Coolier - 新生・東方創想話

闇の妖怪、神社におじゃまする。

2003/07/07 06:52:55
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 日が大地に吸い込まれ、空が急速に暗くなりいよいよ夜になってきた。
小さな山の麓にひっそりと建っている神社がある。今日も無事お勤めを終え一息ついている巫女さんがいる。箒を両手に抱えるようにしながら前のめりにしながら体と箒で「人」
と言う字を作っていた。
「ふうこれで今日のお勤めも終わり。一日掃除だけで終わってしまったわ。」
「でも、食事の支度が残っているのよね。私一人分だけど。」
「魔理沙がいるとね。もう、今頃食事時なんだよね。 彼女は料理つくるのうまいし。」
「ここんところ来ないよね。なんか修行が忙しいとか。」
「私も修行中なんだけど、一応。神社の掃除とか。」
カラスが鳴きながら巫女さんの頭上を飛んでいく、そんな風景を見ながらここ博麗神社にお仕えしている13代目巫女 博麗霊夢は、箒に告げていた。
「なに黄昏れているのよ。」
そんな聞き慣れた声が聞こえた。さっきのカラスの大群の中から一人離脱してきた黒っぽい服を着た女の子だった。彼女は、颯爽と地面に降り立ち黒いスカートについた埃を払っていた。
「えーっとルーミアちゃん。」霊夢はそうたずねた。
「こんにちわ、どんより神社宿泊ツアーご一行様、1名到着。」
「はいおみやげ。」彼女の手には、空き缶と空き瓶の山を抱えにこにこ笑いながら悪気があるのか無いのか区別が付かなかった。
「やっぱり私って妖怪には、おちょくられやすいのかしら。」
顔を怒りに変え、右手には、プルプル震わせながらお札を出して構えていた。
「えええ、だってここら辺の妖怪衆は、そう呼んでいるよ。」、ルーミアは、大声で叫んだ。
「言、言わせておけば。」その時霊夢のおなかが鳴りその場にしゃがんでしまった。
「なにもこんな時におなかが・・力がはいらない。」
「もうやめやめ。馬鹿らしくなった。ここに泊まりに来たんでしょ。ご飯つくったげるから。来なさい。」
 霊夢は、箒を手に取り神社の脇にある平屋の建物を指した。
「うん、ありがとう。でもそれお札じゃないよ。」
ルーミアは、少し申し訳なさそうに答えた。
「きゃあ、なんでなによ、魔里沙がこの間はずしたとか言っていた、馬券じゃない。妖怪の馬が出ているとか言う妖競馬。」
「霊気の量といい、お姉さんいい線いっているんだけどね。くすくす。」、少し小悪魔ぽっく笑っているルーミア。少しふてくされ、ふところに馬券をしまい込みさっさと歩き出す霊夢。
 ーーーーーーーーなにかおこりそうでなにも起きなかったよね。
「あーん待ってお姉様、あっそうだ。これ。」
ルーミアは、走り出して手に抱えた空き瓶と空き缶を賽銭箱に放り投げた。
パンパン、手をたたいて願い事を言うルーミア。
「あんな、薄暗いどんより巫女さんにもいい縁がありますように。」
「なんか言った。」霊夢は、きびすを返した。
「うわあ、妖怪じみた地獄耳。」ルーミアは、右手を横に振ってなんでもないと、身振り手振りをした。そして霊夢のところに走り出した。
 その時どこかしら猫なで声が響いた。
「うにゃああ、ひとの寝床にゴミを放り投げるなああ。」、
今、賽銭箱に放り込んだはず空き瓶が飛んできてルーミアの頭に命中、そのまま倒れる。霊夢は、何事かと見回したが誰もいない。
「うう。」のたまうルーミア。
「まあ罰が当たったのよね。」そう言うと霊夢はルーミアを抱えると神社とは少し離れた別の建物に入った。

「まったく、モラルがない妖怪もいるのよね。しかし、いつ来てもここは、神気と霊気と妖気がほどよく混ざって気持ちいいよね。」
そう言うと、どこからともなくあらわれた、猫の妖怪「橙」は、そう言うと賽銭箱の横に寄りかかるように眠りに就いた。「もうすぐ、お盆の祭り、いっぱい食べる。にゃあ。」
寝言である。

その頃、どこかの森の中のテントの中にて。
「ちくしょう、修行が足りないぜ。恋が足りないぜ。次のお盆のレースこそとったる。」
競馬新聞片手に赤鉛筆を耳脇に指しあぐらをかぎながら魔法使い「魔里沙」はうなっていた。これでも修行中の身である。

次は、あるのか?。
すみません。一応前回(闇の来訪者)の続編です。息抜きのつもりがなんか、こんなに長くなってしまいました。
相変わらず変な話です。


浜巫女
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コメント



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1.30ななし削除
マリサは魔理沙かと。雰囲気がいい感じ。