霧雨魔理沙「あ、すまん代わりにちょっと自機やっててくれ」

作品集: 1 投稿日時: 2012/04/01 01:54:14 更新日時: 2012/04/01 01:54:15 評価: 1/3 POINT: 10460573 Rate: 523029.90

 

分類
冴月麟
上白沢慧音
ロリス
聖白蓮
比那名居天子
四月馬鹿企画
「え?」

花屋のバイトを始めて早一年半。私こと冴月麟がメディ子から鈴蘭を入荷してきてさあ売るぞ、と花束から毒の妖精たちを追っ払っているところにいきなり魔法使い。

「霧雨産地のキノコ娘じゃないの」
「どこのキノコかわかりゃしないな」

産地偽装は某肉屋だけで十分だ、とのたまうこやつは霧雨まりさ。漢字忘れた。
錬金術士兼お姫様の某冒険者よりもキノコに煩い、幻想郷でも珍しい人間の魔法使いである。

「で、何の話?」「実は今研究がすっごいはかどってるんだ、それなのに、ほれ」

魔理沙が(字はお茶を用意している時に思い出した。どうでもいいが)便箋を見せてくる。受け取って開いてみると


 イベント開催のお知らせ
  東方嘘言郷〜Fantastic Origin On Lotusland
 神主「今回は本編と関係ないので、私用がある自機の方は誰かに譲ってみて下さい。んふんふ」


「偽物だー!?」なめこ!なめこじゃないか!

「ナニいってるんだ、これは公式に非公式で遊ぼうぜって神主からの誘いにきまっているじゃなイカ」そこ!セリフ棒読みだぞ!?えへ顔横ピースすんなうぜえ。

「そんな訳で私はお前に代わってもらうことにした。今回の実験じゃ暇な時間はまとめて3時間、バラけて計5時間が限度だしな」
「あーたは何の実験しとんのさ……」まぁ、聞かないが。


自宅に戻り、さっそく準備開始。
頭の上で音符が弾ける。
「〜♪ ひっさしっぶりーの、しゅっじんっこう〜♪」
嗚呼、責めないで戴きたい。当時の私は浮かれていて周囲に河童製のビデオカメラを装備した鴉天狗が潜んでいるとは思っていなかったのだ。
イベント後に幽香から渡された1本のテープ。ひそかに(盗)撮影されていた『自機達の日常#2巻:冴月麟の場合』の映像を観た私は妖怪の山に戦争を申し込むことになる。後日談にするまでもないのだが。


さて渡されたメモによれば、各勢力が適当な人員に真ボスを任せてその他の人員が各自1〜5ボスを担当、中ボスは同時でないことと合計2人まで、ただし全面までのボスが中ボスになる場合は3人以上でも可。

そして参加自機は「博麗霊夢」「霧雨魔理沙」「東風谷早苗」「十六夜咲夜」「魂魄妖夢」の計5人。
さらに言えば参加勢力は「妖怪の山」「地底の都」「紅魔館」「命蓮寺」「地下大祀廟」となる。

当然私は紅魔郷りぞんべ間違えた、リベンジだ。レミリア・スカーレットをれみりゃ・しゅかーれっとにしてやるのだ。

特設会場へ急ぐ。他の人員が「先着順!赤いおうち!」とか言い出す前に「先着順!紅いおうち!」と言いださなければ。



〜人里、東方嘘言郷イベント特設本部〜

「あれ?」 見知った顔がいるかと思ったら全員自機じゃないじゃねーか。どういうことだ。

「おや、冴月ではないか」「あ、せんせーだ」慧音せんせーがいたよ。記録係は……阿求のようだ。ってことは、
「先生も自機?」「そうなんだ。実はかの聖徳王を拝見したいと思ってな」「とよみみさんに?」なして。

「幻想郷の人間代表として人間と妖怪の在り方の外と中の違いというものをはっきりさせとかないと……ね。あんな腐った死体を可愛いとのたまう邪仙が力を貸した勢力が『妖怪は倒されるべきだ』と?ナマ言ってんじゃねえよ飛鳥文化アタックめが」「せんせー、角出てる」出てないけど角型のオーラが出てる。
というかそこんところは神霊廟のエンディングで解消されてるんじゃないだろうか。中の人は星蓮船ノーマルシューターEX未満程度の経験しかないのでよくわからないが。

それと、先生を代理に選んだのは妖夢だったらしい。なんでも『観戦しながらつまめるものを』、と御主人の命令を承っており戦闘している時間は惜しいらしい。そこはさすがに妖夢らしかった。

「そしてれいむーが代理に選んだのは、」「私よ!!!」有頂天のお譲ちゃん。ひなないいてんこだった。
「『い』がひとつ多いわ。そして私の名前をそのままで呼ばない。私の名前はひなないてんし、よ」「失礼、噛みました」「いいえ、わざとでしょう」「神湧いた」「冒涜したッ!?」
それにしても天人がいちいち俗なこと。集合時間まで時間が余っていたので一緒に屋台巡りをしようと誘ってみた。まだ組み立て中の屋台もあれば既に行列のできている店もある。

ところでさっきの掛け合いだが、普通に疑問なんだよね。
「なぜ秋神が屋台に?今4月のついたちだよね?」メープル鼈甲飴とか焼きじゃがいもとか売ってるし。美味そう。

「ああ、あれね」おお、解説に定評のあるアリスさんじゃないk……

「誰だお前!?」「失礼ね、怪綺談仕様にしてみろって姉(長女)と知り合い(自機)が煩いのよ」
見たまんまの幼女。ただしロリっぽさはゼロ、そんな幼女でした。天子もびっくりしとる。
「あら可愛くなっちゃって、どうやってロリスになったの?おせーておせーて」「メイドコンビが白蓮に頼み込んだのよ。イベントの一環って言いやがって、白蓮も白蓮で素直に騙されてるんじゃないわよ」「騙されてなんていませんよ」実行犯の声にアリスが振り向いて文句を

「……ごめんなさい、あなたのような女性は今まで見たことがないわ。きっと人違いだと思うのだけれど」アリスさん、これ人違いちゃう、同じ術や。
「ごきげんよう、みなさん」そこにいたのは私らと同じ程度の年齢になったガンガン行く僧侶だった。なんだこのキレイ系女子。歯ァ磨いたろか。
「びゃくれんがびゃくれんがびゃくれんががががっががgggg」白蓮の胸を凝視しながら泡を吹く天子。確かにこの年齢の時から今の天子より胸が大きかったのはショックだろうがこれでもいつもの姿からしたらぺたんこレベルだ、落ち着け。あ、固まった。
「……トドメ刺してない?」「いやいや、気のせいですよひななななななないさん」「『な』が日常OPレベルで多いから『わー、私のこと友達って思ってくれてるんだ、わーい』って一瞬思っちゃったけれど残念ながら私の名前は比那名居天子よ」「失礼、噛みました」「違う、わざとよ」「自意識過剰じゃない?」「ひでえ!?」


拡声器『みなさーん、そろそろイベント開催の時間となりますので今回の自機の方々は特設会場裏におねがいしまーす』

「そろそろね!びゃくれんはどこにするの?」「妖怪の山にて修業をしたいと思っています。事情を話せば本気で排除しに掛ってくれるでしょうし」「そっか!私は萃香に地底に誘われちゃってー」「あらあら」ちょっとまて、今おかしいセリフ聞いたぞ?


ちなみに、秋神以外にも雪女がいたりしたので疑問は未解決のまま不解決になります。あしからず。



「それでは!第一回四月馬鹿企画!『東方嘘言郷』の開催をここに宣言しまーす!司会は清く正しい射命丸文とそちらで佇んでおられる八雲紫様でお送りしまーす!」「藍ったら、どうしたのかしら?橙が寝坊でもしたのかなー」
式を心配する母親母親した紫に黄色い声多数。「ゆかりー!ゆかりおかーさーん!」てんこ、おまえもか。

天狗が声を張り上げる。
「さァーて!ここいらでルール説明をいたします!面倒な方はスクロールしていただいて結構!

参加自機は「博麗霊夢」「霧雨魔理沙」「東風谷早苗」「十六夜咲夜」「魂魄妖夢」の計5人。
参加勢力は「妖怪の山」「地底の都」「紅魔館」「命蓮寺」「地下大祀廟」の計5か所。
各勢力に模擬的に異変を起こしていただきそれを各自機の方々が解決するというなんとも自演臭いシステムになっております!

ただし御覧の通り『正式な』自機の方は一人もおりません!何故なら今回の企画では『自機の代理』が可能となっております!今回、本来の自機の方々はすべてこの権利を使っており、ゆえに主人公視点を全く見たことのない方々に自機を経験していただきます!

さあ、これらの方々にはシステム上1面から6面までをプレイしていただくことになるのですが、
各勢力が適当な人員にラスボスを任せてその他の人員が各自1〜5ボスを担当、中ボスは1回に複数人が同時でないことと合計2人まで、ただし全面までのボスが中ボスになる場合は3人以上でも可、となっております!しかしその面でのボスが中ボスをする場合はカウント致しません!」

つまり、基本は6人を相手にするのだが、中ボスの存在がネックになる。

宝船異変では中ボスは123がその面でのボスが兼用し、5面では1面ボスのなずちゃんが、4面では中ボスにぬえ玉が出て、6面で「4面中ボス」として全面までに出ていたボスのぬえ玉が再び中ボスを務めていた。

春雪異変では4ボスが特殊だけれど1面でチルノ、4面でリリーホワイト、ゆゆ様前で妖夢が中ボスに抜擢され、
紅霧異変では135面で兼用、2面で大ちゃん4面でこあちゃんと新中ボス枠が打ち止め。6面中ボスで再びメイド長が壁として立ちふさがるのである。

まあ、何回かある異変のうちみっつで当てはまっているルールなら大抵の場合常識の範囲内で済ませられるだろう。

「今回の自機はこちらの5人!まずは博麗霊夢代理!不良天人と呼ばれて幾数年、今回の企画に乗じて萃香さんの自宅にお邪魔したいなーとの呟きを捕捉いたしました!挨拶するたびやったね地子ちゃん!友達増えるよ!でおなじみ、最近の地震は私の所為じゃないもん、比那名居天子ーッ!」

「ねえ、不謹慎じゃない?私怒られないよね?」わーわー、てんこかわいー、わーわー。黄色い声多数。

「次に霧雨魔理沙代理、幻想郷から忘れられて早10年(結界外の時系列で)!神霊廟にて辻斬りが自機に躍り出てラスボスもEXボスも外の世界からやってくる始末、これはもう四月馬鹿に乗じて出るしかない!栃木県は雷が酷いです、冴月麟ーッ!」

無音である。

「おい、誰か反応しろよ」
「りんちゃーん、がんばー」「一応応援しとくわー」
「花屋のおばさんと幽香しか応援ないの!?そんなに知名度低かった!?」

「さて紅魔館のメイド、十六夜咲夜の代理には、……これは後にしておきますか。山の新人神様東風谷早苗さんの代理の方も後にしておきますねー。では妖夢さんの代理、我らが先生!半人半ハクタクの人里の守護者!上白沢慧音ーッ!!」

「なんか……恥ずかしいな……」うおーっ!けーね!けーね!けー「妹紅!うっさい!……ところで、司会よ。永遠亭は今回の敵側にはならないのか?」
「あそこをラスボスにすると妹紅さんが張り切って竹林を竹炭林にしてしまいますので。さてお次は二人での紹介になります!」

ステージ上に私ら3人+天狗だったのが、スタッフの手(のびーるアーム)によってステージ裏から引っ張り出される幼女。キレイ系女子もそれを手伝っていて、もう……鼻血が……あ、紫さんちり紙ありとうございます。

「かつての姿を取り戻した最凶の幼女、アリス・マーガトロイド(十六夜咲夜代理)とちょっと張り切ってみました系魔法少女、聖白蓮(東風谷早苗代理)です!!いやー、若返りの魔法って素晴らしいですねー聖さん」

コメントを聞く前にステージ前で大半の人妖が倒れていた。鼻血を吹いてたり、前屈みになってたり。…なぜ寺のメンバーが前屈みになってるんだ?あいつら女子だろ。


解説のブン屋がシステム説明を続ける。

「ところで、事前調査によれば各人目的とする勢力と場所がいい感じにバラけているらしいですねー。4人ほど仮決定しているので、アリスさん。目的地奪うなら今のうちですよ?」
「いいのよ。どうせ今あのメイドは紅魔館にはいないでしょうから、お寺に挨拶しに行くわ」
なんだと、メイドがいなくては承太郎気分が味わえないではないか。

「では……聖さんは妖怪の山で確定、というか今回の自機やってていいんですか?」
「ええ、今回の6ボスはぬえちゃんにお願いしておきました」
バラしてどうする。あ、ぬえのことだから別の奴に6ボス権渡してるよね。

「慧音さんは神霊廟仕様ですね。トランスは……まぁ、はい。角ですねわかります」
「まだショットも決まってないうちに!?」
そしてボムはきっと掘るんだ。みみこちゃんがますます日和の太子に近づいてくなぁ……(遠い目)

「比那名居さん。パートナーは誰にしますか?え?はい。いえ、一応地霊殿仕様だとパートナー必要なんですよ」
「いくー、いないの?じゃあ……ゆゆこ、お願いできる?」
「ええ。報酬はおいし〜い桃でいいわ」
「ではラスボスをぶん殴ったら天界から持ってきたピーチを奢ってあげるわね」
「私みたいな装備で大丈夫?」
「大丈夫、問題ないわ。一番良いオプションを頼む」ネタの回収が間に合わないって。

「ところで冴月麟さん。紅魔郷システムでは完全に2種類のスペルカードと2パターンのショット(高速・低速)しか装備はないんですが。本当にリベンジする気ですか?」「もちろんですとも」……この2枚を使う日が来ることをどれだけ楽しみにしてきたか。


それじゃあ、開始します。 烏天狗の合図とともに私は霧の泉に向かって跳び始めた。





ええ。飛ぶのは苦手です。            第2部へ続く?
そんな訳です。うそそわと好々爺で冴月麟を名乗っていた馬鹿ですとも。
「今年こそは」とメモ帳開いて構想を練っていたらあっというまに四月馬鹿じゃねえかよどうすんだこれ。という理由で今日は寝ずに作品完成を狙っていきたいと思います。ダメだったらまた来年の四月馬鹿で続きを公開したいと思いますが、多分忘れるので今日中に善処します。

タグに「冴月麟」が私以外の作品にあることを祈りつつ、午前中はさようなら。感想とか愚痴とか文句とか満足とかニコ動に冴月麟の動画とか絶望と希望の相転移とか、お待ちしております。



あとヨーソローホイサッサーってなんだよ既に漢字ですらねーじゃないか
ええ、どうせ冴月麟です。
作品情報
作品集:
1
投稿日時:
2012/04/01 01:54:14
更新日時:
2012/04/01 01:54:15
評価:
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10460573
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0. 2682796点 匿名評価 投稿数: 2
1. 7777777 名前が無い程度の能力 ■2012/04/01 03:24:02
まさしく今日と言う日にふさわしい冴月麟SSだと思います。
面白かったです、続きに期待。
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