Coolier - 新生・東方創想話

二人の遊び

2010/03/14 11:17:11
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ベッドから出てシャワーを浴びる。
着替えて髪を乾かしながら天気を確認する。
風もなく、温かい日差しが降り注いでいる。
これなら大丈夫そうだ。
出かける準備をするとしよう。



「ほら、いい加減起きなさい」
日も昇ったというのに、一向に起きる気配のない怠け者に喝を入れる。
「あとさんじかん~」
「日が暮れるわよ。今日は博麗神社でお花見でしょうが」
「ん~…」
ようやく動き出した。
こいつの式の苦労がよく分かるわ。いっそ冷水でもぶっかけてしまおうかしら。
紫は寝ぼけ眼で上半身だけ起こして欠伸をしている。
起きたのはいいけど、眼のやり場に困る…。
「紫、少しは隠しなさい」
「ふぇ?」
今の紫は素っ裸で、毛布が腰の辺りにかかっているだけ。
胸が丸見えなのである。
「今更恥ずかしがる事もないじゃないの」
「あんたは少しは恥じらいを持ちなさい」
恥ずかしがって目を逸らす幽香と、それを面白がる紫。

「ゆうかちゃん、見て見て~。  寄せて、上げる」
腕で挟んで胸を持ち上げる。男なら軽く一発KOされてしまう程度の破壊力だ。
それを見た幽香の顔がみるみる赤くなり、
「さっさと服を着ろ!!」
紫の着替えを投げつけて部屋を出ていってしまった。
「ちょっと遊びすぎたかしら?」
幽香を見送ってから、紫はようやく布団から這い出して着替えを始めた。
反省している様子は一切ない。






「やっと出てきたか。ほら、髪を梳かしてあげるから。紅茶でも飲んで眼を覚ましなさい」
「は~い」


のんびりと紅茶を飲む紫に丁寧にブラッシングしてあげる幽香。
髪の量か多いため、整えるだけでもそれなりの時間がかかる。
「これだけ長いと手入れも大変よね」
「髪型で遊べるし、そう悪い事ばかりじゃないわよ。幽香も伸ばしてみたら?」
「私は癖っ毛だから伸ばすと酷い事になるのよ。それに、花を弄るとき邪魔になるもの」
「ふーん」
「なによ」
「いやね。好きな人にこうして髪を梳いてもらうのはとっても幸せな事なのよ。だから私は髪を伸ばしてるの。
 幽香ちゃんにも同じ幸せを感じてもらえたらなって思ってね。
    …ってイタイイタイイタイ。幽香ちゃん髪引っ張りすぎ!」
「恥ずかしい事を平気で言うな」
「だって本当のことだもーん。幽香ちゃんの顔は今頃真っ赤になっているに違いないわね。
       いたいいたいいたい。だから引っ張らないでー!」
「…」






「それじゃ出かけるわよ。食事は向こうですればいいわよね」
「はーい。いきましょうか」
家を出るや否や、二人はあっという間にスキマに呑まれる。
「…ちょっと、どういうつもり?」
「この方が早いじゃない」
「そういうことじゃなくて」
「ほら、もう着くわよ」
何故か不服そうな幽香と、したり顔な紫。
言い争う間も無く博麗神社の宴会場に到着する。
昼前のいい時間。既に人が集まっており、着くや否や。

「あんた達、いつの間にそんな仲良くなったのよ」と紅白巫女。
「同伴とはやるなあ。妬けるぜ」と黒白魔女。
「お嬢様、私達も」「やらないわよ」と色ボケの主従。
「フルーツ(笑)ですか!ライスシャワーですか!!?」と2P巫女。
「挙式はいつですか?お二人の馴れ初めをお聞きしてもよろしいですか?体の相性は確かめられましたか!!?」とゴシップ記者。


スキマから出てきた二人に次々と黄色い声が上がる。
紫がわざとらしく幽香の腕に抱きついて、照れたような顔をしているのが余計に拍車をかける。

「(わざとやってるな、こいつ)」
頑として離れようとしない紫に頭を抱える幽香。
八つ当たりで射命丸のカメラを傘で一突きし、そのまま押し込んで眼を潰す。
醜い悲鳴が上がるが気にしない。この程度は日常茶飯事だ。
周りの反応も、「とうとうやられたか」と冷めたもの。
黄色い声を無視して、腕に紫を付けたまま桜の見える特等席へとずんずん進む。
今日は諦めて酒の肴になるしかなさそうね。
紫にはあとでたっぷりお仕置きしてやろう。泣くまで許してやらないんだから。
泣き顔をみたら、もっと虐めたくなりそうだけど…。

「たまにはこういうのもいいでしょ?」
してやったりな紫の表情。それがますます腹立たしい。
「あとで覚えてなさいよ」
「ちゃんと覚えておくわ」
紫は幽香の耳元に唇を近付け、幽香にだけ聞こえるように囁く。

「忘れるわけがないわ。 貴女と一緒に過ごす時間は、私の一番の宝物だもの」

そう言って紫がキスをする。




…。
不意打ちでそれはずるい。
自分でも顔が赤くなっているのがよく分かる。
ほんとにこいつは、人を誑かすのが上手すぎる。


「勝利っ!」

真っ赤になって俯いてしまった幽香に寄り添ったまま、紫が誇らしげにVサインを挙げる。
それと同時に一斉に黄色い声援も上がる。
射命丸のカメラが健在だったら、間違いなく朝刊の一面を飾っていた事だろう。
タイトルは『幻想郷の2トップ、電撃結婚!!!』と。







宴会は大いに盛り上がった。
夜になり、飲み過ぎて潰れてしまった幽香を抱っこして紫がスキマの向こうに消えた。
そこで何が起こったのかは誰も知らない。
ただ一つ分かっているのは、

「あれは三倍返しなんて生易しいものじゃなかったわね。
 あなた達も、幽香をからかうときは覚悟しておいた方がいいわよ」

という紫の言葉だけである。
今度は紫が頬を赤らめていたのは何ゆえだろうか。
朝チュンで半裸なゆかりんの妄想をしていたら気付いたら書き終えていました。
びっくりです。

ゆかりんに手玉に取られるゆうかりん可愛いです。
幽香と一緒だと何故か紫が幼くなってしまいます。何故だ。
みをしん
http://tphexamination.blog48.fc2.com/
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コメント



0.2360簡易評価
3.100名前が無い程度の能力削除
朝チュン! 実力魅力共に天井知らずな最強カップル、付け入るスキマは皆無なり
4.100名前が無い程度の能力削除
あなたの書くゆかりんは自由奔放すぎるw
5.100名前が無い程度の能力削除
このゆかりんは堪らないwww
8.100名前が無い程度の能力削除
これはっ…なんだこの気持ちは…!
19.無評価感想を書く程度の能力を持つ男削除
>8
それは嫉妬だ
だが私にとって…ゆかゆうかりんはジャスティスwww
それとお仕置きの内容プリーズwww
26.100名前が無い程度の能力削除
下のの次にこれとは
ゆかりん…たらしすぎる
29.100名前が無い程度の能力削除
ひゃぁん
35.100名前が無い程度の能力削除
これは素晴らしいゆかゆうかだ…
続きがあることを強く願う
38.100名前がない程度の能力削除
マイジャスティスktkr
48.80ずわいがに削除
ナチュラルに色気を漂わせやがって…