>>197 読みました。 ついでに投稿作すべて読んできました。 先に断っておくと、『ある夜の寝室での出来事』のコメント番号18は私です。 もしあの文章が石動さんが自信を持てない一因を担っていたとしたら、すみません。 こちらで指摘するのと近いノリで書いてしまいました。不注意でした。 印象としては、全体的に割と端正な文章を書かれていますね。 文法的な破綻もそれほど気にならない程度だと思います。 これは個人的な見解ですが、思考が素直に反映されている文章だと思いました。 特に行の開け方や句読点の使い方の面で顕著だと思います。 そこが読者の思考と合わないと、違和感があると言われるかもしれません。 私の場合は読点の打ち方がそれでした。 古文などでは元々句読点が無かったと言いますし、文章においてそこまで致命的な欠点ではないかもしれません。 ですが、一般論をひとつ。 句点は文章の区切りに、読点は意味の区切りに使うと読みやすいと思います。 ・例えばこのように文章に読点を打たずに続けて書くと意味の区切りを見つけにくく読む側にとっては分かりにくい文章になるでしょう。 ・またかんじをへんかんしないでかくとこれもいみのたんいをみつけにくくよみにくいぶんしょうになるはずです。 読み手が意味を理解しやすくする、つまり情景を想像しやすくするように書くのが、分かりやすい文章の書き方でしょう。 それの手助けとなるのが、句読点の打ち方や漢字を開くか閉じるかの選択だと思います。 逆に演出として違和感を出したい、つまり上の文章の様な読みにくさを出したいときには句読点をわざとずらすなり漢字で書くところをカタカナや平仮名にするのは効果的かもしれません。 一般に、句点で区切られるのが適当である二つの文章を読点で繋いだ場合、言葉が悪いですがだらしない印象を受けることが多いです。 それが一人称の地の文であった場合は登場人物の思考が切れていない、つまりだらだらと考えている場合や区切りを入れる暇もないくらい情報量が多い場合が想像されます。 三人称の分であった場合も、情景をだらだらと描写されているようで締まりがありません。 そういう効果を狙うのでなければ、避けた方がよいでしょう。 尤も、そういう句読点のクセは一概に悪いものとも言えないので無理に直す必要はないのかもしれません。 他には、三作品を読んで思ったのですが、食べるという行為が多いように思います。 それ自体は全く問題ありません。ですが、釣りの話と今回の話に関しては扱われた食べ物に関しての違和感がありました。 具体的に言うと、川魚を刺身にしたりいひつまぶしを最初から出汁をかけてたべていたりする点です。 どちらもあまり一般的な食べ方ではないように思いました、 川魚に関しては昔から「生で食べてはいけない」と教えられましたし、ひつまぶしに関しては「一杯で三度楽しめる」という紹介で広まったように思います。 前者は「寄生虫がいても死んでいるから関係ない」という面白みを狙ったものかもしれません。 また、検索したところニジマスを刺身で食べるところもあるようですね。 後者に関しては、正直違和感を覚えました。 「ひつまぶし」というのはあくまでごはんに細かく刻んだ鰻のかば焼き等を乗せた料理の筈で、出汁をかけて食べるのはバリエーションとしてのものの筈です。 それなのに最初から出汁をかけたものが「ひつまぶし」として出てきたのは奇妙に思いました。 確かにおいしそうなんですけれどね……。 折角の場面なのに違和感が先に立ってしまい楽しめませんでした。 もうひとつ。 文章と文章を三点リーダで繋ぐのも気になりました。 理由は句読点の使い方と同様のものです。 三作目に関しては、食事の場面を除けば楽しめました。 全体としてはまだまだ句読点の打ち方が気になる部分も多いですが、然程読みにくい文章ではないと思います。 表現についてもそれほど問題はないと思います。 上記を踏まえて以下気になった点。 >庭から差し込む月明かりと行灯の火があるおかげで部屋の中はもう夜も大分遅いというのに結構な明るさがあるが、どことなく暗い感じがするのは気分のせいだろうか。 いっそ句点で切って「〜明るさがある。しかしどことなく〜」とした方が簡潔でよいのでは。 >薄暗がりに照らされた天井に蚊取り線香の煙が上がる、おもむろに眼前に来た煙を手で払うとゆらりと消えていく。 ここも読点を句点に置き換えてしまっていいと思います。 終止形の次に読点が来るのが違和感の元かもしれません。 また、煙は上がるよりは昇るものでしょうか。 >くぅ、と腹が鳴る、最後に何かを口にしたのは資料の整理の手伝いを始める少し前の昼過ぎからで、いかに不死と言えども否応なしに訪れるこの空の胃の何ともいえない感じには、千年以上生きていても慣れないものがある。 ここも「くぅ、と腹が鳴る。最後に〜」とした方がよいのでは。 >そんな所に白米やら味噌汁やらの匂いを漂わせるのは少々酷だと思うし。何より二人で食事がしたいという思いが妹紅にはあった。 ここは逆に「〜酷だと思うし、何より〜」とした方がよいでしょう。 >空腹だろうがなかろうがこの合唱の中で寝られそうには無い、竹林にいる早起きな蝉が可愛く思える位だ。 ここも読点を句点に置き換えた方が自然でしょう。 >カリカリと、またペンの走る音、どうやら探し物は見つかったらしい。 このままでもいいかもしれません。もしくは「〜音。どうやら〜」で区切るか。 >出来れば慧音と一緒がよかったのだけれど、彼女の言葉に甘えてそうさせてもらおう。 ここは妹紅の独白だと思うのですが、体裁として三人称一元のようですのでちょっとびっくりしました。 意味は通じます。「妹紅はそう思うと庭先へ向かう」みたいなワンクッションを入れるかはご自由に。 >空を見上げる、雲一つ無くそこには満月がぽつりと浮かんでいる。 区切りたければ「空を見上げると、雲一つなく〜」、区切りたければ句点できるべきでしょう。 >なんとはなしに浮き足立たせ、誰も見ていない事に少し良い気になりながら妹紅はまだやっているだろう飲み屋通りを目指した。 浮足立つというのは不安や動揺で落ち着かないという意味です。また、浮足立たせるとは言わないのではないでしょうか。 「なんとはなしにうきうきと〜」などとしたほうがよいでしょう。 どうでもいいですけど、幻想郷の魚屋ではどんなものがうられているんでしょうね。 >少し進んだ所で狭い路地に入れば…………。 ここは三点リーダ二つでよいのでは? もしくはダッシュ二つ。 あくまで好みの問題なのでご自由に。 >聞こえてるはずの賑わいが聞こえず、しんと里の道のように静まり返った飲み屋通りに妹紅は首を傾げた。 情景を想像すると「聞こえて来るはずの〜」の方が適切かもしれません。 >(…………) 多分物音が聞こえたという表現なんでしょうけれど、一瞬何なのか分かりませんでした。 切ってしまっても差支えないかと思います。 >酔っ払いが寝転んでいるのだろうか、足をそちらに向けてみると、月明かりの差し込まない薄暗い狭い通路の壁に背を預け、寄り添うようにして一人の女性と二人の少女が眠っていた。 「〜寝ころんでいるのだろうかと足をそちらに向けてみると」としたほうがよいでしょう。 もしくは「酔っ払いが寝転んでいるのだろうか」が妹紅の独白ならばそこで一旦句点で切り改行を入れた方が効果的かと。 >その内の真ん中に見知った顔を見つける、二本の角を頭に生やし、子供程の背丈に長く伸びた金髪を一つの大きなリボンでまとめ、腕と腰には分銅を鎖で繋いだ枷がある、鬼の伊吹萃香だ。 「〜見つける。二本の〜」とした方が。 >動かそうとした足がそのまま止まる、戻した視線の目の前に、ぽっかりと丸い闇が浮かんでいた。 「〜止まる。戻した〜」 >そのまま引き寄せられると、少女の顔が間近に迫る、口から覗く牙のように尖った八重歯は今すぐにでも喉を食い破りそうだった。 「〜迫る。口から〜」 >細い指が妹紅の長い白髪に絡む、逃がさないと、五指全てに纏わりつかせるように。 「〜絡む。逃がさない〜」 >「血と肉が腐りきった体で良ければいくらでも食べな、千年物の珍味だ、頬っぺた落ちても知らないぞ、お嬢ちゃん」 どこかで句点で切ってほしいです。 >「悪いけど、お嬢ちゃんの何倍も夜を生きてるんだ、明かりがないなら作るまでってね」 同上。 >服が焦げてない事を確認する、まぁ自分の妖術で作った炎が自分を焼く事は無いが、つい確認してしまうのは、癖というものだ。 「〜確認する。まぁ〜」 >竹林の奥にある永遠亭の主、同じ時を生きた、死なないお姫様。 折角輝夜の登場シーンなのですから「竹林の奥にある永遠亭の主。同じ時を生きた、死なないお姫様。」と体言止めを効果的に使ってほしかったです。 >それほどまでに熱中しているとはいえ、店が開く朝まで待てずに人に迷惑をかけてまで燃料を手に入れないといけない程、面白いものだとは妹紅は思えなかった。 「〜いけない程面白いものだとは〜」としたほうが読みやすいです。 ここで読点で切るのは逆効果かと。 >話しが長くなりそうだったし、何より輝夜と話しをしていると疲れる。 「話し」は動詞の連用形、「話」は名詞です。この場合は後者が適切。 >持ち前の珍しい品々 不思議な表現です。 >両手では数え切れない程の友人も出来た、掛け替えの無い親友も、闇に身を挺す事も無く、日の下を自由に歩ける平穏も。 ごめんなさい。後半がよく分かりませんでした。 闇に身を挺するのが妹紅なのか慧音なのか。 普通に読めば妹紅なのでしょうけど闇に身を挺していたのは妹紅のイメージにありませんでしたし、どちらかといえば慧音かもしれないと思いました。 きっと私の読解力が無いだけなのですけどね。 つまり「かけがえのない親友も闇に身を挺す事も無く」なのか「闇に身を挺す事も無く日の下を自由に歩ける平穏」なのか分かりませんでした。 >どちらにしろ、流れるままに生きるしかない、そういう生き方なのだから、染めて染まられどう関係が変わろうとも、妹紅の底にあるこの千年以上も積もり積もった憎しみと罪は消える事は無い。 どこかで句点が欲しいです >恨み言の一つも言いたくなったが、彼女もまた食事を得る為の行動なのだ、責める事はいくらでも出来るが、空しいだけだった。 「〜行動なのだ。責める〜」 >すでに焼いてある鰻をブツ切りにし、均等に二つの茶碗に盛る、そして醤油と塩で味付けされた出汁を少し多めに注ぐと……。 「〜茶碗に盛る。そして〜」 >後悔先に立たず、食べた物は吐きでもしない限り戻らない、それでも食べれた物じゃないが。 「〜戻らない。それでも〜」 あと、食べられた物じゃないの方がいいですかね。ら抜き言葉はしない方がいいです。 >パンと手を払い〜 ここだけ文頭にスペースがありません。 また、かぎ括弧の前にはスペース無くてもいいですよ。 全体的に細かい指摘ばかりになってしまいました。 もっと実になるしてきができればよかったのですが。 全体としては上手い文章だと思います。 細部は書いているうちにこなれて来ると思いますので、それほど気にしなくてもいいかもしれません。 それでは、次回作も期待しています。 頑張ってください。