悪魔の館
ここ紅魔館は人里ではそう呼ばれてるらしい。
その主である私は、従者に
「咲夜」
そう呼ぶと瀟洒な従者は紅魔館のどこにいても一秒もかけずに私の後ろに現れる。
「咲夜、出かける準備をしなさい。」
「お嬢様、本日はどちらへ?」
「博麗神社よ」
と言うと目の前に
日傘、お土産、外出用の服が現れた。
私はさっさと着替えて博麗神社に向かうことにする。
無論、日傘と土産は咲夜が持っている。
博麗神社
「で、最近よく来るけど、今日は何のようなの?」
と色々言ってきたが縁側に通されてお茶が出された。
「やっぱり咲夜の紅茶のほうが美味しいわね。」
「文句を言いに来たのね?」
と明らかに不機嫌そうに言ってきた。
私はそばに立っている咲夜を座らせて霊夢に言った。
「今日は文句を言いに来たわけじゃないわ。妹のフランのことよ。」
「フランがどうかしたの?」
「あなたも知ってる通り、紅霧異変後からフランに「館の中だけなら自由に歩き回っていいわ。」と言ったのだけど…」
「紅魔館の窓が全部割られるとかいう事件でもあったの?」
と霊夢が明らかに的外れな発言をしてきた。
「そもそも紅魔館に窓は無いわ。しかもなによその尾崎なんとかみたいな話は!!」
「いや、その尾崎なんとかを知らないわ。」
「お嬢様、それは外の世界の話で、しかも割られるのは学校の窓ですわ。」
と咲夜も珍しく口を挟んできた。
「まあ、いいわ。そんなことより、フランも紅魔館の物をむやみやたらに壊さなくなったから、そろそろ紅魔館の外に出てもいいかしら。と思ってね。」
「フランを?大丈夫なのかしら…」
「あなたも知ってる通りフランは495年間も地下に幽閉されてたからね…あなたが不安なのもわかるわ。」
「幽閉してたのはあなたでしょ!!」
と霊夢がツッコミをいれてくるが無視することにした。
「でも門番やさとり妖怪の妹とかはいい友達になってくれてるのよ。」
気付くと屋敷に侵入されている。と咲夜は嘆いていた。
「だから私は外の世界を自由に自分の目で見せてあげたいのよ…」
「そう…私は特に反対する理由が無いわ。」
そう聞いて私は紅魔館に帰ってフランに話してあげることにした。
フランの部屋
「フラン、明日からあなたも外を自由に歩き回っていいわ。」
と言うとフランはなぜか暗い顔で、
「お姉様。その話はありがたいんだけど、私はまだ外には出ないわ…」
「どうして?」
「外の世界は確かに面白い物が多いわ。でも…この能力のせいでみんなに恐れられることが私は怖いのよ…」
「……」
私は何も言えなくなった。
フランは自分の能力が怖かったのだ。
いや、自分の能力のせいで他人から避けられることが何よりも怖かったのである。
「「ありとあらゆる物を破壊する程度の能力」、ね…」
私はフランの能力を口に出す。
「そんな能力がなんだって言うのよ。フランはフランでしょ?」
私は私自身に言い聞かせるように言った。
「お、お姉様ぁ~」
フランが私の胸に飛び込んでくる。
私はフランの頭をそっとなでてやる。
「お姉様、私…私ね、ずっと、ずっと怖かったの。人形や動物たちも、ちょっと力をこめるだけで簡単に壊れてしまって。「こんな能力なんてなければいいのに…」って何度も、何度も、そう思ったの…」
フランは泣きじゃくったまま続ける。
「こんな能力さえ無ければ、もっともっとお姉様や、咲夜や、美鈴とも遊べるのにって前は毎日思ってたの。でも、お姉様が、「そんな能力も含めてフランだよ」って言ってくれてね、それでね…」
「もういいわ、フラン。今は好きなだけ泣いてもいいわよ。フランが泣き止むまで私がずっとそばにいてあげるから。」
「うぅ…、お姉様…」
そう言ってフランは私の胸で大声で泣き始めた。
私はフランが泣き止むまでずっとフランを抱きしめていることにした。
一時間もたった頃だろうか?
フランが泣き止んだことを確認して、私はフランに声をかけた。
「フラン、明日は一緒に博麗神社に行きましょう。」
そう言うと、フランは真っ赤に泣きはらした目で私を見上げて
「うん。」
と力強くうなずいた。
いつしか部屋の外からピアノの音が聞こえてきた。
(確かこれは、フランの好きな曲ね…)
と思いフランをみると、見た目相応の、子どものような笑顔で眠っていた。
私はフランが起きるまでずっとそばでフランの手を握り続けることにして、
「悪魔の妹がなんだって言うのよ、フランは私のプライドにかけて誰にも傷つけさせないわ!!」
心の中でそう決心した後、フランの隣で心地よいピアノの音色を聴きながら眠ることにした。
誰かが私たちに毛布をかけたことがわかった。
「ご苦労様、咲夜…」
私は眠りに落ちながら目の前にいるであろう従者を礼を言った。
次の日、私たちは約束通り、三人で博麗神社に出かけることにした。
私たちは飛びっきりの笑顔で博麗神社を訪れる。
フランにとってかけがえの無い1日になったことは言うまでもないだろう。
ここ紅魔館は人里ではそう呼ばれてるらしい。
その主である私は、従者に
「咲夜」
そう呼ぶと瀟洒な従者は紅魔館のどこにいても一秒もかけずに私の後ろに現れる。
「咲夜、出かける準備をしなさい。」
「お嬢様、本日はどちらへ?」
「博麗神社よ」
と言うと目の前に
日傘、お土産、外出用の服が現れた。
私はさっさと着替えて博麗神社に向かうことにする。
無論、日傘と土産は咲夜が持っている。
博麗神社
「で、最近よく来るけど、今日は何のようなの?」
と色々言ってきたが縁側に通されてお茶が出された。
「やっぱり咲夜の紅茶のほうが美味しいわね。」
「文句を言いに来たのね?」
と明らかに不機嫌そうに言ってきた。
私はそばに立っている咲夜を座らせて霊夢に言った。
「今日は文句を言いに来たわけじゃないわ。妹のフランのことよ。」
「フランがどうかしたの?」
「あなたも知ってる通り、紅霧異変後からフランに「館の中だけなら自由に歩き回っていいわ。」と言ったのだけど…」
「紅魔館の窓が全部割られるとかいう事件でもあったの?」
と霊夢が明らかに的外れな発言をしてきた。
「そもそも紅魔館に窓は無いわ。しかもなによその尾崎なんとかみたいな話は!!」
「いや、その尾崎なんとかを知らないわ。」
「お嬢様、それは外の世界の話で、しかも割られるのは学校の窓ですわ。」
と咲夜も珍しく口を挟んできた。
「まあ、いいわ。そんなことより、フランも紅魔館の物をむやみやたらに壊さなくなったから、そろそろ紅魔館の外に出てもいいかしら。と思ってね。」
「フランを?大丈夫なのかしら…」
「あなたも知ってる通りフランは495年間も地下に幽閉されてたからね…あなたが不安なのもわかるわ。」
「幽閉してたのはあなたでしょ!!」
と霊夢がツッコミをいれてくるが無視することにした。
「でも門番やさとり妖怪の妹とかはいい友達になってくれてるのよ。」
気付くと屋敷に侵入されている。と咲夜は嘆いていた。
「だから私は外の世界を自由に自分の目で見せてあげたいのよ…」
「そう…私は特に反対する理由が無いわ。」
そう聞いて私は紅魔館に帰ってフランに話してあげることにした。
フランの部屋
「フラン、明日からあなたも外を自由に歩き回っていいわ。」
と言うとフランはなぜか暗い顔で、
「お姉様。その話はありがたいんだけど、私はまだ外には出ないわ…」
「どうして?」
「外の世界は確かに面白い物が多いわ。でも…この能力のせいでみんなに恐れられることが私は怖いのよ…」
「……」
私は何も言えなくなった。
フランは自分の能力が怖かったのだ。
いや、自分の能力のせいで他人から避けられることが何よりも怖かったのである。
「「ありとあらゆる物を破壊する程度の能力」、ね…」
私はフランの能力を口に出す。
「そんな能力がなんだって言うのよ。フランはフランでしょ?」
私は私自身に言い聞かせるように言った。
「お、お姉様ぁ~」
フランが私の胸に飛び込んでくる。
私はフランの頭をそっとなでてやる。
「お姉様、私…私ね、ずっと、ずっと怖かったの。人形や動物たちも、ちょっと力をこめるだけで簡単に壊れてしまって。「こんな能力なんてなければいいのに…」って何度も、何度も、そう思ったの…」
フランは泣きじゃくったまま続ける。
「こんな能力さえ無ければ、もっともっとお姉様や、咲夜や、美鈴とも遊べるのにって前は毎日思ってたの。でも、お姉様が、「そんな能力も含めてフランだよ」って言ってくれてね、それでね…」
「もういいわ、フラン。今は好きなだけ泣いてもいいわよ。フランが泣き止むまで私がずっとそばにいてあげるから。」
「うぅ…、お姉様…」
そう言ってフランは私の胸で大声で泣き始めた。
私はフランが泣き止むまでずっとフランを抱きしめていることにした。
一時間もたった頃だろうか?
フランが泣き止んだことを確認して、私はフランに声をかけた。
「フラン、明日は一緒に博麗神社に行きましょう。」
そう言うと、フランは真っ赤に泣きはらした目で私を見上げて
「うん。」
と力強くうなずいた。
いつしか部屋の外からピアノの音が聞こえてきた。
(確かこれは、フランの好きな曲ね…)
と思いフランをみると、見た目相応の、子どものような笑顔で眠っていた。
私はフランが起きるまでずっとそばでフランの手を握り続けることにして、
「悪魔の妹がなんだって言うのよ、フランは私のプライドにかけて誰にも傷つけさせないわ!!」
心の中でそう決心した後、フランの隣で心地よいピアノの音色を聴きながら眠ることにした。
誰かが私たちに毛布をかけたことがわかった。
「ご苦労様、咲夜…」
私は眠りに落ちながら目の前にいるであろう従者を礼を言った。
次の日、私たちは約束通り、三人で博麗神社に出かけることにした。
私たちは飛びっきりの笑顔で博麗神社を訪れる。
フランにとってかけがえの無い1日になったことは言うまでもないだろう。
ふむう。どうも台本を読んでいるような気がしてなりませんでした。
物語になる前のあらすじを読んだ感じでしょうか。
膨らませられるところを膨らませていないので、展開が早すぎて違和感が残ります。
会話にもずれを感じます。
>「そもそも紅魔館に窓は無いわ。しかもなによその尾崎なんとかみたいな話は!!」
>「いや、その尾崎なんとかを知らないわ。」
>「お嬢様、それは外の世界の話で、しかも割られるのは学校の窓ですわ。」
咲夜が口を挟んだ内容が尾崎なんとかの説明なら霊夢にされるべきだと思います。
相手がレミリアだと、全くの蛇足になってしまいます。
厳しいことを言ってしまいましたが、勿忘草さんの描く姉妹愛が完全なものになって投稿されるのを楽しみにしています。
このお話からは素材を素材のまま出したような印象を受けました。
もう少し自分の味みたいなものを見せてくれたらと思います。
自分の能力で誰かを傷付けるのを恐れるフランですが、笑顔になれてよかったです。