今日は土曜日だ
土曜日といえば、いつものように竜宮の使いがフィーバーしている
天界での踊りとはまた違う(いわく、ダンスというらしい) 踊りは、天界のそれよりも……なんというか、刺激的(?)である
優雅にこだわる天界のそれに飽きていた私はよく彼女らにまざってフィーバーしていた
で、土曜日が来たわけだが
なぜか空気は激しく沈んでいた
まるで日曜日である
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うむ、十一月十四日、土曜日だ
「ちょっと衣玖、何これ?どういう事なの?」
衣玖、と呼ばれた竜宮の使いは、鬱々とした表情と声音で言った
「……総領娘様は知らないんですね」
「何が?」
首を傾げる天子に、衣玖は続けて問う
「今日は何月の何日です?」
「十一月の十四日だけど」
なにかいわくつきの日なのか
「十四日の土曜日ですよ……!!」
突然何を紅美鈴
……は、古いか
「何?十四日の土曜日にどんないわくがあんの?十三日の金曜日とは違うの?」
「十三日の金曜日の次の日が不吉でないとでも?」
それを言い出せばキリがないだろう
「考えても見てください、不吉をもたらす悪魔が、時間を忠実にまもるでしょうか?本当に十三日の金曜日零時から始まり、十四日の土曜日零時に終わると思いますか?」
悪魔はどっから出て来た
十三日の金曜日は不吉というだけで、不吉を呼ぶ悪魔がフライデーナイトフィーバーするのではないだろう
「そんなもの、人間の捉え方次第ですよ。信仰……とは違いますが、そのようなものが集まれば、それは存在するのです。そう、これを仮にタタリと例えましょう」
何処の夜だ
「そのタタリがフライデーナイトフィーバーを調度零時に終えるのか?私は断言します。無理です」
「何故?」
「私達が調度日曜の零時にフィーバーを終えたことがありますか」
いやまてその理論はなんかおかしい
「いつも「はっ……!?もう日曜日になってんじゃん!?」ってなって後からブルーな気持ちになるでしょう?そこでサザ〇さんがサンデーナイトフィーバーしているところを見せ付けられたらどう思いますか?」
天子ははっとした
「タタリが「はっ……!?もう土曜日ではないか!?」」ってなってブルーな気持ちになっているところで、我々のサタデーナイトフィーバーを見たときの気持ちは計り知れません。そんな残酷な事……総領娘様には、そんな事が出来ますか?」
天子は涙した
衣玖の優しさに
この気持ちを抑え切れず、天子は言った
「悪魔の味方だったのかよ!」
そして現象にすら空気を読むとは、流石イクさん。
\やべぇ/