0.人の形弄びし少女
ここに、一人の少女と七体の人形が居ます。
道端に捨てられた人形達。
不憫に思った少女が、手を差し伸べたのです。
服も体も綺麗にしてあげました。
それだけでは少し寂しいと思います。
黒い本に書かれた、禁断の魔法。
それにより、人形に仮の命を吹き込みました。
人形たちが秘めし七つの物語が、音を立てて蘇ります。
1.博愛の仏蘭西人形
かつて、一人の少女が居ました。
たくさんの人々に寵愛されていました。
誰もが、少女を自分のモノにしたいと思いました。
そして、争いが始まります。
少女が一人しかいないから悪いんだ。
そんな誰かの一言で、愛する者の数に分解されてしまいました。
肉片は、かわいらしい人形に加工されました。
恐怖で蒼ざめた少女は、たくさんの人々に愛されつづけました。
2.紅毛の和蘭人形
かつて、一人の少女が居ました。
清楚で、とても美しい銀髪を持っていました。
とてもよく働き、幸せな家族と共に過ごしていました。
そんな日々は、突然音を立てて壊れてしまいました。
強盗が押し入ったのです。
家族は皆殺しにあいましたが、少女は命だけは助かりました。
しかし綺麗だった銀髪は、血で染まってしまいました。
紅い髪になった少女は、ただ空を見るだけになりました。
3.白亜の露西亜人形
かつて、一人の少女が居ました。
真っ白の壁の部屋に閉じこもっていました。
外は真っ白な雪に覆われていて、外に出ることができません。
とても退屈にしていました。
少女は決断します。
真っ白な防寒具を着込み、外に出たのです。
やがて、雪が融けはじめる季節になりました。
真っ白な氷漬けの少女が、町で見つかりました。
4.霧の倫敦人形
かつて、一人の少女が居ました。
毎日、濃い霧が街を覆っています。
たくさんのロウソクが灯っています。
少女は、闇がとても苦手だったのです。
昼になっても、まるで夜のように真っ暗です。
ついにロウソクが無くなってしまいました。
少女の悲鳴は、さらなる霧を呼びました。
その日以来、少女の行方は闇の中へ消えました。
5.輪廻の西蔵人形
かつて、一人の少女が居ました。
険しい山の、小さな村に住んでいました。
高僧でもある村長が、ある日言いました。
まもなく世界は破局する、と。
救われる方法は一つ。
この崖から飛んで、転生する。
少女も、来世へ向けて飛び立ちました。
くるくると廻りながら、落ちていきました。
6.春の京人形
かつて、一人の少女が居ました。
ここ数年、天候が悪く不作続きでした。
様々な祈祷を行っても、何の効果もありませんでした。
そこで、高度な儀式を行うことになりました。
町で一番美しい少女を、生きたまま木の下に埋めました。
しばらくすると、大地が潤い始めました。
その年は、とても豊作になりました。
1本の優雅な桜の木を中心にして。
7.首吊り蓬莱人形
かつて、一人の少女が居ました。
そこは、永遠に幸せが続くという伝説の地。
恋人と共に、楽しく暮らしていました。
そんな毎日が、何年何十年何百年何千年。
何万年何億年何兆年何京年。
「終わらない幸せ」に、少女は恐怖を覚えました。
それから逃げるために、大きな木に縄をかけ首を吊りました。
次の日も、少女に「終わらない呪い」が訪れました。
-.人形裁判
少女は訴えます。
何故、彼女達は非業な運命を迎えたのか。
いったい誰が、何がいけなかったのか。
罪を償うべき存在を探すため、今日も彷徨っています。
少女の操りし人形達は訴えかけます。
私たちの物語を聞いて。
私たちが生きていたことを忘れないで。
想いを弾幕に変えて。
ここに、一人の少女と七体の人形が居ます。
道端に捨てられた人形達。
不憫に思った少女が、手を差し伸べたのです。
服も体も綺麗にしてあげました。
それだけでは少し寂しいと思います。
黒い本に書かれた、禁断の魔法。
それにより、人形に仮の命を吹き込みました。
人形たちが秘めし七つの物語が、音を立てて蘇ります。
1.博愛の仏蘭西人形
かつて、一人の少女が居ました。
たくさんの人々に寵愛されていました。
誰もが、少女を自分のモノにしたいと思いました。
そして、争いが始まります。
少女が一人しかいないから悪いんだ。
そんな誰かの一言で、愛する者の数に分解されてしまいました。
肉片は、かわいらしい人形に加工されました。
恐怖で蒼ざめた少女は、たくさんの人々に愛されつづけました。
2.紅毛の和蘭人形
かつて、一人の少女が居ました。
清楚で、とても美しい銀髪を持っていました。
とてもよく働き、幸せな家族と共に過ごしていました。
そんな日々は、突然音を立てて壊れてしまいました。
強盗が押し入ったのです。
家族は皆殺しにあいましたが、少女は命だけは助かりました。
しかし綺麗だった銀髪は、血で染まってしまいました。
紅い髪になった少女は、ただ空を見るだけになりました。
3.白亜の露西亜人形
かつて、一人の少女が居ました。
真っ白の壁の部屋に閉じこもっていました。
外は真っ白な雪に覆われていて、外に出ることができません。
とても退屈にしていました。
少女は決断します。
真っ白な防寒具を着込み、外に出たのです。
やがて、雪が融けはじめる季節になりました。
真っ白な氷漬けの少女が、町で見つかりました。
4.霧の倫敦人形
かつて、一人の少女が居ました。
毎日、濃い霧が街を覆っています。
たくさんのロウソクが灯っています。
少女は、闇がとても苦手だったのです。
昼になっても、まるで夜のように真っ暗です。
ついにロウソクが無くなってしまいました。
少女の悲鳴は、さらなる霧を呼びました。
その日以来、少女の行方は闇の中へ消えました。
5.輪廻の西蔵人形
かつて、一人の少女が居ました。
険しい山の、小さな村に住んでいました。
高僧でもある村長が、ある日言いました。
まもなく世界は破局する、と。
救われる方法は一つ。
この崖から飛んで、転生する。
少女も、来世へ向けて飛び立ちました。
くるくると廻りながら、落ちていきました。
6.春の京人形
かつて、一人の少女が居ました。
ここ数年、天候が悪く不作続きでした。
様々な祈祷を行っても、何の効果もありませんでした。
そこで、高度な儀式を行うことになりました。
町で一番美しい少女を、生きたまま木の下に埋めました。
しばらくすると、大地が潤い始めました。
その年は、とても豊作になりました。
1本の優雅な桜の木を中心にして。
7.首吊り蓬莱人形
かつて、一人の少女が居ました。
そこは、永遠に幸せが続くという伝説の地。
恋人と共に、楽しく暮らしていました。
そんな毎日が、何年何十年何百年何千年。
何万年何億年何兆年何京年。
「終わらない幸せ」に、少女は恐怖を覚えました。
それから逃げるために、大きな木に縄をかけ首を吊りました。
次の日も、少女に「終わらない呪い」が訪れました。
-.人形裁判
少女は訴えます。
何故、彼女達は非業な運命を迎えたのか。
いったい誰が、何がいけなかったのか。
罪を償うべき存在を探すため、今日も彷徨っています。
少女の操りし人形達は訴えかけます。
私たちの物語を聞いて。
私たちが生きていたことを忘れないで。
想いを弾幕に変えて。
上海人形がいませぇぇぇぇん!!
上海ィィィィィィィィィィ!!!
こういうSSも大好物ですよ。
設定からいろいろと妄想を膨らませ、
自分なりの解釈を思い描くことは
とても楽しいことだと思います。
そして、その楽しさをうまく人に
伝えることが出来れば、満点なんじゃ
ないか、と思います。
そして、ゲーム中の弾幕から着想を得ている点もステキだと思います。最近はそういった作品をあまり見かけないので…。