―――……とある年。とある土曜日。PM0時前。幻想郷。霧の湖周辺。
悪魔の館『紅魔館』。
かつて吸血鬼事件、紅霧異変という災悪を齎した恐怖の館。 人間は無論、屈強の妖怪ですら近寄らない名を馳せたスポットである。
当主にはスカーレットデビル、デーモンロードと呼ばれる吸血鬼が住んでいて、何でも『運命』が見えるらしい。
配下の妖怪や魔女たちも一人一体が一騎当千の化け者で、まず館に入った者は生きて外を見ることができない。そう言われていた。
しかし、この日は数名の人妖がこの恐怖の館の門前に集まっている。
見目女学生程の彼女達は毎週土曜の昼頃、喫茶店に集まるのが慣習となっているのだが、今日は野外活動。
この日もまた、少女達は『少女らしく』ある為に集っていたのだ。
* * * * * * *
少女らしくいこう!
* * * * * * *
わいわいがやがや。
女三人寄れば姦しいというが、それ以上、しかも年頃の少女達だと、喧しいと言っても過言じゃない。
「……とりあえず今いる面子で全員ね」
紅魔館の門前。
仕切るは、タートルネックノースリーブにミニスカート、白のオーバーニー姿の―――霊夢。因みに、何を言っても腋を出すのは止めないらしい。
点呼を終え、一同に告げた。周りの少女達も返事をする。
「お燐と天子は?」
先日幼馴染の半人半妖に作って貰った黒基調のワンピースドレスを着た少女―――魔理沙が霊夢に尋ねる。
「お燐は仕事終わり次第、遅れて参加。天子は知り合いに会う約束があったから来れないって。
あと文と小町は参加するかどうかわからない、だそうよ」
さらりと告げ、そして、三名の少女達の方へ振り向いた。
「さて、今日は紅魔館でチョコパーティ。そして咲夜の部屋チェックよ……覚悟はいいわね?」
『ふふふ』
「因みに、次は鈴仙。そん次は妖夢よ。凶器姉妹は優先ね」
不敵に微笑む霊夢。周りの少女達も目を光らせていた。三名の少女達はごくりと息を呑む。
此処、紅魔館の少女―――咲夜。門番守衛長の御下がりのチャイナ風の私服。
白玉楼の少女―――妖夢。フード付きパーカーにピッチリジーンズ。
永遠亭の少女―――鈴仙。レンジャースジャケットにポケットの多いフェイクレザーのパンツ。
三人(1,5人と1,5妖)合わせて、通称『凶器姉妹』。
先日、自分達の部屋の秘密をばらされてから今日までドキドキで寝付けなかった。
「ね、ねえ。ホントに、見るの?」
「あったりきーよ」
鈴仙と妖夢以外はヤル気満々。咲夜は観念した。
「よし! じゃあ、咲夜ちゃんのお部屋にしゅっぱーつ!」
『おー!』
少女達は歩を進めた。
* * * * * * *
咲夜を先頭に、少女達は館内に入り込む。事前にアポイントは取っているので、全員すんなりと門を通して貰えた。
現在一同一階エントランスホール。
「いらっしゃい」
二階から声。
幼い容姿ながらも威厳たっぷり(?)の主こと―――レミリア・スカーレットが少女達を迎えた。
隣にはメイド服を着たサキュバスと執事服を着た自称・妖怪を侍らせている。
少女達は知った顔ながらも、目的が友達の家に遊びに来たということで、一応、定番の挨拶をする。
『おじゃましまーす』
―――ズッキューンッ!!
その時、おぜうに衝撃走る。
「うをっ! ……め、美鈴。こ、これいいな」
500年生きてきて初めての経験。ここまでアットホームな感覚で訪問を受けた事は、今まで『ありえなかった』。
咲夜がオフ日なので、内勤の助太刀をしていた執事服の守衛隊隊長―――美鈴がレミリアの問いに答える。
「ははは。宛ら、咲夜さんのお母さんってとこですね」
「おお! わ、私が母親……だと……」
嘗ての自分を思い出す……
―――……れみりあ・すかーれっと。130さい。しょうらいのゆめは、おかあさまみたいなおかあさまになること。
「咲夜!」
「はい。なんでしょう」
レミリアは良い事(悪い事)を思い付いた顔をしていた。こういう時、咲夜は嫌な予感しかしない。
「今日一日、私の事『主』扱い禁止! 『お母様』と呼びなさい!」
「えっ! む、無理ですよ……」
真っ赤になる咲夜。
周りはニヤニヤ。レミリアだけ鼻息荒げて、目を輝かせている。
言えるわけが無かろう。
染み付いた従者根性の所為。そして周りの目が在る中で、そんな……恥ずかしい事なんて、言えない。
レミリアは続けた。
「あ、いや……『ママ』でいいぞ。なんなら『かあさん』でも」
「はーい、お嬢様それくらいにしましょうね」
控えていたサキュバスに羽交い絞めにされる吸血鬼。身長差がある所為で、レミリアは宙に浮く形となってしまった。
「アネティースっ!! は・な・せ!」
「ダーメ。いいですこと、お嬢様。母親って、あまり馴れ馴れしくすると娘に嫌われますの」
「うっ……」
ピタリと止まるレミリア。
「もし……明日から咲夜ちゃんが無言になったら、悲しいですわねぇ」
「え?!」
「『おかあさんなんて知らない!』、『もう出てくから!』。
ああ! 咲夜ちゃんが非行に走ってしまったら……私は、私は……ううぅ」
「そ、それはダメだ!」
「でしたら母親は陰から見守りましょうね」
「むぅ」
とんだ役者、内勤メイド隊副長―――アネティス。美鈴と同じく古参でレミリアの扱いに長けている。
主を宥め終えた後、咲夜に視線を合わせウィンクした。
「ささ。戻りましょう」
「うー……
と、とりあえずゆっくりしていきなさい。何かあれば妖精メイドか美鈴辺りに言って頂戴。
あと咲夜。今日は働いちゃダメよ。コレは命令だからね……はぁ……」
『はーい』
「もう……わかりました」
羽交い絞めにされながら従者に運ばれていく主様。
一同は苦笑しつつ、お言葉に甘えることにした。
「さてと、じゃあ咲夜の部屋に向かおうかしら」
霊夢が告げる。視線が咲夜に集まった。咲夜は下を向きモジモジ。
「ほ、ホントに見るの?」
上目使い。可愛いのなんのって……
「はっ! 危ない危ない。咲夜恐ろしい娘!」
霊夢が鼻を押さえながらほざいた。
「と、兎に角! 行くわよ! アンタが案内しないなら美鈴に案内させるまで」
「あ、ダメ! わかったから! もう……」
とほほと項垂れる咲夜の後に付いていく。美鈴は苦笑しつつ、少女達を見送った。
* * * * * * *
―――三階。幹部階。
「此処よ」
可愛く『メイドちょうのおへや☆』と書かれた一室の前に着いた。
「じゃ、入ろうぜ」
「あ! 待って!」
ドアノブに手をかける魔理沙を引き留める咲夜。今更なんだよと魔理沙は振り向いた。
「えっと……今から大切な事を言うわ。
私の許可無しに、勝手にドアを開けない事。良いかしら?」
「は?」
一同首を傾げた。
「まあ、入れば分かるけど……」
カチャリと鍵を開ける。少女達は突入した。
綺麗に片づけられた……というよりも、何か歪んだ部屋。
ベットとクローゼット。一つの窓。
これだけならまだいい。しかし……
「天井、高いっていうか……見えない」とアリス。
「あと、壁に飾ってあるのって……ナイフ」と早苗。
辺り一面の銀刃。そして物理的にありえない天井。
一同はポカンと口を開けて、部屋中を見渡していた。
「こほん」
咲夜が咳をする。一同は我に帰り、言葉を探した。
「えっと……まず、質問ある人」と霊夢。
と言われても……
「じゃ、じゃあ」
「はい。早苗」
おずおずと手を上げる早苗。
「なんでこんなに天井が高いんですか?」
皆が気にしている事だ。咲夜はさらりと答える。
「仕事の関係上とモノを置くスペースが無いから上を拡張させてるのよ」
「仕事、ですか?」
何故仕事が出てくるのだろう。
「ま、見て貰った方が早いわね。来て頂戴」
そう言ってふわりと浮かぶ咲夜。それに続いて一同も飛んだ。
しかし、何処まで行っても壁には刃物。何かの恐怖屋敷だろうか。
ある程度行ったところで咲夜は止まった。
そこには『ドア』が。
「何これ?」と鈴仙。
咲夜は静かにと釘を刺し、ドアをノックした。
「小悪魔……こあ。いる?」
『んが! は、はい!』
ガチャリ。
「はいはい。って……ありゃ?」
ドアからパジャマ姿の小悪魔が出てきた。
髪はボサボサ。化粧もしてない。上着が肌蹴てる……下着して無い。
「今日非番ですよね……てか、皆さんお揃いで」
「こういうこと」
どういうことだ。
つまり咲夜の部屋は、紅魔館の幹部室や主要部屋にダイレクトで繋がる様に空間を歪めてあるらしい。
要するに簡易どこ○もドアだ。何かあった時に直ぐ駆けつけられるようにとの事。
「小悪魔、ごめんなさい。彼女達を納得させる為に協力してもらったわ」
「ああ、そういうこと。いいですよぉ。
ふぁ~……もう一眠りします。まぁ、何かあったら起こしてね。咲夜ちゃん」
バタン。
「成程。便利ですね」と早苗。
「つまり咲夜はこの『ドア』を使って、悪い事、してるのね」と霊夢。
咲夜にコツンと叩かれた。
ヤレヤレと溜息を吐いた束の間、けたたましいノックの音が聞こえる。
ドアプレートには『ぱっちぇさん』の文字。
「パアアアアアアアアアァァーチュウウウウウウウウウウウゥゥーリイイイイイイイイイイィー―ッ!!!」
……ボケ黒白。
「「莫迦魔理沙あああ!」」とアリスと咲夜。
ドンドンドンッ! ガチャッ。
「ボンソワアアアアルッ(巻き舌)!! ってやっかましいわッ、ボケい! 何処の阿呆よ!」
青いハーフパンツに紫のタンクトップを着たパチュリー・ノーレッジが出てきた。
鬼の形相で少女達を睨み、最後に魔理沙を叩いた。
「痛いぜ!」
「当り前でしょ! 痛くしたんだから! ……ったく」
しかし、何時ものパチュリーと違う。何処かこう、もやしチックでは無い。
本を持ってない。帽子被って無い。何故か、汗を掻いている。
「パチュリー様、すいません。後で言って聞かせますので」
「はぁ……いいわよ。貴女の所為じゃないわ。保護者(霊夢とアリス)がいるんだから、彼女達の所為よ」
「「誰が保護者よ」」
叩かれた場所を摩っている魔理沙が、気になった事をパチュリーに尋ねた。
「ててて……なんで、そんな恰好してるんだ?」
「なんでって、筋トレよ」
『えっ!?』
一同耳を疑った。
「ぱ、パチュリー、喘息は?」とアリス。
「あのねぇ、スポーツ選手の中にも喘息持ちはいるわよ。私だって少しくらい運動はするわ。
これでも昔はステゴロでブイブイ言わせてたんだからね、むっきゅん!」
出もしない力瘤(こぶ)を出そうとする魔女。幾人かが咲夜に事の真意を尋ねる。
「さ、さあ。でも噂だけなら……昔、美鈴と大喧嘩したらしいわ。
素手で」
『嘘だっ!』
「ホントよ……まぁ、強化魔法使ってだけど」
目に見える魔力(オーラ)を拳に纏わせるパチュリー。
「とりあえず、静かに……とは言わないから、せめて迷惑かけないで頂戴。
何かあれば呼んでいいわ。じゃね、咲夜ちゃん」
バタン。
「……咲夜さん、オフだと『ちゃん』付けされてるの?」と妖夢。
「ち、違うわよ! 今は小悪魔が寝ぼけてただけでしょ!」
「パチュリーも言ってたわね」と鈴仙。
「あ、あれはきっとフザケて……ああ、もう!」
しかし、少女達はニヤニヤしたままだった。
霊夢が告げる。
「はい。じゃあ、次に咲夜『ちゃん』に質問ある人ぉ」
「だから『ちゃん』付けするなぁ!」
その後も、『ちゃん』付けで弄られたのは言うまでも無い。
* * * * * * *
「普通の少女であって欲しいのだがな」
テラスで『母親』から送られてきたトリュフチョコを摘まみながら、レミリアがぼやいた。
誰に言うわけでもない。
「それは高望みでしょ、お姉様。咲夜が従者でありたいと望んでるんだから、それでいいんじゃない?」
妹―――フランドールが答える。美鈴が作ったチョコバウムを頬張りながら、横目で作った本人を見遣った。
「……私からはなんとも」
白ワインを数本選び出し、呟いた。
考えるところはあるのだろうが如何せん、主の手前、何も言えない様子だった。
「50’物です」
「へぇ。紅魔館(ウチ)赤だけだと思ってた。何処から?」
「内緒です。ま、ホワイトデーも兼ねて私からと御思い下さい」
「そ。あんがと」
レミリアのグラスにワインを注ぐ。中々良い香りだ。チョコにも合う。
「上出来。フランも飲む?」
フランドールは、ふんと鼻で返事をし隣の友人に話を振った。
「こいしはどう思う?」
「んが?」
チョコケーキをホールでガっついていた客妖―――古明地こいしがフランドールを見る。
「んー……別にいいんじゃない。今のままで。
私も他人の家の事情なんて知らないし。家主(レミリア)さんが答えを出さなきゃいけないんだろうけどさ」
非常に辛口。フランドールと美鈴は苦笑するしかなかった。
当のこいしは大きめのイチゴと格闘中。口周りはクリームだらけ。
レミリアは頬杖をついてソッポを向いた。
「ったく、真剣に考えればこれだ……で? お前さんはどう思うよ―――」
テラスの天井を見て、レミリアは告げた。フランドールとこいしはふと上を向く。
影かと思っていた闇の部分がのそりと動き、降りてきた。『ソレ』はそのまま、空いた席に人型となって座る。
「―――ルーミア」
「ありゃ? ばれてた」
神出鬼没。
「バレンタインパーティーといやぁ、私でしょ?」
「え? なんでさ?」
こいしがキョトンと尋ねた。
「えっとねぇ。私は『マリア』と友達だから」
「マリア?」
「そ。そしてね、ムフフ……この日は『マリア』とジェイムズの初夜なのだー」
レミリアは盛大にワインを噴き出し、フランドールとこいしは頬を軽く染めた。美鈴はやれやれと肩を上げる。
「る、ルーミア……それが何でバレンタインなの?」
「んーとね。二月一四日から十月十日足してみ」
四名は計算した。
「あ、クリスマス!」
「当ったり! つまり、『クリス』坊やが『できた』日なのだよー」
「……でも、聖母(『マリア』)は処女出産じゃなかった?」
美鈴が首を傾げ、問う。するとルーミアは急に凹み、消える様に話し出した。
「三賢者が……ジェイムスを『消した』。言葉通り、ね」
「「「「……」」」」
フランドールとこいしは何を話しているのか分けが分からなかったが、レミリアと美鈴はふむと目を閉じた。
「ホント、下んないわ。偶像(カリスマ)を『創る』為に、男親を『消す』なんてね……」
「ジェイムス……何処かで聞いたことある」
レミリアがなんだっけと頭を掻く。そして―――
「あ。お父様が言ってた……『▲』ね」
「お姉様?」
「ああ!」
美鈴が大きく頷く。『サンカク』ってなんだ? ルーミアがボソリとぼやく。
「怨霊、いや怨念かな。どちらにしろ、もう一人の『彼』だよ。今も『世界』を……呪ってる……
ま、祝の日にこんな話はいいさ。レミリア、チョーコ!」
ルーミアは一転して、目を輝かせた。彼女も『女の子』ということだろう。
「まったく、お前も変わりモンだ。それより……不法侵入はいかんなぁ」
「この館は無法地帯じゃなかったの?」
ふざけた事を。
「で? 聞いてたんだろ?」
「ああ、あの人間?」
『咲夜』の話に戻る。チョコトリュフを一つ掴み、下で転がしながら答えた。
「こいしの言うとおりだと思うよ。決めるのは『貴女(レ・ミ・リ・ア)』だねー」
「……」
「あ、美鈴ちゃーん。バレンタインのプレゼントはー?」
「はいはい……『外』からの取り寄せ手間掛ったわ」
「おー! これこれ!」
美鈴が小さい箱を手渡す。チョコシガレット―――勿論、煙の出る方。
「わはー! ありがとう! ……あ、そうそう。さっきの続きだけど、美鈴も正しいね」
「え? メイ、何も言ってないよ?」
フランドールがルーミアに問う。クククと莫迦にするかのように笑い、答えた。
「フラン。貴女のお姉さんはとんだ臆病者で、そして優柔不断だよ」
「は? いや、お姉様がヘタレなのは知ってるけど」
「ふ、フラン……」
がっくり項垂れるレミリア。ルーミアは一度美鈴を見、そして続けた。
「きっとパチュリーも思っているだろうけどさ、ホント、優柔不断。
昔、美鈴とパチュリーが大喧嘩したの覚えてる?」
「んー……したの?」
「……おい。レミリャ、美鈴ちん。教えてないのか?」
美鈴は冷や汗を掻き、レミリアはルーミアを睨んでいた。
「あー……まあ、喧嘩したんだ。詳しくは言えないが、原因は、お前の姉さんの優柔不断さだよ」
「ふーん」
勝手にグラスを手にし、ワインを啜るルーミア。こいしは知った風の宵闇をまじまじと見つめて尋ねた。
「なんで、ルーミアはそんなこと知ってるの?」
「ああ、ははは。レミリアが泣いて助けを求めてきたからだよ」
「な、おま! ふざけんな! 誰が」
「ゴメンゴメン。嘘々……半分は。そんな事はさておき……本来は、レミリアが決める事。
でもね……あの人間(咲夜)は、そうだな、社会不適合者なんだよ」
フランドールはこいしの口周りを拭いながら首を傾げた。
「いや、語弊があるな。紅魔館(此処)にいる限りは、適合者だね」
「どういうこと?」
「お姉さんか美鈴に聞いてみ」
フランドールは美鈴の方を向いた。
美鈴はレミリアに視線を向ける。レミリアは諦めたように、肩を上げた。
「えっと……咲夜ちゃんは人間です。
しかし、紅魔の中にいるから『人間』でいられるのですよ」
「うーん……こいし、わかった?」
こいしは首を捻り、答えた。
「紅魔の外じゃ人間でいられない? 『人間』の中じゃ、人間でいられないってこと?」
「まあ、そんな感じです」
美鈴は頷いた。
「咲夜も化け物(コッチ側)になるって事よ」
レミリアが呟く。
フランドールはへぇと声を上げるが……分からなかった。こいしも然り。
妖怪である彼女達には分からなかった。解り得なかった。化け物の中で育ってきた彼女達は、『それ』が当り前だと思っていたからだ。
人間でありながら時を止めるという歪な能力を使役する咲夜は、人間側からしてみれば化け物。
人間社会を学んできた者(外を知ってるレミリアや美鈴)にしか分からぬ答えだった。
「レミリアはあの人間を今後如何するか、答えを出していない。貴女の事もね、フラン」
「私、も?」
「ルーミア!」
美鈴が怒鳴る。ルーミアは一目美鈴に視線を移す。沈黙後、悪かったと諸手を上げた。
「兎角、優柔不断だよ。レミリア。まあ……同時に、優しすぎるんだろうけどね」
「うっさい」
口を尖がらせるレミリア。
「ククク。姉に母親か。荷が重いんじゃないの?」
「アンタに言われるまでも無いわよ」
「そうかい」
席を立つルーミア。ごちそうさまと美鈴のお尻をポンと撫で、宙に浮いた。
「そうそう」
闇を纏わせる。
「姉の方は辞められないけど……母親は辞めれるでしょ?」
「……」
ふよふよと黒い塊は広がっていく。
「『アイツ』に返せば?」
「ッ!! ルーミアッ!!」
神槍展開。レミリアは闇を薙いだ。
……しかし、そこには何も無かった。
『ククク。ごめんごめん。
でもね、覚えておいて。その優しさ(優柔不断)は運命さえ、歪めるよ』
「知るか! さっさと帰れ!」
何処からともなく響いていた声は消え、レミリアの荒い息使いだけが残った。
「お、お姉様」
「……ごめんなさい。取り乱したわね。美鈴、自室に戻るわ。後をお願い。こいし、ゆっくりしていってね」
フランドールは思う。
紅魔館には私の知らない事がまだまだある。何れ、分かるのやもしれないが一筋縄ではいかないな、と。
とりあえず……姉に内緒でワインを飲んでおこう。今の彼女達にできる事はそれくらいしかない。
「んぐっ。大人って難しいね」
「そうね、こいし……関係無いけど、ラッパは止めて」
「んが。無意識無意識」
溜息をつき、やれやれと姉の残したトリュフを口に放った……ギガ甘かった。
* * * * * * *
咲夜の部屋。
「―――で? この凶器(ナイフ)は何処から入手してるのよ?」
「里とか香霖堂とか美鈴から貰ったりとか」
一同は各々持ち寄った具をチョコ鍋(チョコフォンデュ)に浸けながら、咲夜に質問という名の尋問を続けていた。
分かった事だが、咲夜は香霖堂店主ばりに収集癖があるらしい。ナイフ限定だが。
先程から凶器姉妹の他二人(鈴仙と妖夢)がチョコそっち除けで宙に浮き、ナイフを手にとって鑑賞していた。
「凄い! 旧世紀の磨製石器ナイフ。コレは三つ葉紋のドス……」と妖夢。
「コレは旧式の米国のコンバット。コッチは伊国教会の銃剣(バイヨネット)か……」と鈴仙
おーい。戻ってこーい。
「ちょっと、指紋付けないでよ」
咲夜さん、指摘そこじゃありません。
「と、兎に角。ちょっと、じゃなくてかなりおかしいぜ」と甘露茸チョコの魔理沙。
「ナイフのコレクターは……その……怖いっていうか」とドライフルーツチョコの早苗。
先程から言われっ放しのマシュマロチョコの咲夜。うー、とベットの上で膝を抱え告げた。
「何よ……アリスの人形コレクションと何が違うの」
「何って……」と鈴カステラチョコのアリス。
そりゃもう、美的感覚が常人とは違います……とは言えなかった。
「ま、まあ、『少女』的では無い、かなぁ」と早苗。
「そうね。咲夜、早苗の部屋見た事ある?」と正月余りの餅チョコの霊夢。
咲夜は首を振った。
「凄いわよ……なんていうか、メルヘン。里の玩具屋みたいな」と霊夢。
早苗は苦笑するしかなかった。事実なので。
しかし、これだけで納得するわけが無い。なんせ他に二人、似た趣味の人物がいるのだから。
常人4人が頭を悩ませていた時、ノックの音。
「咲夜ちゃーん。お菓子持ってきたよー」
ガチャリと執事服の美鈴が入ってきた。
「何してたのかな? お姉さんにも教えて」
「もう。また子供扱いするー……」
ぷぅと頬を膨らませる咲夜。美鈴は困って苦笑した。
「そういえば、美鈴、どうして執事服なの? メイド服じゃないの?」とアリス。
「ああ。お嬢様がこっち着ろって五月蠅くって」と美鈴。
マジマジ見つめた……似合ってる。成程。あの吸血鬼にしては良いセンスだ。
ふと、あることを思い出した魔理沙が美鈴に頼んだ。
「なあ、中国。この前みたいにやってくれよ」
「この前?」
「ほら。前に八雲家と『外』から帰って来た時みたいに」
「ああ。台湾から帰って来た時の(八雲藍の***シリーズ参照)……誰かヘアゴム持ってればできるけど」
早苗がポケットからヘアゴムを取り出し、美鈴に渡した。
美鈴は髪を上部で纏め上げ、丁髷(ちょんまげ)の様なポニーテールを作り、そして―――
「吽っ!」
―――叫んだ。すると……豊満な胸が縮み、顔立ちが男性のソレになった。
「……ふぅ。こんなところでいいかな?」
「おお! それそれ!」
見事なイケメン。一同は感嘆の声を上げた。
「ちょっと、ヤダ……反則ですよ」と早苗。
「それ、何? 魔法?」とアリス。
「髪整ってる分、霖之助さんより恰好付いてるわね」と霊夢。
「おもしれぇ! なぁ、それ私も覚えらんない?」と魔理沙。
美鈴は少女達にワイワイキャッキャ囲まれ、ただ苦笑するだけだった……咲夜を除いて。
下の騒ぎに気付き、上にいた二人も降りてきた。
「わっ! だ、誰です? この殿方?」とウエハースチョコの妖夢。
一本の棒を持って、咲夜の影に隠れた。
「……美鈴よ」と咲夜。
「へ?」
確かに、紅い髪に蒼眼。何処となく漏れている闘気……美鈴だ。
「め、美鈴さん。男だったんですか!?」
「あはは、違うよ。『術』を掛けてるの……おや? その短刀」
妖夢が持っていた棒に気付く。
「あ、咲夜さん、すいません。勝手に持ってきちゃって」
「別に元の場所に返してくれればいいわ。それ指紋も付かないし」
「それ、気にいったの?」
妖夢は、いえ、と首を振った。
「これ、ナイフなんですか?」
「それはね……あ、貸して」
美鈴が棒を受け取る。そして、瞬間―――
ウォン……
―――光の刃が飛び出した。
『おお!』
「宝貝『莫耶』のレプリカ。欲しければ作ってあげるよ」
「い、いいんですか!」
「いいよ。橙にも宝貝あげたし」
妖夢は目を輝かせて美鈴に頼み込む。魔理沙や早苗なんかも私にもと美鈴を引っ張った。
これまた、咲夜は面白くない。そんな咲夜を見てか、霊夢は肘で咲夜を突っついた。
「恰好良いじゃない。門番さん」
「別に……誰にでも、ああいう顔するんでしょ」
やれやれ、どうやらお冠の様だ。苦笑するしかない。
一通り宝貝の注文を受けた後、美鈴は私も頂こうとチーズをチョコに浸けた。
またもや味覚センスを疑う組み合わせをしている美鈴の身体を、ふいに鈴仙がペタペタ触り始めた……またもや咲夜はムッと来る。
「二十代前半男性の身体ね……内気の類い?」と鈴仙。
「アイヤ。よくわかったね」
「師匠に一通り教えられたからね」
曰く、女性らしい胸筋や臀部、肩周り等を『内気功』で補強。そして、顔を『内・外気功』の両方でフェイスカバーしているとの事。
「ま、この程度ならパチュリーや永琳先生、藍さんもできます。たぶん聖さんや神様方もできるんじゃないでしょうか」
はたまた、へぇだ。
皆が目を丸くしている中、鈴仙だけはじっと美鈴の下腹部を見ていた。そして、何を思ったか―――
「ほい」
「ほえ?」
『ッ?!!』
―――股間にソフトタッチした。
「な、な、な、何やってんの?! アンタ!!」と霊夢。煎餅は止めとけ。
「れ、鈴仙……狂気に走ったか?!」と魔理沙。その茸大丈夫?
「だ、大胆ですね……」と早苗。缶詰持ってくんな。
「と、と、と、都会じゃ普通よ!!」とアリス。干し柿。都会派(笑)。
「え、あ、ええ!?」と妖夢。板チョコにチョコは如何かと。
「――――――――――――ッ!!?」と咲夜。チョコが口からダダ漏れです。
当の鈴仙は、え? といった顔。
「いや、『付いてるか』確認しただけよ。『付いて』無かったわ」
「ははは、そりゃあ流石に『基』から無い『モノ』は補えないよ」
サラリとこんな会話をする妖怪二名。コレが人と妖怪の差なのか。
「れ、鈴仙さん。恥ずかしくないの? その……もし、『付いてた』ら」と妖夢。
「え? まあ、そん時はそん時よ」
頭を掻く鈴仙。続けた。
「まあ、軍で男(オス)部隊に派遣されたりすると、さ……色々とね」
「……わかるよ。隊の連中が男だけだと、ほんっと、下んないのよね。
今日だって『隊長のチョコ(塗り)写真、待ってまーす!』だって。減給しとこうかしら」
その分、今は楽だと二妖は笑った。
一方、人間の少女達は蒼褪める。ああ、こうなっちゃ女として終わりかな、と。
* * * * * * *
兎角、これ以上『イタいお話』はできぬと話題を変える事にした。
遠慮を知らない勢いで他人のチョコを貪る霊夢が、ぽつりと告げる。
「んー、ゴックン、咲夜のこの部屋は『ご家族(紅魔ファミリー)』の影響も大きいわね」
「まあ中国は何処か『吹っ飛んでる』し、パチュリーも本の虫。レミリアに至っては……ヘタレだから何も言えないか
らな」と魔理沙。
「はは……言い過ぎだよ。魔理沙」と美鈴。
「で、でも咲夜さん。ナイフのセンスは抜群ですよ!」と妖夢。
「妖夢。多分、フォローになって無いわ」とアリス。
一同は首を捻った。霊夢は先程から、沈黙を保っている咲夜が気になり尋ねてみた。
「で? 本人さんは如何お考えで?」
「……別に、何も」
コレじゃいかん。
今日の目的は、この『咲夜の世界(プライベートスクウェア)」)を少女らしく変える事。
本人が如何せん変える気無しじゃ、如何にもならない。
「はあ……しょうがないわね。
とりあえず、一度早苗の部屋を見てから考えなさい。アレは本当に歳相応……若しくはそれ以下の部屋だから」
「ははは、酷い」と早苗。
それに、と霊夢は付け加え、美鈴を見た。
「ねえ、美鈴。貴女も、『可愛らしい』咲夜の部屋、見てみたくない?」
「え、そうですね……」
チラリと咲夜を見る。
「折角、本人が可愛いんだから、お部屋も可愛くしたら、もっと映えるかも」
ぼんっ!
何かが弾ける音がした。
音の先には真っ赤な咲夜ちゃん。
「さ、咲夜?」とアリス。
「な、何でも無いわ?!」
声が裏返ってる。何でも有るようだ。
そして、追い打ちをかける、朴念仁。
「咲夜さん。顔真っ赤。大丈夫?」
「大丈夫、ぞ!!」
『ぞ!!』って……
そして美鈴は追い打ちをかける!
「あ、チョコ付いてる」
「へ?!」
咲夜の口元のチョコを指で拭い―――自分で嘗めた。
「ひゃあ!」
「うわっ」
ガタッと立ち上がる咲夜。そのまま急に走り出した。
「さ、咲夜さん!?」と妖夢。
「と、と、と、トイレ逝ってくる!!」
逝っちゃダメです。
「大丈夫かな? 見てこようか」と美鈴。
「……止めなさい」と霊夢。
幻想郷トップクラスの旗立て師並びに旗折り師(朴念仁)、紅美鈴。
他には森近霖之助や霧雨魔理沙(美鈴を入れて3トップ)、八雲藍、藤原妹紅なんかがいたりいなかったり……
咲夜がああなってしまった以上、今日の所はもうお開きにするしかない。
「と、とりあえず今日は終わりね」と霊夢が告げる。
少女達は苦笑しつつ、頷いた。
* * * * * * *
「碌な持て成しもできずに悪かったわ」
門前で解散準備をしている少女達の前でレミリア謝罪した。
西日を遮る為、獣耳の門番隊副長を侍らせている。
「別に。色々と楽しかったし。ね?」
霊夢が微笑む。少女達も首を縦に振った。
「咲夜は大丈夫?」
アリスが尋ねる。咲夜は未だ、トイレに籠ってるらしい。因みに小悪魔がケアに当たってるとか何とか。
「ん? ああ、何時もの事だ。後で美鈴お仕置きね」
黒い笑みを浮かべる当主殿。少女達は苦笑した。
一同はさて、と姿勢を正し―――
『お邪魔しました』
―――礼を述べる。またも、レミリアは感動したがグッと堪えた。
紅い館に背を向け、己が帰路へ足を踏み出す……
その時だった。
「待って」
レミリアの一声。
「ありがとう」
少女達は振り返り、首を傾げた。何事だ? あのプライドの塊りが礼をするなんて。
「咲夜を……娘と、仲良くしてやってね」
初めて見る、レミリアの慈愛の笑み。きっと家族(ファミリー)にしか見せないモノだろう。
少女達はクスリと笑い、答えた。
『当り前、です!』
暫時、気持ちの良い沈黙だった。誰かが、吹き出し、皆が笑った。
レミリア(母親)は、幸せだった。
(娘の友、か……良いモノだな)
一頻(しき)り笑い終えた所でレミリアは、あ、と声を上げた。
「そうそう。魔理沙……月花」
「はいさ! ほれ、黒白。割るなよ」
「ん?」
門番隊副長―――月花(ユエファ)が魔理沙にビンを渡す……ワインの様だ。
「今更? 私だけ?」
「違うわよ。今から行くんでしょ? 『彼』のとこ」
「っ!!?」
急に真っ赤になる魔理沙。
「『紅魔館』からってことで送り物。届けてね?」
「な、な、な!」
タジタジ。
忘れてた、と少女達も声を上げた。
妖夢が白玉楼と八雲家の分を。鈴仙が永遠亭。早苗が守矢神社。アリスが自分の分と幾人かの友人の分を。霊夢も自
分の分と友人、地霊殿の分を。
魔理沙に『託した』。
「普段のお礼よ。世話になってるから。『お返し』も期待してるって言っといて」
とニヤけるレミリア。
「な、何で私に!?」
何でも何も『背中』を押してやってるのだ。『皆の分を持ってきた』、良い口実だろうに。
魔理沙は帽子を深く被り、プシュゥ……と音を立て呟いた。
「し、仕方ないわ。持ってってやる」
一同ニヤニヤ。
そこで、霊夢が意地悪くポツリと告げた。
「あー、そういえば」
「なんだよ。まだなんかあんのか?」
「命蓮寺とチビ達の分だけど……慧音が持ってくって言ってたわ」
「ッ!!?」
ハッと顔を上げる魔理沙。
「今頃、『一人半妖半獣』っきりかもね」
「あらあら。『混じっちゃってる』わね」
鈴仙が更に煽る。
「よ、用事が出来た! 先に帰るぜッ!!
……あんの、妖怪牛乳(うしちち)! ふざけんなよォ!!」
袋にチョコを詰め込み、盛大な笑い声に見送られ乙女(魔理沙)は風の様に去っていった。
少女達もまた一週間、『いつもの』生活に戻るのであった。
……またね、と手を振って。
っかし美鈴さん…その旗折り能力は常時発動なの?一人くらい効果を緩めてやればよかろうに…例えば近くにいる、完璧で無器用な女の子とかに…さ。
こんかいのルミャさんは可愛かったですね
まだまだ続くよ伏線の旅って感じですな
まあそれよりも咲夜ちゃん可愛いよさっきゅん
そしてりんのすけは俺にチョコを渡すべきwww
自分は途中でやり過ごすのが辛くなってだいたいボムってるけど・・・
しかし、咲夜『ちゃん』超可憐w
テンパっても都会派アピールするアリスもすんごいめんこい。
阿求さんちょっぴり悪女(笑)
カリスマ宵闇さんのお話・・・SSとはいえ大胆に出ましたねwでも、そういうのは嫌いじゃないですよ。
むしろ東方なら、それくらいの驚愕設定があっても可笑しくない気さえします。(守矢の二柱とか、浦島の真相とか)
ますます、貴方の描く東方ワールドから目が離せなくなってきました。
設定が、ぶっ飛んでいるようで、どれも緻密で深遠です。
資料もだいぶ読み込んでいらっしゃるようだし、よくここまで練り込めているものと感心。何より、どの作品も世界観に一貫性がありますよね。
そして相変わらずのルーミアのカリスマっぷり。今回はちょっと空回り気味な気がしましたがww
朴念仁な美鈴wwwさっきゅんかわゆすなぁww
さぁ次は誰だwwファンシーな早苗さんの部屋か?ww
>「▲」
このマークを見ると中古ゲームを扱う店でバイトをしている自分からすると、再販(ベスト版など)のマークにしか見えないwww
咲夜さん・・・マジパネェッスwww
あと莫耶が出てきましたが個人的には鑚心釘のほうが良かったかなと思います。
美鈴なら分かるが咲夜さんが長剣振り回す&弄っているイメージが沸かんwww
・5番様> 少女らしくある事が難しいからこそ、少女でいるという『幻想』を願うんです。
美鈴のは無意識発動ですね、こいしちゃんもびっくり。みょんとかフランちゃんにも発動してたりw
・キャールミャサーン様> ルミャとさっきゅんは許す。だが霖之助さんは渡さんッ!! (オイww
・13番様> アネティスはやたら大玉ブチマケテくるメイドの方で、月花は美鈴戦で後ろにいる門番隊ってことで。
都会派(笑)アリスと黒AQN、あとオフで『ちゃん』付けさっきゅんは固定なのw ルミャは基督系のお話が良く合うので続けますよ。
しかし、ホントぶっ飛んでますよねw
・16番様> 次は銀髪従者のどっちかw 『▲』の豆知識、おもろいww
因みに、皆さん『▲』って何の事だか分かったのかな?
・24番様> 嬉しいでふ。
・28番様> 莫耶はサイズ変えて作れる……って勝手な設定w 鑚心釘って手もありましたね。万能包丁とかもw
とりあえず、メジャーな『短刀』ということで、御許しを。
こーりんころす。
「オマエノ シワザ ダタノカ」ですねわかりますん。でもまさかレミさんの口からそれが語られるとはww
“▲”を見た瞬間パッと頭に浮かびましたが、本当に▲様だったとはwwwビックリしましたwwww
ホント、色んなところからネタを引っ張ってきますねぇ……