あの男が創想話入りしていたようです。

　


　私の名前は宇宙人ジョーンズ。東方創想話というサイトで二次創作小説を投稿しながら、この惑星の調査を続けている。





　自室でパソコンに向かい、テキストエディタに向かう。画面は真っ白で、何もネタが浮かばない。

　スランプを自覚しながら、気晴らしを求めてTwitterを開くと、いつも通りの馬鹿騒ぎが見える。そこに少しの安心を感じるも、この惑星の住人のタフさには頭がさがる。

　原稿樹海に、ネットでの人間関係トラブル。ＳＳ書きを駄目にする罠はいつでも口を開けて待っているが、彼等はそれを乗り越える力を持つ。羨ましいものだ。
　
　私は新着メールを開き、それが母星からの定期連絡報告書催促であることを見ると、携帯をベッドに放り投げ席を立った。

　――ホットココアを淹れてきた私は、ふと自らの過去作を開いた。
　ざっと本文を飛ばし、感想欄のコメントをひとつひとつ丁寧に読んでいく。
　全体的な点数は低く、コメント数も少ないが、それでも毎回精一杯を費やして、面白いと思うものを投稿している。好意的なコメントがあると、本当に嬉しい。指摘や批評も、それ以前の読んだという報告だけでも。
　再度最新作品集へ戻った私は、好きな書き手の新作が来ていることに気付いた。興味をひかれるタイトルとタグだ。

　読んでみればまたインスピレーションが刺激されるかもしれない。私は一休みすることを自らに許した。