- 分類
- チルノ
- 大妖精
――大ちゃんを泣かせてしまった。
原因は分かってる。全面的にあたいが悪いんだ。
冗談のつもりのイタズラが行き過ぎてしまう……そんなよくあること。
それでもあたいは「謝る」ということが出来なかった。
謝るということが、どうにも苦手だから。
それに大ちゃんは優しいから、謝らなくたって、明日になったら今までと変わらずあたいと遊んでくれる。
今まではそうで、きっとこれからもそうだ。
仲直りの必要もないくらい、あたいと大ちゃんは仲がいい。
でも本当に――これでいいのかな?
柄にもなくあたいはそんなことを思う。
そしてあたいは、今日くらいは、自分の心に正直に、大ちゃんに謝ろうと考えた。
「大ちゃん……ごめん」
すると、大ちゃんは今までよりもさらに大きな声で泣き出してしまう。
それがどうしてか分からなくて、あたいは困惑しならが尋ねた。「どうして?」……と。
大ちゃんは答える。
「うわーん、チルノちゃんが素直に謝るなんて、気持ち悪いよぅ!」
「大ちゃんったら失礼ね!」
――きっと今なら大ちゃんを完全凍結―パーフェクトフリーズ―させても誰も怒らない、と思うあたいだった。
- 作品情報
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- 投稿日時:
- 2012/04/01 22:45:47
- 更新日時:
- 2012/04/01 22:45:47
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