東方ジョーカー(前編)
「夫婦じゃない二人」
ぐつぐつぐつぐつ
魔理沙「よし、そろそろだな」
ここは、魔法の森にある、霧雨魔理沙邸である。
先日紅魔館で(無理やり)借りてきた本の中に、服用者の魔力を一時的に高めるという魔薬の作り方が載っていた。
彼女は今それを作成中なのである。
・・・・・・というか、あれだけ魔砲で焼の原や妖怪の丸焼きを作っておきながら、まだ魔力が、欲しいのかこの魔法使いは。
魔理沙「ふふふ、人間の欲望に、限界は無いぜ」
さいでっか・・・
ぐつぐつぐつぐつ
時計を見てみるとそろそろ次の薬品を入れるころである。
魔理沙「ええと、つぎは・・・これだな」
とフラスコに入った桃色の液体を少しずつ鍋に入れていく。
そこで、事件は起こった!
ツルッ!!
ぼちゃ!!!
魔理沙「!!!!」
唐突に手を滑らせてしまった魔理沙は本来ゆっくり入れるはずだった薬品をフラスコごと鍋の中にいれてしまった。
本来入れてはいけない量の薬品が入り少しづつ進むはずだった反応が一気に起こり、大量のエネルギーが起こる
エネルギーは最初鍋の中の薬品にたまるが、この薬は少しづつしかエネルギーを吸収できない。あっという間に飽和しそして
・・・・・・爆発する!!!!!
どぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああん!!!!!!
巨大な大爆発が起こる。その爆発は魔理沙邸を軽々と吹き飛ばし、周囲の木をあらかたへし折り、そして地面に大穴をあけた。
この爆発では生身の人間である魔理沙はひとたまりも無いだろう。
おお、魔理沙死んでしまうとは情けない。
魔理沙「こらそこ、勝手に私を亡き者にするな」
あ、生きてた、あの爆発に耐え切るとは・・・ええい幻想卿の黒魔術師は化け物か!
魔理沙「別に耐えてないぜ、全速力で爆風から逃げただけだ」
それも凄いと思うが・・・
魔理沙「しかし、困った家がなくなっちまったぜ、これから私はどうすれば・・・・・・」
個人的には、紅魔館から借りた本まで吹き飛んでいる事の方が心配なのだが。
魔理沙「しょうがない、慧音に無かったことにしてもらうか」
そう言うと魔理沙は慧音のいる里に向かった。
その後・・・
しぶる慧音に武力行使と言う素敵な説得をし弾幕ごっこに発展、その後うっかり被弾→反射的にラストスペル発動→慧音撃破
という素敵コンボを決めてしまい結局一日待つことになるのだった。
魔理沙「明日でなく、今すぐやってくれ」
慧音「無茶言うな!こんなぼろぼろの状態でできるか!明日になったらいの一番にやってやるから今日はどこかで、宿をとってこい
あと先に言っておくが、私の家や里の家はだめだからな!」
魔理沙「だめか?」
慧音「だめだ!」
魔理沙「どうしてもか?」
慧音「どうしてもだ!!」
魔理沙「・・・しょうがない、霊夢とこにでも泊めてもらうとするか」
そう言うと奇妙な魔法使いは一路神社にとんでいったのであった。
霊夢「フン~~フフン~~~ン~~ンン~」
そしてここは霊夢が住む博麗神社、今霊夢は買い物から帰り買ったものを冷蔵庫にしまっているのである。
霊夢「ええとこれは・・・」
と買い物籠から取り出したのは包みに包まれた『何か』である。
包みを開けてみると、『何か』はお店で買ってきた豚肉であった。
霊夢「包まれてちゃ判りづらいわね」
と言うとペンを持ってきて包みに何か書いていく。
霊夢「ぶ た の か た ま り っとこれでいいわね」
『ブタのかたまり』と残りの食材を冷蔵庫にしまった霊夢は縁側で一人お茶を飲む。
霊夢「ふ~~・・・平和ってすてきね」
買ってきたばかりのお茶と饅頭を食べながら霊夢は平和という物を全身で堪能してする。
キーーーーーーーーーーーーン
とそこへ来る黒い高速飛行生命体、その正体は勿論われらの魔砲使い霧雨魔理沙である。
魔理沙「よう、霊夢元気か?」
霊夢「元気よ、あなたみたいなのが来なければね」
魔理沙「ひどいぜ霊夢」
霊夢「で、今日はどんな災厄を持ち込んだのかしら?」
魔理沙「ひどいわ、霊夢それじゃあまるで私が災厄を持ちこんできているみたいじゃない」
霊夢「気色悪言い方をするな!それに実際にあなたが来たことで七色の魔法使いや悪魔の妹がきたじゃない
その時点であなたは十分災厄を持ちこんでいるわよ!」
魔理沙「まあ、その話はおいといて、ちょっと私の話を聞いてくれ」
霊夢「おいとくな!そして話も聞く気は無い!」
魔理沙「(無視して)実はちょっと困ったことになってな」
霊夢(魔理沙のやつ無理やりにでも聞かせる気ね)
少女説明中・・・・・・
魔理沙「というわで、一晩とめてくれ勿論ただとは言わない」
霊夢「いいけどただじゃ駄目よ。宿泊費代わりに何かくれる?」
魔理沙「そうだな・・・、今宵一晩私の体を好きにしていいというのはどうだ?」
霊夢「・・・」
魔理沙「・・・・・・・」
霊夢「・・・・・・・・・」
魔理沙「・・・・・・・・・(やばい、怒ったか?)」
霊夢「・・・・・・・・・・・・のね?」
魔理沙「へ?」
霊夢「だから・・・・・・いいのね?好きにして・・・」
そこで、ようやく魔理沙は気づいた、霊夢の目がいつものどこかふわふわした目ではなく獲物を狩る野獣の目になっていることに。
魔理沙「えええええ、えっと・・・そうだ!この間美味いと評判の酒を手に入れたんだ、明日家が元に戻ったら
それをやるからそれで、いいだろ?なっなっなっ」
うっかり狼を起こしてしまった子羊は生き残るために必死で交渉を持ちかける。今交渉に失敗すれば目の前の野獣に
(違う意味で)食べられてしまう、がんばれ魔理沙
霊夢「・・・」
魔理沙「・・・・・・」
霊夢「・・・・・・・・・」
魔理沙(神様、仏様、魅魔様、どうかどうか私を助けてください)
生き残るために必死で神頼みする魔理沙、果たして彼女に奇跡は起こるのか?
霊夢「仕方ないわね、その代わりちゃんと渡すのよ、もし渡さなかった場合は・・・」
魔理沙「渡す、明日家が元に戻ったら必ず渡すからなっ」
霊夢「しょうがない、知らない中でもないし、ほっとくて凍死でもされたら目覚めが悪いし、いいわよ」
魔理沙「さ、さんきゅ、霊夢」
どうやら奇跡は起きたらしい、狼は眠りについたようだ。霊夢の目が元のどこか捕らえずらいふわふわした目に戻る
霊夢「ただし、布団は自分で引くこと、自分で使った食器は自分で洗うこと、スペルカードの使用禁止、そうねあと・・・」
魔理沙「まだあるのか?」
霊夢「邪魔物が来た場合は神社に危害が加わらない所で撃破してくる事、いいわね!」
魔理沙「わかったぜ」
霊夢「守れ無かったら、外に放り出すわよ」
魔理沙「わかった、ちゃんと守る(ふう~、とりあえず危機は去ったみたいだな)」
無事宿を確保した魔理沙。これでようやくほっとできる、とその時。
ぐう~~~
鳴り出すお腹、そういえば、薬を作っていたため、昨日の夜から何も食べていなかった
霊夢「ったく、現金なお腹ねぇー・・・ま、いいわちょうどお昼の時間だしご飯にしますか
魔理沙作るの手伝って」
そう言うと巫女服の上にエプロンを着て台所に行く霊夢、そしてそれに続く魔理沙
魔理沙「おう!わかったぜで、私は何をすればいい」
霊夢「そうね・・・私はご飯と、味噌汁は朝の残りがあるからそれを暖めるわ、魔理沙は・・・冷蔵庫から納豆と佃煮を持ってきて」
魔理沙「おう!」
魔理沙に指示を出した後ご飯と味噌汁を確認する霊夢、ご飯は間に合いそうだが味噌汁は追加しないと駄目だ、量が足りない
霊夢「魔理沙ついでに、豆腐を持ってきて」
魔理沙「わかった」
冷蔵庫をゴソゴソと探す魔理沙、ふと包みを発見する
魔理沙(何だこれ?)
よく見ると包みには文字が書いてある
魔理沙「ええと、何々、豚の・・・」
豚の魂
魔理沙「ああ、豚の魂か、・・・・・・って!」
魔理沙「豚の魂!!!」
びっくりする魔理沙、その声を聞きつけて、霊夢が台所から駆けつける。
霊夢「どうしたの?大声なんか上げて」
魔理沙「霊夢ちょっとこれなんだ?」
魔理沙は包みを霊夢に渡し、『豚の魂』を指差す。
霊夢「これって、ここに書いてあるとおり『ぶたのかたまり』よ。魔理沙もしかして漢字読めない?」
魔理沙「・・・霊夢、ちょっと紙と鉛筆を貸してもらえるか?」
霊夢「いいけど、何?」
魔理沙「いいいから!」
霊夢「・・・?」
強引に紙と鉛筆を借りる魔理沙。
魔理沙「霊夢いいか、かたまりは漢字で書くとこう!」
塊
霊夢「へ?」
魔理沙「お前が書いたのは、『かたまり』ではなく『たましい』と読むんだよ」
霊夢「う、うそ・・・」
魔理沙「嘘だと思うなら、辞書でも出して調べてみろ!」
あわてて辞書を引っ張り出し確認する霊夢。
霊夢「・・・・・・・・・・・・ほんとだ」
魔理沙「ったく、巫女なのに漢字もろくに書けんのかおまえは・・・」
霊夢「悪い!いいじゃないちょっとの違いぐらい」
そう言うと霊夢は、魔理沙の書いた塊の隣に魂を書き。
霊夢「ほら、こんなにそっくり」
塊魂
魔理沙「いや、霊夢・・・違いはちょっとでも意味は全然違うぞ」
霊夢「いいじゃない、そんな事よりさっさとお昼ご飯にするわよ。」
そこまで言うと魔理沙を引きずって台所にいく霊夢。
魔理沙「たく・・・やれやれだぜ」
その後、魔理沙にご飯の用意を指示した霊夢は味噌汁の追加分を作り始めた。
霊夢「魔理沙ー豆腐はー?」
魔理沙「あ、わりぃ忘れてた。すまないが自分で出してくれ」
霊夢「もう、しょうがないわねー」
そう言うと霊夢は豆腐を取りに冷蔵庫に方に向かっていった。
その間も魔理沙はご飯の用意をしていく。
魔理沙「♪~~~~」
ちゃぶ台をふきんで拭き、箸を置く、茶碗にご飯をよそい台に置き、その横に納豆のパックを置く後は、中央に佃煮をいれた
器を置けば終わりだ。
魔理沙「よし、こんなもんかな」
魔理沙「霊夢の方はもう出来たかな?」
そう言うと台所に行ってみる魔理沙、見ると霊夢は冷蔵庫のまえでなにやら悩んでいた。
魔理沙「どうした霊夢?」
霊夢「え、いやちょっとどの豆腐を使おうか迷ってて、魔理沙はどの豆腐がいいと思う」
1:賞味期限を2週間過ぎた豆腐
2:今日買ってきたばかりの豆腐
3:賞味期限が2146年3月4日の豆腐のような物
魔理沙「2だ、それ以外私は豆腐と認めん。」
霊夢「え~そう?1も3も美味しそうなのに」
魔理沙「というか3はどうやっててにいれた・・・」
霊夢「これ、こないだ紫がくれたの、何でもスキマで拾ったらしいわよ」
魔理沙「ンな怪しい物を食おうとするな!!とりあえず私は2を推奨するぜ
というかそれ以外は味噌汁の具ではない!」
霊夢「え~~~・・・しょうがない、もったいないけどたまには買いたての豆腐で味噌汁を作りますか」
魔理沙(たまにはって事はいつもこいつは、いつもは1か3の豆腐を使っているのか?)
その辺をじっくり聞きたいが怖くて聞くに聞けない魔理沙であった。
その5分後ようやく魔理沙は昼御飯にありつけたのだった。
かちゃかちゃもぐもぐ
ぱくぱく、ごっくん!
ずず~~~
魔理沙「うん、相変わらず美味いな霊夢の作る御飯は」
霊夢「そう?いつもと一緒だけど?」
魔理沙「いや、確かに霊夢の御飯は美味いぜ・・こう、なんてゆうか食べているだけで心がウキウキしてくるんだ」
霊夢「そうね・・・でも、それは・・・」
席を立つ霊夢。
魔理沙「?」
霊夢「魔理沙の味噌汁に」
縁側に立ち靴をはく霊夢。
魔理沙「私の味噌汁に?」
霊夢「昨日、床下から見つけた怪しいきのこを入れたからだと思うの!!!」
霊夢、明日にむかってダッシュ。
魔理沙「な、おいまてこらぁぁああああ!!!!」
急いで追いかける魔理沙、スタートは遅いがスピードでは彼女に分がある。足の遅い霊夢はあっとまに捕まってしまう。
魔理沙「ったく、ひとに何食わせてるんだよ」
そう言いながら、霊夢の首根っこ持って縁側に連行する魔理沙。
霊夢「いいじゃない、減るもんじゃないし味見ぐらい」
魔理沙「良くない、下手すりゃ私の命が減る!といかお前のやったのは味見じゃなく毒見だ」
たしかに下手すれば白玉楼の仲間入りである。
まあ、それはそれでいいかも知れない、亡霊の黒魔術師『霧雨 魔理沙』の誕生である。
霊夢「(ボソッと)そうなってくれた方が静かでいいのに」
魔理沙「なんかいったか?」
霊夢「いいえ、なにも」
魔理沙「まったく、・・・・・・っう!!」
と急に胸を押さえて苦しみだす魔理沙。
霊夢「ちょ、ちょっと魔理沙どうしたの大丈夫?魔理沙!!」
魔理沙「う、ううう」
霊夢「う?」
魔理沙「ウキーーーーーー!!」
突然、サルの様な奇声をあげ神社の庭を飛び跳ねだす魔理沙。
霊夢「・・・・・・へ?」
霊夢はあまりにも突然のことに呆然とする霊夢。
魔理沙「ウキーーーウキキ---ーー」
霊夢「これは、どう考えても・・・」
きのこの影響である、というかそれ以外に魔理沙がこうなる原因が無い。
霊夢「あのきのこ、毒きのこだったのね、あぶなかったわ」
魔理沙「ウキウキウキーーーーーー」
そう言うとと霊夢は懐から一冊の本を取り出す良く見ると表に『霊夢の食べれる物リスト』と書いてある。
霊夢「ええと○月×日床下で見つけたきのこ
特徴 かさに人の顔がありうめき声をあげる
味 魔理沙の話からするとまずくは無いようだ
食用 × 食すと猿のようになる こんなもんかしら」
どうやら神社周辺で取れる物が食べれるがどうか書かれた霊夢自作の本のようである。
というか、人面でなおかつうめき声をあげるきのこを人に食わすなよ・・・
霊夢「いいじゃない、ひょっとしたら食べらるかも知れないし」
あれを食えるかもしれないと思う霊夢の感覚っていったい・・・
魔理沙「ウキーー」
霊夢「!」
ドゲシ!!
霊夢「ヘブ!!」
と暴れまわっていた魔理沙が霊夢にとび蹴りをかます。
結構的確にきまったが大丈夫か?
霊夢「・・・・・・ふっ」
と、なにやら不敵な笑みを浮かべる巫女さん、よく見るとなにやらどす黒いオーラを出している!
魔理沙「???」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
霊夢「人気投票1位だからって図に乗りおってーーーー!!塵と消えろーーーー夢想天生!!」
魔理沙「!!」
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
霊夢の放ったスペルカードは庭に穴を開けながら魔理沙の意識をうばっていった。
弾幕が止むと其処には穴だらけの庭と、ぴくぴくと動く半死のまりさの姿があった。
魔理沙じゃ無かったら死んでいたな・・・
霊夢「やば!やりすぎちゃった!」
急いで死に掛けのまりさを寝室に運び布団に寝かせ治療をする。
霊夢「ああ、そうだ庭の穴も埋めなくちゃ」
しかし、残念ながら霊夢の持つ術に庭の穴を埋めるものはない、仕方なくスコップを持ってきて地道に埋める。
ザックザックザック
霊夢(うう~~、次からはちょっとは考えてやろう)
庭の穴埋めは霊夢に重労働という名の拷問となり彼女を反省させたのであった。
「夫婦じゃない二人」
ぐつぐつぐつぐつ
魔理沙「よし、そろそろだな」
ここは、魔法の森にある、霧雨魔理沙邸である。
先日紅魔館で(無理やり)借りてきた本の中に、服用者の魔力を一時的に高めるという魔薬の作り方が載っていた。
彼女は今それを作成中なのである。
・・・・・・というか、あれだけ魔砲で焼の原や妖怪の丸焼きを作っておきながら、まだ魔力が、欲しいのかこの魔法使いは。
魔理沙「ふふふ、人間の欲望に、限界は無いぜ」
さいでっか・・・
ぐつぐつぐつぐつ
時計を見てみるとそろそろ次の薬品を入れるころである。
魔理沙「ええと、つぎは・・・これだな」
とフラスコに入った桃色の液体を少しずつ鍋に入れていく。
そこで、事件は起こった!
ツルッ!!
ぼちゃ!!!
魔理沙「!!!!」
唐突に手を滑らせてしまった魔理沙は本来ゆっくり入れるはずだった薬品をフラスコごと鍋の中にいれてしまった。
本来入れてはいけない量の薬品が入り少しづつ進むはずだった反応が一気に起こり、大量のエネルギーが起こる
エネルギーは最初鍋の中の薬品にたまるが、この薬は少しづつしかエネルギーを吸収できない。あっという間に飽和しそして
・・・・・・爆発する!!!!!
どぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああん!!!!!!
巨大な大爆発が起こる。その爆発は魔理沙邸を軽々と吹き飛ばし、周囲の木をあらかたへし折り、そして地面に大穴をあけた。
この爆発では生身の人間である魔理沙はひとたまりも無いだろう。
おお、魔理沙死んでしまうとは情けない。
魔理沙「こらそこ、勝手に私を亡き者にするな」
あ、生きてた、あの爆発に耐え切るとは・・・ええい幻想卿の黒魔術師は化け物か!
魔理沙「別に耐えてないぜ、全速力で爆風から逃げただけだ」
それも凄いと思うが・・・
魔理沙「しかし、困った家がなくなっちまったぜ、これから私はどうすれば・・・・・・」
個人的には、紅魔館から借りた本まで吹き飛んでいる事の方が心配なのだが。
魔理沙「しょうがない、慧音に無かったことにしてもらうか」
そう言うと魔理沙は慧音のいる里に向かった。
その後・・・
しぶる慧音に武力行使と言う素敵な説得をし弾幕ごっこに発展、その後うっかり被弾→反射的にラストスペル発動→慧音撃破
という素敵コンボを決めてしまい結局一日待つことになるのだった。
魔理沙「明日でなく、今すぐやってくれ」
慧音「無茶言うな!こんなぼろぼろの状態でできるか!明日になったらいの一番にやってやるから今日はどこかで、宿をとってこい
あと先に言っておくが、私の家や里の家はだめだからな!」
魔理沙「だめか?」
慧音「だめだ!」
魔理沙「どうしてもか?」
慧音「どうしてもだ!!」
魔理沙「・・・しょうがない、霊夢とこにでも泊めてもらうとするか」
そう言うと奇妙な魔法使いは一路神社にとんでいったのであった。
霊夢「フン~~フフン~~~ン~~ンン~」
そしてここは霊夢が住む博麗神社、今霊夢は買い物から帰り買ったものを冷蔵庫にしまっているのである。
霊夢「ええとこれは・・・」
と買い物籠から取り出したのは包みに包まれた『何か』である。
包みを開けてみると、『何か』はお店で買ってきた豚肉であった。
霊夢「包まれてちゃ判りづらいわね」
と言うとペンを持ってきて包みに何か書いていく。
霊夢「ぶ た の か た ま り っとこれでいいわね」
『ブタのかたまり』と残りの食材を冷蔵庫にしまった霊夢は縁側で一人お茶を飲む。
霊夢「ふ~~・・・平和ってすてきね」
買ってきたばかりのお茶と饅頭を食べながら霊夢は平和という物を全身で堪能してする。
キーーーーーーーーーーーーン
とそこへ来る黒い高速飛行生命体、その正体は勿論われらの魔砲使い霧雨魔理沙である。
魔理沙「よう、霊夢元気か?」
霊夢「元気よ、あなたみたいなのが来なければね」
魔理沙「ひどいぜ霊夢」
霊夢「で、今日はどんな災厄を持ち込んだのかしら?」
魔理沙「ひどいわ、霊夢それじゃあまるで私が災厄を持ちこんできているみたいじゃない」
霊夢「気色悪言い方をするな!それに実際にあなたが来たことで七色の魔法使いや悪魔の妹がきたじゃない
その時点であなたは十分災厄を持ちこんでいるわよ!」
魔理沙「まあ、その話はおいといて、ちょっと私の話を聞いてくれ」
霊夢「おいとくな!そして話も聞く気は無い!」
魔理沙「(無視して)実はちょっと困ったことになってな」
霊夢(魔理沙のやつ無理やりにでも聞かせる気ね)
少女説明中・・・・・・
魔理沙「というわで、一晩とめてくれ勿論ただとは言わない」
霊夢「いいけどただじゃ駄目よ。宿泊費代わりに何かくれる?」
魔理沙「そうだな・・・、今宵一晩私の体を好きにしていいというのはどうだ?」
霊夢「・・・」
魔理沙「・・・・・・・」
霊夢「・・・・・・・・・」
魔理沙「・・・・・・・・・(やばい、怒ったか?)」
霊夢「・・・・・・・・・・・・のね?」
魔理沙「へ?」
霊夢「だから・・・・・・いいのね?好きにして・・・」
そこで、ようやく魔理沙は気づいた、霊夢の目がいつものどこかふわふわした目ではなく獲物を狩る野獣の目になっていることに。
魔理沙「えええええ、えっと・・・そうだ!この間美味いと評判の酒を手に入れたんだ、明日家が元に戻ったら
それをやるからそれで、いいだろ?なっなっなっ」
うっかり狼を起こしてしまった子羊は生き残るために必死で交渉を持ちかける。今交渉に失敗すれば目の前の野獣に
(違う意味で)食べられてしまう、がんばれ魔理沙
霊夢「・・・」
魔理沙「・・・・・・」
霊夢「・・・・・・・・・」
魔理沙(神様、仏様、魅魔様、どうかどうか私を助けてください)
生き残るために必死で神頼みする魔理沙、果たして彼女に奇跡は起こるのか?
霊夢「仕方ないわね、その代わりちゃんと渡すのよ、もし渡さなかった場合は・・・」
魔理沙「渡す、明日家が元に戻ったら必ず渡すからなっ」
霊夢「しょうがない、知らない中でもないし、ほっとくて凍死でもされたら目覚めが悪いし、いいわよ」
魔理沙「さ、さんきゅ、霊夢」
どうやら奇跡は起きたらしい、狼は眠りについたようだ。霊夢の目が元のどこか捕らえずらいふわふわした目に戻る
霊夢「ただし、布団は自分で引くこと、自分で使った食器は自分で洗うこと、スペルカードの使用禁止、そうねあと・・・」
魔理沙「まだあるのか?」
霊夢「邪魔物が来た場合は神社に危害が加わらない所で撃破してくる事、いいわね!」
魔理沙「わかったぜ」
霊夢「守れ無かったら、外に放り出すわよ」
魔理沙「わかった、ちゃんと守る(ふう~、とりあえず危機は去ったみたいだな)」
無事宿を確保した魔理沙。これでようやくほっとできる、とその時。
ぐう~~~
鳴り出すお腹、そういえば、薬を作っていたため、昨日の夜から何も食べていなかった
霊夢「ったく、現金なお腹ねぇー・・・ま、いいわちょうどお昼の時間だしご飯にしますか
魔理沙作るの手伝って」
そう言うと巫女服の上にエプロンを着て台所に行く霊夢、そしてそれに続く魔理沙
魔理沙「おう!わかったぜで、私は何をすればいい」
霊夢「そうね・・・私はご飯と、味噌汁は朝の残りがあるからそれを暖めるわ、魔理沙は・・・冷蔵庫から納豆と佃煮を持ってきて」
魔理沙「おう!」
魔理沙に指示を出した後ご飯と味噌汁を確認する霊夢、ご飯は間に合いそうだが味噌汁は追加しないと駄目だ、量が足りない
霊夢「魔理沙ついでに、豆腐を持ってきて」
魔理沙「わかった」
冷蔵庫をゴソゴソと探す魔理沙、ふと包みを発見する
魔理沙(何だこれ?)
よく見ると包みには文字が書いてある
魔理沙「ええと、何々、豚の・・・」
豚の魂
魔理沙「ああ、豚の魂か、・・・・・・って!」
魔理沙「豚の魂!!!」
びっくりする魔理沙、その声を聞きつけて、霊夢が台所から駆けつける。
霊夢「どうしたの?大声なんか上げて」
魔理沙「霊夢ちょっとこれなんだ?」
魔理沙は包みを霊夢に渡し、『豚の魂』を指差す。
霊夢「これって、ここに書いてあるとおり『ぶたのかたまり』よ。魔理沙もしかして漢字読めない?」
魔理沙「・・・霊夢、ちょっと紙と鉛筆を貸してもらえるか?」
霊夢「いいけど、何?」
魔理沙「いいいから!」
霊夢「・・・?」
強引に紙と鉛筆を借りる魔理沙。
魔理沙「霊夢いいか、かたまりは漢字で書くとこう!」
塊
霊夢「へ?」
魔理沙「お前が書いたのは、『かたまり』ではなく『たましい』と読むんだよ」
霊夢「う、うそ・・・」
魔理沙「嘘だと思うなら、辞書でも出して調べてみろ!」
あわてて辞書を引っ張り出し確認する霊夢。
霊夢「・・・・・・・・・・・・ほんとだ」
魔理沙「ったく、巫女なのに漢字もろくに書けんのかおまえは・・・」
霊夢「悪い!いいじゃないちょっとの違いぐらい」
そう言うと霊夢は、魔理沙の書いた塊の隣に魂を書き。
霊夢「ほら、こんなにそっくり」
塊魂
魔理沙「いや、霊夢・・・違いはちょっとでも意味は全然違うぞ」
霊夢「いいじゃない、そんな事よりさっさとお昼ご飯にするわよ。」
そこまで言うと魔理沙を引きずって台所にいく霊夢。
魔理沙「たく・・・やれやれだぜ」
その後、魔理沙にご飯の用意を指示した霊夢は味噌汁の追加分を作り始めた。
霊夢「魔理沙ー豆腐はー?」
魔理沙「あ、わりぃ忘れてた。すまないが自分で出してくれ」
霊夢「もう、しょうがないわねー」
そう言うと霊夢は豆腐を取りに冷蔵庫に方に向かっていった。
その間も魔理沙はご飯の用意をしていく。
魔理沙「♪~~~~」
ちゃぶ台をふきんで拭き、箸を置く、茶碗にご飯をよそい台に置き、その横に納豆のパックを置く後は、中央に佃煮をいれた
器を置けば終わりだ。
魔理沙「よし、こんなもんかな」
魔理沙「霊夢の方はもう出来たかな?」
そう言うと台所に行ってみる魔理沙、見ると霊夢は冷蔵庫のまえでなにやら悩んでいた。
魔理沙「どうした霊夢?」
霊夢「え、いやちょっとどの豆腐を使おうか迷ってて、魔理沙はどの豆腐がいいと思う」
1:賞味期限を2週間過ぎた豆腐
2:今日買ってきたばかりの豆腐
3:賞味期限が2146年3月4日の豆腐のような物
魔理沙「2だ、それ以外私は豆腐と認めん。」
霊夢「え~そう?1も3も美味しそうなのに」
魔理沙「というか3はどうやっててにいれた・・・」
霊夢「これ、こないだ紫がくれたの、何でもスキマで拾ったらしいわよ」
魔理沙「ンな怪しい物を食おうとするな!!とりあえず私は2を推奨するぜ
というかそれ以外は味噌汁の具ではない!」
霊夢「え~~~・・・しょうがない、もったいないけどたまには買いたての豆腐で味噌汁を作りますか」
魔理沙(たまにはって事はいつもこいつは、いつもは1か3の豆腐を使っているのか?)
その辺をじっくり聞きたいが怖くて聞くに聞けない魔理沙であった。
その5分後ようやく魔理沙は昼御飯にありつけたのだった。
かちゃかちゃもぐもぐ
ぱくぱく、ごっくん!
ずず~~~
魔理沙「うん、相変わらず美味いな霊夢の作る御飯は」
霊夢「そう?いつもと一緒だけど?」
魔理沙「いや、確かに霊夢の御飯は美味いぜ・・こう、なんてゆうか食べているだけで心がウキウキしてくるんだ」
霊夢「そうね・・・でも、それは・・・」
席を立つ霊夢。
魔理沙「?」
霊夢「魔理沙の味噌汁に」
縁側に立ち靴をはく霊夢。
魔理沙「私の味噌汁に?」
霊夢「昨日、床下から見つけた怪しいきのこを入れたからだと思うの!!!」
霊夢、明日にむかってダッシュ。
魔理沙「な、おいまてこらぁぁああああ!!!!」
急いで追いかける魔理沙、スタートは遅いがスピードでは彼女に分がある。足の遅い霊夢はあっとまに捕まってしまう。
魔理沙「ったく、ひとに何食わせてるんだよ」
そう言いながら、霊夢の首根っこ持って縁側に連行する魔理沙。
霊夢「いいじゃない、減るもんじゃないし味見ぐらい」
魔理沙「良くない、下手すりゃ私の命が減る!といかお前のやったのは味見じゃなく毒見だ」
たしかに下手すれば白玉楼の仲間入りである。
まあ、それはそれでいいかも知れない、亡霊の黒魔術師『霧雨 魔理沙』の誕生である。
霊夢「(ボソッと)そうなってくれた方が静かでいいのに」
魔理沙「なんかいったか?」
霊夢「いいえ、なにも」
魔理沙「まったく、・・・・・・っう!!」
と急に胸を押さえて苦しみだす魔理沙。
霊夢「ちょ、ちょっと魔理沙どうしたの大丈夫?魔理沙!!」
魔理沙「う、ううう」
霊夢「う?」
魔理沙「ウキーーーーーー!!」
突然、サルの様な奇声をあげ神社の庭を飛び跳ねだす魔理沙。
霊夢「・・・・・・へ?」
霊夢はあまりにも突然のことに呆然とする霊夢。
魔理沙「ウキーーーウキキ---ーー」
霊夢「これは、どう考えても・・・」
きのこの影響である、というかそれ以外に魔理沙がこうなる原因が無い。
霊夢「あのきのこ、毒きのこだったのね、あぶなかったわ」
魔理沙「ウキウキウキーーーーーー」
そう言うとと霊夢は懐から一冊の本を取り出す良く見ると表に『霊夢の食べれる物リスト』と書いてある。
霊夢「ええと○月×日床下で見つけたきのこ
特徴 かさに人の顔がありうめき声をあげる
味 魔理沙の話からするとまずくは無いようだ
食用 × 食すと猿のようになる こんなもんかしら」
どうやら神社周辺で取れる物が食べれるがどうか書かれた霊夢自作の本のようである。
というか、人面でなおかつうめき声をあげるきのこを人に食わすなよ・・・
霊夢「いいじゃない、ひょっとしたら食べらるかも知れないし」
あれを食えるかもしれないと思う霊夢の感覚っていったい・・・
魔理沙「ウキーー」
霊夢「!」
ドゲシ!!
霊夢「ヘブ!!」
と暴れまわっていた魔理沙が霊夢にとび蹴りをかます。
結構的確にきまったが大丈夫か?
霊夢「・・・・・・ふっ」
と、なにやら不敵な笑みを浮かべる巫女さん、よく見るとなにやらどす黒いオーラを出している!
魔理沙「???」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
霊夢「人気投票1位だからって図に乗りおってーーーー!!塵と消えろーーーー夢想天生!!」
魔理沙「!!」
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
霊夢の放ったスペルカードは庭に穴を開けながら魔理沙の意識をうばっていった。
弾幕が止むと其処には穴だらけの庭と、ぴくぴくと動く半死のまりさの姿があった。
魔理沙じゃ無かったら死んでいたな・・・
霊夢「やば!やりすぎちゃった!」
急いで死に掛けのまりさを寝室に運び布団に寝かせ治療をする。
霊夢「ああ、そうだ庭の穴も埋めなくちゃ」
しかし、残念ながら霊夢の持つ術に庭の穴を埋めるものはない、仕方なくスコップを持ってきて地道に埋める。
ザックザックザック
霊夢(うう~~、次からはちょっとは考えてやろう)
庭の穴埋めは霊夢に重労働という名の拷問となり彼女を反省させたのであった。
一つだけ・・・サイン本持ってるぜ。いいでしょ?
・・・後編期待してます。魔理沙を生物にしないように
元ネタへの+aがしっかりしてると思う。よく繋げられるなぁ