Coolier - 新生・東方創想話

門番の一日。

2003/07/23 03:45:06
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 魔女が紅い妖霧の中を行く。
適当に名もない妖怪たちを魔法でどかしながら、湖の中央の島を目指していく。
 妖怪たちの攻撃がやみ、魔女は安堵のため息をついた。
そして吸い込んだ空気と妖霧にせきこんでしまう。
魔理沙「これだけ強い妖気だと、普通の人なら三十分もつかどうかだな」
美鈴「普通の人じゃなくても三十分はもつでしょうね」
 目の前に現れた緑色の服の妖怪が、空中で一度足踏みをした。
少なくとも魔理沙にはそう見えた。
震脚の衝撃が弾幕に変じて周囲に広がっていく。
妖怪はさらに畳み掛けるように気の塊を魔女に撃ちこんでいく。
 魔理沙は反射的にマスタースパークを放ち、全ての弾をかき消した。
魔「邪魔だよ。ここの番人なんだろ?」
美「番人だから、邪魔をするのよ」
 ボムで傷ついた美鈴がセラギネラ9を撃ち出した。
実用性と形状美を兼ね備えたスペルカードに魔理沙は一瞬目を奪われた。
 直撃。
魔女は門番に排除された。

美「困ったなぁ、自分の足で帰ってもらうはずだったのに」
 門番は魔女を背負って紅魔館の門の前にいた。
そこには門の守護メイド隊が並んでいる。
美「そんなわけでこの黒いのを湖の外の安全な所まで運んで、
  適当に介抱して置いてくる役を引き受けてくれる子はいない?」
一列目左「美鈴さん、食べないんですか?」
美「この子はそこそこ強いから、また戦いたいのよ」
二列目中央の右「では私が。森の中に結界を張って中に入れておきます」
美「許可。気をつけて行ってきて」
 当の魔女はまだ目を回したまま門番の背中で動かなかった。

 巫女が紅魔館の門の前にいた。
門番が間に割り込んで立ちはだかる。
霊夢「あなた、何者?」
美「えー、普通の人よ。あんたは?」
霊「私は巫女をしている普通の人よ」
美「それはよかった、たしか巫女は食べてもいいって言い伝えが」
霊「どこの言い伝えよ」
美「例えば巫女みこナー、ごふっ」
霊「言い伝えるな!」
一列目右「あのー、拳ではなく弾幕で語ってください」
霊「そこ、冷静につっこまない!」

ルーミア「そこの黒いの、起きなさいよ」
 魔理沙は何度目かの呼びかけに目を覚ました。
魔「おはよう、ってあんたも同じ黒じゃないか?」
ル「人の通り道に布団敷いて寝るなんて信じらんないわ」
 魔理沙は夜の森で地面に敷かれた布団に、律儀にもパジャマを着て寝ていた。
いつもの服は風呂敷でまとめられて木の枝にかけられていた。
魔「私も信じられないぜ。一体どうなってるんだ?」
 魔理沙は自分の姿をまじまじと見つめた。
手には包帯やネコのキャラクターの絆創膏がついている。
パジャマの中も同じような状況だろう。
ル「あ、霧が晴れたみたい」
 木の間から見える空は、紅から紺に色を変えていた。
ル「霧がないなら飛んでいくから、もうどかなくていいわよ。じゃあね」
 妖怪は両腕を広げて飛び立った。
魔女はそれを見送ると、掛け布団を三つ折に畳みながらひとりごちた。
魔「それじゃ、私は神社にでも行ってくるかな。
  そこの人、お礼にお茶くらい淹れてやるぜ?」
 木の陰からメイドが一人、顔を出した。

二列目中央の左「美鈴さん、事件です!
        二列目中央の右がいつまでたっても帰りません!」
美「ただちに捜索隊を編成して。一刻を争う事態かもしれないわ」
 霧がなくとも紅魔館の門付近は賑やかだった。
創想話30作品突入ということでお祝いに。
これで美鈴とボス戦での救援部隊に思いを致していただければ幸いです。
部隊のそれぞれの人名は違う表現でも良かったかな、などと。2-A(にのえー)とか。
AZ
http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Sirius/6845/
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コメント



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1.500005削除
「美鈴さん、事件です!」 結束の固い彼女たちに乾杯。
2.50ななすぃ削除
守護メイド隊イイ! 苛められキャラじゃない中国も新鮮でイイ!!(ぉぃ
31.30名前が無い程度の能力削除
美鈴のキャラクターは好きだけどお話がお粗末だった