娯楽室で楽しむ紅魔館の面々。
「王様ッ! だぁぁーれだッ!」
普段のテンションとは正反対な、パチュリーの声。無駄にアクティブな魔女である。
「はいはーい!」
手を挙げたのはフランドールだった。
振り上げた手には、マークのついた割り箸が握られている。
なお、手を「握った」ため、近くにあった燭台がぶっ壊れたが、誰も気にしない。いつものことである。
「じゃあ、三番が四番の顔面にパイ投げ!」
フランドールが発言した瞬間、どこからともなく出来たてのパイが現れた。こういう場面でよく見かけるパイである。
どこからともなくパイが現れるというのは結構なホラーだが、紅魔館には咲夜が居るので誰も気にしない。
わざわざ率先して準備したあたり、咲夜は四番でないのが明らかだった。
「三番は私ね」
レミリアが立ち上がる。そしてパイを手に取った。
「四番は誰ですか? 私は二なんですけど」
美鈴が言う。
ものすごく残念そうな顔だった。おいしいシーンを持っていかれたのである。
「私だわ。うへぇぁ……」
先ほどのテンションはどこへやら、ナンテコッタイといわんばかりのパチュリー。
先ほど王様になった彼女は、レミリアに腹踊りをやらせた。たまたま指定番号だったのがレミリアだったわけだ。というわけで、冷や汗だらだらである。
自分の割り箸にマークを認めた瞬間「はいィィ一番は腹踊りィッ!」と叫んだ彼女は人生の絶頂だったが、なれないことをするとしっぺ返しを食らうものである。
「パチェ、大丈夫よ、ただちょっと首に力を入れてなさい。頭吹き飛ぶのが嫌なら」
「ねぇ、パイ投げでそれっておかしくない?」
死刑宣告的な発言に、パチュリーは顔を青くする。レミリアは聖母のような笑みだった。見た目だけ。その下ではコンチクショウ的感情がどろどろと渦巻いている。
「れ、レミィ、無礼講無礼講!」
「根に持ってなんかないわよ。ただこういうのは全力でやらないと面白くないわよね」
「小悪魔助けッ……ちょ、まっ、何故後ろからホールドするし!」
「無礼講無礼講」
自分の発言で追い詰められたパチュリー。レミリアと同じような笑顔の小悪魔。三回前に、パチュリーによって「小さいころの恥ずかしい話」を話す羽目になったのだ。
「そーれ、一気! 一気!」
よくわからないコールで煽るフランドールと美鈴。
タンバリンを合わせる咲夜はものすごく楽しそうだった。他人の不幸は水蜜の味である。
咲夜からパイを受け取ったレミリアは、大きく振りかぶって、それを放り投げた。
コレが後の「スピア・ザ・グングニル」である。
→ん? でも作者が初見だぞ?
→後書き読んで納得した
あんたは相変わらず仕事早えなw
タイトルだけで特定余裕でした
○ あの人のタイトルなら、名前変えて投稿したとしても、すぐ分かるぜ
言わずもがな
オチでも吹いたw
とにかく吹いたw
美鈴芸人だなwww
萃や非でパイを投げつけるおぜうさまが見てみたい。
咲夜さんもノリノリで吹いたwwww
タイトルで特定っていうのも、なかなかw
タイトルで「もしや」とは思いましたが……。
そしてパッチェさん何やってんのw
特定余裕ですた
そしてパチュリーいいキャラしてんなぁw
名前をあえて変えて投稿したそうですが、すぐに誰か分かりました(苦笑
短かったけど十分面白いSSでした!
ってやつですね。わかります。
……えっ