者は皆、ひどいと言うだろう。しかし例外がここにはいた。
「ごめんなさいね、神社の倉庫なんかに閉じ込めちゃって。でもあなたと暮らす前に、逃げてはいけない・逃げられない、という考えが根付いてほしかったのよ。」
どこか申し訳なく、しかし仕方がないという気持ちがこもった言葉を言った。
しかし相手は何もリアクションをしない。
「何か言ってよね。」
と、不服そうに言い、しかしまたいつもの声で、体を拭いてあげなくちゃ、と呟きながら巫女服を脱ぎ始めた。
その間、一生懸命笑わせようと昔話をしたり今日見た夢を話したりしていた。
しかし相手は死人のような顔のままで、光を失った眼で床を見つめているだけだった。
しかし語り手は楽しそうに屈託なく笑いながら話していた。
「それからね、今日の夢はね、あなたと縁側で楽しくおしゃべりする夢を見たの。楽しかったわ。いつか現実でもしましょう?楽しみねぇ・・、あっ、お前のまえではいつもの私になる約束だったな。すまない、霊夢。」
そこには巫女服姿の者はいなかった。そのかわりエプロンを着けハットをかぶる金髪の女性がいた。
「かんべんな。お前の代わりとして頑張っているから口調もまねていたんだ」
そう笑いながら言った。
「なんで・・なの・・?」
そこで霊夢と呼ばれていた女性が口を開いた。金髪の女性は目を丸くしていた。
「ねぇ、なんで?・・私はただあなたと幸せになりたかっただけよ?・・なのに、なんで?・・ねぇ、魔理沙・・?」
霊夢はぼろぼろと泣いていた。魔理沙と呼ばれた女性は不思議そうにしていた。どうやら質問の意味がわからなかったらしい。
「何を言ってるんだ、霊夢?お前が告白してくれた時言ってくれたろう?「一生一緒にいてください」って。私うれしかったんだぞ。霊夢と両想いだったんだ、と思ったんだ。だからさ、こいつの願いをかなえてやろうと思ってな。確かに今はこんな生活ですまないと思っている。でも、それも今だけだ。近いうちに一緒に暮らそうな。そしたらこの神社に強力な結界張ってだれにも邪魔されずに2人だけで幸せに過ごすんだ。」
魔理沙は笑いながら言った。しかし霊夢は泣いていた。
「今は霊夢の気が動転してるみたいだから、1人にするな?じゃあ、夕飯作ってくる。」
そう言って魔理沙は霊夢のおでこにキスをして出て行った。
残ったのは涙をすする音だけだった。
しばらくすると霊夢が涙交じりの声で呟いた。
「私の未来は地獄みたいね・・・魔理沙・・わたしね、本当にあなたのことを愛していたのよ・・?なのになぜこうなったのかしらね?・・・・・・・さよなら、私の愛した魔理沙・・」
こんなことを言い、霊夢が魔理沙に絶望する日常が神社にはあった。
博霊→博麗
あと大社じゃなくて、神社では?
ところで、あなたがヤンデレは好きではないと思うように、ヤンデレは好きではないという読者もいます。
とりあえず好みが別れると思われたら、その旨タグに書いておくといいかもしれません。
せめて暗い話だとわかるタグをつけて欲しかった。
かなりへこみ中
この手の話しは切なすぎるんでフリーレスで失礼です
ただ愛ゆえにって感じが盛り上がりませんね。
ありきたりすぎて異常性が感じにくい。
でもそれが良い!!
魔理沙こえぇw
レイマリ推進派としての両想いはいいのだが、これはちょっと行き過ぎてる...。
よってこの点数で。すみませんでした。