Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

文毛布団

2012/01/08 08:59:05
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 雪が降り積もったある日のこと文はいつものように霊夢にスト―キングという名の取材をするために博麗神社を訪れようとしていた。神社が近くなり霊夢の姿が目視できるようになった時、霊夢は何かを文に向かって投げつけた。文はそれを右に移動してそれをかわそうとした。しかし、文が右に行ったらそれも右に行った。予想外の出来事に文の反応は遅れ霊夢が投げた何か、雪玉が命中してしまった。
「はぐべびほぽ」
 きゅうしょにあたった!こうかはばつぐんだ!
「霊夢さんいきなり何をするんですか」
 霊夢に雪玉を投げられた文は霊夢に近づくと抗議の声をあげる。
「暇だから雪玉を作って遊んでいたらあんたが近付いてくるのが見えたから雪玉を投げつけてみた」
「けっこう痛かったんですよ。謝ってください。後、さっきのあれはどういうことですか?」
「追尾するように術を施してみたの」
「なんのためにですか?!」
「誰か来た時に確実に当てるために」
「ひどいっ」
「それはそうとせっかくだし雪合戦でもしない?負けた方が勝った方の言うことを聞くというルールで」
「別にかまいませんがルールは」
「ルールは先に三発くらった方が負け。あんたはさっき一発受けたから残り二発で負けよ」
「ちょっと待ってください」
「冗談よ。冗談。じゃあ始めましょうか」
「さっきの借りは返させてもらいます」
 そんなことを言いながら二人は雪合戦を始めた。

「いやー。あんたの羽は結構暖かいわね」
「うぅーまさか負けるなんて」
 霊夢と文の雪合戦勝負は霊夢の勝利であった。霊夢は追尾機能が施されていた雪玉を何発も用意していた。文は普通の雪合戦だと思い油断していたため霊夢によって追尾機能を施された雪玉を避けることができず何発も被弾してしまい負けてしまった。追尾機能付きの雪玉なんて反則だと文が抗議しても霊夢はちゃんとルールを確認しなかったあんたが悪いと言って抗議に応じなかった。
 そして、霊夢に負けた文は勝負の前に決めた『負けた方が勝った方の命令を聞く』というルールによって背中にある羽を霊夢の好きにされてしまっていた。今現在霊夢は文の羽に顔を埋めてその暖かさを堪能していた。時折、霊夢が顔を動かしたり息を吐いたりするのが少しくすぐったかったが、文は霊夢のことが嫌いではなかったので別に嫌じゃなかった。しばらくはこのままこうしていてもいいかなと文は思い始めていた。
「いたっ」
突然、痛みが走った。霊夢が文の羽を毟り取ったからである。
「いきなり、何をするんですか?」
「えっ?私は文毛布団を作ろうとしただけよ」
「なにそれ?」
「文の羽で作った羽毛布団略して文毛布団よ。それを作るためにはあんたの羽が必要なのよ」
「それってつまり私の羽を毟りまくるということですよね?痛いのでやめてください。」
「やだ」
 そう言って霊夢は文の羽を毟り取っていく。
「痛い痛い痛い。霊夢さん、羽毛布団なら人里で売っているのを買ってあげますから私の羽を毟るのはやめてください」
「人里で売っているのよりあんたのがいい」
「えっ」
 霊夢の言葉に文は一瞬ドキリとしたもののすぐに我に返り、これ以上羽を毟られるのを阻止すべく羽を動かして霊夢を引き剥がした。
「いたたた」
 文が急に羽を動かしたために倒れた霊夢はそんな声を漏らした。
「いきなり、何をするのよ」
「それはこっちのセリフです。人の羽を毟るなんてひどいです」
「最近寒いから私は文毛布団が欲しいの。そのためにはあんたの羽を毟り取る必要がるの」
「私の羽を使わなくても人里で売っている普通の羽毛布団を買えばいいじゃないですか」
「だって、あんたの羽すごく暖かかったから。私はもうあんたの羽なしじゃいられないの。だから、お願い」
 そう言って霊夢は文を上目遣いで見つめる。
「駄目なものは駄目です。そんなことしたら私の羽がなくなってしまうかもしれないじゃないですか」
「しょうがないわね。こうなったら力づくで奪い取るまでよ」
 霊夢はそう言ってお札を構える。
「弾幕勝負ですか。いいですよ。今度は負けません」
 そして、二人の弾幕勝負が始まった。

 しばらくして、弾幕勝負の決着が着いた。結果は文の辛勝であった。文は羽を毟られたくない一心で全力で戦い、なんとか霊夢に勝つことができた。これで羽を毟られなくて済むそう思い文は安堵していた。反対に霊夢は負けたショックで少し落ち込んでいた。その霊夢の表情を見て文の胸は少し痛んだ。そんな霊夢を見た文にある考えが浮かぶ。
「あの、霊夢さん。私の羽を羽毛布団にするのは無理ですけど、私が羽毛布団の代わりになってもいいですよ」
「なに、羽をあげる気になったの?じゃ、遠慮なく」
 霊夢はそう言って文の羽をすさまじい速度で毟って行く。
「痛い痛い痛い。やめてください」
「あれ?羽を全部くれるんじゃないの?」
「違います。私が言ったのは冬の間私が添い寝してあげますと言うことです。私の羽は暖かいので私の羽に包まれれば暖かく眠れると思いますし。どう……ですか」
 文はそう言って霊夢を見つめた。文の顔は少し赤くなっていた。そんな文に対して霊夢は
「あんたがその羽で私を暖めてくれるというのならそれで構わないわ」
 と答えた。霊夢の顔も少し赤くなっていた。
「それじゃ、行くわよ」
「え?どこにですか?」
「決まっているじゃない。人里よ。あんたはしばらく家に泊まるんだからあんたの分のご飯も作る必要があるじゃない。そのために買い物に行くのよ」
「はいっ。分かりました」
 そうして、二人は人里に向かうことにした。

 冬の間、霊夢は文に添い寝してもらったので暖かく眠ることができた。
れいあやの日らしいのでssを書いてみました。
なお、最初は羽毛布団というタイトル書いていましたが
しばらくして文毛布団のほうがよくね?と思い
タイトルを変えることにしました
どちらのほうがよかったのでしょうか
友好的な処刑機械十一号
コメント



1.奇声を発する程度の能力削除
ほのぼのとしていて和みました
2.名前が無い程度の能力削除
あややの毛ってなんてイヤラシイ響きだろう
3.名前が無い程度の能力削除
添い寝なんですか!やったー!
雪合戦でホーミングはアカン
4.名前が無い程度の能力削除
次は添い寝ネタで一本ですね
5.名前が無い程度の能力削除
文の毛っていうから期待したのに・・・
6.こーろぎ削除
文の羽毛布団暖かそうだな。俺も使って思い切り顔埋めたいなー