桜といえば花見、花見といえば宴会、宴会といえば酒、そういうことで今日も今日とて桜を酒の摘みとしながら博麗神社で宴会が開かれた。初めてから数時間経過して潰れたものが出たり酔を知らぬとばかりにのみ散らかすものが点々とする中で、射命丸文と博麗霊夢は縁側に座って桜を見つつ酒を飲んでいた。
「霊夢さん、エイプリルフールって知ってますか」
「反対の事を言う日だったわね」
「ええ、そうです」
それがどうした、という霊夢の表情を見て文がいたずらを思いついた子供のような表情を浮かべた。
「私は霊夢さんのことが好きの反対の反対の反対の反対の反対の反対の反対の反対の反対の反対の反対の反対の反対の反対の反対ですよ」
文がしたり顔を浮かべて霊夢の反応を待っていた。
「私は文のことが好きよ」
「えっ」
期待していたのと違う言葉に文が落ち込む。しかし、一方で霊夢はその文の様子を楽しそうにみている。
「文、エイプリルフールはもう終わってるわよ」
霊夢の言葉ですぐさま懐から河童製の銀時計を取り出して時刻を確認、すでに短針は12時の方向を過ぎていた。
「文が私のことをそんなふうに思っていたなんて残念だわ」
泣き崩れるような振りをする霊夢だが、言葉とは裏腹に顔には笑が浮かんでいた。その表情に気づかぬまま想定外の事態に文はテンパる。
「えっと、さっきのは嘘ですよ、信じないでください」
「もっとちゃんと言ってくれないと信じられないわ」
少しためらう様子を見せたが、文は顔を赤くしながら口を開く。
「私、射命丸文は博麗霊夢のことを世界で一番愛しています」
「上出来よ」
文の言葉に満足した霊夢は、誤解の余地を持たさずに気持ちを伝えるために文に身を寄せて唇を合わせた。
ああ、いいなあこういうのw
でも短かったのがちょっと残念でした。
でもニヤニヤしました