虹
作品集: 最新 投稿日時: 2012/04/01 22:45:44 更新日時: 2012/04/01 22:45:44 評価: 2/4 POINT: 18238350 Rate: 729535.00
分類
フランドール
魔法少女ってさ、やっぱり女の子の憧れなんだよね。
各言う私もその一人。素敵な衣装と魔法に惑わされた愚か者なのかもしれない。
強過ぎる力から私はみんなから遠ざけられていた。言葉一つ聞き入れてもらえなかった。
だから私は幽閉されてた。危険だから、不気味だからって。
でもね、それは私の抜け殻さ。本体はもう外へと出てしまったのさ。
残念だったねお姉様。私は魔法少女。望みも願いも何でも叶えられる。
みんなの願いを叶えてあげる。私の力で不幸や苦しみを破壊する。素敵な素敵な魔法少女。
日光だって効かない。流水だってへっちゃら。吸血鬼の弱点を克服した私は無敵なんだ。
お姉様、可笑しいと思わない? うちの財源が底を尽かない事。私がね、石ころを宝石に換えているんだよ。
人里が日照りで苦しんでいる時は雨を降らせて、小さな異変は私が早めに潰している。
霊夢がお腹をすかせた時にはご飯を届けたり、子供が妖怪に食べられない様に見張ってたりさ。
幻想郷のパワーバランスは私が保っているんだ。
でも、みんなに私の姿は見えない。誰も私に気付かない。
私の姿を見たらみんな逃げ出すから。私は疎まれてるから。生まれてはいけなかったんだ。
だから姿はずっと隠している。その実態を知られてしまった時、私の魔法は消えてしまう。
みんなを幸せにしてあげる魔法。無暗に破壊するだけが私じゃない。
正体を知られてはいけない。だから抜け殻には気が触れた悪魔を演じてもらう。
地下室で暴れて、みんなを近づけない様に。みんなを守る為に私は暴れ続ける。
「おかえりなさいませ、妹様」
「……美鈴」
一人だけ、正体を知られていい。それが唯一の救い。
そこでようやく姿を見せる。疎まれた悪魔の姿。そんな姿を見て笑顔を見せた美鈴。
「たまには私の所へ来ませんか?」
嬉しい申し出。でも、それはダメ。「悪いけど遠慮しとく」。出来るだけ突っ撥ねる様に返した。
「ダメだよ美鈴。勝手に抜け出す悪い子を匿ったら美鈴がどうなるか」
美鈴の顔は見られなかった。重い地下室の扉を開けて、自らの身を幽閉。
扉が軋んで閉まる音。途端、糸を切った様に涙が零れた。泣いちゃダメだってわかってたのに。
膝を抱えて座り込んでしまう。この光の当たらない部屋に雨を降らせてしまう。
強く笑っていたいのに、私には到底出来そうにない。
魔法を使わずに私が虹を見られる日は、まだずっとずっと先みたいだ。
参加したかっただけです。
使いたかったネタを我慢できずに放出してしまいました!
缶田一斗
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2012/04/01 22:45:44
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2012/04/01 22:45:44
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奇声を発する(ry
■2012/04/01 22:48:52
うーん切ない
2.
7777777
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名前が無い程度の能力
■2012/04/02 00:00:13
いっそ、もっと膨らませて一本書いちゃってもいいと思います!
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