奥さん米屋です

作品集: 1 投稿日時: 2012/04/01 19:30:01 更新日時: 2012/04/01 19:30:34 評価: 2/6 POINT: 19625609 Rate: 560732.40

 

分類
チルノ
大ちゃん
めーりん
 チルノちゃんが、

「はい。これ食べて!」

 と美鈴さんに池の水ごとカエルを凍らせたものを差し出した。
 美鈴さんはそれを食べるまねをする。

「はい、もぐもぐ」

 私はチルノちゃんの後ろから、そのようすを見ている。
 いつもなら私と、ルーミアちゃんと、あとリグルちゃんとミスティアちゃんとか(冬ならレティさんとかも)が、チルノちゃんの遊び相手をするんだけど、今日はみんなやってこなくて、私とチルノちゃんだけだったのだ。
 ふたりで遊んでいたら、チルノちゃんが「あいつも混ぜよう!」と言い出した。
 美鈴さんはお仕事中だからやめようよ、と言ったけど、チルノちゃんはいちど決めたらがんこだ。声をかけると、

「いいですよ。何する?」

 と、美鈴さんは笑って言ってくれた。

 大ちゃんはお父さんで、あたいがお母さんで、美鈴は赤んぼね! とチルノちゃんが言うのでそうなった。
 チルノちゃんがおままごとで出す料理は、だいたいいつもカエルを凍らせたやつだ。
 私たちは妖精なのでカエルは食べないんだけど、美鈴さんは食べるかもしれない。
 と思って興味しんしんで見ていたけど、やっぱりまねだけして食べなかった。

「チ、チルノ」

 ちょっとどきどきしながらチルノちゃんの名前を呼ぶ。こういうときは、ちゃんをつけないで呼ぶのが、いいんだって。

「何? 大ちゃん。お父さん!」

 元気いっぱいで、チルノちゃんは言い直す。

「これは何の料理?」
「お好み焼きだよ。決まってるじゃん」
「んぶっ」

 美鈴さんが吹いた。
 何で赤んぼにお好み焼きなんだろう。
 季節は夏で、オニヤンマが飛んでいた。チルノちゃんはそれも素早く凍らせて、私に差し出す。

「はい、お父さん! チャーハン!」
「チャーハン?」
「チャーハン」
「はい、もぐもぐ」

 私も食べるまねをする。
 座ってお好み焼きを食べるまねをしていた美鈴さんが、ぴょん、と立ち上がって、チャーハンを飛び越えた。

「あーっ、赤んぼだから、動いちゃだめじゃない!」
「バブー」

 上の方から星みたいなかたちの弾が飛んできた。私たちに当たらないように、美鈴さんが腕を使ってそれをはじき飛ばした。

「よう。楽しそうなことしてるじゃないか」
「バブー」

 魔理沙さんだった。
 箒に乗ってふよふよ飛んで、にやにや笑っている。よく図書館に泥棒に来ているそうなので、今日もそういう用事なんだろうと思った。

「チルノちゃん、美鈴さんお仕事みたいだよ」
「大ちゃん」

 チルノちゃんは腕を組んで、

「お父さん。家庭の平和はお父さんが守るんだよ」
「ええっ」
「バブゥ?」

 私も美鈴さんも、びっくりしてしまった。チルノちゃんはつづけて、魔理沙さんに指をつきつけて、

「あんた、間男ね!」

 と言う。
 魔理沙さんは不思議そうな顔をしていた。
 私はどきどきしてしまった。
 そしてチルノちゃんは、

「あたいには主人がいるんだ!」

 と言って、私を抱きしめた。

「バブゥ〜」

 美鈴さんが手のひらを体の前でくるくる動かして、たくさん弾を撃った。魔理沙さんがやり返す。
 私はぎゅっと抱きしめられて、かちこちになってしまった。凍ったカエルが溶け出して、生き返ってトンボを食べた。



 
とりあえず、過去書いて陽の目をみなかったものを転載〜
アン・シャーリー
作品情報
作品集:
1
投稿日時:
2012/04/01 19:30:01
更新日時:
2012/04/01 19:30:34
評価:
2/6
POINT:
19625609
Rate:
560732.40
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0. 4070055点 匿名評価 投稿数: 4
1. 7777777 奇声を発する(ry ■2012/04/01 19:41:59
何か好きこのノリ
2. 7777777 保冷材 ■2012/04/01 20:41:54
どういうプレイですか
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