鈴虫が鳴き、風情ある夜に行われた宴の最中。
酒と陽気に酔う者ばかりの博麗神社境内でのこと。
「そう言えば比那名居のとうちの子、どっちが剣士として上なのかしら?」
――事の発端は、亡霊の姫君による不用意な発言からだった。
わいわいがやがやと、博麗神社では毎回恒例の人妖問わずの飲み会が開かれていた。
無論、その場には先の発言をした西行寺幽々子とその従者、魂魄妖夢もいた。
内容に上げられた比那名居天子とその従者、永江衣玖もいた。
間が悪い事に、その四人は顔を突き合わせて飲んでいから、
幽々子の発言は空に霞むことなくばっちり天子の耳に届いていた。
衣玖はあらあらと上品に口を押さえ、お猪口をことんと置く主を見る。
「剣士として上って、どういうことかしら?」
天子が口を開き、幽々子に聞く。その目は半ば座っており、決して温厚なものではない。
比べられることにより、彼女の傲岸不遜な気質が刺激されたのだろう。
「いえいえ、あなたも確か何か剣を持っていたでしょう? なら剣士じゃない」
基本的に大地を司る能力と圧倒的な身体能力を駆使して戦う彼女だが、
確かにあの魔剣ともいえる剣を攻撃の手段として用いることもある。
拳で戦うならば拳士、魔法で戦うなら魔法使い。
この定義にあてはめるなら確かに天子は剣士のクラスに該当しなくもないだろう。
「それで妖夢とどちらが上なのか……ふと思ったわけ。どうなの?」
「いや、私に問われましても」
会話らしく小首を傾げる主に返す言葉が、咄嗟に浮かばない妖夢。
少し考えてから応える。
「剣術という点では劣らないでしょうが……他は全てだめでしょう。
私には比那名居様のような力も丈夫さもありませんから」
かといって、絶対に負けることもないかな?
口には出さなかったが、妖夢はそんな風に心の中で思った。
いくら力が強く、体が固いとしてもそういった差を埋める為に技量が存在するのだ。
勝負事を机の議論で語っても正確な答えなどでないだろうが、まあボロ負けすることはないだろう。
……などと、彼女が考えている時だった。
「気に要りませんわね」
天子は露骨に不機嫌な声を上げる。
「……え?」
焦る妖夢。
従者として、主の相手を怒らせるのは不味い事態である。
すぐさま機嫌を直してもらうために謝罪の言葉を口にしかけるが、
(私、怒らせるようなこと言ったっけ?)
相手の神経を逆なでした覚えがないことに戸惑う。
あるとすれば先ほど、どちらが剣士として上か幽々子に問われた時の返答であるが、
とても怒らせる内容とは思えない。力も防御も全て天子が上と妖夢は言ったのだ。
「ええ、気に要りませんわ。あなたがこの天人である私に技量だけは勝っていると思っていることが、
我慢ならないほど腹立たしいです」
「そ、そこですか……っ」
三つのうち二つ勝っているからいいだろうというのは、妖夢だけの考えだった。
この天人は全てにおいて他人より上回っていないと気が済まない人物なのである。
故に意図しないところで妖夢は喧嘩を売ってしまっていた。
あの天子に自分より劣っている部分が一つあると、言いきってしまったのだ。
「立ちなさい。勝負よ魂魄の」
むくりと天子は立ち、険しい視線を妖夢に送る。
「ま、待ってください。ここは酒の席。試合をする場では……」
「あら、妖夢。下がるの?」
必死に逃げ道を模索しようとする半人半霊の退路を断ったのは、その主だった。
扇子をぱっと開き、目を細めて微笑を浮かべながら問う。
「西行寺の庭師がこんな相手に引き下がるのと聞いているの。ちょうどいいじゃない、
剣士として比べられて憤りを感じての勝負なら、純粋な打ち合いで勝ち負けが決まる」
弾むような少女の声で、幽々子は退路を断つどころか妖夢をぐいっと押し上げる。
「あの時に負けた屈辱を晴らす機会じゃない」
「う……」
自分の主にここまで言われてしまうと、もうどうしようもない。
天子は幽々子の言葉で完全に戦意を固めてしまっている。
事を無くすのは、もはや不可能だろう。ちらりと一抹の希望を抱いて衣玖を見やるも、
「……あ、このお酒美味しいですね」
空気を呼んでいるのか、止める様子もない。
もはやこの場で立ち止まっているの妖夢だけだった。
周りのギャラリーは不穏な空気を敏感に察知し、
神社の真ん中に広げられた御座や机をどかして試合の場を整えている。
そればかりか、白黒の魔法使いが同元となり、どちらが勝つかのトトカルチョまで始まっている始末。
「被害の方のあれこれは紫に頼みましょう。憂いなく戦えるようにしてもらうわ」
「……わかりました」
深呼吸をひとつ、戦いを回避しようという気持ちを吐息と共に吐き出す。
「西行寺が庭師兼護衛、剣術指南役……魂魄妖夢――」
天子が先に開けられた中央へと向かう。
妖夢も後を追い、その場所へ。
「――参ります!」
二刀の刀を抜刀し、構えを作る妖夢。
天子は緋色の気を纏った剣をただ持つだけで、構えらしき構えも作らない。
「ええ、来なさい。住む場所の違いを見せてあげましょう」
両者共に立ちあいの文句が終わり、敵に向かって走り出した。
取りきめられたルールは三つ。
自分自身の持つ能力の使用禁止。
弾幕の使用禁止。
剣道と同じく小手、胴、面を取られると敗北。
例え血が流れなくともピチュらなくても、取られた相手は負けになる。
かくして、神前試合となったこの勝負。
まず先に打って出たのは天子だった。
「せああぁっ!」
気合いの叫びと共に振り下ろされるは緋想の剣。
相手の持つ気質の弱点を突き、決定的なダメージを与える天人の作り出した魔剣。
「やああぁっ!」
迎え撃つは楼観剣。妖怪の鍛えし魂魄家の宝刀。
緋色と銀色がぶつかり合う。
「くっ」
鍔迫り合いにいく選択肢を妖夢は手放し、
天子の繰りだした斬撃の威力に乗っかって後方へとわざと弾き飛ばされた。
異変の時に二度、手合わせをした事があるがまともに打ち合うことになるのはコレが初めてになる。
そのこともあり、相手の腕力を測る意味で一刀目を避けず、受け止めてみたわけだが……。
「やっぱり、とんでもない……」
痺れる腕を摩りながら、驚愕のため息をつく。
まともに受け合うのは無理だ。
何度も何度も受け止めていたら、瞬く間に腕が疲労して使い物にならなくなる。
やはり鬼と戦うとき同様、速さを最大の武器にするしかない。
「ぼうっとしてる暇はないわよ!」
腰を沈め、天子は緋想の剣を構える。まるで居合い斬りをするかの如くに。
「これ遠距離だけど、一応剣技ですからあしからず!」
そのまま、何もない空間を背筋が凍るような風切りの音を立て、天子が剣を振るう。
緋想の剣の纏うオーラ、そのエネルギーが剣風と共に妖夢へ襲いかかる。
「ならばこちらも……っ」
右に白楼、左に楼観。構え、剣に闘気を乗せ斬り放つ!
赤と緑の不透明な輝きが天子と妖夢の間でぶつかり、しかしあっけなく赤のほうが緑を飲み込んだ。
「……!」
すぐさま妖夢は回避行動を取る。
ギリギリでかわし切るも、体を投げた先には腕を振り上げた天子が待ち構えていた。
「叩き潰れなさい! カエルのように!」
そこに磨き抜かれた技術の影はない。
ただ純粋に早く、純粋に力強い一刀が小柄な妖夢へと振り落とされる。
「そういう風にカエルの名を使うと、」
体にかかる慣性を押し殺し、足に無理な動きを要求してその一撃を紙一重でかわす。
それだけでは終わらない。反撃の楼観剣を天子へと横薙ぎに繰り出す。
「守矢の神様に怒られますよ!」
回避不可能。振り下ろした剣を防御に持ち込む暇はない。
この攻撃、間違いなく天子の胴体を捉えた――。
「――別に神に怒られるくらい、怖くもなんともないけれど?」
はず、だったのに。
不可能なはずなのに。
「だって私、神より強いし偉いもの」
妖夢の反撃を天子は、緋想の剣で防いでいた。
「う、そ……っ」
「そこら辺の人間や雑魚妖怪と同じ癪で測らないで下さる?
この程度の動き、天人の私が持つ力にとっては造作もない事」
わかっていた。そんなことは一刀目を受け止めた時、妖夢は理解していた。
だが全力の斬撃を繰り出して即、剣を引き戻し防御に成功させるなど誰が想像できようか。
どれほど力強くとも、全力の後は多少なりとも隙が出るのではないのか。
「さて、いつまでも前にいられると面倒ですし」
天子は自分の乱れた髪を片手で余裕たっぷりに直し、獰猛に笑む。
「決めさせてもらいましょう」
受け止める剣を斜めにし、下から上へと振り上げ妖夢の刀を弾き飛ばす。
驚愕の事実、予想外の行動を取られ僅かに混乱していた妖夢はこれに反応できず、脇腹をがら空きにしてしまう。
「しまっ」
「とっても痛くして上げるわ」
緋色の剣が輝きを増し、無防備な少女の横っ腹へ牙を向ける。
回避、間に合う。
すぐさま後ろへ跳び退り、やり過ごす妖夢だがまだ天子の攻撃は終わっていない。
再び空振りに終わった斬撃だが、今度は右から左への薙ぎ払い。
そこで生じた回転の力を殺さず、むしろ強め、
勢いに身を任せて妖夢が引いた分だけ片足で大地を蹴りつけ跳ぶ。
「っ!」
咄嗟に両刀を体の前で重ね、防御の姿勢を取る。
「二ノ太刀ぃ!」
その防御を突破し、妖夢に襲いかかる力の波動。
受け止め、その場に留まる事などできず、
妖夢は八雲紫の張った決闘場と観戦席を分かつ不可視の壁に叩きつけられた。
「……あら、受け止めたの。有効打にはならなかったか」
つまらなそうに呟く天子に、妖夢は恐れ戦く。
素早さを主軸に置こうも、法則を無視したかのような体裁きの前には無力だ。
技量差があるとしても、鬼のような身体能力の前には無力だ。
勝てない。
私じゃ、この人には勝てない――。
一歩一歩。恐怖を煽るように近づいてくる天子に、妖夢はただ体を硬くするだけだった。
「……すみません、西行寺様。よろしいですか?」
「な~に?」
妖夢と天子の対決の最中、
観戦席で美味しそうに饅頭を頬張る幽々子に耐えきれず、衣玖は口を開けた。
「貴方が大見え切って起した勝負、随分と酷い有様ですが……」
「ええ、そうね」
「貴方の従者も総領娘様に痛めつけられていますが……」
「ええ、そうね」
何とも気の抜けた返事を幽々子は繰り返す。
雅を絵に描いて露わしたかのような人物だが、
ここまで落ち着いてのほほんとしているのは異常であるし、衣玖には気になってしょうがなかった。
「……このままだと、天子が相当調子に乗って、貴方をバカにし始めてしまいますが」
だから疑問を口にし、答えを欲する。
どうせまた『ええ、そうね』としか帰ってこないであろうがと思いつつも尋ねた。
「ああ、それはないでしょうね」
帰って来たのは肯定ではなく反対だった。
「……何故、そう思うのです? 魂魄妖夢は」
ちらりと結界の内部を目を向け、疲労と絶望に抱きつかれている銀髪の少女を見やる。
「もう、だめでしょう」
あの伏せられた目は心が折れた者の目だ。あの脱力は敗北を悟った者の体だ。
もはや妖夢に勝てるという気持ちはない。このまま天子に押し切られ試合は終わるだろう。
「どうして?」
その全てを幽々子は否定する。
「どうして、と言われましても……。あのような状況から脱出はほぼ不可能でしょう」
苦笑しながら口を動かす衣玖に、幽々子は蔑むのでもなく怒るわけでもなく、笑顔を浮かべる。
「ならそれがあなたの限界なのね」
「……どういうことです?」
あまりに理解できない物言いに、衣玖は聞き返す。
「ここから勝てる画が見えない、ということはあなたも同じ立場になったとき、
今思ったように諦めるということでしょう? 自分で自分の限界を言っているようなものよ」
「なるほど……。では重ねて聞きますが、
西行寺様はここから彼女が起死回生の動きを見せると言うのですか?」
幽々子はさらりと答えた。
「ええ、あなたのところの娘さんに負けることはないでしょう」
壁に飛ばされ、これぞ勝機と襲いかかる天子の猛攻に防戦しかできない妖夢だったが、
ここにきてようやく自分が間違っていることに気づき始めていた。
(私は、この戦いを勘違いしていた……)
天子の放つ剛剣を避け、受け流しながら自身を見つめる。
(今までは、弾幕勝負だった。私の得意な接近戦をのつどやらせてもらえなかった)
だが、今はどうだ。
弾幕は禁止され、能力も禁止され。頼るのは己と刀のみのこの状況。
飛来する弾丸に注意を向けなくともよい。あるのは一つ、視るのは一つ、導き出される結果も一つ。
斬るか。
斬られるか。
それだけの純粋な行為の中で、相手の能力や技量を推し量って何になる?
力が強いから、力勝負を避ける? 体裁きが尋常じゃないから、打ち込めない?
笑わせる。そのような事を考えているから、魂魄妖夢は半人前なのだ。
(そうだ、考える必要はない)
ただ、刀を振るだけ。
ただ、剣を避けるだけ。
他に考える事、感じる事は必要ない。
この二つさえあれば他はいならない。それだけに心と体を特化させる。
無我の極致。
明鏡止水。
その極地の先に勝利がある……!
この手に握る二振りの刀のように、曇りなき心になりて妖夢は天子の攻勢に反逆する。
「むっ」
天子の頬を霞める鋭い突き。一瞬の隙をついた白楼剣での攻撃。
「この、大人しく打ち込まれてればいいのよあなた!」
振るわれる斬撃を妖夢はかわし、反撃する。
だがこの状況は先ほどと同じ、どれだけ力強い斬撃を振るった後でも、天子に隙は生じない。
妖夢の攻撃よりも天子の防御の方が早い。
(だから、どうした)
受け止められた楼観剣を手離し、両手で白楼剣を握って天子へと再度斬りかかる。
「きゃあっ」
可愛らしい悲鳴を上げつつも、それをしっかり防ぐ天子。
妖夢はすぐさま白楼剣を鞘に収め、未だ中を彷徨う楼観剣に手を伸ばして掴む。
「おおおおおぉおぉぉっっ!!」
猛々しい気合いを放ちながら繰り出されるは稲妻の如き早き太刀。
全力で振り下ろした妖夢の斬撃を、横に避けて回避。
「良い気にならないでよ、下人の分際で……!」
僅かながら防戦に移ってしまった自分に腹を立て、天子は緋想の剣を一段と強く握り締める。
「もう怒った、私、気が長いほうなのだけれど完全にこれは怒ったわ」
取り出されるはスペルカード。天子の能力を唯一必要とせず発動する、必殺技。
天子の手の中で、そのカードが後も残さず溶けた。
「バラバラに引き裂いて上げる――剣技、気炎万丈の剣!」
踏みこみ、妖夢を斬り合いに持ち込み、
天人の身体能力をフルに使った斬撃を目にも止まらぬ速さで天子は振るう。
振り下ろし、斬り上げ、薙ぎ払い、牙突。
残像を残し、まるで一度に二度斬っているかのような錯覚すら残す縦横無尽の剣線、
その全てが妖夢へと襲いかかる。
が、妖夢には関係のないことだった。
いくら速くとも、腕を一度振るう毎に一回しか斬れない。
(ううん、一度に二度斬るとしても、関係ない)
全て避けきれば、問題はない。
ただの斬り合いであるならば、刃と刃のぶつけ合いであるならば、
魂魄妖夢に見切れない太刀筋など存在しない!
一刀目はかわした。
二刀目は白楼剣で受け流した。
三刀目は避ける必要がなかった。
四刀目は一刀目の位置に体を戻してかわした。
五刀目は、六刀目は、七刀目は、八刀目は、九刀目は、十刀目は、十一刀目は、
十二刀目は、十三刀目は、十四刀目は、十五刀目は、十六刀目は、十七刀目は、十八刀目は――。
「なんで、なんでかわせるの……!?」
驚愕する天子。振るう剣の速さが僅かに弱まる。
そこを見逃さず、妖夢は砂煙を巻き上げながら後ろに下がった。
楼観剣を鞘に収め、飛びかかる狼のように体を低くめて力を溜める。
「剣伎――」
短く切りそろえられた銀髪が揺れる。深い葵の瞳の前にカードが現れ、音もなく空に溶けていく。
「させな、」
何かすることに気づき、阻止しようと緋色のオーラを飛ばそうとするも遅し。
天子が腕を振るい、妖夢に向かって前に振りおろそうとした瞬間、既に彼女は後ろに居た。
「――桜花閃々」
ちぃんっと、いつの間にか抜かれていた楼観剣が鞘に収まるのと同時、薄紅色の光が天子を覆い隠した。
「……そんな」
戦いの結果、膝をつく敗者と立つ勝者。
信じられないモノを見たかのように、衣玖はぽかんと口を開け、心の底から驚いた。
あの無茶苦茶な斬撃をやり過ごしたのも驚愕であるが、今の一撃もまた驚愕。
観戦していた彼女ですら、まるで妖夢が空間転移した風に見えていた。
とてもじゃないが高速移動とは思えない。あれが生物に出せる速度なのだろうか。
「綺麗な薄紅色だったこと」
ずずっと、緑茶を啜る幽々子に衣玖は振り向くが、何をどう言えばいいかわからず、頷くしかできない。
いつもクールで掴みどころがない衣玖がそんな風になっている姿は珍しく、
幽々子はくすくすと鈴のように笑う。
「いったでしょう? 妖夢は負けない、比那名居のお嬢さんに勝つって」
「……なるほど、さすがあの八雲紫様とご友好を付き合える方ですね。
その慧眼、お見逸れいたしました」
「そんな大層なモノでもないし、紫は関係ないわ」
弾幕のない勝負、その世界なら妖夢は最強だもの。
歌うように誇らしげに、幽々子はそう付け足した。
「……さ、行ってこないと」
腰を上げる幽々子にどこへ行くのかと衣玖は問い掛けようとして、止める。
この状況、この場の流れ。
まず間違いなく彼女はそこへ行くのだろう。
自分の勝てるという信頼に答えた、愛すべき従者の元へと……。
戦闘だけでなく、戦闘後の話を〆る終わり方も若干薄っぺらいかと。
(あれ?それで終わってしまいます?な感じ)
最後はちょーっと力尽きてしまい、アレなほどあっさりとしてしまいました。
加筆修正は完成と銘打って投稿してしまったのでしませんが、
今度はこのようなことがなきよう、丹精込めて書きます。
終盤で三人称が崩れたとおっしゃいますが、難しいもんですよね……。
二人が戦っている場合、両者を公平に描写して行くと流れが悪くなりがちで。
一つの時間と空間に二人がおり、リズム良く両者を描写出来る方は羨ましい。
どちらか一方に寄ってしまうのはなんともorz
勢いの良い流れで駆けるような立ち回りは好感が持てました。
短時間でかかれたとのことで、密度が非常に薄いのはなんともですが……
現実、刀の切りあいは当たったら負けの一発勝負。
これ位あっさりしているのもリアリティかと思います。
この世界の娘さんたちは、なんかぴんぴんしてますけどw
最後に、バトルモノが賛否両論とのご意見に私見。
賛否両論はどの分野でもあることだと思います。
バトルモノに多い否とは、戦う理由が薄っぺらいからだと思います。
何で戦わないといけないのか。
相手を斬って自分が斬られる、痛くて嫌なこと……
それを敢えてするのはなぜなのか。
普通に避ければ良いのにそれをせず、敢えてぶつかり合うに足る故とは何か。
その描写が薄くてただ戦わせただけでは、読者の賛を引き出すことは難しいと思います。
……自虐になってきやがった;;
この作品においては、斬り合う訳が薄く感じて浸ることが出来ませんでした。
今回やりたかったことをやったとのこと、次こそは、手抜きなしの貴方の本気の『一太刀』を読めることを期待します!
わぁ、長文感想だーハッフーゥ。
そうなんですよねえ……公平に書くとどうやってもリズムが悪くなる。
かといって交互にやると、決着がつかなくなる(まとまらない)
なんで、ある程度魅せる側を決めなきゃいけないんですががが。
修行不足(´・ω・`)ガンバロー。
いちおー、一太刀浴びせたら終了ルールはつけていますし、
睨み合い、間合いの測り、呼吸の探りなどの心理戦、水面下の争いを書けないこともなかったんですが、
ヒャァ我慢できねえ殺陣だー! をやりたかった。結果がこれだよ!
次回があるならば、弾幕ありの非想天則ルールでやりたい所業。
闘う理由、殺傷する理由がないと戦闘はまあ、起きないんですが、
幻想郷の住人がガチの殺し合いするとは思えないんですよね……個人的な思想ですが。
なんで、スポーツ的な意味での戦闘はあっても、
活殺権利の奪い合いには発展しないと思うのです。
そういった理由抜きで、読むのが楽しいモノを目指していくので、
また目に止まったら是非、読んで頂けると嬉しいです。
というかこれは天子が凄いのか緋想の剣が凄いのか。いや、どっちも凄いとは思うんだけどね!
弾幕勝負で無ければ、か。弾幕勝負もいちおう命懸けのスポーツではあるんだろうけどね。何にしても、一番大切なのは“魅せること”ね。