「ハッピーメリークリスマス」
「今は六月よ、蓮子」
「幸福な六月のメリー?」
「……何が言いたいのかしら」
にやつく蓮子の顔に、胃やらなんやらが痛くなってくる。何時だって、この馬鹿、失礼、馬鹿は困らせることしかしない。
「ご機嫌いかがかしら、メリーさん」
「最悪よ、蓮子。いろいろとね」
「まあ、見たらわかるけど」
にやにや、にまにま座る私を見下すように見ている、蓮子のうっすい胸をぶん殴りたいけれど、いやまてそれをしたら、なんて風に理性が止めにかかる。頑張れ本能。
「ねぇ、メリー。そういえば、新作のケーキが今日からだってよ」
「そう。それはよかったわね」
「新作だってよ」
「……いいわよ、奢るわよ」
「え、本当?ありがとっ、メリー大好きっ」
「白々しいわよ馬鹿」
「何か言った?」
「なにも」
なにも言ってないから、
「早く、それ、もらえないかしら」
「まだダメ。面白いから」
「げど」
「なに?」
「なんでもない、です」
このクソアマ……。
「なにか、思った?」
「思ってないです。大丈夫です、蓮子さん」
「そう。よきにはからえ」
……はぁ。
「そんな風に見下ろして楽しい?」
「いや、あんまり。最初は面白かったけど、惰性が半分」
「なら早く渡してよ」
「いやいや、まだ早いんじゃない?」
「遅いぐらい」
「そう?」
そうよ。だから、
「早く、そのトイレットペーパー、もらえないかしら?」
ジャー。
「ちゃんと確認しなきゃ、入る前に」
「……悪かったわよ」
「ま、私はこうやってケーキをおごって貰えたし、いいんだけど」
「ああ、もう。散財よ、散財」
なんでこんな高いのかしら、これ。
「うん、ただ酒もおいしいけど、ただケーキもおいしい」
「蓮子、自分がなったときをおぼえてなさいよ」
「そんな失敗しないわよ、メリーじゃないんだし」
ああ、もう。
「本当、最悪な一日よ、今日は」
「今は六月よ、蓮子」
「幸福な六月のメリー?」
「……何が言いたいのかしら」
にやつく蓮子の顔に、胃やらなんやらが痛くなってくる。何時だって、この馬鹿、失礼、馬鹿は困らせることしかしない。
「ご機嫌いかがかしら、メリーさん」
「最悪よ、蓮子。いろいろとね」
「まあ、見たらわかるけど」
にやにや、にまにま座る私を見下すように見ている、蓮子のうっすい胸をぶん殴りたいけれど、いやまてそれをしたら、なんて風に理性が止めにかかる。頑張れ本能。
「ねぇ、メリー。そういえば、新作のケーキが今日からだってよ」
「そう。それはよかったわね」
「新作だってよ」
「……いいわよ、奢るわよ」
「え、本当?ありがとっ、メリー大好きっ」
「白々しいわよ馬鹿」
「何か言った?」
「なにも」
なにも言ってないから、
「早く、それ、もらえないかしら」
「まだダメ。面白いから」
「げど」
「なに?」
「なんでもない、です」
このクソアマ……。
「なにか、思った?」
「思ってないです。大丈夫です、蓮子さん」
「そう。よきにはからえ」
……はぁ。
「そんな風に見下ろして楽しい?」
「いや、あんまり。最初は面白かったけど、惰性が半分」
「なら早く渡してよ」
「いやいや、まだ早いんじゃない?」
「遅いぐらい」
「そう?」
そうよ。だから、
「早く、そのトイレットペーパー、もらえないかしら?」
ジャー。
「ちゃんと確認しなきゃ、入る前に」
「……悪かったわよ」
「ま、私はこうやってケーキをおごって貰えたし、いいんだけど」
「ああ、もう。散財よ、散財」
なんでこんな高いのかしら、これ。
「うん、ただ酒もおいしいけど、ただケーキもおいしい」
「蓮子、自分がなったときをおぼえてなさいよ」
「そんな失敗しないわよ、メリーじゃないんだし」
ああ、もう。
「本当、最悪な一日よ、今日は」