「食事に、誘いたいって?」
「はい……アリスさん、咲夜さんと仲がよさそうだから…」
そうだよ、仲が良いんだよ。
それを知ってて、なんて頼みごとを………
「咲夜さんは、和風料理とか好きなんですか?」
「………なんでも食べるわよ」
「そうなんですか、お酒とかは?」
「かなり、強いタイプ」
「なるほど………」
咲夜を食事に誘うのは、簡単だと思う。
あいつは可愛い子と食事をするのが大好きなんだ、もちろん、早苗が例に漏れるはずがあるわけない。
複雑だ………
「ねぇ、東風谷」
「はい?」
「なんで咲夜なの?」
「………とても素敵な方じゃないですか、格好良くて、強くて、家事全般に精通してて」
顔を赤らめながら、私だって知っている咲夜の良いところを語りだした。
良いところばっかり、咲夜にだって悪いところはもちろんある。
あいつは人の感情を汲み取るのは下手なんだ、私の気持も知らないで平気で他の女の子とデートしたり、頭の中でよからぬ妄想を繰り広げていたり。
「………そんないいとこばっかじゃないわ」
「………苦手なんですか?」
「………」
好きなのよ!
食事に誘う場所って、地下の繁華街だったんだ。
私は自分の性格を呪った………体が自然と、早苗の後をつけていた。
割と近くのカウンターに腰をかけた、思いっきり変装をしているので恐らくバレないとは思う。
目立つ髪の毛も、フードで完璧に隠してある。
話し声が聞こえる、全神経をそちらに集中だ。
「ごめんなさい、急にこんなお誘いして…」
「別にいいわよ、最初から直接私に言えばよかったのに」
「その………なんだか恐縮してしまって」
「それで、アリスに頼んだのね」
「はい、親切な方ですね、実はちょっと無愛想で、苦手な方だなって思ってた時もあったんです」
「私もよ」
(………そんなこと思われてたんだ)
「でも、その不器用さがまたいいのよね」
「そうなんですか」
(………)
顔が赤くなる、誤魔化さないと………
とりあえず小声で酒を注文しておいた。
「あの、お二人って仲よろしいんですか?」
「え?………さぁ………悪くは無いんじゃない?」
「そうなんですか、なんだか、アリスさんが咲夜さんのことを話すときにちょっとお茶を濁していたので、気になって」
「………ふーん………それは多分、私のことをよく知ってるからね」
「え?」
「私のことをちょっとだけ知ってる奴は、みんな同じことを言うのよ、なんでもできて、強くて頼りになるって」
「………」
「別に私はそういわれたって嬉しくないのよ」
「………じゃあ、咲夜さんはどういうのが嬉しいんですか?」
「…………」
つい耳を傾けて聞き入っていたが、咲夜が返事を詰まらせた。
もしかして不審に思われたのかもしれないと思ったので、お酒を注文した。
「………敬語使うのやめてもらえない?」
「え?………いいですよ?」
「年もあんまり離れてないと思うし、別に貴女は私の従者じゃない」
「………うん」
「ま、それはいいとして………何か注文しましょうか」
「はい、好きなもの頼んでください、今日は私が奢りますから」
「………」
「あ………ごめん」
「急には治らないわよね」
(早苗のタメ口って、なんか変な感じだな…)
2時間くらい二人は話し込んでいた・
息が合うのか、ほとんど初対面なのに二人の会話は弾んでいた。
羨ましいほどに。
「それは災難ね、でも可愛い子なんでしょ?」
「……うん、古い傘の妖怪らしいんだけど、目の色が左右で違うの」
「オッドアイ?珍しいね、カラーコンタクトかな」
「わからないけど、人形みたいに綺麗なんだ、髪の毛は水色で、咲夜さんみたいに跳ねっ毛が可愛いの」
「へー………見てみたいわね」
「今度紹介するよ、よくウチに来るから」
「そうなんだ」
「あ、そうだ、咲夜さん」
「なに?」
「この間宴会で作ってた、サラダの作り方教えて欲しいな」
「ああ、簡単よ………早苗は料理得意なんだっけ?」
「うぅん、どうだろう、一応人並みにはできるつもり」
「人並みにできるなら充分よ」
………楽しそう、私はこんな咲夜見たこと無い。
早苗もかなり活き活きしてるし………なんだか、心苦しい。
「あら、ほとんど作り方知ってるじゃない」
「なんとなくこんな感じかなって、想像はしてたんだけど………偶然かな」
「ううん、ちゃんと真面目に食事をとってる証拠よ」
「………そうなんですよね、最近食べすぎで」
「………」
「咲夜さんみたいにほっそりした手足ならどれだけよかったか…」
「いいじゃない、ちょっとだらしないくらいのほうが好きよ」
「………そうなんだ」
早苗の声は照れていた。そういってもらえたことを喜んでいる。
まるで自分のことを言ってもらったかのように感じてるんだ。
でも実際に咲夜は、早苗に対して好意を表現しているように聞こえた。
私は、好きだなんて言葉、咲夜から一回も聞かせてもらったことないよ…
「………よかったら、私の部屋来ない?」
「え、この後?」
「暇だったらでいいのよ、貴女のことみんなにも紹介したいし、私の淹れた紅茶も飲んで欲しいし」
咲夜の部屋………
私も何度か入ったことがあるあの綺麗な部屋。
二人っきりでお茶を飲んで、ちょっとした冗談を言いあった場所。
二人だけの部屋だったわけじゃないのは、知ってたけど。
「うん、今日は時間もあるから、お邪魔しようかな」
「そう、じゃあ、早速移動しましょうか」
「ええ、お会計してくるね」
「悪いわね」
「ううん、全然気にしないで」
「さて、じゃあ……」
「貴女も来るわよね?」
「………!」
急に、私が被っていたフードが剥がされた。
早苗がいなくなったタイミングを見計らって来た、とっくにバレていたんだ。
「アリス」
「………い、いいわよ私は」
「………私、女の子の涙って苦手なのよ」
「………」
「貴女が何を悲しんでるのか、話してくれないなら聞かないけど、私でも慰めてあげられるなら、一緒に来なさい」
「…………うん」
「そこで一緒になったの、二次会は三人でいいかしら?」
「うん、多いほうが楽しいから私は大丈夫」
「………どうも」
.
「はい……アリスさん、咲夜さんと仲がよさそうだから…」
そうだよ、仲が良いんだよ。
それを知ってて、なんて頼みごとを………
「咲夜さんは、和風料理とか好きなんですか?」
「………なんでも食べるわよ」
「そうなんですか、お酒とかは?」
「かなり、強いタイプ」
「なるほど………」
咲夜を食事に誘うのは、簡単だと思う。
あいつは可愛い子と食事をするのが大好きなんだ、もちろん、早苗が例に漏れるはずがあるわけない。
複雑だ………
「ねぇ、東風谷」
「はい?」
「なんで咲夜なの?」
「………とても素敵な方じゃないですか、格好良くて、強くて、家事全般に精通してて」
顔を赤らめながら、私だって知っている咲夜の良いところを語りだした。
良いところばっかり、咲夜にだって悪いところはもちろんある。
あいつは人の感情を汲み取るのは下手なんだ、私の気持も知らないで平気で他の女の子とデートしたり、頭の中でよからぬ妄想を繰り広げていたり。
「………そんないいとこばっかじゃないわ」
「………苦手なんですか?」
「………」
好きなのよ!
食事に誘う場所って、地下の繁華街だったんだ。
私は自分の性格を呪った………体が自然と、早苗の後をつけていた。
割と近くのカウンターに腰をかけた、思いっきり変装をしているので恐らくバレないとは思う。
目立つ髪の毛も、フードで完璧に隠してある。
話し声が聞こえる、全神経をそちらに集中だ。
「ごめんなさい、急にこんなお誘いして…」
「別にいいわよ、最初から直接私に言えばよかったのに」
「その………なんだか恐縮してしまって」
「それで、アリスに頼んだのね」
「はい、親切な方ですね、実はちょっと無愛想で、苦手な方だなって思ってた時もあったんです」
「私もよ」
(………そんなこと思われてたんだ)
「でも、その不器用さがまたいいのよね」
「そうなんですか」
(………)
顔が赤くなる、誤魔化さないと………
とりあえず小声で酒を注文しておいた。
「あの、お二人って仲よろしいんですか?」
「え?………さぁ………悪くは無いんじゃない?」
「そうなんですか、なんだか、アリスさんが咲夜さんのことを話すときにちょっとお茶を濁していたので、気になって」
「………ふーん………それは多分、私のことをよく知ってるからね」
「え?」
「私のことをちょっとだけ知ってる奴は、みんな同じことを言うのよ、なんでもできて、強くて頼りになるって」
「………」
「別に私はそういわれたって嬉しくないのよ」
「………じゃあ、咲夜さんはどういうのが嬉しいんですか?」
「…………」
つい耳を傾けて聞き入っていたが、咲夜が返事を詰まらせた。
もしかして不審に思われたのかもしれないと思ったので、お酒を注文した。
「………敬語使うのやめてもらえない?」
「え?………いいですよ?」
「年もあんまり離れてないと思うし、別に貴女は私の従者じゃない」
「………うん」
「ま、それはいいとして………何か注文しましょうか」
「はい、好きなもの頼んでください、今日は私が奢りますから」
「………」
「あ………ごめん」
「急には治らないわよね」
(早苗のタメ口って、なんか変な感じだな…)
2時間くらい二人は話し込んでいた・
息が合うのか、ほとんど初対面なのに二人の会話は弾んでいた。
羨ましいほどに。
「それは災難ね、でも可愛い子なんでしょ?」
「……うん、古い傘の妖怪らしいんだけど、目の色が左右で違うの」
「オッドアイ?珍しいね、カラーコンタクトかな」
「わからないけど、人形みたいに綺麗なんだ、髪の毛は水色で、咲夜さんみたいに跳ねっ毛が可愛いの」
「へー………見てみたいわね」
「今度紹介するよ、よくウチに来るから」
「そうなんだ」
「あ、そうだ、咲夜さん」
「なに?」
「この間宴会で作ってた、サラダの作り方教えて欲しいな」
「ああ、簡単よ………早苗は料理得意なんだっけ?」
「うぅん、どうだろう、一応人並みにはできるつもり」
「人並みにできるなら充分よ」
………楽しそう、私はこんな咲夜見たこと無い。
早苗もかなり活き活きしてるし………なんだか、心苦しい。
「あら、ほとんど作り方知ってるじゃない」
「なんとなくこんな感じかなって、想像はしてたんだけど………偶然かな」
「ううん、ちゃんと真面目に食事をとってる証拠よ」
「………そうなんですよね、最近食べすぎで」
「………」
「咲夜さんみたいにほっそりした手足ならどれだけよかったか…」
「いいじゃない、ちょっとだらしないくらいのほうが好きよ」
「………そうなんだ」
早苗の声は照れていた。そういってもらえたことを喜んでいる。
まるで自分のことを言ってもらったかのように感じてるんだ。
でも実際に咲夜は、早苗に対して好意を表現しているように聞こえた。
私は、好きだなんて言葉、咲夜から一回も聞かせてもらったことないよ…
「………よかったら、私の部屋来ない?」
「え、この後?」
「暇だったらでいいのよ、貴女のことみんなにも紹介したいし、私の淹れた紅茶も飲んで欲しいし」
咲夜の部屋………
私も何度か入ったことがあるあの綺麗な部屋。
二人っきりでお茶を飲んで、ちょっとした冗談を言いあった場所。
二人だけの部屋だったわけじゃないのは、知ってたけど。
「うん、今日は時間もあるから、お邪魔しようかな」
「そう、じゃあ、早速移動しましょうか」
「ええ、お会計してくるね」
「悪いわね」
「ううん、全然気にしないで」
「さて、じゃあ……」
「貴女も来るわよね?」
「………!」
急に、私が被っていたフードが剥がされた。
早苗がいなくなったタイミングを見計らって来た、とっくにバレていたんだ。
「アリス」
「………い、いいわよ私は」
「………私、女の子の涙って苦手なのよ」
「………」
「貴女が何を悲しんでるのか、話してくれないなら聞かないけど、私でも慰めてあげられるなら、一緒に来なさい」
「…………うん」
「そこで一緒になったの、二次会は三人でいいかしら?」
「うん、多いほうが楽しいから私は大丈夫」
「………どうも」
.
は、はやく続きを書いて下さい!
実はその逆で全部気付いていながらヤキモチ妬いて涙目になっているアリスを見て
ニヤニヤしながら楽しんでいると俺得
このお話も貴方も!!!!
アリスかわいいよアリス!!!
都会派3人組って感じでいいなぁ
この先を考えるとしたら、どんな感じにしようかしら。
喜んでもらえたなら幸いです、いつも俺の俺得ワールドに踏み込んで頂いてありがとうございます。