保存食である。
音が響く店内、霖之助とルーミアは、机の前に座っていた。
彼らの目の前には、ひとつの缶詰がある。
正しくは、缶詰と、幾つのか調理器具、だが。
「…………」
カチ、ン。カチ、ン。
「…………」
カチ、カチ、カチッ。
「いった……、い」
「……大丈夫かい?」
「爪、割れそう……」
「だから、僕がやるとさっきから」
カチン。
「だいじょぶ。これぐらい、手伝うから」
ルーミアは、缶詰のタブを爪で何度も引っ掻く様に上げようとし、その度に失敗していた。
少しずつ上へと傾いて来ている様には見えるが、完全に上がりきり、中身が見える時は、遥か先の事になりそうである。
「……爪じゃなく、指の腹で押し上げるんだ」
「こう?」
浮かび上がった少しの隙間に、指の肉を挟みこみ、上へと押し上げる。
一度、カチンと音がして、缶の中へと空気が入っていった。
「あい、た」
キリ、キリ、と薄い金属を巻き上げるように手元へと引いていく。
そして、キンと音がして蓋が外れ、
「ッ……!」
蓋の先が指を掠り、切れた。
「いた、て、うわ、血、血が出た!」
「それぐらいの血で騒がない」
「……む。おんなのこにその言い方はないと思うんだけど」
「だって、もう止まってるみたいだからね、それ」
そう、霖之助が言うように、ルーミアの指は血が固まり、ぱり、ぱりと粉になって落ちていった。
「そうだけど」
そうだけど、
「やっぱり、そういういいかたは、ないと思う」
「ふむ」
霖之助は一度頷き、ルーミアの手から缶詰を取る。
中身を手元に置いたボールに移し、カンと音をさせて卵を割り、菜箸でかしゃかしゃとかき混ぜていく。
「そんなものかな」
かしゃ、かしゃしゃ、かしゃかしゃかしゃ。
「そんなものだよ」
かしゃ。
「次から、気をつけるよ。うん、すまない」
「こころがこもってないなぁって」
「ごめんなさい」
「よし、許す」
そう言い、ルーミアはぽんぽんと霖之助の頭を叩く。
「男にそういうのはどうかと思うが」
「そう?」
「そう」
「もしかして恥ずかしい?」
りんのすけって子供っぽいよね、そういうところ。
ルーミアが続けた言葉に、霖之助は眉に薄く皺を作った。その表情のまま、カチリ、カチリと机の上に置かれた機械の突起を回す。
瓦斯焜炉と呼ばれる機械の、卓上型のものである。
その上にフライパンを起き、焜炉から出る火で温め始める。
「ルーミア。君のご飯は抜きだ」
「いいよ、別に。そういうの、ダイエットって言うんだよね」
最近、おなかのあたりがぷにぷにするなぁっておもうし。
「……いや、そんなことはないと思うが」
そう返し、ボールの中身をフライパンへと流し込んだ。
ジュゥ、ジュッ、と卵が焼ける音が店内に響き、小さく、小さく、流しいれた霖之助は舌打ちをした。
油を引き忘れたのである、
「ないかなぁ」
「それに、どちらかといえば、もう少し肉をつけた方がいい」
「胸に?」
「全体的に」
がりがりじゃないか、本当。
「そうかな?」
「かな、が口癖になったのかい?」
「あ、そうかも」
かん、と胡椒の小瓶を叩き、卵へと振りかける。
「フライ返し」
「あ、うん」
火を消した霖之助に、ルーミアがフライ返しを手渡す。
「さてと、ご飯だ。缶詰に時間を食ったから、ちょっと遅くなってしまったが」
「みみいたいんだけど」
「さて、どうしたかな。あとで耳掃除でもしようか」
「わかってて言ってるでしょ」
がしゃ、がさとフライ返しを焦げ付いた卵の底に当て、浮かせる。皿へと移し、机の上、二人の間に置いた。
「それじゃあ、いただきます、と」
「いただきまぁす」
そして二人は食べ始め、
「あ、箸忘れてた」
「どじだよね、やっぱり。りんのすけって」
なかったのであった。
缶詰とは、ひとつの世界である。それは見たこともない海なり、土地の生物が入った空間なのだ。
まあ、だからなんだといえば特に意味はない。物を忘れるように、常に起こりえるもの、そう、話が脱線したのだ。本題ではない、と言い換えてもいい。
「かたい」
「そりゃ干物だから」
「つめたい」
「そりゃ焼いてないから」
「しょっぱい」
「そりゃ保存食だから、って、焼いてから食べなさいな」
がりがりがりがりと、鯵の開きを焼かずに食べる。
いくつもの、その食料への否定の言葉をつぶやきながら、多々良小傘は貪り続けていた。
「まさか、ひもじいひもじい言って、本当におなかも減ってたなんて」
「わかったから焼いて食べなさい、ね。おなか壊すわよ、あなた」
「私、強い子」
「……そりゃあ、人のお昼ご飯を取っちゃうのだものね。強すぎて妬ましいぐらいだわ」
かりかりと爪を齧りながら、緑色の瞳をした少女が小傘の頭へとつぶやく。
ぎゅるぅ、とかすかに腹の音がしたのは、気のせいだったか。
「んと、食べます?」
「嫌よ、人の口つけたものなんて」
「失敬な、わちきは汚くなんてありませんぜ」
「どこの人よあなた、その話し方は」
「えっと、幻想郷?」
はぁ。
と緑目の少女がため息をつく。
「じゃあなんで、こんなところにいるのよ。地底よ、地底。ここは地獄の三丁目ってね」
「おむすびころりんのおむすび役になっちゃって」
「ここまで転がってこれるあなたに驚くわね、本当」
「私も驚いて、驚いて、おなかすいた」
「はいはい。その鯵の残りは焼いてあげるから、ゆっくり待ちなさい」
「あ、そういって取る気な」
「わけないから」
てい。
と、小傘の頭を叩く。
「いたっ。……酷い」
「ほら。さっさと食べてお帰りなさい。ここは地獄の一丁目、あなたが来る場所じゃないわ」
「さっき三丁目って言ったよ」
てい。
と、また叩く。
「いたい」
「いらないこと言わない」
「あい。わちきがわるうござんした」
がり。
「じゃあ、行きますか。いろいろご親切に」
「してないわよ。勝手に来て勝手に人のごはんを取ったんじゃないの、あなたが」
「まあ、近々お礼に来ます」
「来ないでいいから。むしろ来んな」
「じゃあ、行きますね」
「早く行きなさいよ、本当に。あと、地上についたら胃薬飲みなさい」
ふわ、と小傘が浮かび上がる。そして、ゆるゆると緑目の少女から離れていった。
「あーりーがーとー」
「はいはい。もう来ないのよー」
そして、少女しかいなくなった。
「……ま、いつもどおりと」
ふわぁ。
と、欠伸が漏れる。
「ごはん、食べに行くかな」
まあ、たまにはこういうのもいいかしらね。
おなかがすく。おなかがいっぱいになる。その違いに一喜一憂するのが人生の醍醐味なのかもしれない。
ところで、醍醐とはチーズのようなものなのだが、と、すまない。これも脱線、本題ではなかった。
「お茶漬けねぇ」
「しかたがないじゃないの、これしかないんだから」
「いい歳した女の子が二人淋しくお茶漬けとか悲しくなるなぁ」
「嫌味言うなら食べなくていいわよ。金欠で泣きついた蓮子さん」
ずずず、と茶碗の中の湯を啜りながらマエリベリーが言葉を返した。
「ああ、ごめんなさい。私がわるかったわ。その、許して、くれる……?」
「キャラじゃないでしょ、それ。どこでそんなのおぼえたのよ」
「漫画。古本屋で二束三文で売ってって、買っちゃった、十冊ほど」
「で、そのせいで金欠と」
「いや、それは関係ないんだけどね、お金ないのとは」
ずずず。ごく、ずざ、ごく。
「ああ、体にわるい。噛まないで食べるようなのはいけないのに」
「だから、嫌味とか文句を言うなら食べなくていいわよ?」
「あー、お茶漬けおいしいなぁ。あははは」
「それでよろしい」
かちゃ。ずず。
「で、」
「うん」
「なんでお金ないのよ」
「落としちゃって」
ずず。
「……はぁ。本当、防犯とかそういうあたりに意識を持ちなさい」
「落とすのは防犯じゃないと思うんだけど」
「防犯。中のカードは止めたの?」
「止めたけど。警察にも連絡したし」
かちゃ。
「それならいいけど、少しは落とさない工夫をしなさい。今度からは」
「マジックテープとか?」
「べりべりー」
「あー。落ちたー」
「駄目じゃない、それじゃ」
とぷ、とぷ、とぷ。
音をさせて、空になった茶碗へとお湯を注ぐ。張り付いた海苔がお湯で浮かび、薄緑の水面を泳いだ。
「よし、メリー。おなかも膨れたし、倶楽部活動でも始めましょう」
「交通費がまずないでしょ」
「だからよ。市内で、埋蔵金を発見するの、メリーの目で」
「一人でやってなさい。私は寝るから」
「ええ、つれないじゃないの、ちょっと」
「寝ろ。お金ないなら」
「……はい」
保存するというのは、その場に留まるということなのかもしれない。
過去を思い返すように、時々ならば良いが、常に繰り返せば、なにか物足りなさを感じるのだから。
ただ、保存を解く、その一瞬の楽しさ、それだけは変わらない。本題も……、あれ?缶切はどこだっけ。
音が響く店内、霖之助とルーミアは、机の前に座っていた。
彼らの目の前には、ひとつの缶詰がある。
正しくは、缶詰と、幾つのか調理器具、だが。
「…………」
カチ、ン。カチ、ン。
「…………」
カチ、カチ、カチッ。
「いった……、い」
「……大丈夫かい?」
「爪、割れそう……」
「だから、僕がやるとさっきから」
カチン。
「だいじょぶ。これぐらい、手伝うから」
ルーミアは、缶詰のタブを爪で何度も引っ掻く様に上げようとし、その度に失敗していた。
少しずつ上へと傾いて来ている様には見えるが、完全に上がりきり、中身が見える時は、遥か先の事になりそうである。
「……爪じゃなく、指の腹で押し上げるんだ」
「こう?」
浮かび上がった少しの隙間に、指の肉を挟みこみ、上へと押し上げる。
一度、カチンと音がして、缶の中へと空気が入っていった。
「あい、た」
キリ、キリ、と薄い金属を巻き上げるように手元へと引いていく。
そして、キンと音がして蓋が外れ、
「ッ……!」
蓋の先が指を掠り、切れた。
「いた、て、うわ、血、血が出た!」
「それぐらいの血で騒がない」
「……む。おんなのこにその言い方はないと思うんだけど」
「だって、もう止まってるみたいだからね、それ」
そう、霖之助が言うように、ルーミアの指は血が固まり、ぱり、ぱりと粉になって落ちていった。
「そうだけど」
そうだけど、
「やっぱり、そういういいかたは、ないと思う」
「ふむ」
霖之助は一度頷き、ルーミアの手から缶詰を取る。
中身を手元に置いたボールに移し、カンと音をさせて卵を割り、菜箸でかしゃかしゃとかき混ぜていく。
「そんなものかな」
かしゃ、かしゃしゃ、かしゃかしゃかしゃ。
「そんなものだよ」
かしゃ。
「次から、気をつけるよ。うん、すまない」
「こころがこもってないなぁって」
「ごめんなさい」
「よし、許す」
そう言い、ルーミアはぽんぽんと霖之助の頭を叩く。
「男にそういうのはどうかと思うが」
「そう?」
「そう」
「もしかして恥ずかしい?」
りんのすけって子供っぽいよね、そういうところ。
ルーミアが続けた言葉に、霖之助は眉に薄く皺を作った。その表情のまま、カチリ、カチリと机の上に置かれた機械の突起を回す。
瓦斯焜炉と呼ばれる機械の、卓上型のものである。
その上にフライパンを起き、焜炉から出る火で温め始める。
「ルーミア。君のご飯は抜きだ」
「いいよ、別に。そういうの、ダイエットって言うんだよね」
最近、おなかのあたりがぷにぷにするなぁっておもうし。
「……いや、そんなことはないと思うが」
そう返し、ボールの中身をフライパンへと流し込んだ。
ジュゥ、ジュッ、と卵が焼ける音が店内に響き、小さく、小さく、流しいれた霖之助は舌打ちをした。
油を引き忘れたのである、
「ないかなぁ」
「それに、どちらかといえば、もう少し肉をつけた方がいい」
「胸に?」
「全体的に」
がりがりじゃないか、本当。
「そうかな?」
「かな、が口癖になったのかい?」
「あ、そうかも」
かん、と胡椒の小瓶を叩き、卵へと振りかける。
「フライ返し」
「あ、うん」
火を消した霖之助に、ルーミアがフライ返しを手渡す。
「さてと、ご飯だ。缶詰に時間を食ったから、ちょっと遅くなってしまったが」
「みみいたいんだけど」
「さて、どうしたかな。あとで耳掃除でもしようか」
「わかってて言ってるでしょ」
がしゃ、がさとフライ返しを焦げ付いた卵の底に当て、浮かせる。皿へと移し、机の上、二人の間に置いた。
「それじゃあ、いただきます、と」
「いただきまぁす」
そして二人は食べ始め、
「あ、箸忘れてた」
「どじだよね、やっぱり。りんのすけって」
なかったのであった。
缶詰とは、ひとつの世界である。それは見たこともない海なり、土地の生物が入った空間なのだ。
まあ、だからなんだといえば特に意味はない。物を忘れるように、常に起こりえるもの、そう、話が脱線したのだ。本題ではない、と言い換えてもいい。
「かたい」
「そりゃ干物だから」
「つめたい」
「そりゃ焼いてないから」
「しょっぱい」
「そりゃ保存食だから、って、焼いてから食べなさいな」
がりがりがりがりと、鯵の開きを焼かずに食べる。
いくつもの、その食料への否定の言葉をつぶやきながら、多々良小傘は貪り続けていた。
「まさか、ひもじいひもじい言って、本当におなかも減ってたなんて」
「わかったから焼いて食べなさい、ね。おなか壊すわよ、あなた」
「私、強い子」
「……そりゃあ、人のお昼ご飯を取っちゃうのだものね。強すぎて妬ましいぐらいだわ」
かりかりと爪を齧りながら、緑色の瞳をした少女が小傘の頭へとつぶやく。
ぎゅるぅ、とかすかに腹の音がしたのは、気のせいだったか。
「んと、食べます?」
「嫌よ、人の口つけたものなんて」
「失敬な、わちきは汚くなんてありませんぜ」
「どこの人よあなた、その話し方は」
「えっと、幻想郷?」
はぁ。
と緑目の少女がため息をつく。
「じゃあなんで、こんなところにいるのよ。地底よ、地底。ここは地獄の三丁目ってね」
「おむすびころりんのおむすび役になっちゃって」
「ここまで転がってこれるあなたに驚くわね、本当」
「私も驚いて、驚いて、おなかすいた」
「はいはい。その鯵の残りは焼いてあげるから、ゆっくり待ちなさい」
「あ、そういって取る気な」
「わけないから」
てい。
と、小傘の頭を叩く。
「いたっ。……酷い」
「ほら。さっさと食べてお帰りなさい。ここは地獄の一丁目、あなたが来る場所じゃないわ」
「さっき三丁目って言ったよ」
てい。
と、また叩く。
「いたい」
「いらないこと言わない」
「あい。わちきがわるうござんした」
がり。
「じゃあ、行きますか。いろいろご親切に」
「してないわよ。勝手に来て勝手に人のごはんを取ったんじゃないの、あなたが」
「まあ、近々お礼に来ます」
「来ないでいいから。むしろ来んな」
「じゃあ、行きますね」
「早く行きなさいよ、本当に。あと、地上についたら胃薬飲みなさい」
ふわ、と小傘が浮かび上がる。そして、ゆるゆると緑目の少女から離れていった。
「あーりーがーとー」
「はいはい。もう来ないのよー」
そして、少女しかいなくなった。
「……ま、いつもどおりと」
ふわぁ。
と、欠伸が漏れる。
「ごはん、食べに行くかな」
まあ、たまにはこういうのもいいかしらね。
おなかがすく。おなかがいっぱいになる。その違いに一喜一憂するのが人生の醍醐味なのかもしれない。
ところで、醍醐とはチーズのようなものなのだが、と、すまない。これも脱線、本題ではなかった。
「お茶漬けねぇ」
「しかたがないじゃないの、これしかないんだから」
「いい歳した女の子が二人淋しくお茶漬けとか悲しくなるなぁ」
「嫌味言うなら食べなくていいわよ。金欠で泣きついた蓮子さん」
ずずず、と茶碗の中の湯を啜りながらマエリベリーが言葉を返した。
「ああ、ごめんなさい。私がわるかったわ。その、許して、くれる……?」
「キャラじゃないでしょ、それ。どこでそんなのおぼえたのよ」
「漫画。古本屋で二束三文で売ってって、買っちゃった、十冊ほど」
「で、そのせいで金欠と」
「いや、それは関係ないんだけどね、お金ないのとは」
ずずず。ごく、ずざ、ごく。
「ああ、体にわるい。噛まないで食べるようなのはいけないのに」
「だから、嫌味とか文句を言うなら食べなくていいわよ?」
「あー、お茶漬けおいしいなぁ。あははは」
「それでよろしい」
かちゃ。ずず。
「で、」
「うん」
「なんでお金ないのよ」
「落としちゃって」
ずず。
「……はぁ。本当、防犯とかそういうあたりに意識を持ちなさい」
「落とすのは防犯じゃないと思うんだけど」
「防犯。中のカードは止めたの?」
「止めたけど。警察にも連絡したし」
かちゃ。
「それならいいけど、少しは落とさない工夫をしなさい。今度からは」
「マジックテープとか?」
「べりべりー」
「あー。落ちたー」
「駄目じゃない、それじゃ」
とぷ、とぷ、とぷ。
音をさせて、空になった茶碗へとお湯を注ぐ。張り付いた海苔がお湯で浮かび、薄緑の水面を泳いだ。
「よし、メリー。おなかも膨れたし、倶楽部活動でも始めましょう」
「交通費がまずないでしょ」
「だからよ。市内で、埋蔵金を発見するの、メリーの目で」
「一人でやってなさい。私は寝るから」
「ええ、つれないじゃないの、ちょっと」
「寝ろ。お金ないなら」
「……はい」
保存するというのは、その場に留まるということなのかもしれない。
過去を思い返すように、時々ならば良いが、常に繰り返せば、なにか物足りなさを感じるのだから。
ただ、保存を解く、その一瞬の楽しさ、それだけは変わらない。本題も……、あれ?缶切はどこだっけ。
シリーズ見てきます。