「……あれ?…」
皆さんこんにちは……
香霖堂の店長代理をさせてもらってます
森近香綺って言います……
店長代理なのは、お店の店主である僕のお父さん
森近霖之助がお母さんと一緒に
手紙置いて旅行に行ってしまったからです
……それはおいておいて…
「……ここ…どこ?」
気がついたら、僕が全く知らない空間にいました
「…た、確か……覚えている事は…」
え~と…確か…
「朝、魔理沙お姉ちゃんがお店に突っ込んできて…」
もうしないって言ってたけど…本当かな?
「…アリスお姉ちゃんに助けてもらって」
もしあのままになっていたら、僕、魔理沙お姉ちゃんに何されてていたのかな?
「紅魔館に行って…」
あ!点心の事忘れてた!……後でお茶請けにして魔理沙お姉ちゃんと食べよう
「咲夜さ…お姉ちゃんと挨拶して…」
うんうん…でも、鼻血流してたけど、何でだろう?
「小悪魔さんとパチュリーお姉ちゃんに本渡して…」
パチュリーお姉ちゃん、風邪ひいていたんだよね…明日には治ってるといいけど…
「それから……」
え~っと…お店に帰って…
「そうだ、魔理沙お姉ちゃんのご飯食べてから……」
……どうなったんだっけ?うーん…
「だけど、何でこの空間に居るのか…わからないんだよね…」
(……ぉ~ぃ)
ん?誰かの声がする…
「だ、だれ?」
後ろの方から声がしたんだけど…
(あ、気がついてくれたか…)
でも、姿が見えない
「だ、誰ですか!?姿見せてください!」
(ああ、すまない……姿見せるから、そのまま真っ直ぐ歩いてきてくれないか?)
「……そちらからきてくれませんか?…この辺の道、僕だと分かりませんから」
……とりあえず警戒警戒…お父さんから、幻想郷で
男の子が生き残るための第一って教えられたしね
(いや、申し訳ないが、こちらからそっちに行く事が出来ないんだ、たとえ行きたくてもね)
…来れないのなら仕方が無い
「……わ、分かりました、真っ直ぐですね」
(ああ、真っ直ぐに来てくれ)
…とりあえず用心しながら、僕は真っ直ぐ道を進む事にした
(……それにしても、変な空間だな…)
僕の足元、周りの壁、天井…その全てにいろんなものが写っていた
まあ、今はそれよりも真っ直ぐ進むだけなんだけどね
「…ここは?」
気がついたら、辺りが一面真っ白な空間に僕は立っていた
(やあ、すまない…)
「!?」
び、びっくりした……
僕の目の前にいたのは、黒いコートをしてメガネをつけた男の人
はっきり言って、違和感バリバリの男であった
「あ、貴方は一体何者ですか!?ここは誰!?僕は何処!?」
(私は作者!ここは夢の中!君は森近香綺!)
……ちぇ…普通に答えられちゃった……ん?
「作者って…なんですか?」
(まあ、たいした事はない、この空間からいろんな物を幻想郷に
送り出している者の一人だ……私は…そうだな脇役と名乗っておこうか)
……なんで脇役?…今は関係ないけど
「それと、夢の世界って?どういうことですか?あとどうやれば帰れるんですか?」
魔理沙お姉ちゃん、僕がいないと心配するかもしれないし…
(ああ、安心してくれ、目が覚めれば帰れるし、君に話さなければいけない事があるから呼んだんだ)
そうか、じゃあ安心だね…
「では、僕これで目を覚ましますね?」
(言っておくが、私がOK出さないと目が覚めないぞ?)
「え~……」
なんて奴だ……作者許すまじ!
(……まあ、話聞いてくれ、結構すぐに終わるから)
「……分かりました…」
僕はしぶしぶ、その辺に座り込んで、脇役(作者)の話を聞くことにした
(まず、君におめでとうと、言おうとしてね…)
「えっ?何でですか?」
突然おめでとうなんて言われて、僕は少しだけ首をかしげた
(……本当は、君は幻想郷にいないはずの存在なんだ)
「!?」
な、なんだって~!?
(本来なら、君は一つの出番で消えるはずの存在であった)
「な、何を言っているんですか?」
頭が痛い……まるで自分の記憶が…
(そう、文字通り『夢のように消える』はずだった)
頭が、痛い……目の前のコートの男の話が、僕の存在を…消そうと…
(…だが、君の事を認めてくれる『作者』や『読み手』の方々がいた)
読み…手?…作…者?
(ああ、私も沢山居る作者…読み手の一人に過ぎない……
我々は日々、お互いの作品となる物を見て、感動し、笑い
苦情を出し、切磋琢磨して生きている…)
………
(本当は、夢として君を消す事も考えていた……)
…嫌だ…消えたくない…
(…まあ、それはそうだ…だが、君の事を『作者』『読み』の方々が認めてくれた)
じゃあ…僕は……?
(ああ、君のお話は…君の人生はまだまだ続く……)
生きてて……良いの?
(……君は幸せ者だ……幻想郷の人達だけでない…君を認めてくれた
『イスピン』『欠片の屑』『Docter DD』『壊れた笑いができる程度の能力』
『幻想入りまで一万歩』『回転魔』『ひぃや』『ぽんこつたぬき』…
そして沢山の『名も無い読み手』……彼らに…感謝する事だ)
……うん、僕は幸せ者なんだね…
(ああ、それではお別れのようだ……私はここから君を見ることは出来るが
君の居る幻想郷に行く事は出来ない……もう会うことも無いかもしれない…さよなら)
…ありがとう、脇役さん
(……ああ、君のおかげでスランプも何とかできそうだ)
「……ん~……んっ?」
あれ?ここは……
「…僕のベッドの上?」
気がついたら、僕はいつものようにベッドの上で眠っていた
「…変な夢だったな……」
「変な夢でも見たのか?」
「うん…僕の存在がどうとか…」
………あれ?なんで僕のベッドの隣から声が?
「やっと起きたか」
「ま、魔理沙…お姉ちゃん?」
……うん、落ち着こうか僕…
昨日の夜のことは覚えていない
そして、隣に僕と一緒の布団の中に入っている
笑顔の魔理沙お姉ちゃん……
……あの、作者さん?…僕本当に生きていいのですか?
もう、疲れたからこのまま夢オチにしてください
(……嫌だね!…お前の人生は毎回そんな感じだから、よろしく)
この後、僕は魔理沙お姉ちゃんに抱きついてそのまま眠ってしまった事を聞かされた
そして、当分の間そのネタでからかわれた事をここに書いておく
……作者脇役の馬鹿~(涙)
お終い
まあ、流してくれてかまいません
特に不快になることも無く、スムーズに読めました
脇役sでてきたwそれとですね
『イスピン』『欠片の屑』『Docter DD』『壊れた笑いができる程度の能力』
『幻想入りまで一万歩』『回転魔』『ひぃや』『ぽんこつたぬき』…
だしてくれてありがとうございますこのご恩は忘れません!
いいなぁこの雰囲気、こういう空間を違和感なく演出出来る脇役さんが羨ましい。
あと香綺君に一言、兄になる日もそう遠くなさそうやでぇw
お礼代わりに案を一つ、
幽香が香綺くんをかっさらっていって大騒動に・・・てのはどうでしょう?
結局、人の幻想(ユメ)の数だけ形を変えるのが幻想卿ということで、Ok?
フム…普段はあまり日のあたらない1・2ボスの皆との日常とか?これじゃ漠然としすぎですね。
ん~…香綺、寺子屋に通うの巻き(慧音&なぜかいる妹紅編)なんてのは?
任務を終えて読む癒しの時間が出来ましたよ。
感謝感謝。
ありがとうございます!
ネタですが、神綺さまとこーりんの子供だからカリスマ(魅力)に恵まれているはず!
咲夜さんが香綺を優遇しすぎてお嬢様が嫉妬してカリスマ戦争勃発とか。
妄想しすぎましたすみません(^^;