Coolier - 新生・東方創想話

ルーミアの生き甲斐

2003/07/13 03:02:33
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 初夏の博麗神社にての事である。今は夏、あついと言わんばかりに蝉も大合唱である。
「あつい。」
庭の掃き掃除をしながら霊夢はうだれた。
「あつい。」
霊夢は、もう一度言った。
「わんわんわんわん。」
「ああいやあ、お願いだから離れて、」
「て、いたたた。」
今、悲鳴を上げているのは、ここのところいつも居候をしている宵闇の妖怪ルーミア。
でこの黒い妖怪にかみついているのがどこからか紛れ込んできた柴犬。年齢は2年から3年というところか。この犬の名前は霊夢が「ポチ」と名付けた。
「あつい。」
霊夢は、黙々と庭の掃き掃除を続けている。
庭の隅に追い込まれたルーミア、
「やめて、と、思わせて。とおおお、油断したな。」
ルーミアは、犬の隙をついて犬の上を飛び越え反対側に着地。
「ぬががが、がるるるる。」また、すかさず向きを変え追いかけてくるポチ。
飛んで逃げればいいのに今は飛べないのか、それとも飛ぶのを忘れるくらい必死なのか。
「もおお、しつこい、妖怪だからってそんなに警戒しなくたって、話せばいい娘かもよ。霊夢には、しっぽを振るくせに。」ルーミアは、息も絶え絶えになりながら逃げた。
「て!!!また噛んだ。」
「まあ、その内なつくでしょ。がんばんなさい。」
霊夢は、箒で掃きながら、やる気のなさそうな声を出しながらつぶやいた。
そしてルーミアは危機に追い込まれた。神社の境内の角に追いつめられた。
「うううううわわわわんわんわんわん。」
「ひえええ、お、お代官様お許しをなにとぞ。良く光るこのビー玉をさしあげますから。」ルーミアは、懐の中に手を突っ込んでまさぐっていた。
「ふーん、犬がお代官様ねえ。じゃあ私は何様だろう。」
霊夢は、そう独り言をつぶやいた。
「う、あれあれ、どこだ。」
ごそごそと探るルーミア。その時ルーミアの手の動きがとまり、顔がにやっと笑った。
「ふふん。いいもんがあるんだ。じゃああんスペルカードおお。」
「夜符「ないとばああど」。」
「うーんこれで君もおしまい、立場も一気に逆転。えへへへへ。」
「これで明日からバラ色。明日から君は私のしもべよ。どおしよおお・・・」
その時霊夢は一言こういった。
「犬頃と立場が変わってうれしいかもしれないけど、さっさっとお札を使ったほうがいいよ。ほれ。」
霊夢が指を指した先には犬はすでに右足を何回もかみついていた。
「がるるるるる、がぶがぶがぶ。」
「嫌あああ、ええい、もうやけくそだわ、超至近距離からのナイトバ・・・。」
そう言わないうちに今度はルーミアの上半身に飛びかかって押し倒しスペルカードを奪って飲み込んでしまった。
「わん。」
「このうれしそうな顔しちゃって、・・・って、ねえ、お顔とか胸とかは、かみつかないでね。っお願い。」
ルーミアは、かわいこぶるように懇願した。ポチは、首を横に振った。
「ああん。お姉様お願い助けて。」
霊夢は、やれやれといわんばかりに叫んだ。
「ポチ。もうおいたは・・。」
そこに割いるように嵐を呼ぶような声が聞こえた。
「おおおい。元気にしとるか。遊びにきてやったぜ。ほれおみやげのスイカ。」
その声の主は長い石段を登り終え、境内の入り口に立っていた。魔法使いの霧雨 魔理沙であった。
「魔里沙、魔里沙。わあ、でっかいすいか。早くみんなで食べよう。」
すでに、霊夢は、魔里沙のところに駆け寄っていた。
「霊夢、おめえは、本当にげんきんなやつだな。」
「わんわん。」
すでにポチも同じく魔里沙の足下によりおすわりをしてしっぽをふっていた。
「ん、なんだあの黒いぼろきれは。」
魔里沙は、うつぶせに倒れ込んでいるルーミアを指さした。
「ううん、なんでもないよ。掃除の途中だったから。それより、早く、食べましょ。」
霊夢は、そう答えた。
「なんだ、ただのゴミか。それにしてもすさまじいくらいボロボロだな。」
魔里沙はゴミの正体、ルーミアに関心を示しながら述べた。
そして二人と一匹は、境内の奥に消えていった。
ルーミアの事は、みんなもう忘れちゃってるよ。
「ふふふ、さて、忘れない内にメモをしとかなくちゃね。」
ルーミアは、動かない体を動かしながらメモ帳とペンを取り出し必死で書きつづった。
「う・う・うれしいわ。人生の目標が増えて、巫女に魔女にそして今回の犬よ。あいつらを倒すまでは、生きる希望がわくわ。復讐よ。」
「うっ・・。」
そのまま気を失って寝込んでしまった。その後、日が落ちるまで誰もルーミアの事は、気づかなかったそうだ。
本当に変な話です。当初の話の予定は、どこに行ったのやら。
浜巫女
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コメント



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1.30ななしぃ削除
話はいい感じですー。句読点無しや省略で読みづらいのが気になるかな? それが味でもあるけど。
2.30ななすぃ削除
ルーミアかわぇぇ~~~~(*´∀`)