♪東方萃夢想 遠く染み入るような蝉時雨 幽玄の夏祭り 夕立が通り過ぎて風鈴の音 涼やかに 藍色に染まった空に 数多の星が散らばる 杯片手に謡い明かそう 過ぎ行く夏を見送るように 人妖(ひとあやかし)入り乱れる 宴は宵の口 遠く聞こえる祭り囃子が 思い出を夢幻に彩り いつかは終わると知りながら 月の杯を干す 消え行く儚い想いを萃め 目眩(めくるめ)く泡沫の夢 遠く煌めく淡き霙雪 幻冬の茜空 小春の陽を身に纏い 凍てつく幻夜を忍び 朱に染まった西の空は 遥か遠き春想う 杯片手に踊り明かそう 過ぎ行く日々は名残惜しく 重ねし齢が知恵を知り 朧の月夜包む 山より返し鐘の響きが 水面に映る月を揺らし 妖(あやかし)集いし黄泉の夜に 焔のあかり放つ 露と消えにし極めし栄華 酔いしれて乱れ散る華