私は走っている。
私は今、走っている。
理由は・・・・人間を護る為。
最初は・・満月の夜、竹藪で異変を感じた。
里の者ではない、気配。
並の人間ではない気配。
その後しばらくして気配は消えた。
私はある者から情報を得た。
いつかそれが幻想郷の結界を又越えてくる、と。
私は走っている。・・・・どこへ?
・・・・・・
「こんな夜遅くにお客さん?」
長い長い階段の途中に式神、八雲藍は立っていた
「悪いけど、いまご主人様はお休み中なの。お引取り願おうか」
しかしそれは歩きをやめない。止まる気配が無い。・・・階段を登ってくる。
「これ以上近づくなら、力ずくでも帰らせるぞ」
それでも止まらない。まるで人形の様に階段の先を常に見つめ登ってゆく。
「これ以上近づくなといっている!」
いつもならもう既に攻撃しているはずの距離なのに、藍は何故か動揺していた。
「何故、攻撃できない・・・」
それはどんどん近づいてくる。
それにつれてどんどん攻撃意欲がなくなってくる。
そして足に力が入らなくなってきた。
「この程度の人間に恐れている・・?」
だが、藍は決して恐怖心を持っているわけではなかった
何か、別の感情が体を抑えている
「・・・・・ご主人様・・」
そう口にして気が付いた。
それからは主人と似た雰囲気を放っていた。
式神である藍が逆らえないほど、よく似た・・・・雰囲気
それは藍を通り過ぎ、階段を登っていった。
私は走っている
あいつの目覚めさせる為にここに来たというのに。はぐれてしまった。
空を見上げる、雲一つ無い夜空が広がっている。
3時50分・・・もうここに来てから30分以上経っている。
ここは何処?・・・・魔法の森・・・・
・・・あ、家が見えてきた・・・
「あー誰だ?」
中から白と黒の服を着た少女が現れた。簡単に言えば魔女。ここ日本よね?
「人を探しています。ご協力いただけませんか?」
少女は最初渋っていたようだが、私が持っていた本に目が行き、それをくれるならという条件下の元協力してくれるようだ
「で、どこか心当たりは無いのか?」
二人で箒に乗りながら魔女は訪ねてきた。
あいつはあの能力ゆえに結界が強いところへ行っている・・・と思う。
そう告げると、
「あー。あいつの所かもしれんな。ちょっとめんどくさいぜ」
といって進行方向を変えた。
「ここにいるんだな・・」
彼女に案内されながら幻想郷を疾走してきた。
目前には長い階段がある。
ふぅと一息ついてまた走り出
「ぉぅ、変な奴とあったな」
空から声がした。
・・・・・魔理沙か。
「私は今、忙しい。用事が無いならどっかに行け」
魔理沙は空から降りてきて私の横に並んだ。その後ろから見慣れぬ人間が付いていた。
・・・どうやら目的は一緒・・・らしい。魔理沙は違うかもしれないが。
「先に行くぞ」
私は走った。
「私たちも行くぞ。」
私たちは箒に乗った
「さて、私も行くかな面白そうだし」
声がする
「ったく藍は何をしてるのかしら。」
こうも侵入者を入れられるのは困るのよね。どっかの誰かさんみたいだわ。
さて。
この娘・・・私を見ている
「何か用かしら、見知らぬ人間さん」
「・・・・」
「・・・・答えないの?つまんないわね」
「・・・・・(何かを呟いている)」
「・・・・もう一度聞くわ。何 か 用 で す か ?」
「こ・・、夢・・・実・・・・えて・・」
娘は近づいてくる。何のためらいも無く。こ の わ た し に
「礼儀というものを知らないようね。人間。ちょっと痛い目を見てもらおうかしら」
-境符「四重結界」-!
「・・・・・(スッ)」
・・・・かわされた!
「あ、あなた。何者!」
「ここ・、夢?・・実?ね・・えてよ・・」
「!」
「ここは、夢?現実?ねぇ教えてよ、ねぇ。ねぇ!」
くっ!!
-紫奥義「弾幕結・・・
「まったぁぁぁぁぁ!!!」私は動きを止めた
ガバッと何かが階段から娘に飛びついた
「この人間には、指一本触れさせない!」
少し遅れて・・・
「あー、あいつか?紫ー迷子預かりに来たぜ」
「メリー!」
魔理沙・・・の後ろにいる少女が娘に向って叫ぶ
「あ・・・蓮子?」
慧音(といったかしら?)の腕の中にいる娘の雰囲気が変わった。生気を取り戻したかのようにごく普通の人間の気配を感じた。
「いきなりどっかいくんだから心配したじゃない!」
「ん・・・全然覚えてない・・」
「夢遊病か?記憶障害とかもあるんだったら良い医者が居るぜ?上手くいけば死ななくなるぜ」
あの娘は・・・・何だ、この感じ。ざわつく・・・
すっと私は腕を揚げた
・・・・界」-
宣言完了・・・
慧音は勢い良くこちらを向く
「指一本も触れさせないと言った筈だ!」
-日出づる国の天子-
「慧音!私も宴に参加するわ!」
何処からともなく声がする。
慧音の目の前に霧が集まっていく。
そしてそれは鬼の形を成していく。
伊吹萃香。
慧音をここまで誘導してきたのは彼女である。
彼女はここしばらく霧となって幻想郷を見てきた。
-百万鬼夜行-
「私が相手の弾幕を相殺するわ!」
「慧音はレーザーを張れ!奴は隙間に隠れているわ!・・・人間を護れ!」
慧音のスペルにより人間たちはレーザーに包まれた。
弾幕結界の無数の弾幕は百万の軍隊に次々に被弾していく。
すさまじい光景である。最高レベルのスペル合戦が目の前で繰り広げられているのだ、魔理沙も呆然としている。
「!」
急にメリーが目を見開いた。
どうした?と蓮子が問うと。
すっと指を突き出し
「あそこの結界が薄い。もしかしたらいけるかも」
「どれくらいで一番脆くなる?」
「・・・あと40秒、39・・」
「魔女さん!」
「お?」
「これ、約束の本です」
「お。ありがとだぜ」
「で、ちょっとお願いが・・」
「慧音!スペルを解け!」
魔理沙が叫ぶ
慧音はまだ弾幕結界が終わっていないのに何を言い出すのやら、と困惑の表情を浮かべている。
「早く解け!」
慧音は「ぅ、うむ・・」とスペルを中断した
と、同時に人間が走り出す。魔理沙は符を構えている
-魔砲「ファイナルスパーク」-
「4・・3・・2・・1」
魔理沙のファイナルスパークは人間たちの頭上を越え、何かに被弾した。
と、被弾と同時に大きな亀裂が走る。・・・結界のようだ。
その亀裂に吸い込まれるように人間たちは入っていった。
その数秒後、亀裂は閉じ、そこには人間は居なかった。
どうやら幻想郷から無事脱出したようだった。
「で、何で萃香が居るんだ?」
「まぁ簡単なことよ。最近珍しく鬼を怖がる奴に会ったのよ。」
「・・そういうことか・・」
「?。二人でわけ分からん話はやめてくれ。」
鬼は人の恐怖心の象徴。人が恐れないと鬼は存在できない。
鬼を怖がる人間=自分の存在を肯定するもの。それをみすみす殺せない・・・か。
「あぁ、私が取り乱すなんて・・・結局あの二人は何者だったのかしら」
「なんか紫に似てたぜ。隠し子か?」
「そ、そんな紫様の・・・ばかー!」
「あ、藍!主人に向って馬鹿とは何よ!」
そんなこんなで夜が明けた、いたっていつもどおりである。
その頃の博麗神社。
「誰よ!結界に亀裂なんか作ったのはー!」
バランスが乱れた結界を霊夢は直していたら夜が明けてしまった
私は今、走っている。
理由は・・・・人間を護る為。
最初は・・満月の夜、竹藪で異変を感じた。
里の者ではない、気配。
並の人間ではない気配。
その後しばらくして気配は消えた。
私はある者から情報を得た。
いつかそれが幻想郷の結界を又越えてくる、と。
私は走っている。・・・・どこへ?
・・・・・・
「こんな夜遅くにお客さん?」
長い長い階段の途中に式神、八雲藍は立っていた
「悪いけど、いまご主人様はお休み中なの。お引取り願おうか」
しかしそれは歩きをやめない。止まる気配が無い。・・・階段を登ってくる。
「これ以上近づくなら、力ずくでも帰らせるぞ」
それでも止まらない。まるで人形の様に階段の先を常に見つめ登ってゆく。
「これ以上近づくなといっている!」
いつもならもう既に攻撃しているはずの距離なのに、藍は何故か動揺していた。
「何故、攻撃できない・・・」
それはどんどん近づいてくる。
それにつれてどんどん攻撃意欲がなくなってくる。
そして足に力が入らなくなってきた。
「この程度の人間に恐れている・・?」
だが、藍は決して恐怖心を持っているわけではなかった
何か、別の感情が体を抑えている
「・・・・・ご主人様・・」
そう口にして気が付いた。
それからは主人と似た雰囲気を放っていた。
式神である藍が逆らえないほど、よく似た・・・・雰囲気
それは藍を通り過ぎ、階段を登っていった。
私は走っている
あいつの目覚めさせる為にここに来たというのに。はぐれてしまった。
空を見上げる、雲一つ無い夜空が広がっている。
3時50分・・・もうここに来てから30分以上経っている。
ここは何処?・・・・魔法の森・・・・
・・・あ、家が見えてきた・・・
「あー誰だ?」
中から白と黒の服を着た少女が現れた。簡単に言えば魔女。ここ日本よね?
「人を探しています。ご協力いただけませんか?」
少女は最初渋っていたようだが、私が持っていた本に目が行き、それをくれるならという条件下の元協力してくれるようだ
「で、どこか心当たりは無いのか?」
二人で箒に乗りながら魔女は訪ねてきた。
あいつはあの能力ゆえに結界が強いところへ行っている・・・と思う。
そう告げると、
「あー。あいつの所かもしれんな。ちょっとめんどくさいぜ」
といって進行方向を変えた。
「ここにいるんだな・・」
彼女に案内されながら幻想郷を疾走してきた。
目前には長い階段がある。
ふぅと一息ついてまた走り出
「ぉぅ、変な奴とあったな」
空から声がした。
・・・・・魔理沙か。
「私は今、忙しい。用事が無いならどっかに行け」
魔理沙は空から降りてきて私の横に並んだ。その後ろから見慣れぬ人間が付いていた。
・・・どうやら目的は一緒・・・らしい。魔理沙は違うかもしれないが。
「先に行くぞ」
私は走った。
「私たちも行くぞ。」
私たちは箒に乗った
「さて、私も行くかな面白そうだし」
声がする
「ったく藍は何をしてるのかしら。」
こうも侵入者を入れられるのは困るのよね。どっかの誰かさんみたいだわ。
さて。
この娘・・・私を見ている
「何か用かしら、見知らぬ人間さん」
「・・・・」
「・・・・答えないの?つまんないわね」
「・・・・・(何かを呟いている)」
「・・・・もう一度聞くわ。何 か 用 で す か ?」
「こ・・、夢・・・実・・・・えて・・」
娘は近づいてくる。何のためらいも無く。こ の わ た し に
「礼儀というものを知らないようね。人間。ちょっと痛い目を見てもらおうかしら」
-境符「四重結界」-!
「・・・・・(スッ)」
・・・・かわされた!
「あ、あなた。何者!」
「ここ・、夢?・・実?ね・・えてよ・・」
「!」
「ここは、夢?現実?ねぇ教えてよ、ねぇ。ねぇ!」
くっ!!
-紫奥義「弾幕結・・・
「まったぁぁぁぁぁ!!!」私は動きを止めた
ガバッと何かが階段から娘に飛びついた
「この人間には、指一本触れさせない!」
少し遅れて・・・
「あー、あいつか?紫ー迷子預かりに来たぜ」
「メリー!」
魔理沙・・・の後ろにいる少女が娘に向って叫ぶ
「あ・・・蓮子?」
慧音(といったかしら?)の腕の中にいる娘の雰囲気が変わった。生気を取り戻したかのようにごく普通の人間の気配を感じた。
「いきなりどっかいくんだから心配したじゃない!」
「ん・・・全然覚えてない・・」
「夢遊病か?記憶障害とかもあるんだったら良い医者が居るぜ?上手くいけば死ななくなるぜ」
あの娘は・・・・何だ、この感じ。ざわつく・・・
すっと私は腕を揚げた
・・・・界」-
宣言完了・・・
慧音は勢い良くこちらを向く
「指一本も触れさせないと言った筈だ!」
-日出づる国の天子-
「慧音!私も宴に参加するわ!」
何処からともなく声がする。
慧音の目の前に霧が集まっていく。
そしてそれは鬼の形を成していく。
伊吹萃香。
慧音をここまで誘導してきたのは彼女である。
彼女はここしばらく霧となって幻想郷を見てきた。
-百万鬼夜行-
「私が相手の弾幕を相殺するわ!」
「慧音はレーザーを張れ!奴は隙間に隠れているわ!・・・人間を護れ!」
慧音のスペルにより人間たちはレーザーに包まれた。
弾幕結界の無数の弾幕は百万の軍隊に次々に被弾していく。
すさまじい光景である。最高レベルのスペル合戦が目の前で繰り広げられているのだ、魔理沙も呆然としている。
「!」
急にメリーが目を見開いた。
どうした?と蓮子が問うと。
すっと指を突き出し
「あそこの結界が薄い。もしかしたらいけるかも」
「どれくらいで一番脆くなる?」
「・・・あと40秒、39・・」
「魔女さん!」
「お?」
「これ、約束の本です」
「お。ありがとだぜ」
「で、ちょっとお願いが・・」
「慧音!スペルを解け!」
魔理沙が叫ぶ
慧音はまだ弾幕結界が終わっていないのに何を言い出すのやら、と困惑の表情を浮かべている。
「早く解け!」
慧音は「ぅ、うむ・・」とスペルを中断した
と、同時に人間が走り出す。魔理沙は符を構えている
-魔砲「ファイナルスパーク」-
「4・・3・・2・・1」
魔理沙のファイナルスパークは人間たちの頭上を越え、何かに被弾した。
と、被弾と同時に大きな亀裂が走る。・・・結界のようだ。
その亀裂に吸い込まれるように人間たちは入っていった。
その数秒後、亀裂は閉じ、そこには人間は居なかった。
どうやら幻想郷から無事脱出したようだった。
「で、何で萃香が居るんだ?」
「まぁ簡単なことよ。最近珍しく鬼を怖がる奴に会ったのよ。」
「・・そういうことか・・」
「?。二人でわけ分からん話はやめてくれ。」
鬼は人の恐怖心の象徴。人が恐れないと鬼は存在できない。
鬼を怖がる人間=自分の存在を肯定するもの。それをみすみす殺せない・・・か。
「あぁ、私が取り乱すなんて・・・結局あの二人は何者だったのかしら」
「なんか紫に似てたぜ。隠し子か?」
「そ、そんな紫様の・・・ばかー!」
「あ、藍!主人に向って馬鹿とは何よ!」
そんなこんなで夜が明けた、いたっていつもどおりである。
その頃の博麗神社。
「誰よ!結界に亀裂なんか作ったのはー!」
バランスが乱れた結界を霊夢は直していたら夜が明けてしまった