幻想郷代表の様に扱われる博麗霊夢だが、実際には有象無象の特殊な人間の一人であることには何ら変わりなく、今日も今日とて、日課を装う掃除を終わらせて、境内でノンビリとお茶を飲んでいる午後であった。
「飲茶~、温茶~、あ茶~、う茶~、え茶~、玉露が飲みたい~、バケツ1杯飲んで死にたい~」
などと不気味な事この上ないお茶のメロディをミスティアよりしく奏でていると、空が陰った。
太陽が雲に隠された訳でもなく、未確認飛行物体が再び現れた訳でもなく、永夜返しでもなく、ただただ単純な事で、空から射命丸文がやって来ただけだ。
ちょうど、文が太陽と重なったので、霊夢に差し込む光が遮られたのである。
植物だったら、憤慨ものだが、霊夢は人間なので全く怒らなかった。
しかし、と。
しかし、それにしても、と霊夢は思う。
射命丸文のスカートの中身である。
スカートの中身という限りには、パンツである。
パンツという表現が誤解を招かない様にいうと、パンティーである。
より卑猥な表現をするならば、文の下半身を覆う申し訳程度の布切れ1枚、である。
その布の向こうには我ら人間が到達不可能な理想郷、外来語を使うのならば、フロンティアがあるのだ。
まさに前人未到。
未だ人が訪れていないそこは、誰も憧れる大地なのだ。
と、呑み屋で出会った少しばかりエロい親父が言っていたのを霊夢は思い出した。
「少しか?」
少しである。
本物のエロ親父ならば、言葉にする前にすでに行動している。
理想を語っているうちは、まだまだ未熟なのだ。
布切れの向こう側を見たい……そんな言葉を使う必要はない。
なぜなら、本物のエロ親父はその言葉を頭に浮かべた瞬間にはすでにスカートの中に頭を突っ込んでいるからだぁー!
と、嘯いた親父にも出会った事があった。
霊夢、12歳の春である。
「嘘だけどね」
そんなどうでもいい事を思いながら、やはり射命丸の下着は下降してくる。
幻想郷最速という言葉は何処へやら、今日はやけにノンビリしている様で、ゆっくりと下りてくる。
そんなにも霊夢に下着を見せびらかしたいのだろうか。
下着は決して派手ではない。
しかして、単純な純白という訳でもない。
ゼブラ柄である。
いや、それは間違いだ。
ゼブラと言うなら、この場合、水色と白色の奇妙なゼブラになる。
およそ存在しうる限り、その生物は気持ち悪い。
というか、何ゆえそんな色に成ったのか、成り果てたのか、下着の柄の為なのか、小一時間程問い詰めたい。
そんな僕達私達の味方であるゼブラーマンであった。
違う。
白と水色のシマシマ模様だった。
ストライプともいう。
縦縞ではなく、横縞なので、この場合はボーダーというのが正しいのかもしれない。
言葉とは複雑だ。
そんな下着ではあるが、決して際どい形をしている訳ではない。
薄ければ薄い程、夢は激しく2億光年は広がるのだが、文の下着はむしろ生地が厚い。
それに加えれば、布面積も大きい。
面積が小さければ小さい程以下同文。
更に文が下降してくるにつれ、その下着の様子はありありと見てとれた。
ただのストライプだと思っていたが、その実、ワンポイントなアクセントとして、センターに小さな赤いリボンが付いていた。
本当に小さなリボンだ。
霊夢の髪を結っている巨大な物を想像してはいけない。
あくまでおしとやかに、自己主張を出来るだけ抑えた赤いリボン。
さて、このリボンはどうなのだろうか。
リボン……これは少女が他人に見てもらう為の重要なアイテムだ。
大きさリボンは確かに可愛らしい。
少女を少女らしく、少女として存在させているのは大きなリボンだといっても過言ではない。
むしろ正論だ。
だが、この下着についている赤いリボンはどうだ。
自己主張をしていない。
下着の主役は、見ての通りであるシマシマ模様。
ストライプ。
ボーダー。
ゼブラー。
シマウマなのだ。
あくまでシマウマが主役なのだが、この赤いリボンはシマウマに一種のアクセントを与えている訳である。
するとどうだろうか。
ただのシマウマより、少しばかり素晴らしく見えないだろうか?
いやさ、リボンなしの方が良いと言われる紳士諸君も多いだろう。
だがしかし、だがしかしなのだ。
これは、これで、良い。
KKY。
KKYなのだ。
「最近の若者って言葉が乱れているわ」
呟く霊夢の言葉が正解である。
だが、そこから新しい言葉も生まれるのだ。
死語があるのは仕方ない。
だが、新語が無いままでは、人類はやがて妖怪に喰われるだろう。
養殖されるだけの日々。
飼いならされ、牙を抜かれた人間は幸せに子作りに励むでしょう。
アーメン。
「これはこれは霊夢さん。今日も良い天気ですね」
文が烏帽子を抑えながらまだ下降を続ける。
霊夢からは、ついに、その可愛らしいおへそまで見えてきた。
妖怪らしい無駄のない身体、というのだろうか。
くびれている腰は健康そのものだろう。
が、それをいうなら、常に露出している太もももそうだろう。
太くも無く、また痩せてもいない太もも。
エロ親父ならこういうに違いない。
「挟まれてみたい」
と。
が、まって欲しい。
今のは少しエロい親父の発言である。
本物のエロ親父ならば頭にその言葉が浮かんだ瞬間には、挟まっているのである。
末恐ろしい。
流石に人類がまだ到達していない果てしないフロンティアの住人だ。
感服感服。
「馬鹿じゃないの?」
「え、私馬鹿ですか!?」
霊夢の呟きに、文は泣きそうな顔をしてみせる。
そこでようやく着地。
霊夢が気づいてから約5秒。
高下駄を地に付いて、ビシっと敬礼する。
「文々。新聞の射命丸文です。今日は取材でやってまいりました!」
「うん、知ってる。でもお断り」
「え~、そこを何とか~」
妖怪の面子など何のその。
ベタベタと文は霊夢の腕をとって、甘え始めた。
「いいじゃないですか~、私と霊夢さんの仲じゃないですか~。ほらほらお賽銭も入れちゃいますよ? 信仰だってします。ワーイ、ハクレイジンジャーはスバラシイなー」
「誰が博麗生姜よ。精神衛生上悪いからどっか行きなさい」
「そこをなんとか~。ネタが無いんですよ~」
「まったく……自分の下着でも写して載せとけばいいじゃない」
と、霊夢の言葉に文は目をパチクリ。
「は?」
「何よ、見せてるんじゃないの?」
「何をです?」
「下着?」
「下着?」
文はスカートを持ち上げる。
もちろん見えるのは、ゼブラーマン。
否、水色ストライプの下着。
「こんなの撮ったって記事になりませんよ。あ……記事と生地をかけてるとか、やりますね~、霊夢さん。でも、そんな駄洒落で発行できる程、文々。新聞は落ちぶれてないです」
「羞恥の認識の差ね~。道理で」
道理で、妖怪はドロワーズを履いてない訳である。
みんな薄い下着でヒラヒラと空を飛ぶ。
文化の違いと言えばそこまで。
郷に入っては郷に従え、というのも事実。
果たして、パンツを見せびらかして空を飛ぶのは恥ずかしい事は恥ずかしくないのか。
ドロワーズは見せ下着である。
だが、パンツは違う。
そんな用途に出来ていない。
役目は唯一つ。
フロンティアへの入り口。
その扉。
鍵と言ってもいい。
到達できるのは極一部の者のみ。
彼の者は、一人、理想の丘で勝利の美酒に酔うのだ。
さぁ、共に歩こうではないか。
人類が未だ至らない、その局地へと!
「馬鹿じゃないの?」
ごもっとも。
「飲茶~、温茶~、あ茶~、う茶~、え茶~、玉露が飲みたい~、バケツ1杯飲んで死にたい~」
などと不気味な事この上ないお茶のメロディをミスティアよりしく奏でていると、空が陰った。
太陽が雲に隠された訳でもなく、未確認飛行物体が再び現れた訳でもなく、永夜返しでもなく、ただただ単純な事で、空から射命丸文がやって来ただけだ。
ちょうど、文が太陽と重なったので、霊夢に差し込む光が遮られたのである。
植物だったら、憤慨ものだが、霊夢は人間なので全く怒らなかった。
しかし、と。
しかし、それにしても、と霊夢は思う。
射命丸文のスカートの中身である。
スカートの中身という限りには、パンツである。
パンツという表現が誤解を招かない様にいうと、パンティーである。
より卑猥な表現をするならば、文の下半身を覆う申し訳程度の布切れ1枚、である。
その布の向こうには我ら人間が到達不可能な理想郷、外来語を使うのならば、フロンティアがあるのだ。
まさに前人未到。
未だ人が訪れていないそこは、誰も憧れる大地なのだ。
と、呑み屋で出会った少しばかりエロい親父が言っていたのを霊夢は思い出した。
「少しか?」
少しである。
本物のエロ親父ならば、言葉にする前にすでに行動している。
理想を語っているうちは、まだまだ未熟なのだ。
布切れの向こう側を見たい……そんな言葉を使う必要はない。
なぜなら、本物のエロ親父はその言葉を頭に浮かべた瞬間にはすでにスカートの中に頭を突っ込んでいるからだぁー!
と、嘯いた親父にも出会った事があった。
霊夢、12歳の春である。
「嘘だけどね」
そんなどうでもいい事を思いながら、やはり射命丸の下着は下降してくる。
幻想郷最速という言葉は何処へやら、今日はやけにノンビリしている様で、ゆっくりと下りてくる。
そんなにも霊夢に下着を見せびらかしたいのだろうか。
下着は決して派手ではない。
しかして、単純な純白という訳でもない。
ゼブラ柄である。
いや、それは間違いだ。
ゼブラと言うなら、この場合、水色と白色の奇妙なゼブラになる。
およそ存在しうる限り、その生物は気持ち悪い。
というか、何ゆえそんな色に成ったのか、成り果てたのか、下着の柄の為なのか、小一時間程問い詰めたい。
そんな僕達私達の味方であるゼブラーマンであった。
違う。
白と水色のシマシマ模様だった。
ストライプともいう。
縦縞ではなく、横縞なので、この場合はボーダーというのが正しいのかもしれない。
言葉とは複雑だ。
そんな下着ではあるが、決して際どい形をしている訳ではない。
薄ければ薄い程、夢は激しく2億光年は広がるのだが、文の下着はむしろ生地が厚い。
それに加えれば、布面積も大きい。
面積が小さければ小さい程以下同文。
更に文が下降してくるにつれ、その下着の様子はありありと見てとれた。
ただのストライプだと思っていたが、その実、ワンポイントなアクセントとして、センターに小さな赤いリボンが付いていた。
本当に小さなリボンだ。
霊夢の髪を結っている巨大な物を想像してはいけない。
あくまでおしとやかに、自己主張を出来るだけ抑えた赤いリボン。
さて、このリボンはどうなのだろうか。
リボン……これは少女が他人に見てもらう為の重要なアイテムだ。
大きさリボンは確かに可愛らしい。
少女を少女らしく、少女として存在させているのは大きなリボンだといっても過言ではない。
むしろ正論だ。
だが、この下着についている赤いリボンはどうだ。
自己主張をしていない。
下着の主役は、見ての通りであるシマシマ模様。
ストライプ。
ボーダー。
ゼブラー。
シマウマなのだ。
あくまでシマウマが主役なのだが、この赤いリボンはシマウマに一種のアクセントを与えている訳である。
するとどうだろうか。
ただのシマウマより、少しばかり素晴らしく見えないだろうか?
いやさ、リボンなしの方が良いと言われる紳士諸君も多いだろう。
だがしかし、だがしかしなのだ。
これは、これで、良い。
KKY。
KKYなのだ。
「最近の若者って言葉が乱れているわ」
呟く霊夢の言葉が正解である。
だが、そこから新しい言葉も生まれるのだ。
死語があるのは仕方ない。
だが、新語が無いままでは、人類はやがて妖怪に喰われるだろう。
養殖されるだけの日々。
飼いならされ、牙を抜かれた人間は幸せに子作りに励むでしょう。
アーメン。
「これはこれは霊夢さん。今日も良い天気ですね」
文が烏帽子を抑えながらまだ下降を続ける。
霊夢からは、ついに、その可愛らしいおへそまで見えてきた。
妖怪らしい無駄のない身体、というのだろうか。
くびれている腰は健康そのものだろう。
が、それをいうなら、常に露出している太もももそうだろう。
太くも無く、また痩せてもいない太もも。
エロ親父ならこういうに違いない。
「挟まれてみたい」
と。
が、まって欲しい。
今のは少しエロい親父の発言である。
本物のエロ親父ならば頭にその言葉が浮かんだ瞬間には、挟まっているのである。
末恐ろしい。
流石に人類がまだ到達していない果てしないフロンティアの住人だ。
感服感服。
「馬鹿じゃないの?」
「え、私馬鹿ですか!?」
霊夢の呟きに、文は泣きそうな顔をしてみせる。
そこでようやく着地。
霊夢が気づいてから約5秒。
高下駄を地に付いて、ビシっと敬礼する。
「文々。新聞の射命丸文です。今日は取材でやってまいりました!」
「うん、知ってる。でもお断り」
「え~、そこを何とか~」
妖怪の面子など何のその。
ベタベタと文は霊夢の腕をとって、甘え始めた。
「いいじゃないですか~、私と霊夢さんの仲じゃないですか~。ほらほらお賽銭も入れちゃいますよ? 信仰だってします。ワーイ、ハクレイジンジャーはスバラシイなー」
「誰が博麗生姜よ。精神衛生上悪いからどっか行きなさい」
「そこをなんとか~。ネタが無いんですよ~」
「まったく……自分の下着でも写して載せとけばいいじゃない」
と、霊夢の言葉に文は目をパチクリ。
「は?」
「何よ、見せてるんじゃないの?」
「何をです?」
「下着?」
「下着?」
文はスカートを持ち上げる。
もちろん見えるのは、ゼブラーマン。
否、水色ストライプの下着。
「こんなの撮ったって記事になりませんよ。あ……記事と生地をかけてるとか、やりますね~、霊夢さん。でも、そんな駄洒落で発行できる程、文々。新聞は落ちぶれてないです」
「羞恥の認識の差ね~。道理で」
道理で、妖怪はドロワーズを履いてない訳である。
みんな薄い下着でヒラヒラと空を飛ぶ。
文化の違いと言えばそこまで。
郷に入っては郷に従え、というのも事実。
果たして、パンツを見せびらかして空を飛ぶのは恥ずかしい事は恥ずかしくないのか。
ドロワーズは見せ下着である。
だが、パンツは違う。
そんな用途に出来ていない。
役目は唯一つ。
フロンティアへの入り口。
その扉。
鍵と言ってもいい。
到達できるのは極一部の者のみ。
彼の者は、一人、理想の丘で勝利の美酒に酔うのだ。
さぁ、共に歩こうではないか。
人類が未だ至らない、その局地へと!
「馬鹿じゃないの?」
ごもっとも。
白と水色の縞々に赤いリボンだと!! 赤く小さいリボンは白いぱんつにつけるものだろうが!!
フッ。まあいい。SSY。
ただ、一つ言わせて貰おう。
「文の下半身を覆う申し訳程度の布切れ1枚」これが卑猥な表現だと?! 崇高な表現であろうが!
埋もれはしないさ。俺の心に永遠に刻みつけられた。
としか言えない。
ンナワケネーダロ!デヤー!!
ただし、脚で一番崇高なのは踝だ。これだけは譲らん。
あと少し、何かしらほしかったなと。
ヘソまで見えるとはなぁ、ロマンだ。
どうやらまだまだ精進が足らんらしい……。
いまこそおぱんつ新法成立を目指すのら!!
ですが。
すいません、あえて言わせていただきたい。
お前等皆阿呆やあああああああ!!!!!!!!!!
妖怪ということなんだな。
私も掘り起こしますw
ストライプも良いけど、純白にリボンも中々ですよ♪
次に書くときは、是非とも♪