きっと今なら大ちゃんを完全凍結―パーフェクトフリーズ―させても誰も怒らない

作品集: 最新 投稿日時: 2012/04/01 22:45:47 更新日時: 2012/04/01 22:45:47 評価: 0/6 POINT: 5457314 Rate: 155923.97

 

分類
チルノ
大妖精
 ――大ちゃんを泣かせてしまった。

 原因は分かってる。全面的にあたいが悪いんだ。

 冗談のつもりのイタズラが行き過ぎてしまう……そんなよくあること。

 それでもあたいは「謝る」ということが出来なかった。

 謝るということが、どうにも苦手だから。

 それに大ちゃんは優しいから、謝らなくたって、明日になったら今までと変わらずあたいと遊んでくれる。

 今まではそうで、きっとこれからもそうだ。

 仲直りの必要もないくらい、あたいと大ちゃんは仲がいい。

 でも本当に――これでいいのかな?

 柄にもなくあたいはそんなことを思う。

 そしてあたいは、今日くらいは、自分の心に正直に、大ちゃんに謝ろうと考えた。

「大ちゃん……ごめん」

 すると、大ちゃんは今までよりもさらに大きな声で泣き出してしまう。

 それがどうしてか分からなくて、あたいは困惑しならが尋ねた。「どうして?」……と。

 大ちゃんは答える。


「うわーん、チルノちゃんが素直に謝るなんて、気持ち悪いよぅ!」


「大ちゃんったら失礼ね!」


 ――きっと今なら大ちゃんを完全凍結―パーフェクトフリーズ―させても誰も怒らない、と思うあたいだった。




 
せっかくの機会なので今書き下ろした。
鈴木々々
http://twitter.com/#!/kiki_suzuki_29
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2012/04/01 22:45:47
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