Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

冬によくする事

2009/01/24 16:37:04
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最近魔理沙はよく家に来る。
魔道書を盗むくらいなら家に来て読んでと冗談まじりで言ったら次の日から毎日のように来るようになってしまったのだ。
まあ迷惑だが前よりは盗まれる物が少なくなったので放っとく事にした。





今日も魔理沙は窓がガタガタと揺れるほどの強風の中、わざわざ家までやってきた。
寒い寒いと言いながらミニ八卦炉を床に置き魔力を送って火を出してストーブ代わりにし、ソファに座った。
暖炉はあるにはあるのだが今年はまだ寒いと感じたことは無いので火は点いていない。
最初魔理沙が家に来た時に寒いと言ったので暖炉に火をくべようとしたら既にミニ八卦炉に火が点いていた。
危ないからやめるように言おうとしたが薪を節約できるし何かあるとは思えない。
私は魔理沙の腕を信頼している。
だから月の異変の時にも魔理沙を選んだのだ。
……まあ大事な物は他の部屋に移動したが。
それ以来魔理沙が来ても暖炉に火はくべない。
私がしてやるのは熱い紅茶とお菓子と本を与えるくらいだ。
人形に紅茶とお菓子を持ってくるように命じ、本棚から数冊本を抜きテーブルに置く。
人形が紅茶を持ってきたので魔理沙とはテーブルを挟んで向かい合うように座る。
魔理沙が紅茶に口をつけたのを見て私は人形の服の製作にとりかかった。




パタンと音がしたので顔を上げると魔理沙が本を読み終え次の本へと手を伸ばしていた。
本を読んでいる時の魔理沙の顔は真剣そのものでかっこいいと思う。
いつもその状態でいればいいのに。
そう考えながら魔理沙の顔をみていたら息苦しさを感じた。
これはいつもの事で、今みたいに何かしていてふと集中力が途切れるとなる。
こうなる原因は分かっている。
魔理沙が来ない時や他の人達の所にいる時にはならない。
魔理沙が来る時になるのだ。
だから魔理沙の所為なのだ。
なんだか段々頭がボーっとしてきた。
なんとなく窓から外を見てみるとすっかり夜になっていた。
これほど長い間魔理沙がいた事は無い。
いつもは暗くなる前に帰る。
今日は泊まるつもりなのか訊こうと魔理沙を見ると顔色がいつもより少し良い気がする。
別に普段顔色が悪いというわけではないが全力疾走をした後の上気した頬のようなお風呂上りの頬のような、そこまでではないが薄いピンク色をしている。
そう、まるで薄く化粧をしているような感じだ。
魔理沙は化粧をすればもっと可愛く見えるのにしていない。
元がいいからしないでも十分にいけるが化粧をすれば尚良くなる。
例えるなら普段の状態は紅魔館にマスタースパークを使わないで侵入しているようなものだ。
使わないでもあそこから本を強奪する事は可能だが使った方がよっぽど簡単に強奪できる、それぐらいの差はあると思う。
あの瑞々しい唇に口紅を差すだけでもきっと……。
じっと見ていたのが魔理沙にばれたらしく何だよとぶっきらぼうに言ってきた。
顔を見ていたと言うのはなんか恥ずかしいので何とか話題がそらせないかテーブルを見ると魔理沙のカップが空になっていた。
なのでお代わりがいるか訊いたら気が利くなと言われた。
だから紅茶を淹れようと立ち上がる。
立ち上がったのはいいが一歩足を踏み出そうとしたらふらついてイスにもたれかかった。
魔理沙が大丈夫かよとわざわざこちら側に来て顔を覗き込んできた。
魔理沙の顔が近い。
息がしづらく頭がくらくらする。
心配をかけないように大丈夫と気丈に振る舞い紅茶を淹れた。
私の言葉を信じたのか魔理沙は暢気そうに紅茶を飲んでいるが魔理沙は平気なのだろうか。
私はこんな思いをしているのに。
こんなにも苦しいというのに。
……もう駄目だ。
これ以上我慢すると私はどうにかなってしまう。
その時に魔理沙が無事かどうかは分からない。
もしかしたら最悪命を落としている可能性もある。
魔理沙は人間なのだ。
少し乱暴にしただけで死んでしまう人間なのだ。
それならいっその事言ってしまおう。
魔理沙が私の願いを受け入れてくれればこんな苦しい思いをしないで済む。
もし断られたならば一日を待たずとして私は壊れてしまうだろう。
なら壊れる前に人形で押さえつけてその間に無理矢理ヤッてしまえばいいだけ。
少なくともヤッてしまえば魔理沙は嫌な思いをするかもしれないが生きてはいる。
それが二人にとって幸せな事だ。
そう考えた私は上海人形を近くに呼び寄せいつでも魔理沙に飛びかかれるようにし、他の人形にも一応魔力を送って動けるようにする。
そしてお菓子を取ろうとしている魔理沙の手を両手で掴む。
魔理沙は驚いたのかビクッと震えたが私の顔を見て大事な事だと思ったのだろうか真剣な顔になった。
「魔理沙……二人の将来に関わるとても大切な話なんだけど……」
魔理沙がごくりと喉を鳴らし、言葉を待つ。
私はずっと言いたかった事を口に出す。

















「そろそろ換気の為に窓開けていい?」
……アリスは何をこんなに必死になってるのだろうか?

百合と思えたでしょうか? これでも頑張ってみたんですが。

一酸化炭素中毒については都合のいいようになっています。
アリスの症状は多分アウト。
では皆さんもお気をつけて。
寝っぱなし人生
コメント



1.荒河 軒持削除
何故それだけのためにそこまで・・・
2.名前が無い程度の能力削除
早く換気してえええええええ

魔理沙は魔理沙で気がある?のにアリスは一酸化炭素中毒でまずかったと。
頑張って魔理沙!
3.名前を表示しない程度の能力削除
ミニ八卦炉が暖房かどうかは置いといて、
燃焼系の暖房を使う場合は酸素が足りなくなって不完全燃焼が起こり、一酸化炭素が起きやすい。
よって暖房を使うなら換気は定期的にNE!

だから早く窓を開けてあげてーーー!!
4.名前が無い程度の能力削除
オレンジマーマレードを喉に詰まらせる描写に30ページ使う超大作を思い出しましたw