Tewitter ある日の@SUIKAの書き込みより 伊吹萃香 @SUIKA 10:26  暑いねえ…今日はとても暑いねえ。こういう日は、アレだ。  山頂の神社に行って、クーラーの効いた部屋で涼みながら一杯やるに限る。  あの「クーラー」ってのは良いもんだ。でも、人里だとあんまり見ないんだよねぇ。残念! 伊吹萃香 @SUIKA 10:48  守矢神社にて、早苗がキュウリの糠漬けを握り締めて、加奈子と諏訪子を追いかけていた。  目が合ってしまったので、その場でUターンして帰ることにする。…あそこの神社は楽しそうだねぇ、本当に。 伊吹萃香 @SUIKA 11:16  代わりに博麗神社で霊夢と呑もうと思ってやってきた…んだけど、あいにく霊夢は留守みたい。  しかも大した食い物は無さそうだし、珍しい酒も無いっぽい。うーん、しゃーない。縁側で昼寝といくか! 伊吹萃香 @SUIKA 11:43  なーんか角をぽすぽすと触られている気がした。 んで、虫かと思って跳び起きてとっ捕まえたんだけど…何だいこいつは?  http://thimgup.lilect.net/files/thimg201405181821490000.jpg 伊吹萃香 @SUIKA 11:46  このちっこい奴の名前は少名針妙丸。小人族らしい。小人かあ、懐かしいねぇ。  我ら鬼とはあんまり仲が良くなかった気がするね、うん。  でも、「あなたはだーれ?」と聞かれたので、正直に「鬼」と答えてやったよ。  だって私は鬼だし。それに嘘は嫌いだし~。 伊吹萃香 @SUIKA 11:47  私が鬼だと分かるやいなや、妙針丸は血相を変えて攻撃してきた。  …といっても、この体格差だからねえ。痛くもかゆくもないよ~。  ほら、Tewitterだって書き込めr痛ッてぇええーーッ!!こいつ、思いっきり噛み付きやがったあ! 伊吹萃香 @SUIKA 11:48  こ、この伊吹萃香様に噛み付くたぁ度胸のある奴だ!気に入ったぞ、針妙丸よ!  このまま攫っていくことに決定!ふ、ふふふ、こちとら人さらいが本業よ! 伊吹萃香 @SUIKA 11:55  針妙丸は、暴れたり齧ったりして抵抗していたものの、しばらくすると大人しくなったよ。  それどころか、青菜に塩ぶっかけたみたいになって、妙にしょげている。  「私は弱い。留守番の役目も満足に果たせない。こんなことでは霊夢に嫌われる」だってさ。 伊吹萃香 @SUIKA 11:57  んなこと言ったって、霊夢は最初っから人外は嫌いだよ、ってバッサリ言ってやった。  そしたら針妙丸の奴、泣き出しそうな顔になっちゃったよ。あーもう、困ったなあ。 伊吹萃香 @SUIKA 11:57  (にしても、強いとか弱いとか、妙なことを気にする奴ねぇ。 …ま、ということは、きっと新参者なんだろうけどさ) 伊吹萃香 @SUIKA 11:58  やれやれ…良いかい妙針丸よ。霊夢は確かに妖怪嫌いだ。  でも人間に味方する妖怪は、対等…とまではいかないが、ちゃんと認めてくれるんだよ。  よし、これから霊夢に好かれる秘訣、Lesson1を伝授してやろうじゃないか! 伊吹萃香 @SUIKA 12:05  @AyaBunBun あれだ。それは不幸な事故というやつよ。気にすんな!  >「道端で本を読んでいたら、いきなり霊夢に攻撃されて本を盗られた」って報告があるんですが… 伊吹萃香 @SUIKA 12:07  まあとにかく、Lesson1だ。あそこの人里の入口近く、炎天下で汗水流して働く、人間の大工達がいるだろ?  あいつらにちょっと声をかけて、仕事を手伝ってやるんだ。 伊吹萃香 @SUIKA 12:37  私は棟木をちょちょいと持ち上げる。針妙丸は大工達の汗を拭いてやったり、茶を入れてやった。  大工達の仕事があっという間に終わり…私たちはお礼に純米酒の一升瓶を貰った。うほ~い!  な、人間ってのは割りに単純なんだ。分かったかい、針妙丸よ。 伊吹萃香 @SUIKA 12:49  なんだか気分が良くなったんで、貰った酒をさっそく開けて大工達と宴会やってたら、  どこからともなくやって来た慧音に見つかって、全員正座。  うー、何で施主が慧音だって先に言わないかね、あの大工達は…。  慧音の奴、半分人間のくせして、怒ると鬼のように怖いんだよ…。 伊吹萃香 @SUIKA 13:14  さて、気を取り直してLesson2だ。準備が要るから、ちょいと待っててな、針妙丸よ。     伊吹萃香 @SUIKA 13:15  @KomachiDEATH おーい見てる~?一杯やろうよ~! 小町 @KomachiDEATH 13:17  @SUIKA 行かねば…酒が呼んでいる…仕事はどうでもいい…それがあたいの定め…! 伊吹萃香 @SUIKA 13:21  不思議そうな顔をする針妙丸に、きちんと説明してやることにした。  良いかい、霊夢はのんべえで、酒を呑むときには人間も妖怪も分け隔てない。  そいつがLesson2よ。酒の上手い呑み方を知ってりゃ、あいつともうまく付き合えるってわけ。 伊吹萃香 @SUIKA 13:41  丸い卵も切りようで四角~♪物も言いようで角が立つ~♪ っとくらあ!  どうだい、楽しいだろう?針妙丸よ!ほら、記念写メ撮るよー!チーズ!  http://thimgup.lilect.net/files/thimg201405181821490001.jpg 伊吹萃香 @SUIKA 13:42  うひゃひゃひゃぁ分かった分かった!すまんかったってば閻魔様!  私が悪かったから、悔悟棒の角っちょで腋の下をくすぐるのはやめれwww! 伊吹萃香 @SUIKA 13:47  閻魔様は、死神を引きずって帰って行った。  …うーん、「あなたは肝臓の色が黒。禁酒してシジミでも食べなさい。それがあなたの健康です」かぁ。  よし針妙丸、次は永遠亭に行くよ。いや、ビビッて健康診断を受けに行くわけじゃないぞ~。 伊吹萃香 @SUIKA 13:49  @MOKO_FUJI というわけで、ちょっと永遠亭まで連れてってくんないかねぇ? 妹紅 @MOKO_FUJI 13:52  @SUIKA それは構わないけど…なんでわざわざ私に?あんただったら独力で行けるんじゃない? 伊吹萃香 @SUIKA 14:34  永遠亭に向かう道すがら、妹紅が携帯の待ち受け画面を見せてくれた。  http://thimgup.lilect.net/files/thimg201405181821490002.jpg  「見てよ、この顔!ムカつくでしょ!」と言っているが…仲良いなあ、この二人。 伊吹萃香 @SUIKA 14:35  針妙丸よ、妹紅と永遠亭の姫は、こう見えて1000年以上も戦い続けているのさ。  でも、本当に仲が悪けりゃ、相手の写真を待ち受けにすることなんて、絶対ありえないだろ? 伊吹萃香 @SUIKA 14:36  Lesson3は、「雨降って地固まる」だよ。幻想郷じゃ、決闘や勝負は日常茶飯事さ。  でも、決着が着けば禍根は残さない。一緒に酒呑んでおしまいよ~。  むしろ、激しく戦えば戦ったぶんだけ、酒飲み話に花が咲くってもんだ! 伊吹萃香 @SUIKA 15:06  永遠亭に到着。参考のために、妹紅と輝夜の決闘を観戦することにした。  …んだけど、これはひどい。うん、ちょっと筆舌に尽くしがたいと言うか…やりすぎじゃないかねぇ。 伊吹萃香 @SUIKA 15:14  えーと、なんだっけ。そうそう、Lesson3は「雨降って地固まる」だっけ?  妹紅と輝夜も、たぶん仲良いんだよ、普段は。ちょっと自信がなくなってきたけど。  まあ、なんだ、霊夢と付き合いのある妖怪も、私も含めてほとんど全員一回は戦ったことがあるしね。 伊吹萃香 @SUIKA 15:16  そう言ってやったら、針妙丸は「私、この前霊夢と決闘した!」と目を輝かせる。  ほほう!そういうことなら話が早い!  …だけど、続けて「でも、あのときは特別に大きかったから…今の私じゃ…」と顔を曇らせた。 伊吹萃香 @SUIKA 15:18  だから、そうやって後ろ向きになったら駄目だっての!修行なら付き合ってやっから!  ふっふっふ、見よ!体格差なんてのは、この私の能力の前には無意味!  しかし、この状態だと撮影ボタンが押しにくいねえ。  http://thimgup.lilect.net/files/thimg201405181821490003.jpg 伊吹萃香 @SUIKA 15:18  さ、そんなことはともかく、決闘だよ決闘! 伊吹萃香 @SUIKA 16:16  永遠亭で、竹林の間に沈む夕日を見ながら一杯なう。  弾幕ごっこに疲れた針妙丸は、私の膝の上で寝ている。うーん、暑いんだけどねぇ…・ 伊吹萃香 @SUIKA 16:27  @AyaBunBun まあまあ、そういう野暮は言いっこなしさ~。  >新聞に載せたいんだけど、どっちが勝ったんでしょうか? 伊吹萃香 @SUIKA 16:58  次は、針妙丸を河童のバザーにでも連れてってやろうと思って、永遠亭を後にした私。  …だったんだけど、門を出たところに霊夢が腕を組んで仁王立ちしていた!  霊夢は私にゲンコツをして、針妙丸の額を指で小突いたよ。 伊吹萃香 @SUIKA 16:59  霊夢は「まったく、いつまでほっつき歩いてんのよ!」と怒る。  そして、突然のことに額を押さえて驚く針妙丸を自分の肩に乗せると、  「…つまんないこと気にしてる暇があったら、自分がすべき事を考えなさい」と、妙に優しげに続けた。   伊吹萃香 @SUIKA 17:02  それから、「気をつけなさいよ、針妙丸。危ない妖怪が、その辺をうろうろしてるんだから」  そう言って、霊夢は私の方を指差した。…むー、失礼な~! 伊吹萃香 @SUIKA 17:44  霊夢と針妙丸の二人と別れた私は、人里に戻ってきた。  霊夢の態度に、なんだかどーにも釈然としないものを感じながら、ね。  …そんな風に考え事としていたせいで、私は誰かとぶつかってしまった。 伊吹萃香 @SUIKA 17:45  ぶつかった相手は、なんと慧音だったよ!  慧音はあの後、妹紅から私と針妙丸の話を聞いて、私に話がしたくなって探してたんだって。  うう、ひょっとしてまたお説教かねぇ…。 伊吹萃香 @SUIKA 17:47  「一方的に叱って悪かったわ。あなたがあの小人にしてあげた事を考えると、  多少のおふざけは認めてあげるべきでしたね…知らなかったとはいえ、謝るよ」  慧音は、正直に詫びを入れてきた。  私は、いちいちそんなこたー気にしないので、もちろん許してやる。  …それに、お詫びの印に居酒屋で一杯奢ってくれるって言ってくれたしね~!   伊吹萃香 @SUIKA 18:15  「しかし、霊夢は意外だったな。それでいて彼女らしいというか…」  居酒屋にて、慧音はお猪口の吟醸酒を上品に口に含むと、微笑んだ。  何の話かよく分からなかった私は、思わず聞き返す。 伊吹萃香 @SUIKA 18:19  慧音によると、霊夢は慧音や稗田家の人間と一緒に、一日中仕事をしてたそうだ。  その間、霊夢の奴は使い慣れないTewitterで、妙針丸と私の行動をずっと確認していたらしい。  普段は携帯なんてほとんど触りもしないくせに、  私のつぶやきを見て、プリプリ怒ったり、ニヤニヤ笑ったり、ずっと楽しそうにしていたんだってさ。  伊吹萃香 @SUIKA 18:20  慧音がそんな霊夢を見て、いったいどうしたのかと聞いたんだけど、  彼奴は「何でもないのよ」と、ちょっぴり照れくさそうに、答えをはぐらかしてばっかりだったんだと。 伊吹萃香 @SUIKA 18:22  針妙丸よ、あんたの心配は、やっぱり取り越し苦労だったみたいだよ。  霊夢はちゃらんぽらんの変人だが、見るべきところはしっかり見てるんだ。  素直じゃなくて可愛げのないところは、昔から全然変わってないみたいだけどさ! 伊吹萃香 @SUIKA 18:26  懐かしいねぇ。私も、昔はあんな風に肩に力が入ってたっけ?  針妙丸の奴もあの巫女と付き合ってるうちに、だんだん色々な事がどうでも良くなって、  …それなりに楽しくやれるようになるのかな?私も今じゃ、もうt   博麗の巫女(←のんき) @Reimu_Hakurei 18:26  言っとくけど、私、あんたのつぶやきまだ見てるのよ… 伊吹萃香 @SUIKA 18:27  うおっと!鼻から酒吹いたwwwなんだよ、まだ見てたのかい!だったら声かけてよ~! 博麗の巫女(←のんき) @Reimu_Hakurei 18:27  ちょっと別件で、早苗のTewitterを監視する必要があったのよ。そっちはまあ、どうでもいいわ 博麗の巫女(←のんき) @Reimu_Hakurei 18:27  まったく、ずいぶん言ってくれるじゃない…ちゃらんぽらん?変人?素直じゃない?可愛げだって?  ヨッパライに馬鹿にされるとは、この私も舐められたものね  伊吹萃香 @SUIKA 18:28  ヨ、ヨッパライだとう!?私がこんな酒量で泥酔するとでも!?  よーし!何だったらもっと言ってやってもいいぞ~!  いくら霊夢でも、インターネット越しに私をやっつけることはできんだろ! 博麗の巫女(←のんき) @Reimu_Hakurei 18:28  まあ残念ながらそうね >インターネット越しに私をやっつけることはできん  そういうことができれば、異変解決も多少は簡単になりそうなものなんだけど  …さて、それはともかく 伊吹萃香 @SUIKA 18:29  ん? 博麗の巫女(←のんき) @Reimu_Hakurei 18:29  梅サワーのグラスを置いて、ゆっくりと後ろを振り返ることを勧めるわ。 伊吹萃香 @SUIKA 18:29  ちょ、どうして私が梅サワーを飲んでるって知ってんだよ!  …あんた、ひょっとしてまさか、同じ店に…? 博麗の巫女(←無慈悲) @Reimu_Hakurei 18:29  そのまさかよ^^ 伊吹萃香 @SUIKA 18:30  あひゃぁぁ!分かった、分かったってば霊夢!  こそばゆいから、ほっぺに冷えたビールのジョッキをくっつけるのはやめれwww!