『果てなきセカイの刃の叙事詩』登場キャラ
名前:ウード・ファン・ヴェルゼム(イメージCV:緑川光)
経歴:呪われた神の血を引くヴェルゼム一族の最後の生き残りで、とある暗殺集団に所属する十五歳の少年。耳が隠れるくらいの長さの銀髪と、深紅に輝く眼を持つ。夜の暗闇に紛れて暗殺者としての仕事を行う習慣から、どんな時でも黒い服を身につけている。まだ若いが戦闘のプロであり、依頼された仕事は百パーセント完璧にこなして見せるのが信条。魔法は苦手だが体術と剣術の達人。銃器の扱いも上手いが、「音がうるさい」ということであまり好きではない。四歳のころにヴァルドの放った刺客によって家族を皆殺しにされており、その後、暗殺集団のリーダーであるヴンディに拾われ、養子として育てられた。十年以上ものあいだ裏社会で生きてきたため、一般的な常識に欠けているところがあるが、料理は得意。能力を使うと、手のひらに紋章が浮かび上がる。ヴェルゼム一族の特徴として、殺人に快楽を覚えてしまうという欠点がある。依存性のある危険な薬物でその殺人衝動を抑えているので、薬が切れると禁断症状で戦闘狂と化してしまう。また、能力は薬物の副作用によって手に入れた。
能力:悪戯じみた創造(フレニール)。
現実には存在しないものを顕界させる能力。
能力者の知識と想像力の及ぶ限り、どんな道具や武器でも即座に出現させることができる力。いわば『空想の現実化』である。しかし、能力者が構造や原理を知らない存在は、どんなに強力なものであっても顕界させることはできない。また、たとえば「強力な熱と炎を発する武器が欲しい」という曖昧な願いだけでも、能力を上手く発動させることはできない。ウードはこの能力を使って、暗殺の仕事を成功させてきた。
セリフ集
「俺は、必ず“アイツ”を殺す」
「生きるのに意味なんてないが、復讐だけが俺の神だ」
「もうすぐ薬が切れる……死にたくなければ、今すぐ逃げな」
「邪魔する奴は殺せ。裏社会じゃ、それが常識なんだよ」
「俺のこの能力(フレニール)――――次に創造するものは、お前の死だ」
名前:ヴァルド・クラトス(イメージCV:置鮎龍太郎)
国軍に所属する大佐であり、帝国を裏から操る組織である『アセファル』の総帥。実年齢は百歳を超えているが、肉体に改造手術を施しているため、見た目は二十歳くらいにしか見えない。戦闘能力は極めて高く、自分に向けて放たれた弾丸や砲弾を、爆発させることなく剣で真っ二つに切り裂くことができる。暗殺集団のリーダーであるヴンディとは、かつて起こった『獅子の翼戦争』でのライバル同士だった。自分の力に対抗することができる存在であるヴェルゼム一族の存在を帝国から完全に消し去るため、十年以上前にヴェルゼム一族の住む街に能力者の軍団を送り、ウードの家族を皆殺しにさせた張本人。目的のためには手段を選ばない冷酷な人物だが、ワインや骨董品をこよなく愛するという一面もある。
能力:改竄者の箱庭(オーウェリアン)
ヴァルドの「人が人を支配するための力が欲しい」という願いに応じて宿った能力。その生涯で三度だけしか使えないという制約があるが、能力発動時点においてこの世界に存在している、すべての文書や歴史記録を自らの意思で自由に書き換えるという強力な効果を持つ。いわば『既成事実の創造』の力。どんな記録でも自分に都合の良いように改竄できるため、政治や国軍を動かす権利、戦争のための大義名分や学術論文など、あらゆる分野を操ることができる。ヴァルドはこの力を使って帝国の中枢を手に入れた。ただし、人間の記憶と未来に存在するであろう歴史記録を書き換えることはできない。
セリフ集
「“あの時”の生き残りの少年か! これが数奇な運命というものだな!」
「自らの手を汚さない。それが私の信条なのだ」
「人を動かすのは恐怖だけだ。私は、恐怖そのものになる」
「勝利を祝うために、最高級のワインを手配しておくとしよう」
「君の敗北と死を、私のための歴史書に書き記しておくとしよう」
――――――
ギイイィィィンッッ!!
ガキィィィィン!
夜の廃墟に、鋭い音が響き渡った。
其れは――剣と剣がぶつかり合う音だった。
二人の剣士が刃を交わすたびに――暗闇に火花が飛んだ。
「ふんッ!」
「ぐうっ――」
「どうした少年? 君の力はそんなモノか」
「黙れ、悪人めェェッ!!!」
片方の剣士であるウードが叫んだ。
ウードはもう片方の剣士であるヴァルドに向けて一気に踏み込んだ。
冬で、雪が降り始めていたので――ウードの息は白くなっていた。
「『悪戯じみた創造(フレニール)』、発動――――コード“ムラサメ”ッ!!」
普通の剣ではヴァルドに勝てないとウードは思ったので、彼は――能力を発動する。
暗殺集団のリーダーのヴンディの書斎で、子供のころに読んだ伝説の剣を思い出した。
手のひらの紋章が光って――新しい武器を取りだす。
東洋の『サムライ』という剣士が使う――『カタナ』という剣を能力で創り出した。
ムラサメは――そのサムライの伝説に伝わる妖刀だった。
「俺は昔・・・此のムラサメを制御しきれずに、殺人衝動に操られて、大事な仲間を殺してしまった。だが、お前を倒すために――あえて使うッッッ!!」
バックステップでヴァルドから距離を取り、ウードは下半身に力を溜めた。
そして、一気に飛びあがって――ヴァルドにムラサメを振り下ろした。
だが――――――――。
「勝ち目のない戦いをする者は愚かだと・・・暗殺集団では教えてくれなかったのか?」
ガキイイィィィンンンン!
・・・・・と、一瞬にして防がれてしまった。
ウードは――愕然とした。
ヴァルドがウードの――腹を蹴った。
ウードは十メートル近くも吹っ飛ばされて――廃墟の壁に背中を激突させた。
「ウード・・・私の『改竄者の箱庭(オーウェリアン)』の能力は、あと一度だけ残っているのだ。これから君を抹殺して、帝国軍の正義に逆らった反逆者として――永久に歴史に残し続けよう」
そう言うと――ヴァルドはサーベルを持ってゆっくりと近づいてきた。
勝者の余裕だった。
ヴァルドは物凄く強いので、能力を使わなくても強かった。
「それでも、俺は戦う。家族を殺したお前を――必ず殺す」
起き上がって、ウードはヴァルドを睨みつけた。
その瞳には、ヴァルドの放った能力者たちに殺される家族の姿が蘇っていた。
「俺のこの能力(フレニール)――――次に創造するものは、お前の死だ」
――――――
『果てなきセカイの刃の叙事詩』座談会 その三十
作者(以下、“作”):イェ~イ!今回も始まりました~!ドンドンパフパフ~!
ウード(以下、“ウ”):相変わらず作者のテンションは意味不明だな。逆に尊敬するよ。
作:まあ、そう言わないで。作者とキャラの仲じゃないですかっ。
ウ:気持ち悪い、近寄るなッ!
作:ちょッ!痛い、痛いってば! ムラサメで突くのはまずいから!
ウ:・・・フン。まあ、作者が死んでこの小説が終わるのも困るから、勘弁してやろう。
作:まったくもう、ツンデレなんだから。
ウ:何か言ったか?
作:ナンデモナイデスヨ・・・。それはともかくとして、ウードさん?
ウ:何だ?
作:この長編小説『果てなきセカイの刃の叙事詩』も、もう三十回ですね。
ウ:そうだな。プロローグを含めれば三十一回だが。
作:もっと嬉しそうな顔をして!実は、記念として特別ゲストを呼んでます!
ウ:ゲストだと?まあ作者の事だから、ロクな奴じゃないだろうがな。
作:では、ゲストさん。登場してください!
ヴァルド(以下、“ヴァ”):おや、ウード。こんな所で会うとは奇遇じゃないか。
ウ:――ッ!?貴様は、ヴァルドッッ!
ヴァ:この座談会に参加すれば、最高級ワインがもらえると作者から聞いたものでね?
ウ:ふんッ!ワインごときに釣られるとは、貴様らしいな。
ヴァ:仕事を成し遂げた後には、ワインを嗜むと決めているのが私なのだ。
作:アレ・・・?ウードさん、あんまり嬉しそうじゃないですね。
ウ:当たり前だ!どうして宿敵と仲良くお喋りなんかしなくちゃいけないんだ!!
作:うーん。困ったなあ。やっぱり、リーンちゃんをゲストに迎えた方が良かったかな。
ウ:なッ!?そんな事ができるのか?
作:小説にとって作者は神だし。余裕ですよ。
ヴァ:お取り込み中、失礼するよ。ところで、作者。
作:何でしょう?
ヴァ:そのリーンというのは誰だね?
作:そうか。ヴァルドは知らないんだった。リーンというのは、ウードの妹キャラです。
ヴァ:なるほど。
作:ウードはリーンが忘れられなくて、今でも形見のぬいぐるみを抱き締めて・・・。
ウ:おい、コラ作者!余計な事を言うなッ!
ヴァ:なるほど・・・ふむ、面白い。その情報も私の歴史書に書いておこう。
ウ:さ・く・しゃ~・・・よくも俺の秘密をバラしたなアアァァ!!!!!
ヴァ:おやおや、ウード。こんな所で能力を使うのか?
ウ:う、うるさい!俺の秘密を知った者は生かしておけん!今すぐ全員抹殺してやる!
作:ちょ、ちょっとウード落ち着いて・・・。
ウ:黙れーッ!元はといえば全部作者のせいだろうがッ!
作:あ、ちょっと能力使わないで!君が本気で戦ったら作者とか簡単に死んじゃうから!
ウ:死ねえェェッッ! 悪戯じみた創造(フレニール)・・・
作:三十話の制作秘話とかは、(もし生きて帰れたら)次回の座談会で紹介します!
ヴァ:それまででは、しばしのお別れということだな。
作:ではみなさん。さようならーッ!!!
ウ:――――コード、“ムラサメ”ッ!!
ザシュウウウウゥゥゥッッッ!!!