今年はこんなの書きたいなぁ的なナニか

「ねぇアリス、私はね貴女が嫌いなの」

穏やかな昼下がり、前日に必ず神社に来てほしいと霊夢に言われていたのでアリスは神社を訪れたのだが
日和に似合わない事を霊夢に言われた。
言われたのだが、あまりショックは感じなかった。

「貴女の顔何て一日だって見たくない」

「貴女がわざわざお茶時を狙って顔をだしてくるのも嫌、そうすると一日が嫌な気分になる

「貴女が持ってくる手作りのお菓子も嫌い、特に出来立てのクッキーは最低だわ」

「紅茶の方が好きなくせに私に合わせて慣れない緑茶を我慢して飲んでる姿も可愛げがなくて嫌い」

「隣に座ったときに髪の毛から良い匂いがするのも嫌」

「嬉しい事を話す時の笑顔も可愛くなくて好きじゃない」

「貴女となんか少しの時間でも一緒にいたくない」

「お腹が空いて困ってるとき何食わぬ顔でご飯を作ってきてくれるのも嬉しくない」

「困ってるとき何も言わず手を差し伸べてくれるのも嬉しくない」

矢継ぎ早にまくし立てるように霊夢の口から言葉紡がれていった。

「あと、ええと……」

何かを考えるように霊夢の言葉は止まった。

「霊夢！」

頃合いと感じたアリスが叫ぶと、霊夢は驚いた様に身を震わせた。

「な、何よ？」

「あのね霊夢、エイプリルフールだからって別に無理に嘘を吐く必要は無いのよ？」

「……でも今日は好きって言うと嘘っぽく聞こえない？」

「聞こえない」

そんな嫌われることを恐れるような不安そうな顔で嫌いと言われても信じられない。
逃がさないと言わんばかりに抱き着かれた状態で嫌いと言われても説得力が無い。

霊夢の問いかけにアリスは即答し、続ける。

「それに」

「？」

「好きだって嘘で言われるよりも、嘘でも嫌いって言われる方が私は嫌だから」

「……うん、ごめん」

「うん、私の事嘘でも嫌いって言わないでね？」