博麗霊夢が目撃したリリーの秘密とは!?

「んみゅ……春、ですかー？」
「春、ですねー」

幻想郷で一番最初に春の来る家、リリーホワイト・ブラック姉妹の家。
どうやら今年もお仕事の時期がやってきたようです。

「ふわぁ、おはようブラックちゃん」
「おはようございます、姉さん」

目を擦りながら、挨拶しあう二人。

「さてと、準備をして春を告げに行かないとね！」
「そうですね！」
「でもその前に……」
「やることがあります、ね」



数時間後、リリー宅を訪れる人影が。
それは博麗霊夢。

「もう四月だし、早く桜を咲かせてもらわないとね。
　花見の料金を徴収して、ガッポガッポ稼ぐわよ!」

どうやら金儲けの案を考え付いたらしい。
霊夢らしいといえば霊夢らしい発想である。

「そのためには一刻も早く桜を咲かせてもらう必要があるわ……
　というわけで、リリーちゃーん、いるかしらー？」

コンコンとノックをする。しかし反応はない。

「……寝てるのかしら？ しょうがない、中に入ってみよう」

かなり失礼だと思うけれど、その行為は霊夢らしい。
がちゃり、とドアを開けて、霊夢が中に入ると誰もいる気配がない。

「あれ、おかしいわね。もう仕事に行っちゃったのかしら？」

そう呟いて帰ろうとすると、奥の部屋から声が聞こえた。

「あら、いるのかしらね？」

霊夢が奥の部屋を覗き見ると……そこには元気に百合百合するリリー姉妹の姿が!

「百合姉妹……流石ね……」

霊夢はニヤニヤしながらゆっくりと扉を閉めた。