液晶画面そこを退け、退いてくれ、退いてくださいお願いします
作品集: 1 投稿日時: 2012/04/01 01:51:27 更新日時: 2012/04/01 01:51:27 評価: 4/10 POINT: 37863959 Rate: 688436.07
液晶の向こうで、幻想郷の少女たちが笑っている。
否、これはただの絵だ、実際には笑ってなどいない。
それでも、笑っている姿が目の前の箱の中に有った。
液晶の向こうで、幻想郷の少女たちの物語が綴られている。
否、これはただの文字だ、実際にはそんな事は起こっていない。
それでも、起きている事件が、流れ行く日常が、目の前の箱に有った。
絵を見る、可愛らしい笑顔が並んでいる、嬉しい。
文字を読む、楽しそうな日常が繰り広げられている、楽しい。
絵を見る、酷く気に食わない顔が画面一杯に広がっている、不快。
文字を読む、ただ会話しているだけの一瞬が書かれている、つまらない。
しかし、幻想郷の少女たちは、本当にそんな顔をしているのだろうか?
そんな退屈しない毎日を過ごしているのだろうか?
数多の二次創作の中で、年を取る者、親友と離別する者、命を失う者、心を折られる者なんて、数えきれないほど存在する。
けれどそれは、俺には決して確かめる事は出来ない事だ。
画面の向こうの幻想郷に入れるはずもない。外に出ても、結界なんて見えるはずもない。
幻想郷が『そこに在る』事だって、確かめる術は無いのだから。
それでも俺は、幻想を求める。
矛盾しているのを分かっていながら、決して起こりえない幻想を、信じ続ける。
答えの無い悪魔の証明を追い続ける様に、俺は幻想を見る。
目の前の液晶画面の中で舞い踊る幻想郷の少女たちの笑顔を、物語を、信じる。
いくつもの二次創作の中、俺の考えと相反しているものや、俺の理想に合わない笑顔なんていくらでも存在する。
しかし、それが正しいのかもしれない、間違っているのかもしれない。
分からないから、信じるしかない。
俺は、液晶の中の幻想郷を追い求める。
数多の二次創作者の手によって紡がれる面白い世界、悲しい世界、不快な世界、つまらない世界。
それらは全て存在する可能性が有り、その製作者が信じる幻想郷だ。
俺はそれを正しいと言えない、間違っているとも言えない。
ならば、自分が信じた幻想郷を追い求めるだけだ。
人の数だけ幻想郷。
幻想郷は、全てを受け入れる。
全てを内包し、全てが存在し得る世界、幻想郷。
決して答えの無い世界だからこそ、より素敵な世界を夢見る事が出来る、楽園。
それはあまりにも魅力的過ぎる、桃源郷だった。
「そうかもしれないわね」
液晶の向こうの顔が、笑う。
八雲紫は、笑う。
「どう、幻想郷は楽しかったかしら? 幻想郷の中の私たちは、もっと楽しいわよ」
"人は影響の固まり。僕も何かの影響を受けてきたから、今がある。そういう意味では、僕も二次創作をやっていると言える。だから皆にも自由にやってほしい。是非自分でも創作してみてほしい。" ZUN
神主が信じた幻想郷が『東方Project』なのであれば
いち東方二次創作者
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奇声を発する(ry
■2012/04/01 01:57:54
タイトルでギャグかと思ったら…
2.
7777777
点
カンデラ
■2012/04/01 01:58:54
哲学やねぇ
5.
7777777
点
名前が無い程度の能力
■2012/04/01 04:28:15
なるほど
7.
7777777
点
名前が無い程度の能力
■2012/04/01 09:24:55
創作は楽しいからな
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