「インフィニット・ストラトス」ってあったじゃないですか。
頭文字を取るとIS。
覚えてます? 一年前くらいにアニメ放送してたじゃないですか。原作は小説。ジャンル的に言うとライトノベル。僕はこの「ライトノベル」って言葉が嫌いなので使いたくないんですけど。まあそれはどうでもいいですね。
グダグダ説明しても仕方ないので、ウィキペディアからその概要を大胆に引用すると――
『IS 〈インフィニット・ストラトス〉』(インフィニット・ストラトス、Infinite Stratos)は、弓弦イズルによる日本のライトノベル。及びこれを題材としたアニメ、漫画作品。弓弦のデビュー作でもある。イラストはokiuraが担当。2009年5月から、MF文庫Jより発表されており、2011年4月現在まで第7巻まで刊行されている。2010年3月発表の第4巻オビにて赤星健次の作画によるコミカライズが発表され、『月刊コミックアライブ』2010年7月号より連載が始まった。愛称は「IS(アイエス)」などがある。
アニメ放送開始前の第5巻までの累計発行部数は65万部。アニメ放送開始後の第6巻までの累計発行部数は120万部。第7巻発売時の累計発行部数は135万部。
2010年6月発売の第5巻オビにてテレビアニメ化が発表され、2011年1月から3月まで放送された。
――となっています。
あらすじもまたウィキペディアから引用すると――
“女性にしか反応しない”、世界最強の兵器「インフィニット・ストラトス」、通称「IS」(アイエス)の出現後、男女の社会的パワーバランスが一変し、女尊男卑が当たり前になってしまった時代。
主人公の織斑一夏は、自身が受ける高校の入学試験会場と間違って、IS操縦者育成学校「IS学園」の試験会場に入室。そこにあったISを、“男”でありながら起動させてしまい、IS学園に入学させられてしまう。
「世界で唯一ISを使える男」である彼は、彼以外全員女子のIS学園生徒たちにとっては興味の的。さまざまな出会いや再会を通し、一夏の前途多難な日常と、ISを巡る戦いの日々が始まる。
――だそうで。
独断と偏見にもとづき軽くまとめると――
女の子にしか動かせない超兵器を、どういうわけだか例外的に動かせてしまうただ一人の男が主人公の、学園ロボットハーレムラブコメ小説。及び、それを原作としたアニメ。
――ということらしいです。
らしいです。
正直に申しましてしまいますと、僕はこの作品、原作を読んだことも無ければ、アニメを見たこともないので、断定することは出来ないんですよね。
ハーレムとか好きじゃないですし。
いや、はい、おっしゃりたいことは分かります。
じゃあお前は何を語ろうってんだよ、ファンに刺されない内に帰れよテメーこの野郎――と言いたいのでしょう。
僕もそう思います。
全くその通りなんですが……
僕には、この作品について一つ、どうしても看過できない所があるのです。
それを口に出せないままでは、僕の心に安寧は訪れないのです。
具体的には、「シャルル・デュノア」という登場人物!
このキャラは――ええっとウィキペディア、ウィキペディア――
本作のヒロインの1人。IS学園の1年1組に所属。フランスの代表候補生。身長は154p
中性的な顔立ちで、金髪を首の後ろで束ねており、スマートな体型をしている。初登場時(2巻)では男装し、一夏の他にも存在した男性操縦者という触れ込みで、「シャルル・デュノア」を名乗ってIS学園に転入してきた。デュノア社の社長の実子だが、愛人との間に生まれた子供であったため、2年前に母親が死亡しデュノア家に引き取られたものの事実上居場所がなかった。その後、たまたまIS適性が高いことが判明したことから、自分の意志と関係なくIS開発のための道具として扱われてきた。IS学園へ転入したのも、デュノア社がIS開発の遅れによる経営危機に陥ったため、数少ない男性の操縦者として世間の注目を集めることで会社をアピールするとともに、一夏に接近して彼とそのISである「白式」のデータを盗め、という社長命令によるものであった。
――やばい、引用長すぎた。
ええと、つまり僕がしたい話で要点になるところを軽くまとめると――
計略により、性別を偽り男性として女子校に送り込まれた少女。
――と、そういうことです。
そのシャルル・デュノア嬢の画像がこちらになります。
シャルル・デュノア - Google検索
この小柄で華奢で、おめめがパッチリキラキラとした、CV/花澤香菜な少女が、シャルル・デュノア嬢だそうです。
なるほど。
かわいい美少女です。
ダメだろ。
ええと、もう一回設定をおさらいしますと。
1.少女にしか扱えない超兵器。
2.それを扱える男は超特別。
3.だから、シャルル・デュノアは「男」である事をアピールすることで、超特別である事をアピールする必要がある。
ダメじゃん。
――これを、男装させて、女子校に送り込む? 普通?
大企業なんだしさ、別にわざわざ自分の実子を送り込まなくても良いんだしさ。もっと男っぽい子を送り込むことも出来たんじゃないんですか。
仮にそれが出来なかったところで、この子を送り込もうと思いますか。
仮に普通の環境ならまだしも、送り込まれる先は「本来女の子しかいない筈の場所」で、当然ながら「女の子ばっかり」なのに、その中に「男の格好してても女の子に見える」ような子を送り込みますか! 「男である」と認識されるのが一番重要なのに!
こういうキャラは、こういうキャラは……もっとこう……
背が高かったり! 肩幅広かったり! いまいち垢抜けてなかったり! CV/斎賀みつき……はちょっとガチすぎるから、まあ、……CV/沢城みゆき辺りだったり!
そういうキャラであるべきじゃないんですか!
「小柄で華奢でおめめがパッチリキラキラした女の子じゃないと、可愛くない!」だなんて、まさか言わないでしょう? そんな狭量な価値観で、多種多様な美少女の登場するハーレムものというジャンルが書けるわけがありませんもの! ええ!
ああ、「インフィニット・ストラトス」がただの一介の、溢れかえる小説、アニメの一つに過ぎなかったら、僕もこんなには激情をあらわにはしなかったでしょうが……。
ところが、この作品は少なくともアニメ化されるほどには人気が高い小説であり、またアニメも概ね好意的な評価を受けており……シャルル・デュノアはよりによって、ヒロイン達の中でも飛びぬけて人気が高いという……。
それで良いのか。
……まあ、大多数の人はそれで良いのかも……。
虚しい。
「世の中にはそういう作品もある」と言われれば僕も引き下がったでしょうが、人気が出たという事実を考えると、虚しい。
声優に芸能人を起用したアニメを見てるのと同じ気分。
……と、こういう感じの文章を去年書いたんですが、好々爺の趣旨に合わないし、ぶっちゃけ文句言ってるだけで面白くなかったので没にしました。
今年はホイサッサだし良いかな、と思いました。
今更ISなんかの話をするのも逆に面白いかな、と思いました。
そんなことより、このSS?でインフィニット・ストラトスに興味が湧きました。なんでしょう…。いいレビューをありがとう!