Coolier - 新生・東方創想話

東方昔話 『桃太郎』

2003/09/14 11:08:49
最終更新
サイズ
7.8KB
ページ数
1
閲覧数
1539
評価数
8/55
POINT
2070
Rate
7.48
むーかしむかし、あるところに、じーさんとばーさんがおりました。
じーさんは山へ芝刈りに行って、ばーさんは川へ洗濯に行くのが日課でした。
今日もじーさんは山へ芝刈りに、ばーさんは川へ洗濯に行きました。

  咲夜「・・・・なんで、私がばーさんの役なのよ・・・。」

ぶつくさと文句を言いながら、ばーさんは川に着き洗濯を始めました。
しばらく洗濯をしていると、川の上流から、どんぶらこどんぶらこ、という音とともに、大きな『陰陽玉』が流れてきました。

  咲夜「ちょっと、ここって大きな『桃』が流れてくるんじゃなかったの?」

疑問はごもっともです。

  咲夜「まあ、いいか。持って帰って、じーさんとどうするか決めましょ。」

ばーさんは大きな陰陽玉を拾い上げると、家に持って帰りました。
ばーさんが家で夕食の準備をしているとじーさんが帰ってきました。

 魔理沙「帰ったぞー。なんで私がじーさんなんだ?」
  咲夜「いいじゃない。私なんてばーさんよ。」
 魔理沙「よくない。ところで、この大きな、怪しげな、白黒の球体はなんだ?」
  咲夜「さあ?台本にあったから、とりあえず拾ってきたわ。」
 魔理沙「台本とか言うな。で、どうする?」
  咲夜「とりあえず、割ってみる?」
 魔理沙「まかせた。」

ばーさんはナイフを片手に、陰陽玉の解体にかかりました。
ばーさんが陰陽玉の中心ににナイフを刺した瞬間、それはいとも簡単に真っ二つになりました。
そして中から、紅白の元気な女の子がでてきました。

  霊夢「あー、窮屈だった。なんだって、こんなとこに押し込められなきゃいけないのよ。」
 魔理沙「文句言うな。じーさんばーさんよりはマシだろ?」

出てきた女の子は『桃太郎』となんて名づけられずに、安直に『霊夢』と名づけられました。
霊夢はじーさんとばーさんに大切に育てられ、すくすくと成長していきました。
そんなある日、霊夢は都から来たという人形師に会いました。

 アリス「最近、都では『鬼が島』の鬼たちが悪さをして、困ってるのよねー。」
  霊夢「それは大変ね。」
 アリス「誰か、退治してくれないものかしら。」
  霊夢「居ないんじゃない?」
 アリス「・・・・・あんたが行かなきゃ、話にならないじゃないの。」
  霊夢「やだ。面倒くさい。」
 アリス「鬼が島には、マヨイガから盗んで来たっていうものが沢山あるって・・・・。」
  霊夢「悪い鬼たちね。私が懲らしめてやるわ。(そしてお宝ゲット)。」
 アリス「・・・・聞いた覚えはないけど・・・・。まあ、いいか。」

霊夢は快く鬼退治を引き受けました。
霊夢が鬼退治の件をじーさんとばーさんに話すと、2人はいろいろと準備をしてくれました。

 魔理沙「ほれ。スペルカード。無駄遣いすんなよ。」
  咲夜「はい。私が作ったお菓子。きびだんごなんて、作り方知らないから。ちなみに300円分。」
  霊夢「ありがとう、老いぼれたち。じゃ、いってきまーす。」

霊夢は箒を片手に、300円分のお菓子を持って鬼退治にでかけました。
その道中、何気に黒い少女が倒れていました。

 ルナサ「もし、そこの旅の方・・・・。」
  霊夢「何?」
 ルナサ「よろしければ、食料を恵んでいただけませんか?」
  霊夢「いや。」
 ルナサ「殺生な・・・。」
  霊夢「鬼退治なんて、私一人で十分よ。」
 ルナサ「ああ、そんなこと言ってると・・・・。」
 リリカ「今だ!かかれ~!」
メルラン「おー!」
  霊夢「ちょ、ちょっと、何・・・・・?ぎゃ~~~!」
 リリカ「よし、ずらかれ、姉さん!」
 ルナサ「うう・・・・。なんで、私がこんな役を・・・。」

茂みから、赤いのと白いのが現れ、霊夢のお菓子を奪ってしまいました。
そして黒いのと一緒に、お菓子を食べ始めました。

 ルナサ「私はもうこんな役やらないわよ。」
 リリカ「え~。いいじゃん。かたいこと言わないでよ、姉さん。」
メルラン「一番ぴったりだしね。」

一方お菓子を奪われた霊夢は、スペルカード片手に3人に近づき、

  霊夢「『夢符 二重結界』」

スペルカードを使いました。
それをくらった3人はその場に倒れてしまいました。

 ルナサ「い、いきなり3人の中心で二重結界は・・・・。」
  霊夢「うるさい。あんたら全員、鬼退治に強制参加。わかったわね!」
 リリカ「めんどくさい~。」
  霊夢「黙れ。サル。」
 リリカ「え?私、サルなの?」
  霊夢「一番素早そうでズル賢そうだからね。で、黒いの。あんた、一番忠実そうだから、イヌ。」
 ルナサ「酷い人選・・・・。」
メルラン「私はキジ?」
  霊夢「一番ふわふわしてるっぽいからね。いろいろと。」
メルラン「どういう理屈なのかしら。」

こうして、三匹のお供を連れた霊夢は、鬼が島に向かって飛んでいきました。

 ルナサ「船は?」
  霊夢「いろいろと、面倒なのよ。」

しばらく飛んでいると、鬼が島が見えてきました。
霊夢ご一行は、鬼が島にある門の前に着地しました。

  霊夢「到着ね。さっさと終わらせて、帰りましょ。」
  美鈴「そうはいかないわ。」
 ルナサ「で、この門、どうするんだっけ?」
 リリカ「台本では、キジが向こうまで飛んでいって、カギを開けることになってるよ。」
  美鈴「この門は、私を倒さないと開かないわ!」
メルラン「じゃあ、飛んでいってこようかしら。」
  霊夢「どうでもいいけど、早く終わらせたい。」
  美鈴「こら~!人の話をきいてよ~~!!」
  霊夢「うるさいなあ・・・・・。お供の三人!」

 ガシッ!

  美鈴「え・・・?」
 ルナサ「捕まえたわよ。」
メルラン「どうするの?」
  霊夢「海に投げ込んでしまいなさい。」
 リリカ「は~い!」
  美鈴「ちょっと!やめて~~!」
  三人「せーの・・・・!」
  美鈴「ぎゃ~~~・・・・・・。」

 どっぼ~ん! 

  霊夢「いっちょあがりね。」
 ルナサ「門が開いたみたい。」
メルラン「私が飛んでいくまでもなかったみたいね。」
 リリカ「さてさて、鬼が出るか蛇が出るか・・・・。」
  霊夢「ここは鬼が島よ。一応ね・・・・。」

門を開けたご一行は、紅魔・・・・、もとい鬼が島の奥へ進んでいきました。
そして奥へとたどり着いたとき、鬼の大将があらわれました。

レミリア「え~と・・・。よく来たわね。めでたいご一行!」
  霊夢「ちゃんと喋りなさい。あんた達の悪事も、ここまでよ!」
レミリア「しゃらくさい。ものども、やってしまえ。」
  霊夢「棒読み状態じゃないの・・・・。」 

鬼の大将の合図とともに、沢山の鬼たちが現れました。

   橙「ここであったが百年目!」
ルーミア「そーなのかー。」
 レティ「くろまくー。」
 チルノ「それは何かちがう・・・・。」

鬼たちは霊夢ご一行を囲んでしまいました。
それでも霊夢たちは、ひるむことはありませんでした。

  霊夢「いくわよ!下僕たち!」
 ルナサ「下僕言うな!」
 リリカ「いぬ~、いぬ~。」
 ルナサ「うるさいわよ!」

霊夢たちは、果敢にも鬼たちに攻撃を仕掛けました。

  霊夢「て言っても、面倒だから・・・・。」

霊夢はスペルカードを取り出して、

  霊夢「『霊符 夢想封印・散』」

夢想封印を放ちました。
その攻撃に、鬼たちはどっかに吹っ飛ばされてしまいました。

  霊夢「よし。あとは鬼の大将だけ・・・・。って、どうした、イヌ?」
 ルナサ「う・・・、む、夢想封印に・・・巻き込まれたのよ・・・・・。」
メルラン「姉さん、大丈夫?」
 リリカ「死なないで~!」
 ルナサ「あ、あんたたちが、私を・・・・盾に・・・・したんじゃな・・・い・・の・・・(がくっ)」
 リリカ「あ、死んだ。」
メルラン「あの世に連れて行かなきゃね。」
  霊夢「後にしなさい。それより、鬼の大将!」

霊夢は鬼の大将に向き直ります。

レミリア「パチェ、ちょっと台本見せて。・・・・・・わかった。ありがと。」
  霊夢「年貢の納め時ね。あと、台詞ぐらいちゃんと覚えなさい。」
レミリア「ごめんなさい。ここにあつめたたからがあります。これでゆるしてください。」
  霊夢「だから、棒読みだって・・・・。まあ、いいわ。」

霊夢たちは、鬼の大将が集めたという宝の下に案内されました。
そこには金銀の財宝が沢山・・・・あるわけではなく、

  霊夢「ナイフの束、紅茶の葉にメイド服などなど・・・・。紅魔館の支給品ばかりじゃないの。」
レミリア「あら、紅茶は稀少品よ。」
  霊夢「とりあえず、紅茶だけでももらってくわね・・・。」
レミリア「それだけでいいの?」
  霊夢「ナイフとかメイド服とかどうしろっていうのよ。」
レミリア「咲夜の真似とかしてみたら?」
  霊夢「しないわよ。じゃ、帰るね。」
レミリア「また、遊びにきてね~!」
  霊夢「もうこないわよ!」

こうして霊夢たち一行は、無事に鬼退治を終えることができました。
霊夢はじーさんとばーさんのところに帰り、鬼が島から持ち帰った紅茶を飲んで、一息つくことができましたとさ。

めでたし、めでたし。



キャスト

桃太郎   博麗霊夢
じーさん  霧雨魔理沙
ばーさん  十六夜咲夜
イヌ    ルナサ・プリズムリバー
サル    リリカ・プリズムリバー
キジ    メルラン・プリズムリバー
門番    紅・美鈴
鬼A~D   橙、ルーミア、レティ・ホワイトロック、チルノ
鬼の大将  レミリア・スカーレット

 初投稿です。結構無茶な人選で申し訳ないと思ったりしてます。ネタ自体は昨日起きたら、突然昔話ネタ(はなさかじいさん)が思い浮かんで、とりあえず桃太郎でもやってみようと思い、このような暴挙におよびました。最早、桃太郎ではない気がしますが・・・。
 東方のキャラがそろって劇とかやったら、こんな感じになるんじゃないかと勝手に想像しちゃったりしてます。でも、なんか中途半端な部分が多々あるような気がします。加えて扱いが酷いキャラが多数(特にルナサ)。ファンの皆さん、御免なさい。あと、文章とかわかりにくくて申し訳ないです。
 こんな私ですが、また昔話を著そうかと思っておりますので、よろしければ生暖かく見守ってやってくださいませ。
Piko
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.1630簡易評価
1.30すけなり削除
東方キャラクターで劇ですか(笑  キャラの性格考えると物語がちゃんと進まn(パーン
2.30ななすぃ削除
でも、面白かったのでモウマンタイ! 次回作に期待。
16.60名前が無い程度の能力削除
虹川さん姉妹がメインキャラだったので幸せ。
・・・…桃太郎においては、犬猿雉はメインキャラって事でいいッスよね?
33.70名前が無い程度の能力削除
ところどころにある適当なシーンで噴いたw
34.80エリス・ブライト削除
プリズムリバーが全てです。
37.20毛玉1号削除
檀上でワイワイ騒いでいる霊夢たちが目に浮かびます。
46.80名前が無い程度の能力削除
っはははは
51.70あおねこ削除
キジ役を文にやってもらいたかったなぁ・・・・・