【作品集】79 【タイトル】妹紅と輝夜のお話【書いた人】ネコマタ氏 【容量】約87kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1245226996&log=79 【あらすじ&感想】 夜の竹林を歩いていた妹紅は輝夜と遭遇する。普段なら即座に弾幕に突入している筈なのだが、 今夜の輝夜は様子がおかしい。月の民に居場所を察知され、連れ戻しに来てしまうので匿って欲しいというのだ。 勿論疑って掛かる妹紅だが、輝夜はどう見ても深刻な態度で、家に匿うことになった。 寝床で自らの感情について自問自答する妹紅。今抱いているのは本当の憎しみなのか?どんな理由で最近は殺し合いをしてきたのか? 翌朝を迎えまだ平気だと一息ついたのもつかの間、竹林を掻き分け月の使者がやって来た。 ネコマタ氏の作品の魅力の一つとしてその文章がある…と個人的には思うのですが、 どうも上手い表現が思いつかないので詳しく伝えられません。 評価のコメントから抽出させてもらうと翻訳調の文章なのでしょうか。比喩表現ははっきりと、 妹紅の動作、心情ががっしりと描かれています。心の叫びというやつが聞こえるようです。 ★★★★★(文章に対して『特定の作家名』のようなとか言える人には関心しますね) 【作品集】75 【タイトル】何も、無い、お話【書いた人】いこの氏 【容量】約61kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1241601346&log=75 【感想】 あらすじが書けませんでした。まとめ能力が欲しい。 タグ通りレティと幽香とさとりのお話。おはなしと表記した方が雰囲気が伝わりやすいかもしれません。 冬の忘れ物、レティ・ホワイトロックの持つ冬のこころと雰囲気や 幽香のいじめっこでありどこかのんびりしている部分がゆっくりふわふわと描かれています。 美しい四季を持つ日本だからこそ生まれる物語と言えるでしょう。 3人の内に好きなキャラがいる人には特にオススメ。 ★★★★☆(表現力に脱帽です) 【作品集】111 【タイトル】パルスィファンタズム【書いた人】M&M氏 【容量】約50kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1272760534&log=111 【あらすじ&感想】 空の野望が阻止されて以降、地底には度々物好きが訪れるようになったのだが、 本来は案内役であるはずの橋姫・水橋パルスィは楽しそうにする彼らを気に食わないとして攻撃している。 そんな報を受けたさとりは、今後起こってしまうかもしれない地上と地底の一大事を回避するために パルスィの家を訪れて説得ないし生け捕りを試みる。 必死に説得を行うが頑として聞き入れないパルスィ。何とか止めて救いたいさとりだが、 パルスィはさとりのことも大嫌いだと言い放ち弾幕戦へと突入する。 50kbぴったりの表示であり中々サクサクと読み進められます。 風神録・地霊殿・星蓮船と限定された社会での話が多い最近の東方ですが、 その各作を通して流れる一貫した社会の空気が良く出ている作品ではないでしょうか。 あとがきの地霊殿は市役所みたいなものという発言のように 距離の近い住民達の心情の描写が良かったです。 ★★★☆☆(長さと内容の濃さが丁度良いです) 【作品集】72 【タイトル】さよなら恋の瞳|さよなら恋の人【書いた人】誤爆氏 【容量】自称151kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1237691754&log=72     ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1237691935&log=72 【あらすじ&感想】 他者の心が読める覚り妖怪・こいしは地上への興味が尽きなかった。 地上に出ては見た目の年齢が同じくらいの子供達と交流を深め、 人間の輪の中に入り込んで行く。 しかし稗田家で怪我の治療を受けた際に読書家の御曹子によって 妖怪であることを看破されてしまい―― 一言でまとめるとこいしの過去話。なのですがこの物語は瞳を閉じる前と後が 密接に繋がっているという点や、姉のさとりがそこまで重要な役割を果たしていない点、 そして地霊殿Exでの出来事を非常に上手く絡めているという所で高評価を付けたいです。 オリキャラ注意ではありますが、悲劇的でドロドロしている・過去に対しては救いがない話が多い こいし主役の過去話の中では新鮮でした。もっとも過去に"何か"あった描写は避けようがないのですが。 ★★★★★(こいしもカメラ向けられるとシャイローズなんでしょうかね) 【作品集】111 【タイトル】霧雨SHITTO【書いた人】更待酉氏 【容量】約107kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1272787085&log=111 【あらすじ&感想】 魔理沙愛用のマジックアイテム、八卦炉。それが故障して屋根にも穴を開けてしまったために、 修理と宿を求めて香霖堂へと魔理沙は向かう。そして扉を開けるとそこには少女妖怪の姿が。 動揺する魔理沙は修理だけを頼み、帰宅し眠りにつこうとするものの悶々として一向に寝られる気配がない。 そしてそこにはいきなり家の地下から現れたパルスィの姿が!! 翌日、香霖堂に住み続けている少女妖怪に嫉妬の炎を燃やす魔理沙はスペルカード戦を申し込む。 賭けるのは香霖堂の居住権。 恋愛とかねーよって方にはまずオススメできないでしょうか。ちなみに少女妖怪という書き方をしていますが これはタグ通り通称朱鷺子のことです。 恋する魔理沙の話…のはずなのですがものすごくパルスィが輝いています。朱鷺子も。 多種多様なキャラが登場する東方のSSですが名脇役としてキャラが輝いている物語はあまり記憶に無いですね。 魔理沙はカラッとしていそうな性格ですが実際は凄く悩むのが甘酸っぱい可愛さでした。 ★★★☆☆(さんっさんっさんちょくパルスィス(ry…正に嫉妬を届ける生協のようなパルスィでした) 【作品集】78 【タイトル】紫香花―散りに散るとて其の花盛り【書いた人】実里川果実氏 【容量】約107kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1244306927&log=78 【あらすじ&感想】 向日葵を見たい、手に取りたいというレミリアの要望に、 花に詳しいだろうという理由で咲夜は美鈴に花畑へと赴くよう頼む。 そこで幽香に遭遇した美鈴であったが、紅魔館の者であるのに特に獰猛さも感じさせなかった等の理由により 衝突は起こらず、更には植物に詳しい者同士として、話し込み親交を深めることとなった。 博麗神社では花の咲き乱れる異変によって咲いた桜が散り始めていた。 映姫に説教をもらい、六十年の廻りを想って感傷的になっていた紫は夜中に霊夢を夜酒に誘う。 すっかり深寝入りしてしまった霊夢が起きたところに、観桜に美鈴と幽香が神社へと訪れる。 時間が時間なので霊夢、美鈴と幽香で昼食をとることになり、そこに紫も合流する。 あらすじだけ書くと盛り上がりに欠ける話に見えてしまうのですが、 これもまた今回特にオススメしたい物語です。 キャラの可愛い所を描きつつ幻想郷の香りと薀蓄を微妙に混ぜる、 例えるなら三月精の前後編のようなお話です。特に紫の思案と昼食の各場面のキャラの萌えポイントの組み合わせは 紫が三月精に初登場した回の雰囲気であるような感じを受けました。 俺の脳内幻想郷は三月精のようにふわふわしてるぜという方には特にオススメの作品。 ★★★★★(東方紫香花を既に読んでいる方の更なるレビューに期待) 【作品集】74・74・75 【タイトル】桜の下でいつまでも(上中下編構成)【書いた人】桐生氏 【容量】約346kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1240856312&log=74     ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1240856826&log=74     ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1240857806&log=75 【あらすじ&感想】 とある茶屋の娘が両親を残して逝ってしまった。 通夜にて役目を果たしていた坊主の良寛は、娘の両親より何とか娘を生き返らせられないかという とんでもない願いをされる。実は良寛の寺には、死人を蘇らせる秘術が伝わっているというのだ。 ――通夜の次の日、娘の遺体は忽然と姿を消していた。 噂は人里に広まり、好奇心溢れる阿求は良寛の知り合いである慧音と共にこの事件の真相を暴こうと決意する。 最初に断っておきますと自分は「百鬼夜行シリーズ」(京極夏彦著、京極堂シリーズとも)を 読んだことがありませんので、シリーズの読者の方がもっと詳しいレビューを書くことを願っております。 宗教・民俗学、そして妖怪が事件とその解決の鍵となっているシリーズのようなので、東方でもやってみようというのも 頷けます。さて内容ですが、「人間」からみた怪異が良く表されているなあという感想をまず持ちました。 東方は妖怪・怪異だらけの世界なので、やはり解決側は人間が似合うのでしょうか。 またただの事件→解決の流れだけではなく、阿求の様々な事象に揺れる心と変化を描き出しているのも読みやすいです。 ちなみに星蓮船が頒布される前に出たSSですが「寺」「鵺」といったことが作中で語られているのが、 今となっては更に面白く感じました。これは京極夏彦氏の著書も読んでみたくなりますね。 ★★★★☆(創想話で知って読むようになる本は同じ東方好きなので波長が合うものが多いと感じます) 【作品集】76 【タイトル】少女ワルツ【書いた人】海綿氏 【容量】約68kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1242558029&log=76 【あらすじ&感想】 竹林で迷い人を探す慧音。妹紅も捜索へ借り出されて、その迷い人の老婆を発見したのだが その老婆は私はお婆ちゃんではない、とうわ言のように喚いている。慧音が言うには彼女は少女なのだという。 そう、心だけは。 死体を狙う火車とひたすらに守ろうとする慧音。妖怪と人間、両者の思惑と心情は絡み合う。 暗いテーマを映し出すような表現が巧みな文章なのですが、これで初投稿なのだそうです。 惜しいのは海綿氏がこの1作しかまだ投稿されていないことですね。いち読者としては是非ともまた別の話も書いて欲しいのですが…… 誰が正しいことを述べているか、誰にとっての正義なのかということを考えながら2回目を読むべき… というよりも強制的に考えさせられる物語です。 じゃあどんな結末ならよかったんだ?という問いが浮かんでくる、そんな物語です。 ★★★★★(ハッピーエンドと言い切れない話は考えてしまいますね) 【作品集】68 【タイトル】Fは最前線であります!【書いた人】500氏 【容量】約53kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1232846968&log=68 【あらすじ&感想】 およそ100年前のこと、まだ子供であった霖之助はFと名乗る吸血鬼に出会う。 慧音を襲おうとしていた妖怪をあっさり撃退するFの実力は、言われている通りの本物であった。 その次の日、肝試しという名目で吸血鬼の希望である人間の死体を探しに洋館へと冒険に出かけることになった。 しかしその古ぼけた洋館に潜んでいたのはなんと―― 人(?)物名を出すと完全なネタバレになってしまうので避けますが、このFのキャラの過去話として 珍しい雰囲気とストーリーなのが最も印象に残りました。 こんなのもありえない訳ではない、だがあまり思い浮かばない。そんな衝撃を味わいたい方にオススメです。 500氏はスレ的な意味でも点数的な意味でも「ルーミア」が有名ですが、 氏の良い点というものが存分に出ているのではないでしょうか。 ★★★☆☆(しかしこんな体験は今の都心ではできなかったのでした……無念無念) 【作品集】68 【タイトル】秘封倶楽部とダーウィンの悪魔【書いた人】お腹が病気氏 【容量】約58kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1232562201&log=68 【あらすじ&感想】 天然ものはほぼ消え去り合成ものが食卓を席巻する未来。そんな世の中に嫌気が差していた蓮子は、 噂の「幻想郷」という所へメリーと共にホームステイすることを試みる。 山奥の田舎ということで予め砂糖を代価として持ちこみ、宿を得ることに成功した二人は 幻想郷生活を満喫するのだが、異変は確実に進行していた。 とにかくオチが魅力な物語です。SFものってのは大体そうですが。 科学世紀は果たしてその時代の人には幸せなのでしょうか?現代から見ると? 今私達の世界でも有り得る話なので、読み終えた後にいろいろと考えてしまいます。 進化ってのは単純じゃあない。 ★★★★★(当たり前ですが秘封はやはりSFをやりやすいんでしょうかね) 【作品集】65 【タイトル】昔話 〜お酒は二十歳になってから〜【書いた人】KCZ(旧 お腹が病気)氏 【容量】約73kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1229621030&log=65 【あらすじ&感想】 とある村では満月の晩毎に人がひとり食われていた。 近くに恐ろしい人食い鬼が住んでおり、常人では敵わない力の持ち主であった。 満月の近づいているある夜、村に一人の侍が訪れた。 銀髪が特徴的なその青年は鬼退治を引き受ける。 しかし鬼はどう見ても青年では己に敵わないと言う。故に鬼が青年に仕掛けたのは飲み比べであった。 途中まで鬼が何者か明示されていませんが、ぶっちゃけると萃香の過去話です。 タグ通りオリキャラ臭に注意。ちょっと濃いとは感じました。 ちょっと展開の先が見えるのが逆にこれ自身をいい作品としている感があります。 王道という枠に収まるかもしれませんが、その王道の中身が良いからこそ先を読み進めたくなるというものです。 ★★★☆☆(萃香の過去話というと当然物語が童話チックになるものが多いですね) 【作品集】62 【タイトル】夏の日の気まぐれ【書いた人】Closet氏 【容量】約113kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1226224538&log=62 【あらすじ&感想】 普段参拝客など稀な博麗神社に少女が一人訪れていた。 神社にいたレミリアは、暇つぶしに自らを博麗の巫女の代理と騙り少女の依頼を解決することにした。 千恵と名乗るその少女が言うには人里を覆う結界、それを構成している護符が何枚か剥がされてしまったという。 阿求は使い魔をレミリアから貸してもらい侵入した妖怪の殲滅を手伝う。 求聞持の力と優れた頭脳を持った阿求は想像以上の働きを見せる。 そこに唐突に真犯人が現れて―― 戦闘がある話の中でも阿求が戦闘してるものは殆ど見当たらないのでそこがまず新鮮でした。 レミリアもわざわざ会話等を見直して書いたんだろうなあというかっこよさと愛嬌があり、 彼女が好きな方にもオススメできると思います。 展開が先読みしやすいから来るのかもしれないこの得点ですが、十分な魅力を持っている 作品ではないかなあと思います。 ★★★★☆(シリアス長編だと慧音の出現率が高くなるというのを今更発見しました) 【作品集】59・68 【タイトル】臥龍出淵|臥龍と狩人【書いた人】流れる風氏 【容量】約250kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1219957452&log=59     ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1232528755&log=68 【あらすじ&感想】 紅魔館が幻想郷に至る前のお話。フランドール誕生の際にスカーレット伯爵は傷を負い、 またしもべ達の多くが死んでしまった。そんな壊滅的な被害の中をたたみかけるように吸血鬼狩りのハンターが館を襲撃。 致命的な呪いを受けた伯爵は後継者について重臣たちに相談をしたが、答えは揃ってわかりやすい力を既に示していた フランドールを後継者として仰ぐというものであった。これを聞いてしまったレミリアは屈辱に怒る。 だがレミリアを支持する者もいないのだ、彼女は紅い運命の糸を辿り、味方を探す旅へと出る。 しかし高いプライドを持った彼女はしもべを集めるのですら一苦労であった…… ---------------------------------------------------------------------------------------------- どうにかこうにか紅魔館の主として収まったレミリアだったが、問題は山積していた。 大量に減ってしまったしもべ、今だ地下に幽閉中の妹のことなど… そして時は二十世紀末、時を止める狩人がレミリアを狙ってやってきた―― まず注意点としてはこの2作品は続編という位置づけとなっていますが、作品の纏っている空気が中々違ったものになっています。 『臥龍出淵』はレミリアの成長を主に描いた作品で、まだまだ未熟で心構えの足りないレミリアのとる行動や 中国風に格好良い(?)美鈴を、上手く先が気になるような展開で書いています。 年長者として時に辛辣に当たる美鈴と必死な成長を強制されるレミリア、暗い状況も相まって とても深い物語となっていると感じました。 『臥龍と狩人』は焦るような緊急事態を脱したレミリアの元へ、いかにして咲夜が配下へと加わったのか、 また仕える者の心構えを美鈴と共に覚えていく過程を書いた話です。 咲夜と美鈴の仲が険悪から始まるのが特に印象強く、レミリアもかなり成長しカリスマを見せ付けてくれます。 ただ誰かのフリーレスでもありましたが、私も『臥龍と狩人』に関しては予定調和が強い印象を持ち 『臥龍出淵』ほど引き込まれないかなあといった感想を持ちました。 ★★★★☆(流れる風氏は万点作が2つありましたがまだ読んでねえ読もう) 【作品集】62 【タイトル】そしてあなたの頭上には【書いた人】いこの氏 【容量】自称80kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1226916949&log=62 【あらすじ&感想】 冬とはどんな季節なのだろう。寒いつめたいかなしい季節? 紅魔館を訪れたレティの目的はそこで足跡の途絶えたチルノを引き戻すことだった。一人の知り合いとして。 幻想郷を訪れた諏訪子はチルノと出合った。時間を止めて、冬をいつまでもと願うチルノは 紅魔館のやつらについて語り、彼女らにどうしても勝ちたいのだという。 打算があるのか気紛れなのか、諏訪子はその気ままな戦いに同行することを決めた。 しかしレミリアには客人の来訪が視えていたのだ。彼女が招待したのは館の地下室。 あたたかい文章と繊細な表現がやはりと言うか素晴らしいです。 キャラの心情を想いながら読むのが個人的なおすすめの楽しみ方。 レティ好きな人には是非とも薦めたい一作で、人外たちのカリスマに満ち溢れた一作でもあります。(咲夜は人間だけど) ★★★★★(日本語っていいですよね) 【作品集】55・56・66 【タイトル】『文と椛の現界漫遊記』|文と椛の現界徒然話|文と椛の現界奔走記 【書いた人】九遠寺氏 【容量】約150kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1213887829&log=55     ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1215349109&log=56     ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1230721554&log=66 【あらすじ&感想】 天狗には現界へと出て大きな記事を手に入れてくるという修行がある。 今回その対象に選ばれたのは文で、まだ半人前の椛はその監査役として同行することになった。(※ダブルスポイラー前の作品です) 妖怪の山の奥深くに隠された結界のスキマ。そこを越えて二人が出た先は過去の日本、大正時代。 車は走りビル街が建ち始め電気の普及は進み、ラジオ放送も始まった。カフェ、レストラン、ダンスホール…… ある意味で幻想との乖離が激しくなっていく大正ロマンなこの時代で、二人の作る記事とは。 以上3作まとめてのあらすじですが、2008年夏〜冬の作品群なので当然、ダブルスポイラーで明らかになった諸々とは 矛盾が発生していますが云々。 話の筋を形作るのはオリキャラやオリ設定であり、別世界を作ってそこで展開する物語だけに、 「これならなんでもありじゃねえか」的な批判・指摘は出るでしょう。(てか既に出てますね) しかしながらその分を差し引いても正に★3つの(自分は楽しめたZE!)に当てはまる作品群でした。 散りばめられた描写やワードでニヤニヤできて、丁寧に作られた空気が心地良い、そんなシリーズです。 ★★★☆☆(綺麗に纏まっていますがさらに続きを期待してしまうぐらいお気に入り) 【作品集】62 【タイトル】黄昏の郷の黄昏 光・陰・箭 (3編構成)【書いた人】nig29氏 【容量】約313kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1225609814&log=62     ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1225632227&log=62     ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1225632416&log=62 【あらすじ&感想】 ※ダラダラあらすじ書いたら導入編っぽい「光」編を全部書いちゃったような物になりました※ ある日リグルとミスティアは奇妙な異世界の夢を見た。聞けばお互いに同じ世界のことを見ているらしい。 その夢は幻想郷中に広まっていたが、霊夢と魔理沙だけはその夢を見ていないという。 まあそんなことはこの郷だと奇妙でもないのかもしれない、そのことで神社に集まってしまった人妖に対し、 紫は例大祭を開こうと提案する。 楽しい祭りのフィナーレは劇。諏訪の歴史や神話、そして今の幻想郷へと繋がる物語は 奇妙な夢の事を忘れるぐらいの出来であった。 ------------------------------------------------------------------------------ 秘封倶楽部の二人は諏訪を訪れていた。目的は東風谷早苗を訪ねること。 そんな昼食の席でミシャグジ様という単語に反応して女性が話しかけてきた。名前は八雲藍というらしい。 同行することになった藍と共に早苗と面会した二人は、ミシャグジ様を祭る御神体の七つの石七つの木、 その最後に残った一つの石を見に行くことになった。 この石には御神体として祀ったという説の他にも、ある災害――少し前にこの世界を襲った地震――を抑える ための要石であったという説があった。奇しくも地震の際に最後の1つは抜かれてしまっていたのだというが―― 洞窟の中の石へとたどり着いた四人だが、石を藍が触ると不思議な現象が起きて……消えてしまった。 長いです…そして難解でもあります。起こったことはおおよそ暗示ではなく書かれているので、頭の中で整理がつかない類の 難しさですね。ブログの解説も見るべきでしょうか。 神話の如く(と言うか神話も作中に盛り込まれてるんですが)壮大なスケールで描かれる幻想郷が圧巻です。 作品自体の感想ではないのですが、こんな二次創作が作られる東方って凄いなあと読後すぐに浮かんできた覚えがあります。 こんなのを一度書いて見たいなあ…と思っても莫大な妄想力とストーリー構成力が必要な罠がが。 ★★★☆☆(モチーフがあったとしても魅力的な世界と人物を作る一次創作者って凄いなあとも思います) 【作品集】112 【タイトル】Uを探して【書いた人】大根大蛇氏 【容量】約89kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1273051382&log=112 【あらすじ&感想】 実家に帰ったはずの蓮子に連絡がつかない。そんなことはよくあること。 自分勝手でマイペースな彼女には仕方のないことなのだ。 でも流石に今回ばかりはメリーだって不安になる。 大丈夫、一字違いの宇佐"見"蓮子さん25歳が、蓮子の帰省と同じタイミングで事故に遭っただけのことなのだから―― 大学生色が強い秘封倶楽部の怪談話。大学でサークルに時間と情熱を傾けた方々にとっては 学生としての秘封の話が好きな方も多いのではないでしょうか? 序盤から宇佐"見"さんは蓮子と別人のはずと示されていても、どんどん不安を煽られる展開が良いです。 バッドエンドなのかグッドエンドなのか?結末への不安や期待を裏切らずにビシッと決める、しっかり考えられた物語と メリー視点の文章ががっちり合った、この容量に見合う作品です。 ★★★★☆(間隔が空いても氏の投稿をずっと期待している人、いるのではないでしょうか) 【作品集】66 【タイトル】宿借り【書いた人】与吉氏 【容量】約57kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1230830238&log=66 【あらすじ&感想】 香霖堂に来店したレミリアとフランドールだったが、仲裁役もツッコミ役も不在だったがために喧嘩が始まり、 当然香霖堂は倒壊してしまった。その代償として紅魔館へと招かれた霖之助だったのだが、 責任を感じずに不遜な態度で接してくるレミリアや当事者ではない故に自由な態度で接する 紅魔館住民と煽り合う状態になった。口で戦うといえば当然魔女のパチュリーの得意分野である。 互いに自分を上に見て譲らない両者の口論は留まる所を知らない。 東方香霖堂、単行本発売おめでとう記念として過去作品を一つ。 原作っぽい原作っぽいとか言われてもわかんねーよという方でも、発売によって過去作を楽しめたり 脳内幻想郷の幅が広がったりと創想話にとっても待望の発売です。 題名通り宿を借りに来た霖之助とパチュリーの論戦がメインとなっていますが、 その雰囲気の再現は数多くの賞賛も納得の出来です。 書籍はちょっと手が…という方にもオススメをしたい物語でした。 ★★★★★(後書きの気迫が凄いです…それだけの思い入れがしっかりと詰まっています) 【作品集】66 【タイトル】厄るんです【書いた人】みやこのにしき氏 【容量】約55kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1230995187&log=66 【あらすじ&感想】 起きたら雛の周りに漂っているはずの厄がどっか行っていた。大変なことである。これは一大事。 とりあえず博麗神社に向かった雛だったが、一応そこは神社なのである。当然厄などない。 しかしそこに現れた魔理沙は今にも自殺を試みそうな雰囲気を漂わせていた。 神社には今日も沢山の人妖神が訪れる。飛び散った厄と共に。 雛が主人公の場合は厄神ゆえにシリアスな話が他キャラより多い気がします。(この感想は個人のものであり実際のなんとかとは異なります) しかしこの話は歯を見せてニカッと笑うような、そんな方面の雛の魅力を前面に押し出しています。 あらたげっしょーで雛が出てきたらこんな話になっていたのかもしれません。 気負わず読めるので、ちょっと興味が湧いたならさらっと読んでみてほしい作品の一つ。 ★★★☆☆(ぐるぐるー) 【作品集】68 【タイトル】雪の歌【書いた人】yamamo氏 【容量】約52kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1233060220&log=68 【あらすじ&感想】 雪深い幻想郷の冬、とある日にチルノが博麗神社へとやって来た。 つたない礼儀作法と言葉で訴えるには、妖精の数が最近増えてきているために 住む家の数が足りなくなってきているらしい。 まず自分を犠牲にするチルノの優しさに胸を打たれたのか、霊夢は宿借りを許可する。 思わず自分の子供時代を思い出しながらチルノと一日を過ごし、就寝した霊夢。 ふと起きた夜中に聞こえてきたのは、日中聞いた無邪気な歌とはとても似つかぬ綺麗な歌だった。 かなりの数がある創想話のSSですが、「神秘的」を感じた珍しい作品です。 非想天則に出たり、三月精のゲスト→妖精大戦争でまた自機になってみたり…とまだまだ 新たな弾幕・テーマ曲が追加されているチルノですが、 紅魔郷の頃から会話があまりブレてないのが嬉しいところでしょうか。 妖精だから無邪気なんだよと言われればそこまでの話ですが、どうしてこの性格を持つに至ったのかと 想像したくなりました。ただの子供キャラじゃない描き方は嬉しいですね。 ★★★★☆(紅魔郷キャラは元ネタが洋風なのが未だにSSでも人気のある一因なんですかね) 【作品集】53 【タイトル】春に渡る 早苗と阿求【書いた人】おはか氏 【容量】約88kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1210793292&log=53 【あらすじ&感想】 幻想郷に越して来た早苗は友人関係というものに頭を悩ませていた。 外の世界では学校や学級といった深いようで儚いものである不安定な友達意識、 今では風祝としての「公務」と化している宴会や祭事による他者との関わり。 そこに与えられた阿求との会合によって、心のどこかで人間に飢えていた早苗は 良い友人関係を築こうと決意したのだった。 まず内容と関係ない所から入りますが、非常に読みやすい形になっていて素晴らしいです。 このレビューなんぞより横幅が抑えられていて尚繊細な表現と読みやすさが両立されている文章は必見。 早苗の悶々とする気持ち、揺れ動く気持ち。感情の機微がしっかり描かれており 感情を移入しやすいのでは。 ★★★★★(人間組は人っ気の無い場所に住みすぎで大丈夫なんでしょうか…) 【作品集】56 【タイトル】史詠む月日【書いた人】乳脂固形分氏 【容量】約71kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1215271437&log=56 【あらすじ&感想】 少年が眼を開けてみると見知らぬ女性がいて、見知らぬ場所にいた。 沢で倒れていたところを救助されたらしい。らしいと言うのは、名前すらも忘れる記憶喪失となっていたからである。 上白沢慧音と名乗った女性はこの時代が止まったかのような場所の説明を始めた。 曰く、明治代に隔離された山奥であるということ。管理人は旅に出てしまったということ。 昔は小さいながら集落があり、自分は寺子屋の先生をしていたということ。 慧音との生活を続ける少年だったが、行動範囲はかなり制限されていた。道の向こうには崖しかないとも言われていた。 ――とある日、いきなり慧音の態度がよそよそしくなり、家を長い時間空けるようにもなった。 疑問がつのる少年は、猫に導かれるままに禁止されている道を歩いていった。そこにあった世界は―― 名無しだけどオリキャラ男がいきなり看病シーンから登場…ですが そこで引き返すのはもったいない、そんな第一印象でした。 普通の少年と慧音が仲良くなっていく物語の中に悲しい現状を匂わせる単語を盛り込み 最後に見せられる衝撃と悲劇。東方のノスタルジック成分に惹かれる方が多いのは やっぱり最近は都市伝説の中に怪異が詰まっていて自然の立ち入る余地が少ないからなんでしょうかね。 ★★★★★(まあ昔への回帰が流行る日本は何だかんだ幸せなんでしょう) 【作品集】55 【タイトル】何も無い日、いんわんだーらんど【書いた人】大根大蛇氏 【容量】約73kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1213795028&log=55 【あらすじ&感想】 弟が死んでしまった。 田舎には普通にある山だった。その日は雨があって池は危険とは言われたけれども。 その現場をなんとなくうろついていたら変な場所へと出てしまった。 そして何か怖いものに襲われた、いや食べられそうになった。 でも巫女さんらしき女の人が助けてくれた。そしてどうやら死神に連れていかれるらしい。 たぶん自分は幽霊になっているのかもしれない。でも仕方がない。だって私は弟を …とまあこの話の文章っぽく書いてみましたが果たしてこれで伝わるのか…… となりのトトロとか千と千尋の〜 のような話と表現するのが分かりやすいでしょうか。 読み終わった後に題名をふと見るとはっとします。感想コメにもありましたが 幻想郷から見るとただの一日。でも東方のSSであることを抜きにしても心に残るような、 そんな物語なのではないのでしょうか。 この話もまたオリキャラで敬遠するのは勿体無いものです。 ★★★★☆(リアルで同じ境遇になってしまった方にはちょっと辛いです…) 【作品集】51 【タイトル】桜の下のクリスマスキャロル【書いた人】レグルス氏 【容量】約60kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1205864192&log=51 【あらすじ&感想】 どうしても春の花見の宴会で「we wish you a merry chiristmas」を演奏したいと言って聞かないリリカ。 もう一人いた妹の好きな曲なので誕生日にこれを演奏したいと思っての提案であるのに、 姉二人はそのことを言われないと気付くことも無くさらにはそのことを忘れている様子にも見えた。 リリカはいつものわがまま発動としか見られていないことに失望し悲しみ、家を飛び出した。 そこで遭遇したのは仕事中の藍。行くあてもないリリカは逡巡したものの、結界の割れ目からも飛び出した。 未知の外の世界――聞こえるのは、現代でも愛される「we wish you a merry chiristmas」のつたない旋律。 結界の外なら割と何でもありじゃないかとかのツッコミが入る方もいるかもしれませんが、 しっかり話の説得力を持たせてあってすんなりと読み終えられました。 その辺りは作者の力量が色濃く出るだけに見事の一言。 神主の作る音楽が多くのファンを呼ぶ東方(某投票調べ)、これを題材にしたSSが名作揃いなのも 頷けるのです…かね? ちなみに姉二人の出番がほぼ無いという珍しい作品でもあります。 ★★★☆☆(またSSも書いて欲しいですねえ|同作者「silhouette:α → φ」のレビューはちと後回し) 【作品集】58 【タイトル】シャラントン【書いた人】ねじ巻き式ウーパールーパー氏 【容量】約89kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1218999561&log=58 【あらすじ&感想】 湖の中央に浮かぶ島、そこに在るのは夢幻館。 今そこに暮らしているのは主を除いて4人、住民自体は5人である。 最初は幻月と夢月の姉妹だけだった所にくるみとエリー、そして幽香が後からやって来たのだ。 幽香達が来訪したその日、夢幻館で起こった戦いは凄絶で猟奇的で奇怪なものであった。 旧作は全作未プレイですが、 (←むち) 公開されている設定と絵、そして曲から入った東方幻想郷ファンに特に強くオススメしたい作品。 グロいけどグロく見せない、何かカッコイイ。あとがき通りカリスマ満点。 長編バトルで飽きない作りになっているのも良い点。 ただ血が乱れ飛ぶ濃い作品なのでそういう方面の耐性は要るでしょう。 ★★★★☆(旧作が絡むとどうしても強プッシュは憚られます) 【作品集】50 【タイトル】風に乗りて歩むもの 〜 春一番、まわる! 厄神さま (1)(2)(3)(4) (全4話構成)【書いた人】一野干氏 【容量】約55kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1204760758&log=50     ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1204760786&log=50     ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1204760800&log=50     ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1204760871&log=50 【あらすじ&感想】 霊夢の元に押しかけ騒がしく酒を飲む萃香と雛。時は春、雛祭り時。 一方その頃、結界の遥か上空ではある飛行機が危機を迎えていた所であった。 ニュースと共に神社に現れた射命丸文が言うには、外の世界の「飛行機」とやらが幻想郷に落ちてきたらしい。 「エルニーニョ」「ラニーニャ」だか名乗る二頭の天馬と共に。 まず分割の必要はなかったかなあと惜しみたいものです。 冒頭の注意書き通りの大地雷、オリキャラがスペルをぶっ放して住民と戦う話であります。 そこを許せる人でも読み始めてすぐ気付く違和感。そう、この話は全編通じて落語の噺家が 演じた言葉をそのまま文章に起こしたような、そんな特殊な話し言葉で書かれているのです。 こんな文章が書けることにまず嫉妬もとい尊敬しますねえ。能力を身につけた上で、 さらにそれを東方にぶち込むことによって誰も真似することの出来ないような作品になっています。 色々と寛大な方は是非どうぞ。いやあ出会えて良かった。 ★★☆☆☆(超を付けるオススメですがどう考えても★2つがピッタリのような) 【作品集】52 【タイトル】小さな子供にゃ微笑みを【書いた人】睡眠中毒者氏 【容量】約50kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1209111152&log=52 【あらすじ&感想】 無縁塚で外物漁りをしていた霖之助。そこで見つけたのは一人ぼっちで怯えている、 10歳にも満たないような少女だった。 里の人間である可能性を考慮してとりあえず家へと連れて帰った霖之助であったが、 翌日に来店した魔理沙に盛大な勘違いを受けるお約束。 さらに咲夜、霊夢、そして紫にも同じく勘違いを受けるお約束。 親に帰そうと口を開かない少女を懸命に世話し続ける霖之助だったが、慧音によればこの少女は人里の者ではないという。 そして最後に来店したのはなんと閻魔、四季映姫であった――。 霖之助とだれそれが良い雰囲気になるだけの話だと冒頭では錯覚するかもしれません。 そういった要素もあることにはあるのですが、シリアス分と小ネタを上手く混ぜ込んで 一つの物語として成り立っているので、カプっぽい話はちょっと…な方にもオススメできるかと思います。 極端でもないけれど面白い、香霖堂店主っぽい話でした。 ★★★☆☆(霖之助の話って王道な話が案外少ないような気がします) 【作品集】58 【タイトル】夜雀の歌が聞こえる【書いた人】プラシーボ吹嘘氏 【容量】約78kb 【URL】ttp://coolier.sytes.net:8080/sosowa/ssw_l/?mode=read&key=1219200190&log=58 【あらすじ&感想】 人里に住む「れい」と「るい」という姉妹がいた。 妹のるいは盲目であり、れいはそんな二人の暮らしを一手に支える良き姉であった。 とある日に、夜雀の歌を聴いていたるいはその声に導かれるようにして その磨かれた聴覚を頼りに、谷川で倒れていたとある少女を助けることになった。 しかし同時にその少女は男達によって殺されようとしていたことも知ってしまう。 そのことからるいは数奇な運命へと巻き込まれていく。 創想話の中でも(ジェネリック含)屈指の東方分の薄さを誇るこの作品、 タグのトラジコメディという単語の意味は悲喜劇ということらしいです。 夜雀の歌をバックに姉妹の秘密が解き明かされていくのは幻想的です。 どこに悲劇が詰まっているのかは是非とも読んで確かめて下さい。 ちょっと否定的な感想になりますが、東方キャラの活躍や暗躍を求めている方にとっては 読む気も起こらないでしょう。スレで言われるこんぺ的な面白さが魅力。 ★★☆☆☆(プラシーボ吹嘘氏の幻想郷観が色濃く見える作品)