「あ――――もう、どうしていつもいつも賽銭箱は空なの!?」
朝起きて、いつも通りに軽い掃除をして身を清めた霊夢は日課どうりに賽銭箱を確かめる。
無論いつもどうり賽銭箱は空であり、それはつまり=で霊夢の生活費が増えないことを意味しているわけで……。
「仕方ないわね……裏庭の野菜畑にでも行って食料を調達してくるか」
そんな生活スタイルではまずいんで作った野菜畑に向かうと、珍しい妖怪が霊夢の野菜畑を観察していた。
「ん、幽香じゃない。うちの畑なんか眺めて一体何やってるの?」
「近頃霊夢が畑を作ったって聞いたんでちょっと様子を確かめにね」
「……てっきりケンカでもしに来たのかと思った」
「ご挨拶ねぇ。そうだ、貧乏で困っている霊夢の為に幾つか面白い種をあげるわ」
「そう言うと懐から幾つかの種を取り出してくる」
「どーも胡散臭いけど、まぁ変なモノじゃないならいいわ」
「中身はいろんな色のバラの種よ、ちなみに私特性のだから1日あれば大きくなるわ」
「バラ?なんでそんなものを」
「もうすぐバレンタインデーじゃない。チョコレートと一緒にバラを売るときっと儲かるわよ」
「なるほど、それは良い考えね。じゃあ早速バラとチョコレートで稼ぐことにするわ」
「ありがとう」
「……しかし、ホント霊夢の笑顔は千金の価値があるわね」
「?」
「まぁ、いいわ」
「それじゃあ商売頑張ってね」
「笑顔に千金の価値があるか……だったら、バラとチョコレートとついでにスマイル一回20円くらいにして……」
……ふふ、これで明日からは博麗神社も潤って商売繁盛間違いなしね。
翌日、博麗神社前では霊夢が大きな木札を立ててバラとチョコレートとなにやら訳の分からないクリーチャーを販売している光景があった。
そんな中、いつもどうりに飛んできた魔理沙だが
「よう、遊びに……」
「いらっしゃーい、魔理沙でも良いわ、なんか買ってってくれない?」
「しかしまぁ、博麗神社の台所は火の車?とか射命丸の奴がニュースに書いてたんでちょい気になってきてみたら、露天の真似事とは……これは確かに新聞書きたくなる気持ちもわかるな」
「まぁ、確かにあんまりいい経済状態じゃないのは確かだけどね」
「んでまた、なんでこんな事を?」
「幽香の奴に言われたのよ、チョコレートでも売ってみないかって」
「ああ、あの花妖怪がねぇ……一体どういう風の吹き回しやら」
「さあ?でも、いいアイデアかなーと思って採用してみたんだけど」
「いや、まぁいいけど。処でその霊夢の傍らで歩き回っているバラの化物っぽいのと泥の塊だか妖怪泥団子だかはいったいなんなんだ?」
「博麗神社特製のバラとチョコレート。何となく私の霊力を注いでバラとチョコレートの出来を良くしようと思ったら、なんか生物化しちゃったんで、めんどくさいからそのまま売ることにしたの」
「そんなヤバイもの売るなよ」
「……ほらこれでも可愛いところはあるのよ」
「どうみても不気味生物にしか見えないけどな、こんなの買う奴はいないとおもうぜ」
「こんなのとは何よこんなのとは、冷やかしなら帰った帰った」
「まぁまぁ、そう怒るなって、一応どんなのが売ってるか確かめてやるか」
スマイル 20円
チョコちゃん 80円
ローズちゃん 250円
チョコレートケーキ 80円
愛の花束 150円
ピンクのバラ 80円
青いバラ 180円
赤いバラ 280円
黄色いバラ 60円
黒薔薇 150円
白薔薇 180円
三色バラ 380円
縁結びのお守り 50円
七夕飾り 100円
ラブリースティック 250円
「処で質問なんだが」
「なによ」
「まぁ、さっきの説明でチョコちゃんとローズちゃんってのがおそらくあのクリーチャーってのは理解できたんだ」
「それで?」
「そのラブリースティックって言うのは何者だ?」
「これはチョコレートを加工して作ったお守りの一種ね。二人で同じものをもっていると幸せになれると言う」
「なるほど、じゃあ、一番上のスマイルは?」
「買うと私の笑顔が見れるわ」
「ほほう。じゃあスマイル一つだ」
「毎度ありーーー」
そういうと満面の笑みを霊夢は浮かべる。勿論商売スマイルだがそれでも可愛らしく見えるのは霊夢らしさなのだろうか。
「確かにこのスマイルには20円くらいの価値はあるかもしれないな」
「処で霊夢、一つ質問だが」
「なによ。霊夢と一日中ニコニコした顔で付き合ってもらうのには幾らくらい必要だ?」
「んーーーーーそうねぇ……5000円くらい?」
「じゃあ2/14のバレンタインデーの日の霊夢を5000円で……」
「ちょーーーーーーっとまったーーーーー」
「あれ?いきなり慌ててどうしたのよ、文」
「その権利、私が5500で買います」
「な……、折角私が5000で買ったのに、霊夢。後出しは良くないといってくれないか」
「私としては、少しでも高く買ってくれる方が嬉しいわ」
霊夢の反応を見た魔理沙が更に値を上げると
「わかった、ここは6000出そう」
「10000」
スキマが開いて、八雲紫が現れ10000円を取り出す。
「そんな美味しい権利、魔理沙や文には勿体無いわね」
「20000、私が20000で買うよ」
紫の後から、いつもどうり酒を飲みながら萃香。
後はドンドンと値が上がっていくオークション。
まず、最初に魔理沙が脱落して、次に文が脱落。
最終的に10万を超えたあたりで紫と萃香の二人の合意のもと、ダブルデートになったのでした。
そして当日。
「紫と萃香の二人とデートとかなにやら怖い気もするけど、10万円という金額はおいしいかったし、本気でやばい要求なら紫と萃香をぶち倒して逃げりゃ済むことだしささっとすませますか」
なーーんて物騒なことを言いながら霊夢が萃香と紫が待っている博麗神社の境内に向かうと、既にそこは宴会場と化していた。
「ちょっと、一体これはどういう事なのよ」
「それなんだけどな」
「ん?魔理沙じゃない。確かオークションでは負けたはずじゃ」
「紫も萃香もなんかダブルデートの内容は決められなかったらしくってな、だったら宴会でもしようやという話になって大宴会になってるってわけだ」
「なんだかなぁ……心配して損しちゃった」
とちょっと苦笑いな霊夢。
「ささ、そんな訳で折角の宴会、パーーっとやろーーー」
ひときわ大きな声で宴会を進める萃香の姿を見るとなんか妙に楽しくなってくる
「ふふふっ……あーーなんか色々やって苦労したのが馬鹿らしくなってきちゃったし、私もパー―っとやりましょう」
その様子を見ながらひときわ大きな笑顔と大きな声で宴会を進める気になった霊夢。
その姿を見ながら
「やっぱり20円のスマイルよりも普通にしてみせる笑顔のほうが霊夢には似合ってるな」
なんてつぶやく魔理沙と、既に出来上がっている宴会場の様子を眺めつつ、
この場は終焉で。
朝起きて、いつも通りに軽い掃除をして身を清めた霊夢は日課どうりに賽銭箱を確かめる。
無論いつもどうり賽銭箱は空であり、それはつまり=で霊夢の生活費が増えないことを意味しているわけで……。
「仕方ないわね……裏庭の野菜畑にでも行って食料を調達してくるか」
そんな生活スタイルではまずいんで作った野菜畑に向かうと、珍しい妖怪が霊夢の野菜畑を観察していた。
「ん、幽香じゃない。うちの畑なんか眺めて一体何やってるの?」
「近頃霊夢が畑を作ったって聞いたんでちょっと様子を確かめにね」
「……てっきりケンカでもしに来たのかと思った」
「ご挨拶ねぇ。そうだ、貧乏で困っている霊夢の為に幾つか面白い種をあげるわ」
「そう言うと懐から幾つかの種を取り出してくる」
「どーも胡散臭いけど、まぁ変なモノじゃないならいいわ」
「中身はいろんな色のバラの種よ、ちなみに私特性のだから1日あれば大きくなるわ」
「バラ?なんでそんなものを」
「もうすぐバレンタインデーじゃない。チョコレートと一緒にバラを売るときっと儲かるわよ」
「なるほど、それは良い考えね。じゃあ早速バラとチョコレートで稼ぐことにするわ」
「ありがとう」
「……しかし、ホント霊夢の笑顔は千金の価値があるわね」
「?」
「まぁ、いいわ」
「それじゃあ商売頑張ってね」
「笑顔に千金の価値があるか……だったら、バラとチョコレートとついでにスマイル一回20円くらいにして……」
……ふふ、これで明日からは博麗神社も潤って商売繁盛間違いなしね。
翌日、博麗神社前では霊夢が大きな木札を立ててバラとチョコレートとなにやら訳の分からないクリーチャーを販売している光景があった。
そんな中、いつもどうりに飛んできた魔理沙だが
「よう、遊びに……」
「いらっしゃーい、魔理沙でも良いわ、なんか買ってってくれない?」
「しかしまぁ、博麗神社の台所は火の車?とか射命丸の奴がニュースに書いてたんでちょい気になってきてみたら、露天の真似事とは……これは確かに新聞書きたくなる気持ちもわかるな」
「まぁ、確かにあんまりいい経済状態じゃないのは確かだけどね」
「んでまた、なんでこんな事を?」
「幽香の奴に言われたのよ、チョコレートでも売ってみないかって」
「ああ、あの花妖怪がねぇ……一体どういう風の吹き回しやら」
「さあ?でも、いいアイデアかなーと思って採用してみたんだけど」
「いや、まぁいいけど。処でその霊夢の傍らで歩き回っているバラの化物っぽいのと泥の塊だか妖怪泥団子だかはいったいなんなんだ?」
「博麗神社特製のバラとチョコレート。何となく私の霊力を注いでバラとチョコレートの出来を良くしようと思ったら、なんか生物化しちゃったんで、めんどくさいからそのまま売ることにしたの」
「そんなヤバイもの売るなよ」
「……ほらこれでも可愛いところはあるのよ」
「どうみても不気味生物にしか見えないけどな、こんなの買う奴はいないとおもうぜ」
「こんなのとは何よこんなのとは、冷やかしなら帰った帰った」
「まぁまぁ、そう怒るなって、一応どんなのが売ってるか確かめてやるか」
スマイル 20円
チョコちゃん 80円
ローズちゃん 250円
チョコレートケーキ 80円
愛の花束 150円
ピンクのバラ 80円
青いバラ 180円
赤いバラ 280円
黄色いバラ 60円
黒薔薇 150円
白薔薇 180円
三色バラ 380円
縁結びのお守り 50円
七夕飾り 100円
ラブリースティック 250円
「処で質問なんだが」
「なによ」
「まぁ、さっきの説明でチョコちゃんとローズちゃんってのがおそらくあのクリーチャーってのは理解できたんだ」
「それで?」
「そのラブリースティックって言うのは何者だ?」
「これはチョコレートを加工して作ったお守りの一種ね。二人で同じものをもっていると幸せになれると言う」
「なるほど、じゃあ、一番上のスマイルは?」
「買うと私の笑顔が見れるわ」
「ほほう。じゃあスマイル一つだ」
「毎度ありーーー」
そういうと満面の笑みを霊夢は浮かべる。勿論商売スマイルだがそれでも可愛らしく見えるのは霊夢らしさなのだろうか。
「確かにこのスマイルには20円くらいの価値はあるかもしれないな」
「処で霊夢、一つ質問だが」
「なによ。霊夢と一日中ニコニコした顔で付き合ってもらうのには幾らくらい必要だ?」
「んーーーーーそうねぇ……5000円くらい?」
「じゃあ2/14のバレンタインデーの日の霊夢を5000円で……」
「ちょーーーーーーっとまったーーーーー」
「あれ?いきなり慌ててどうしたのよ、文」
「その権利、私が5500で買います」
「な……、折角私が5000で買ったのに、霊夢。後出しは良くないといってくれないか」
「私としては、少しでも高く買ってくれる方が嬉しいわ」
霊夢の反応を見た魔理沙が更に値を上げると
「わかった、ここは6000出そう」
「10000」
スキマが開いて、八雲紫が現れ10000円を取り出す。
「そんな美味しい権利、魔理沙や文には勿体無いわね」
「20000、私が20000で買うよ」
紫の後から、いつもどうり酒を飲みながら萃香。
後はドンドンと値が上がっていくオークション。
まず、最初に魔理沙が脱落して、次に文が脱落。
最終的に10万を超えたあたりで紫と萃香の二人の合意のもと、ダブルデートになったのでした。
そして当日。
「紫と萃香の二人とデートとかなにやら怖い気もするけど、10万円という金額はおいしいかったし、本気でやばい要求なら紫と萃香をぶち倒して逃げりゃ済むことだしささっとすませますか」
なーーんて物騒なことを言いながら霊夢が萃香と紫が待っている博麗神社の境内に向かうと、既にそこは宴会場と化していた。
「ちょっと、一体これはどういう事なのよ」
「それなんだけどな」
「ん?魔理沙じゃない。確かオークションでは負けたはずじゃ」
「紫も萃香もなんかダブルデートの内容は決められなかったらしくってな、だったら宴会でもしようやという話になって大宴会になってるってわけだ」
「なんだかなぁ……心配して損しちゃった」
とちょっと苦笑いな霊夢。
「ささ、そんな訳で折角の宴会、パーーっとやろーーー」
ひときわ大きな声で宴会を進める萃香の姿を見るとなんか妙に楽しくなってくる
「ふふふっ……あーーなんか色々やって苦労したのが馬鹿らしくなってきちゃったし、私もパー―っとやりましょう」
その様子を見ながらひときわ大きな笑顔と大きな声で宴会を進める気になった霊夢。
その姿を見ながら
「やっぱり20円のスマイルよりも普通にしてみせる笑顔のほうが霊夢には似合ってるな」
なんてつぶやく魔理沙と、既に出来上がっている宴会場の様子を眺めつつ、
この場は終焉で。
>いつもどうり
→『いつもどおり(通り)』
>私特性のだから
→『私特製のだから』
>パー―っと
→『ー(長音)』と『―(記号)』を区別しましょう
あと俺は霊夢には二万までなら出せる
あと気になったところが一つ
>「そう言うと懐から幾つかの種を取り出してくる」
これって台詞じゃなくてナレーションじゃないの?
あの場には霊夢と幽香の二人しかいないし、この文の直後に霊夢の台詞があるわけだし…
あとは各キャラの表情や心理描写をもう少し増やすと更に良くなりそうな気がしました。上のコメントにも書いてありましたが着々と腕を上げてきている気がします!
愛されいむは幻想郷の平和!
>2
1.落ちてる小銭を萃める
2.貯まったら両替
3.リピート
10万なんてすぐだよ!w
誤字訂正:露天→露店